麗らかな5月のある日、私がお客さんにチェリータルトを振舞っていると、学校帰りの妹がボロボロに薄汚れたビスク・ドールを持ち帰ってきた。
その夜、ビスク・ドールは突如動き出し、私たちにこう告げた。
『アタシは、呪いの人形よ』
作者オリ
ジナル第二弾
目に見えぬ精霊の声を聴く姉と、精霊の姿を見つける妹の、不思議な日常を描くファンタジー短編。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-04-23 22:30:02
23019文字
会話率:60%
郊外にある、名も無き小さな喫茶店。
そこに静かに暮らす姉妹には、それぞれに不思議な能力が備わっていた。
ある日、妹が突然息を切らせて玄関を開け放ち声を上げる。
――てるてる坊主、見つけた!
妹の手の平には何も見えない。
けれど姉は、その
耳で小さな声を確かに聞いた。
それは、さめざめと悲しみに暮れる少女の泣き声――
作者オリジナルの、ふんわりと、しっとりした短編ファンタジーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-04-01 23:11:05
7403文字
会話率:60%