その日、魔法学園の中庭で、ファブリアーノ家の令嬢サラーメが子爵令息のスキレットから婚約破棄を言い渡された。
スキレットにあれだけ恋焦がれたサラーメ、彼女はその彼から事実無根の追求を受けている。
しかし断罪を受けた彼女は、何故かただただ
理不尽なこの追求に反論しない。
その全てはファブリアーノ家再興のため!
サラーメは初めから断罪される覚悟を決めていた。
爵位を義弟に継がせるため、そして没落寸前の実家を救うために……。
※全四話完結。同日中に全話投稿予定。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-24 22:06:12
16252文字
会話率:16%
◆その日、森の奥にある『千年魔女』の屋敷が崩壊した。
原因は魔女ペトラのうっかりだ。しかし主だった家具や機材、地下室は無事。その地下室にあったのは食料や素材、しばらく使っていなかった『野営セット』だ。これがあれば、ひとまずを過ごすには問題な
い! と、ペトラは屋敷の崩壊を「ま、いっか」の一言で済まし、野外での天幕生活を楽しむことにした。
◆最初の食事はスキレットで焼いたジューシーなソーセージ! 朝食には森の蜂蜜と採れたて卵で作る『黄金トースト』も! 様々な魔法が掛かった天幕は快適そのもので、他にも魔道具や魔法を使った久しぶりの野営生活は楽しいし、食料の心配も当分はない。それに崩壊した屋敷跡からは面白そうな古い魔法の書物も見つけた。
森の隣人『大森猫』のティグレや、ペトラの元を訪れた騎士見習いの少年(訳アリ王子?)とたまに食卓を囲み、魔女ペトラは一人のんびり気ままに、森の天幕生活とごはんを楽しむ!
*他サイトにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-31 19:12:29
27990文字
会話率:42%
《《 もうすぐ夕方になる。完全に暗くなる前に、のんびりと夕飯をたべることにしよう。》》
缶詰の大ぶりのツナ、それからホワイトアスパラ。火を熾して、スキレットにオリーブオイルを敷いてそれらを炒める。香ばしいかおりがしてきたところで、塩胡椒を
ふる。
カップに湯を沸かして、その間にコーヒー豆を手挽きする。いい香りが漂う。
葉の香り、枝の香り、土の香り。
様々な香りが、風に乗って僕を包み込んでくる。
それにコーヒー豆や、焼けるツナ、アスパラガスの香りが混ざって、心地よさが広がる。
スキレットの中でジュウジュウと焼けるツナを、フォークですくう。熱々を口に入れて、はふはふと息をはきながら噛んでほぐして、飲み下す。
美味い。
淡いカーキの小さなテントを張って、日差しよけの屋根を立てている。椅子は折りたたみ式。全てがコンパクトに車に収まる。
不便なものはなにもない。
余計なものもなにもない。
邪魔なものはなにもない。
快適だ。
近くにテントを張る誰かもいない。見渡す限り、遠くに明かりが見えるだけでこの周辺にいるのは自分一人のようだった。
そういう場所を選んだ。
そう、ここがいい。
コーヒーを淹れて、口をつける。選りすぐった豆だ、美味しい。それは最初から決まっていたことだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-07 16:00:00
3857文字
会話率:0%
未明のスーパーで見つけた10%引の厚揚げ。フライパンをチンチンに熱して、厚揚げを乗せてみると……すべては、午前4時35分の物語。
最終更新:2017-09-07 07:51:56
1377文字
会話率:6%