その“主義”、本当に私が言いましたっけ?
目覚めたら、そこはモスクワの病院だった。
馬車に轢かれたカール・マルクスが気がつくと、時代は変わっていた。
帝政ロシアはなく、レーニンという知らぬ人物の革命があり、
そして今や、“マルクス=レー
ニン主義”なる思想が、国家を支配しているという。
名前は残っていた。思想も残っていた。
しかし、それは彼の知らないかたちをしていた。
――これは、思想が「国家」に取り込まれた世界で、
その思想の“生みの親”が目を覚ましてしまった物語。
転生、歴史風刺、そして静かな絶望と希望のあいだをさまよう社会派ファンタジー。
思想が世界を変えたとき、その創造者は世界に居場所を持てるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-14 14:48:47
7755文字
会話率:18%
歴史バトルロワイヤル「政治家の裏金問題編」
時代も思想も超えて、知の巨人たちが一堂に集結!
テーマは――「政治家の裏金問題」。
それは現代を悩ませる“不可視の金”をめぐる、最も根深く、最も危険な政治課題。
集まったのは4人の知性と情熱の
象徴たち:
ニッコロ・マキャヴェリ:現実主義の巨匠。裏金を“結果のための手段”と位置づけ、冷静に正当化する。
リシュリュー枢機卿:国家と信仰を守る秩序の守護者。裏金を“安定のための調整資金”と捉え、厳格に運用を提案。
孔子:東洋の道徳哲学者。裏金は“仁と礼に反する”と断じ、為政者の徳こそが社会を立て直す鍵だと説く。
カール・マルクス:革命の思想家。裏金を“資本と権力の癒着の象徴”と批判し、構造そのものの転覆を目指す。
司会を務めるのは、時代の架け橋となる若き知性――あすか。
ラウンド1では、「裏金は本当に“悪”なのか?」をめぐって激論が展開。
“必要悪”か、“倫理的絶対悪”か、“構造的病理”か――立場の違いが鮮明に。
ラウンド2では、「誰が得をし、誰が泣いているのか?」をテーマに、裏金の構造に鋭く切り込む。
国家の安定か、民の搾取か――その矛盾が火花を散らす。
幕間では2つのスピンオフ対談が実現。
マキャヴェリとリシュリューが時代と裏金の意味の変化を論じ、
孔子とマルクスが理想と怒りを交差させ、互いに理解を深め合う。
観覧者からの質問タイムでは、「どこまでが正当な秘密か?」「自分なら裏金を使うか?」といった直球質問が飛び交い、
それぞれが葛藤と誠実な姿勢で答える場面も。
ラウンド3では、いよいよ“裏金への処方箋”が提案される。
理想主義、現実主義、制度論、革命思想――それぞれの立場からの“答え”が示される中、
ついに対談は、激論の果てに生まれた静かな敬意と希望の予感とともに幕を閉じる。
そして、舞台裏では――
4人がそれぞれの時代から持ち寄った料理と飲み物を囲みながら、笑い合い、
思想では相容れぬはずの者たちが、“食卓”の上で、人として触れ合っていく。
これは、裏金をめぐる政治の物語であると同時に、
対話がいかに人をつなぎ、理解を育てるかを描く、知と心の交響曲である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-25 15:29:49
15018文字
会話率:47%
高校卒業間際に首相を斬り捨て己が腹を切つて死ぬる少年、黄泉の國へ行くもあはれ地獄へも入れず異世界へ誘はれ、輪廻を彷徨い、女子(をなご)姿と成つて突貫し、赤髮少女と出會ひ、先生々々とゐつて赤髮少女に慕はれるが、赤旗と共産主義によつて貴族主義
者の魔法使ひ――魔術師――を打ち倒し、階級を打倒せしめんとする赤髮少女が爲に宿敵同士と成りて、己の心は櫻色のやうで赤髪少女は朱色のやう、と思ひつゝ、何が因縁か先生と教へ子同志にて鍔鳴らし刀を振るひ、斬り結ぶ。
と云ふドタバタ美少女ラブコメディー、始まります♪
『Arcadia』なる所でも同じタイトルでやってます。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-11-08 23:49:45
139289文字
会話率:8%