公爵令嬢フロレンシアは、政略のために嫁いだ。
夫となったのは、公爵家当主レオナード。
恋をしたことも、愛されたこともない
────そう思っていた彼女にとって、
名前を呼ぶだけで、視線を交わすだけで、胸が熱くなる日々は、どこかくすぐったく
て。
眠る前にそっと重ねられる手のぬくもりが、いつしかふたりの一日を始める“しるし”になっていた。
言葉は少なくても、歩幅はまだ揃っていなくても。
朝の光の中で交わす“おはよう”が、ふたりの心を少しずつ近づけていく。
────そんな、静かであたたかな夫婦の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-22 10:40:24
1280文字
会話率:19%
両親を亡くし、〈火の部族〉の分家・オロダイ家に居候として育った少女・サラナ。血縁はあっても『家族』にはなれず、よそ者として扱われてきた彼女に、ある日突然〈風の部族〉への政略結婚が命じられる。
知らぬ土地、不安な日々──
だが、夫・アルスラン
と、草原の暮らし、そして初めて『家族』と呼べる人々との出会いが、サラナの心をほどいていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-19 20:33:32
12073文字
会話率:17%
山あいの川べりに、舟をつくる父と、その息子ユウタが暮らしていました。
ふたりの暮らしは言葉こそ少ないものの、朝の薪の音や舟を削る手の響きが、静かに心を通わせていました。
父は夜になると、ときおり川べりに小さな灯をともしました。
ある年、
春の大水で、父が丹精こめてつくっていた舟が流されてしまいます。
怒りも嘆きも見せず、ただ遠くを見つめた父の背中に、ユウタははじめて小さな寂しさを感じました。
その夜、ユウタは父のまねをして、灯明にそっと火を灯します。
川べりに揺れるその灯火は、小さくとも、父の心のどこかを照らしたのでした。
それ以来、ふたりは交代で灯をともすようになります。
ことばにはならずとも、火を見つめる時間のなかで、父と子はたしかに心を近づけていきました。
やがて、ふたたび舟がつくられ、人びとの役に立つ日が訪れます。
父は語らず、ただ息子の頭をやさしく撫でました。
その手には、あたたかさと、伝えきれぬ思いがそっと宿っていたのです。
川は今日も流れつづけます。
けれど、川べりのあの小さな灯火が、ときに揺れながらも、ふたりの心のしるしとして、静かにともりつづけているのでした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-16 22:14:01
2092文字
会話率:7%
アイコはキョウテン村で平和な毎日を過ごしていた——しかし、現実にひび割れが見え始める。謎のしるし、忘れられたいせき、そして隠されたポータル。その先には、長い間封じられていた施設「アーク」があった。そこで、AI「ガイア」が衝撃の真実を語る。
埋もれた秘密、崩れゆくシステム、そして自分自身の存在の謎。アイコは決断しなければならない。運命を受け入れるか、それともループを壊すか?
『メイド・イン・アビス』『デジモンテイマーズ』ファン必見!ファンタジーとSFが交差する、現実を書き換えるミステリアスな物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-28 22:21:54
14248文字
会話率:35%
高長恭と王青蘭は、高敬徳に婚約祝の宴に招待される。皇太后の政略によっていやいやながら長恭が結婚するとの噂を信じている敬徳は、のぞき穴から二人の様子を観察する。そして友情のしるしに白玉の玉佩をおくる。
最終更新:2025-02-19 14:54:24
5495文字
会話率:44%
ヒトの世は無知蒙昧の連中で溢れていて神も仏もあったものではなかった。――いや、一応は神々や仏、精霊と呼ばれる方々はおわしまして、だがしかし、ヒトの世とは大した関わりも無くあっちはあっち、こっちはこっちと神仏もヒトも銘々がてんでばらばらに、
それぞれ好きな様にその日その日を暮らしていた世界。
しかし或る時、ヒトの中の変わり者達と神々の中の変わり者達によって神々や精霊達の持つ知識や技術がヒトの世にもたらされる事となった。「頒明解化(ぶんめいかいか)」――それにより、ヒトの世の生活が変化し始めた。
そんな世界の日之許(ヒノモト)国、東の京・塔京で懸命に生きる青年、島津結三郎の物語――。/
「マジナイ神」の執筆がおろそかになっていますが、どういう訳か新しい物語の構想がずるんとまろび出てしまいました。ジャンルは相変わらずのガチムチ汗くさ男子しか出て来ないボーイズラブの様なゲイラブ物語です。「マジナイ神」と違い、全く物語の先の展開とか考えていない見切り発車で執筆を始めてしまいました。
ですので、物語の更新速度も、内容の展開もとてつもなく遅いですのであらかじめ充分に御理解の上での御拝読を御願い致します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-12 17:41:08
526426文字
会話率:39%
王子と、とても不本意な婚約(仮)の話。
ありそうで絶対にない状況を考えたらこうなりました。
※表題が全てですが、王子視点です。
最終更新:2025-01-11 07:00:00
3523文字
会話率:39%
街に冬が来ると、パン屋はシュトーレンを焼きます。
渾身の作には美味しさのしるし、猫が宿ることがあります。
最終更新:2024-12-27 17:28:31
1900文字
会話率:15%
予定が書かれていないカレンダーのしるしがキッカケで、当たり前の日常が当たり前ではないことに気づき反省する話。
第6回下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ大賞参加作品です。
最終更新:2024-12-02 10:30:00
1000文字
会話率:15%
その、『しるし』には、きづかないようにしてください。
最終更新:2024-07-06 23:36:17
200文字
会話率:0%
『君は笑顔を撒き散らす。この世界の出来事など少しも気にも留めずに、ただただ湧き出る嬉しさに身を任せた様な、そんな笑顔を』
『煙草は嫌い。それでも何かに縋り付く様にあなたの残したしるしを辿り、手に取ったそれに火をつけた』
『私はあなた以
上に本を読み、あなた以上にお洒落を楽しんだ。あなた以上の時間をあなたの分まで。けれど、コーヒーは苦いままだった』
5分で読める、君と僕と、私とあなたの物語
感情を押し込み苦しむあなたに、伝えられぬ想いに悩むあなたに、何かを諦めてしまったあなたに、そんな誰かの心を5分でも救えたら幸いです
よるのとびうおの短編集、緩く更新していきます折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-06 19:49:54
7531文字
会話率:36%
父親の転勤で地元から都会へ引っ越さなければならなかった俺は、最後の日に好きだった女の子と何かを約束して『しるし』を分け合うが、今となっては誰とどんな約束をしたのかも思い出せない。
八年後、再び都会から地元へ戻った俺はその女の子を探そうと
するのだが、まったく全然探せないままに無関係な女の子達と仲良くなっていってしまう。
・主要登場人物
中道湊太(なかみちそうた)
際田天雨(きわだあめ)
湖波坂絵(こなみさかえ)
茨野睦花(いばらのむつか)
帆崎風亜里(ほのざきふあり)
真名は【思い出の子】。
よくあるジャンル『思い出の子探し』の上代バージョンです。
【僕と親友と親友の彼女】終了後に連載開始致します。【僕と親友と親友の彼女】が見向きもされなかったら落ち込んで書かないかもしれません。わかりません。
1話ごとの文字数を減らすかもしれません。
宇羽の物語ですが、方言(訛り)ではありません。一般受けを考慮しました。申し訳ございません。
よろしくお願い致します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 10:10:37
36285文字
会話率:79%
鳩に豆鉄砲を食らわせたのなら、「鳩が豆鉄砲を食らったような」ということわざがある通り、勿論突然の出来事に驚いて目を丸くするであろう。
では、幸福のしるしの意味がある「青い鳥」に豆鉄砲を食らわせたらどうなるのだろうか?当てることで幸せをゲッ
ト出来るのか、逆に当ててしまったから不幸になってしまうのか、それとも…
冴えない男子大学生の千春ちはるは、謎の女子高生の美芽留みちるに誘拐してと頼まれる。そんな一言から始まる2人の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-11 22:26:39
70736文字
会話率:66%
人よりも周囲から気づきを得るのが得意な女学生、鹿倉由美絵《しかくらゆみえ》は、ある日インターンシップの帰りに駅前の雑踏の端に座り込んだ男、新部高典《にべたかのり》に気を留めた。
上質なメンズスーツを身に着けた中で、シャツだけをしわだら
けにした高典に興味を覚えた由美絵は、高典の油断を誘って行きつけのバーラウンジへと連れ込む。レディススーツから色気のあるワンピースドレスへ着替えた由美絵に翻弄されつつ、高典はひとまず一杯を共にすることにした。
カウンターに並びでカクテルを飲んでいると、由美絵は高典のシャツのしわについて尋ねる。高典はその所以を喋ってみせるが、そこに嘘があることを由美絵は看破した。
シャツにしわをつけたのが他ならぬ高典自身であることを由美絵に指摘された高典は、逡巡を経て質問に答える条件を由美絵に持ちかける。ショットグラスに注がれた酒を一方が飲んだら質問ができて、もう一方は答えなければならない一問一答だ。由美絵がシャツのしわの”なぜ”を問うなら、由美絵も高典の質問に答えなければならない。由美絵は酒の余興を受け入れた。
お互いに飲んでは問い、問われては答えを交互に繰り返すうち、由美絵は自身の中で納得のいく答えに辿り着いた。その答えを示された高典は、回答を継いで自ら語る。シャツのしわは高典の新人時代の失敗と分不相応だった傲慢さの象徴だった。
秘密を語り合った2人はしばらくただの友人の様に酒を交わす。楽しい一時を過ごし終えると、由美絵は青シャツの襟を正してラウンジから去る高典を見送った。
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本作はgithubで管理し、note及びカクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-01 22:36:45
10938文字
会話率:53%
最低限の生きるための事しかしなかったルドは、ある日気まぐれで手助けしてしまった少女に気に入られてしまった。その日から徐々に日常が非日常へと変わる中、自分の隠していた秘密をその少女にバレてしまった。
「その力を、私に貸して!」「………いや、な
んだけど……」
無気力な少年と好奇心旺盛な少女がの凸凹コンビが少しずつ世界を変えていく!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-31 02:00:00
4098文字
会話率:34%
聖女アイルはささいなミスから格安の値段で身売りされることになった。
そのお相手は悪名高い『貧乏怪物伯』ユーリウス。
なかば誘拐されるように連れて行かれた先は……まさかの空の上!?
しかも大量の手作りスイーツの前に、意外とイケメンだったユー
リウスが嬉しそうに言う。
「好きなだけ食べてくれ――俺のお嫁さん」
ユーリウスの少しずれた歓迎にしるしに、翻弄されっぱなしのアイル。
だけど次第に絆され、一緒におしごとしながら溺愛されていくお話です。
※飲酒描写があるためR15指定にしています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-29 20:11:12
13040文字
会話率:37%
勇者が出てくるような英雄譚ではない、
聖者が出てくるような救世譚でもない。
これは焚火を愛し、焚火に愛された男の話。
冒険者の日常を細かく書きしるし、後世に伝えたい。
焚火を見ると人は穏やかな気持ちになるだけではない、
焚火を浴び
ると傷は早く癒え、肉体は強化され、体から力があるれる・・・・
あれ・・・・普通の焚火じゃない?変哲もない冒険譚ではない?
今回初めて小説を書きます。
まとまってなかったり、無駄に長かったり、細かすぎたり、不出来だと思いますが
頭の中にある物語を書ききれればよいなと思ってます。
良かったら読んでいってください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-22 15:20:20
171030文字
会話率:60%
今日のも記事からのインスパイア
キーワード:
最終更新:2022-09-25 15:57:48
274文字
会話率:93%
植民可能な緑の惑星が、その文明史上初めて発見された。
帝国の女王は、その地に、権力の徴(しるし)を自ら付けるべく意気込む。
だがそれは不可能と、宮中の誰もが知っていた。
そこで白羽の矢が立てられたのは、平凡な宮仕えの侍女、ハルバラだった――
。
※カクヨム・ノベルアッププラス・エブリスタにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-07 10:33:53
3903文字
会話率:41%
思いつくままに 転生ものをしるします
通常の人生にあり得ることを 書きたいです
最終更新:2022-08-06 07:37:32
372文字
会話率:0%