『善も悪もありはしない。ただそこにあるのは……絶望だけだ』
西暦2115年。宗教・倫理観すらも大きく変容させた、未曾有の悲劇『第三次世界大戦』が人々に与えた爪痕はあまりにも深く、世界は未だに確かな復興の兆しを見出だせずにいた。不安定な世界
情勢の下、政治や科学技術研究で大きなリーダーシップをとりつつあった欧州で研究に従事していたヤマトは、最愛の妻リーナ、息子ディートリヒと共に過ごす慎ましくも穏やかな生活に、言い知れぬ喜びと――不安を感じていた。
そんなヤマトの生活は唐突に届くある誘いのメールを引き金に一変する。それは彼だけでなく周りの多くの者までをも貪欲に飲み込み、やがて深い奈落の闇へと引きずり下ろしていく……。
※Deep Attractorシリーズ第二作目。三部作のどれから読んでもらっても大丈夫なようにするつもりです。残酷な描写が含まれるので、御注意下さい。
※現在、執筆をしつつ設定をさらに深めています。今しばらく御待ちをm(。≧Д≦。)m
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-07 01:06:55
1111文字
会話率:0%
美大の教授である私は、助教でありかつ愛人の奈緒美と、銀座の古いビルに迷いこむ。そこでは期限限定で、S市の眼鏡の工房が出店していた。手持無沙汰の私は、白衣の男に話しかけると、奥の部屋に誘われ、不思議な眼鏡を見せられる。一つの眼鏡は、「フレゴリ
の眼鏡」と呼ばれていて、私がそれを掛けると、強烈なデジャブ様の感覚を体験した。
白衣の男は、デジャブとジャメブといった「親近感の変容」と言われる体験のメカニズムについて説明してくれた。脳内での視覚情報の処理においては、意識的な認知の回路と、意識下の、「親近感」などの感覚を視覚情報に付与する回路とが関与しているとのことだった。そして、それらの二つの回路の協調性が失われて失調が起こると、「親近感の変容」や、種々の精神症状が起きるとのことだった。
私がそれらの説明を聞いているうちに、痺れを切らした奈緒美が、勝手に「カプグラの眼鏡」と呼ばれる眼鏡を掛けてしまう。その眼鏡はジャメブ様の体験、つまり、慣れ親しんだ事物を見ているのにも関わらず、当然それに伴われるべき親近感が失われてしまうという体験を引き起こす眼鏡だった。
奈緒美は、「カプグラの眼鏡」をかけて私を見ることによって、親近感が撤去された私の顔そのものを見て、ただの中年男と改めて感じ、恋愛感情が一挙に冷めてしまう。さらに、「カプグラの眼鏡」を外しても、いった冷めた奈緒美の恋愛感情は、また戻ることはなかった。
途方に暮れた私は、余生のせめてもの慰めに「フレゴリの眼鏡」を売ってもらおうとするが、男はもっと良い眼鏡として「中安の眼鏡」を提示する。それは、視覚情報がない時にでも、感覚を付与する回路が誤作動して、圧倒的な親近感のみが目の前に現出する、といった体験を引き起こす眼鏡だった。
男は、研究所に来てくれれば「中安の眼鏡」を貸すが、その代わりに、実験の被験者になってくれと言って来る。私に選択の余地はなかった。
眼鏡を展示している部屋を見ると、「フレゴリの眼鏡」をかけた奈緒美が、早速、若い男を気に入ったようで、眼鏡の奥からうっとりと男を見つめながら話していた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-23 23:19:45
10012文字
会話率:45%
九鬼は義理の妹に呼ばれて、彼女のいる「施設」を訪ねる。80年代少女的な空間に暮らす中年肥満女は、黒板を意味不明な数式で埋め尽くし、九鬼のことを「しんでいる」と宣告する。
一方、九鬼の小学生の息子扁理は友だちと怪しい大学生の部屋に入りびた
っていた。「悪い」友だちラップは両親に捨てられ、大学生の部屋で「悪いこと」を覚える。子どもたちは進んで「悪いこと」に近づこうとするのだった。
九鬼の義妹を監視する「施設」は、彼女の数式によって「世界」が開示される可能性を、九鬼に示唆する。そして、九鬼の知っている「世界」は僅かずつ変容していくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-06 02:41:49
40060文字
会話率:43%
永きにわたる戦争が終わった。
変化に混濁する世の中で抗う何も持たぬ者達の物語。
最終更新:2016-11-22 20:22:35
564文字
会話率:0%
あの日、世界は変わった。
これまでの面影を残した世界。
それでも、確かに変わっていたのだ。
その日、突然不思議な力を発現する者が現れた。
世界は混乱した。
法によって裁くことのできないその力の所有者達の暴走は続く。
『大罪会』が現れるそ
の日まで。
ある日、世界は変容し、その果てに俺たち『大罪会』に支配された。
今日も会議が待っている。めんどくさいな……
「『大罪会議』を始める。議長は俺。じゃあ、議題のある奴は手を上げろ」
今日も『大罪会議』が始まってしまう。
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カクヨム様で『少年エース×カクヨム「漫画原作小説コンテスト」』に応募していた物です。
感想、アドバイス等よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-31 19:00:00
29203文字
会話率:35%
その日、僕たちの楽園は崩れ去る。
運命にあらがうこともできず、呆然と、どうしてこうなったのかと自問しながら、世界は変容する。幸せだったはずの日常は過ぎ去った思い出へ。抗うための未来は現在へ。そうして再会を夢見ながら、僕は自分の世界の終幕を
知る。痩せた手を必死に伸ばしたところで、届かない世界。願わくば、もう見えない世界に、あの少女の幸せを願って―――。
◆◆
西果ての孤島、イルフォール。学園国家とも呼ばれるそこでは、他のどの国よりも大きい教育機関を誇っている。教育の一般化を目的としたそこは、教養知識はさることながら戦闘訓練も行っている他、貴族平民問わず受け入れ、果ては孤児の保護をも行っていた。
亜族に人族が脅かされていたことなど、とうの昔。平和な世界で、彼らは学園の中で生きていた。だが誰も知る由もない。その平和な世界がいかに不安定でつたないものかを。
世界は、変容していた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-04 11:20:30
1489文字
会話率:32%
中学一年生の少女、原野茉白(はらのましろ)。過去のトラウマに苦しみながらも、個別指導塾で出会った講師・川本佳純(かわもとかすみ)や、佳純の娘でもある同級生の栞(しおり)との交流を通して、少しずつ前向きさを取り戻しつつあった。
ところが
、新しい街での生活でやっと手に入れたかに見えた平穏な日々は、不穏な予感とともに変容を見せ始めていく。ブラスバンド部に入った栞の様子が、どうもおかしい。思い切って尋ねてみようか、それとも……葛藤の日々をすごしながら、不安ばかりが募る。
やがて事態は、悲劇的な結末を迎える。その裏に隠された、様々な思惑とは……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-19 16:38:33
31988文字
会話率:37%
世界はすべてくだらないとしか感じられない『僕』。
そんな『僕』に奇妙な老紳士が声をかける。
「この世のすべては面白く、そして美しいと思いませんか?」
老紳士の言葉をきっかけに『僕』の世界は変容する。
いつしか『僕』は永遠になる。
最終更新:2016-07-06 18:09:33
8673文字
会話率:12%
神話上の奇跡『神威』が振るわれる世の中は旧世界と比べて混沌とした世界に成り果てていた。
自ら得た立場を維持しようとするものは技術を秘匿し、その者の考えに共感しついて行く者はお互いににらみ合い徒党を組み派閥を作る。
広く門戸を開き、その技術を
広めようとする者は、学ぶ意欲のあるものを弟子に取り流派を作る。
神話の力を尊いものだとする者は同じ想いを抱く者を連れ思い思いの宗教を作る。
彼らの行動によって旧世界は変革し、今のような世界へと変容し、今も変動し続ける。
そんな世界の変動の真っ只中に生き、出会った少年少女達は何をもたらすのか。
※一応ダブル主人公という方向性でいこうと思っています。
※更新は不定期です。文章が上がり次第続きを投稿していく形です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-18 20:44:22
16473文字
会話率:27%
西暦二千百九十五年、人類の活動領域は宇宙にまで広がっていた。
そんな中、火星コロニーに住む少年、篠宮奏志の退屈でマンネリ化した毎日は突如として起こった謎の生命体の襲来、同日コロニーに越してきた少女、原嶋明希との出会いによって大きく変容する。
「カクヨム」様にも同小説を連載します。お好きな方でどうぞ…正直な事を言うと、「カクヨム」版の方が表現が詳細で、面白いかも知れません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-03-21 01:37:18
18887文字
会話率:22%
両親を亡くしてから、幼い兄妹を一人で養ってきた少年はお金に困っていた。
そんなある日、彼はモデルをやっているかつての同級生から「アナザー」と呼ばれる、世界を変容させたもう一つの世界でビジネスをする事を持ちかけられる。
その内容は、アナザー
での冒険の様子などを映像作品として放送したりしながら、巨額の賞金が動くPVP大会の優勝を目指す事。
それぞれの思惑の下、剣と魔法の世界で世界観をぶっちぎってしまった2人の旅が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-03-13 00:51:56
33997文字
会話率:50%
これは街の人々のお話。
愚かだった人々のお話。
そして
これは森の魔女のお話。
「 」魔女のお話。
童話とは子供たちの寝物語に作られた話である。
そしてそれらは子供に多くの決まりを、約束を教えていくもの。
であるから「こわい」
ものが多い。
しかし語り継がれていくうちに変容していくものである。
往々にして物語を「やさしい」ものへと変えていくことが多い。
この物語はどこまでが最初の物語なのだろうか。
いや、そもそもどちらが最初なのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-11 00:36:08
5762文字
会話率:1%
鳳(おおとり)刹那(せつな)は普通の高校2年生の男子だった。そう、あの日までは――。毎朝の日課であるクラスのアイドルこと桜綾姫エリとのトークタイム。そこにある日、〈願いを叶える虹色の蝶〉の都市伝説じみた話題で話に花を咲かせる。その日の夕刻
、刹那は偶然にも虹色の蝶を見つけてしまう。誘われるようにその蝶を追った先で刹那が遭遇したのは、月光の下で大鎌を手に何者かと戦うゴスロリ少女だった――。
至って普通の男子高校生の鳳刹那が、何の因果か、そんな普通の日常から足を踏み外して迷い込んだ幻想的(オカルティック)な世界。そこで繰り広げられるのは日常の裏の非日常。世界の秘された理が織りなすもう一つの世界(日常)……。
ここに、一人の男子高校生が楽しい日常を護ろうと非日常へとその身を投じる幻想(オカルティック)ハーレム物語(ストーリー)の幕が開く。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-11-14 00:00:00
103415文字
会話率:39%
――そう遠くない未来、アニメ製作の現場は大きく変容していた。
最終更新:2015-06-30 20:25:12
7890文字
会話率:18%
晴れた気持ちの良い天気の中青年は引きこもってエロサイトを巡っていた。
冒涜的な性癖の持ち主である彼は、エロサイトに引き込まれるように動画をダウンロードしていき、気づけば何もかもが変容していた。
そうして、世界の終わりが訪れた。
最終更新:2015-06-30 09:03:43
2955文字
会話率:0%
気づいたら、世界が変わってしまっていた
最終更新:2015-03-29 21:00:00
339文字
会話率:25%
七年前、最愛の女性である詩音と巡ったドイツの地を、再び訪れることを決心した拓人。そこは以前とまるで何も変わらなかったように拓人を迎えるのだが、拓人自の心は大きく変容していた。
この旅は忘却のためのものなのか、あるいは贖罪の旅なのか。
詩音の
「声」を訊きたい一心で旅立った拓人の心に、何が押し寄せてくるのか。
余りにも純粋に愛を貫いた詩音と時が止まったままの拓人。ふたりは再び「出逢う」ことができるのであろうか?
詩音と拓人の哀しいまでの愛を、ドイツロマンチック街道の美しい街々を背景に過去と現在とを織り交ぜながら描いた純愛物語です。
どうか、ご愛読ください。
この作品は「小説サイト ベリーズカフェ」にも投稿させて頂いております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-03-29 12:40:52
58753文字
会話率:31%
誰がなぜ祀られているのか。誰も知らない。
medium.comの日本語:ショートショートにて「埋葬者」として重複投稿しています。
最終更新:2015-02-18 19:04:56
604文字
会話率:52%
不眠症の気がある以外、平凡な高校生活を送っていた山科省一は、ふとしたことから、不思議なメールを受け取る。「ワタシハダレ?」と書かれていたそのメールに面白半分で返信したことから、彼の高校生活は変容していく……
最終更新:2014-12-20 00:00:00
112910文字
会話率:51%
一九九九年、人類は異世界からの侵略者テレジアと共に流入した異界のエネルギーにより魔法の力を得た。それから二五年。未だ地球は侵略者の脅威に晒されながらも、社会は魔法ありきの形へと変容しつつあった。
そんな世界の中で、他人から魔力を貰わなけ
れば魔法を使えず、幼い頃無能の烙印を押された玉祈征示は恩人との誓いを守るため、欠点を強みとする努力を続けてきた。
そして現在、明星魔導学院高校において選抜された者のみが所属できる組織にして、対テレジアの遊撃部隊でもある〈リントヴルム〉の参謀となった征示は、三年生の引退と共に新たな隊員を迎えることになるが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-30 02:15:43
142481文字
会話率:46%