少女のお話これ以上以下無し
最終更新:2014-02-04 02:45:30
221文字
会話率:34%
草原の小さな村に住む少女エリュシカは、母の遺した機織り機でタペストリーなどの織物を織って暮らしていた。ある晩、毒沼の水にあたった老商人を助けたところ、商人はお礼にと、エリュシカのタペストリーを王都へ持って行って売ってくれた。その一枚が国王の
目に止まり、嫁いできたばかりの王妃のためのタペストリーを織るように、とエリュシカに依頼が来る。その使者であった騎士テリングに、エリュシカは淡い恋心を抱いた。
しかし、国王からの依頼でも、王都に機織り機までは持っていけない。悩んだ末に依頼を断ったエリュシカを、商人――実は冬の月の精霊が、テリングと共に王妃の故国へと魔法で運ぶ。自分の住む草原の景色とはまた違った美しい山野を目にしたエリュシカは、王妃のためにタペストリーを織る決心をする。
冬の月の精霊は、そんなエリュシカを守るようにと、テリングに言った。
やがてタペストリーは出来上がり、エリュシカはテリングと共に国王と王妃に謁見する。王妃は織物の出来栄えに感激し、国王も、何なりと褒美を与えると約束する。
それまで機織りにしか興味のなかったエリュシカだったが、テリングと出会い、ひとつだけ叶えたい願いが出来た。それは、テリングの妻になることだった。だが、由緒正しい近衛騎士とただの村娘の自分とでは到底釣り合わない。
淡い願いは諦めようと、エリュシカは心に決めた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-01-12 22:26:28
7635文字
会話率:24%
嵐の過ぎ去ったあとの海辺を散歩する「私」が公園から揚る凧たちに見たものは、phobic kites(恐怖症の凧たち)。けれど「私」はそこを超えテンペストの結末をつかむ。 (重複投稿作品)
最終更新:2013-10-10 15:39:07
546文字
会話率:0%
記憶を共有できる幸福に酔いしれる二人
最終更新:2013-08-07 03:27:02
4219文字
会話率:60%
あるスラムで、少年は風に流されてきた新聞紙を掴み、そして立ち上がる。
新聞紙に書かれていたのは、エスチュアリという国の敗北だった。
最終更新:2013-05-16 23:28:18
4493文字
会話率:34%
――緑の雨に触れたとき、人は咲いて花になる。
ペスト医者の格好をした無口な男と、霧のような少女がゴーストタウンをひた歩く。
それは散歩であり、観光でもあり、そして追悼でさえあった。
詩のように流れる筆致で送る、やわらかな滅びの物語。
最終更新:2012-11-15 22:37:24
3840文字
会話率:2%
記憶喪失した青年「エヴァン」の世界を駆ける物語
最終更新:2011-12-09 22:25:25
4887文字
会話率:65%
十和森高校の文化祭が、今年行われることはない。
生徒の一人が近隣の山林で首を吊って死んでいるのが見つかったからだ。
長山京の所属する映画研究部は、その文化祭中止によって実質的に廃部が決定していた。
陰鬱な気分で、校舎を徘徊していた彼は、『
自殺した先輩にはなにかしらのメッセージがある』と主張する女の子と屋上で出会う。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-08-19 07:36:31
147329文字
会話率:52%
主人公ラナス・ユアは13才にして、
キートラウト(鍵を扱う者)の称号をもっていた。
その実力をみるためにユアの通っている学校
『テンペスト国際魔法学園』の学園長から
『社会科見学に行って来い』と言われ
私たちの住むこの世界すなわち
PWコー
ドナンバー2012-12 (PW=パラレルワールド)に 送られる事になった。
そこである女子高校生と出会い・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-06-27 16:52:11
3294文字
会話率:85%
広大な東ヨーロッパ平原の地平線に沈む太陽をイメージしました
キーワード:
最終更新:2010-11-29 08:31:49
238文字
会話率:0%
あるアマチュアオーケストラの若いコントラバス奏者の心に起きたほろ苦いさざ波と、ベートーヴェンのソナタが彼の心を癒すまでの小さな物語。
最終更新:2010-05-25 00:33:33
8966文字
会話率:15%
ハンガリーが二〇〇四年に、EU加盟を果たすと同時に開店したブダペストの「セープ寿司」は、板前店長の菊田正春が頑張っていた。それから三年が過ぎた二〇〇七年の八月、狭間良孝は日本を出て十七年振りに初めて、ホリディーらしいサマーホリディーを四十五
日間取った。この時、思いもかけない出会いが待っていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-10-17 22:07:57
4844文字
会話率:13%