八年前に両親を事故で亡くして以来、警察官をしている美貌の兄・リーランドと、執事のジェンセンとともに暮らす十八歳の少年エリア・フォスターは、売れない怪奇小説作家である。
担当編集者から「次回作は『恋愛』重視の作品を書いてほしい」と言われ、
頭を悩ませていた。
そんな折、邸を訪れた美しい少女・アディリーンと出会う。一月前に、アディの友人だったアリスが惨殺され、その数日後、アディも街中で何者かに腕を切りつけられた。そのときに介抱してくれたのがリーランドで、なにかあれば相談するようにと自分の連絡先を教えたという。
アディはその犯人が、一年前にロンドン中を恐怖におとしいれた殺人鬼「切り裂きジャック」ではないかと疑っていた。
エリアはアディとの交流を通して恋愛について学ぼうと考える。そして探偵をしていると嘘をつき、犯人について調べることを約束した――。
第9回C★NOVELS大賞・最終選考通過作品
※「なろう」掲載にあたって、投稿時のものに一部加筆・修正する予定です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-11-10 00:00:00
47334文字
会話率:43%
ある精神科医の遺品から発見された少年の手記。
遺品整理を任された友人は、正体不明のその少年を探すためにその手記の一部の公表を決意するが、果たしてその内容はすべて妄想なのか…
最終更新:2013-11-02 21:31:54
8074文字
会話率:34%
その正体は知られざる妖怪か、異次元からの来訪者か、隠れ潜む宇宙人か、人の姿を取って人間社会に紛れ込む「モドキ」と呼ばれる謎の怪異についての覚書。
最終更新:2013-10-13 17:48:48
8733文字
会話率:0%
この二編において用いた謡曲は、奈良のご時世に藤原淡海公(不比等)が唐土より贈られた宝玉を、讃州志渡の浦の海で失くしちまって、かの所の海女と契りを結んでその玉を海底に探させたっていう話によるものだ。海女は健気にも身を捨てて千尋の波間に潜り、
龍神に守られたその宝玉を奪ったが、悪龍毒魚に追いかけられてどうしようもなく、乳の下を切り裂いて玉をその中に隠して海面へと浮かび上がって来た。そのくだりを鑑みつつ乳母の忠義に書き換えて綴ってみようとぽつぽつと思ってはいるが、龍神が迫ってくるよりも烈しい書房の催促・・・。急かされると考えもまとまらないものだというのに。志渡の浦に縁ある二条院讃岐の恋歌にこうある、
有磯海の浪まかきくわけてかつぐ蜑
息もつきあへずものをこそ思へ
ああ、有磯の海ほどの深さもない、この浅い才能で作り出したこの物語の思案に暮れて、かづきの白水郎(あま)の息よりもっと苦しんでいる作者の心であることよ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-09-16 23:44:26
16088文字
会話率:48%
白縫譚は幕末に描かれた、所謂怪奇物にあたる長編小説です。全90編を仕上げる迄に作者は3人代わり、流行り物や故事、事件や時代の移り変わりに影響されて、様々な方面に広がっています。壮大と言えば聞こえは良いですが、正に描きたいものを描いてみた、と
いう方が私はなんだかとてもしっくりくるような気がします。
主人公は春之助と若菜姫。ダークヒーローとダークヒロインが一体何を得て、何を失って行くのか…。そして正統派ヒーローの秋作の活躍や、現れでる大亀や化け猫、怨霊に生き霊、超人化する子供達。なんとも盛り沢山でそして作者はどうやって話を集約させたかを見ていただければ幸いです。
※この現代語訳に際して、
株式会社図書刊行会
の白縫譚の口語訳を引用しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-07-19 09:32:22
14892文字
会話率:49%
転生した、と思っていたがこれはそう言う類の物ではないような気がしてきた。
いわば、霊魂だけの存在となってしまったのだ、と更に仮定した俺であったが、混濁した意識には他人の記憶もどうやら入り組んでいるようで――
最終更新:2013-06-02 03:51:24
4979文字
会話率:0%
「昨日の私は、私だったでしょうか」
目が覚めたら女の子になっていました。でも、昔から女の子だった気もするし、違うような気もする。
思索という言葉の威を借りた、よくわからない奔流の羅列、もしかしたら理解が追い付く人もいるのかもしれない。
思索
→自分の身体が果たして自分のものなのであろうか。哲学的思考実験の真似事の様なもの。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-10-26 01:32:28
4153文字
会話率:0%
高橋裕作曲による『シンフォニック・リトゥルジカ』(1980)に着想を得て冒頭の場面を思い付き、そこからイメージを発展させて作った海洋奇譚である。黒森自身の言によると、執筆中はホジスンとポオを強く意識していたと云う。描かれる怪現象に対して何
等合理的説明を与えていないところが、この作品に対して「怪奇小説」と云う名称を使うのを躊躇わせる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-12-09 11:04:24
14934文字
会話率:0%
身体を切り刻み、13人の少女を惨殺した男が死んだ。
男の家からは12人の少女の亡骸と、1体の人形が見つかるが……彼の犯行動機は不明のまま、男の自害によって事件は幕を閉じる。
その真実を観察する悪魔が記すは、ベルンシュタインという風変わりな少
年領主の物語。聡明だが変人。変人だが善人。そんな少年領主とある兄妹の出会いがもたらす裏表の喜劇と悲劇。
悪魔が語る、短編怪奇小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-12-02 18:45:07
7456文字
会話率:49%
不可思議な行動をするという人に、その理由を尋ねてみたところ、ある夜に起きた奇妙な体験を教えてくれた、というような小話。
日常に起きた、ちょっとした怪異を、旧文学風イメージで仕上げてみました。怪奇文学成分を含みます。
最終更新:2011-09-18 00:33:58
3052文字
会話率:21%
ーヘブルの神、我が主エホヴァの名にかけ、万軍の主の名に、メトラトンの名にかけ、魔神の言葉、大竜の神秘にかけ、我は呼ぶ、森の精と地の精よ、悪魔コエリよ、アルモンシン、ギボル、ヨシュアよ、エヴァム、ザリアトミナトクよ、来れ、来れ、来れ!ー
H・
P・ラヴクラフト「チャールズ・ウォードの奇怪な事件」より引用折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-06-16 19:14:40
821文字
会話率:0%
山に住む人の怪奇小説
最終更新:2011-05-11 23:43:13
1406文字
会話率:16%
地下シェルターで目覚めた女は、地上がウイルスに汚染されていて外に出られないことを知る。電灯の壊れた暗闇で、怪奇小説を聞いて過ごすことにしたが……。集団と個の関係を描き出すSFホラー。
最終更新:2010-06-05 19:49:05
2831文字
会話率:19%
とある会場で読まれようとしている、謎の物語…
それはまるでこの世界のままの様で、少し違う世界…
ゆるりとこの怪奇小説(?)をお楽しみ下さいませ。
最終更新:2010-05-17 01:42:47
1013文字
会話率:34%
四国霧ヶ森山中にある白水神社には白水湖という湖から流れでた水で作られた白水沼という沼がある。
沼は周囲1キロほどの小さなものであるが、山全体が鎮守の森として残っており人手の入っていない沼は平成の今でも神が宿るとされ、
麓の町では毎年二度も御
神輿(おみこし)が町を回り、豊作と無病息災を祈っていた。
祭られている神は白山姫神(しらやまひめのかみ)。霊峰白山(はくさん)を主として全国に散らばる神社のひとつとされてきた。
しかし、実際に祭られているのは白山主神という蛙の姿を由来に持つ男神。
それを知っているのは神社に住む宮司と宮司の娘。なぜ本当の神を祭らずに、偽りの神を祭っているのか?
蛙と人間と神と獣が出てくる怪奇小説・・・なのかなぁ?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2009-11-01 13:30:14
805文字
会話率:0%