昔から、人とは違うことを自覚していた。
人としておかしいと思えるほどの身体能力。
視力も聴力も嗅覚も、人間とは思えないほどのもの。
早く、早くといつだって体を動かしたくて仕方のない日々。
ただ、だからこそ、私は異端として、家族か
らも、他の人達からも嫌われていた。
『化け物』という言葉だけが、私を指す呼び名。本当の名前なんて、一度だって呼ばれた記憶はない。
妹が居て、弟が居て……しかし、彼らと私が、まともに話したことは一度もない。
父親や母親という存在は、衣食住さえ与えておけば、後は何もしないで無視すれば良いとでも思ったのか、昔、罵られた記憶以外で話した記憶はない。
どこに行っても、異端を見る目、目、目。孤独で、安らぎなどどこにもないその世界で、私は、ある日、原因不明の病に陥った。
『動きたい、走りたい』
それなのに、皆、安静にするようにとしか言わない。それが、私を拘束する口実でもあったから。
『外に、出たい……』
病院という名の牢獄。どんなにもがいても、そこから抜け出すことは許されない。
私が苦しんでいても、誰も手を差し伸べてはくれない。
『助、けて……』
救いを求めながら、病に侵された体は衰弱して、そのまま……………。
「ほぎゃあ、おぎゃあっ」
目が覚めると、私は、赤子になっていた。しかも……。
「まぁ、可愛らしい豹の獣人ですわねぇ」
聞いたことのないはずの言葉で告げられた内容。
どうやら私は、異世界に転生したらしかった。
以前、片翼シリーズとして書いていたその設定を、ある程度取り入れながら、ちょっと違う世界を書いております。
言うなれば、『新片翼シリーズ』です。
それでは、どうぞ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-09 23:00:00
34096文字
会話率:41%
苦しみの自覚方法は
苦しみから抜け出すこと
キーワード:
最終更新:2021-10-07 23:00:00
216文字
会話率:0%
ズルッと抜け出すとフワフワと浮かぶ自分
なぜそうなったのか少しずつ明かされる
最終更新:2021-10-03 21:19:19
1947文字
会話率:9%
南戸 進(ミナミへ ススメ)が3度目の南極観測隊員として、また日本の代表団副団長として南極観測船《しれとこ》に乗る。ただし今回はススメだけでなく妻と3人の子供に義理の母まで連れていく異例の出発だった。1度目の参加でミナミに出会い、2度目に
は新種生物サラドンを発見し、今回はその生物に感染されたかもしれない子供たちと共に、某国の南極ゲンパツ計画を何とか中止させる交渉に赴くのだ。
(ここまでが第1章)
勝ち目のない交渉に絶望しそうになりながらも、家族の総力を結集して、某国代表団を渡り合おうとするカナタ。しかし思う以上に某国の壁は厚く、とても太刀打できそうにない。ついには手段を選ぶ余裕もなくサラドンの協力を仰ぎ、氷底のイザナミ湖だけでなく南極や地球の環境を護持するための闘いに挑んでゆく。幸い謀略は思い通りに進行するが、逆に某国の怒りの逆襲を招く結果になってしまう。
(ここまでが第2章)
ついに某国が本気で牙を剝いてきた。あの手この手で裏切りの自国の代表団を粛清にかかる某国元首と側近のギール。某国のそれなりの武装に対して、拳銃とヘリしかない昭和基地をどのように護るのか? 戦争5分前のような危うさの中、南戸一家の作戦に全員が命を張って闘う。
そんな中、長女セイラを庇って長男カナタが銃弾を浴び、氷原に倒れる。闘いを経て悟る一家の絆とは…
(ここまでが第3章)
アメリカの詩人、ロバート・フロストの「抜け出すための一番の方法は、やり抜くことだ」という名言を軸に、南戸一家の絆の物語を描いていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-23 18:13:59
170718文字
会話率:54%
定期テストの勉強と課題に年中追われている女子中学生、赤井文月は現実逃避に走っていた。ある日突如思ったのは「来世死神になって適当に魂獲りたい。気楽に生きたいー。かっこいい死神になりたい.....!」とのこと。
ある日悪い成績を叩き出した文月は
叱られた後、気晴らしに外に出ると足を滑らせ川に落ちてしまう。そのまま溺死してしまった。目が覚めると草むらに寝転んでいた文月。周りは見たこともない植物。暗い雰囲気の景色は何処か不気味だった。立ち上がると突如現れた男に大きな館へ連れてこられる。すると死神の面接を受けることとなりなんとか受かった文月はブラックな死神の会社で下っ端の社畜となった。憧れていた本来とは違う死神世界に落胆する文月。
死にかけた時の恐怖は一生モノだろう。それが実際に死んでいるのだ。死と同時に溺死したことによる水への恐怖心を抱くことになった。
水恐怖症と社畜生活から抜け出すために文月は昇格を試みる。
「目指すはエリート死神ライフ!!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-20 19:27:51
11455文字
会話率:58%
「それでは自己紹介を1番の人から」
(高校生活が始まる新しい自分を作るんだ!!)
「東中出身神樹悠です......趣味は読書です」
これは高校デビュー失敗した神樹がコミュ障ぼっちを抜け出すために有名配信者目指して頑張るお話......
..折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-20 12:47:24
53714文字
会話率:31%
私自身をモデルにした過去にあった事。幸せを知らなかった私がどんどん幸せを掴んで行く。
辛い日々から抜け出す強い意志、悲しい現実、実話でございます。
小説を初めて書き、初の作品です。気楽に読んでいただければ光栄です。
最終更新:2021-09-15 15:45:55
2516文字
会話率:9%
「攫いに来ました、愛しいお嬢様」「もう、遅かったじゃないの」
長年お仕えしてきたお嬢様が、遠い異国に嫁がれることになった。最後にお嬢様から頂いた簪に結ばれた文を見て、私はお屋敷を抜け出す。向かうのは、最愛の彼女のもと。
――もしも、貴女
が私と同じ想いを抱いているのなら――…………
【ふんわり1000文字メリバ百合短編】
この作品は、カクヨム、魔法のiらんど、エブリスタにも掲載しています。執筆日:2021年7月11日折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-14 22:00:00
1043文字
会話率:26%
朝起きた翔ちゃんこと翔也が幼馴染の柚香に拘束されそこから抜け出すまでの一幕。恋愛要素薄薄めかもしれません。
最終更新:2021-09-12 22:27:14
2665文字
会話率:67%
かつて化物が大きな翼と特殊能力を用いて空と地上さらに海までも支配していた時代があった。そんな時代から数多の時が流れ文明の繁栄と衰退を繰り返しながらもなんとか現在の人類は過去に存在していた人類の生存圏を化物達から取り戻している最中である…
そんな歴史を持つ世界でとある事情でなってしまった貧困から抜け出すため、曽祖父が残した手帳と謎の灰色で楕円形のモノを見つけたことでフィーゼニア王国に忠誠を誓うフォンテーゼ子爵の3男アルセーヌ・ド・フォンテーゼがおぼろげな異世界にいた前世の時を思い出しながら旅を始める物語…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-11 17:53:32
30183文字
会話率:59%
社畜騎士、ヴァン・イスルギ。
彼の務めている王国第九騎士団は平民のみで構成された騎士団だった。
そのため、貴族出身の騎士たちからは見下され、重労働な仕事ばかりをまわされる日々を送っていた。
そんなある日、ヴァンは嫌っている上司から騎士
団の慰労会に同席するようにと要請を受けてしまうのだった。
いたしかたなく参加した王城での慰労会では、気分を良くした上司に無理やり酒を飲まされる始末。
「あー…あの豚野郎…。しこたま酒飲ませやがって…!」
泥酔してしまったため、一度酔いを醒まそうと会場を抜け出すヴァンだったが王城の中で迷ってしまう。
ふと見つけた一室で少し休ませてもらおうと入っていくのだが…。
そこには月明かりに照らされた、黒縁のメガネが飾られていた。
「なんでこんな、仰々しくメガネなんて飾ってんだ??」
『おう、メガネなんてとは随分な口きくじゃねえか』
どこからか声が聞こえる!
よく聞けばその声は目の前のメガネからするではないか!
『こんな世界だぜ、メガネだって喋るくらいするわ!』
ホルスと名乗る喋るメガネと出会い、ヴァンの人生は大きな岐路を迎えることになる。
果たしてヴァンは、晴れて社畜を卒後業できるのか!?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-09 19:05:56
6541文字
会話率:36%
从 ゜∀从←高岡ハインリッヒ。が、孤独から逃れる話。
最終更新:2021-09-08 11:50:50
367文字
会話率:54%
高校生である白陽(ツクモハル)は、とある理由から滅多刺しにされて死んでしまう。目を覚まして見れば、どう言う訳か意識だけのままの状態で異世界の令嬢ルナ・ノワールに取り憑いていた。
彼女から話を聞くに、この世界にはどうやら女神や魔力と言った
存在もあるらしい。肉体は無いながらも、物語のような世界に来たことに、ハルは心を躍らせ始める。しかし、そう喜んでいる訳にもいかなかった。憑依先のルナが居るのは牢の中だったからだ。話が進むにつれて、どんどんと不穏な気配が増していく。もしかして……処刑? 逃げ出そうにも、彼女の体から抜け出す方法等が知るわけも無く……。
そんな感じで二人が仲良く死んで始まる物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-03 21:12:10
325269文字
会話率:50%
乙女ゲームの攻略対象キャラとして転生してしまった俺、ところが悪役令嬢を断罪するパーティーから先に進めずループすること7回
8周回目の今回は悪役令嬢救済エンドを目指すことにしたのだけれど、果たして……
最終更新:2021-09-01 18:50:03
124718文字
会話率:47%
高校二年生の春、始業式に登校するはずだった江端一塁(エバタイチル)は通学路のスクランブル交差点で何者かに刺される。
目を覚ますとそこは中佐ヨーロッパを彷彿とする街の中、異世界カブルトゥスであった。
一塁は貴族に売られたユーリカと国の雇
われ兵士ルスと出会い、この世界を抜け出すための手がかりを探す旅に出る。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-01 07:35:51
2674文字
会話率:42%
(この作品は、「裸足の妖精たち 春風編」の続編に当たります。全四部作です。)
階級制度の残る大国・アネントルのスラム街で、弟妹たちと暮らす少女、サリネ。彼女は一年前に亡くなった母の代わりに借金を返すため、いくつもの仕事を掛け持ってその日暮ら
しをしていた。 しかしある日、王宮の使者と名乗る見知らぬ礼装の男たちがサリネのもとに現れ、より割のいい仕事を紹介してくれるという。弟たちの面倒を見てもらうのと引き換えに、契約するサリネ。連れていかれた古い離宮で待っていたのは、サリネと同じく何らかの理由で困窮する七人の少年少女と、一人の男だった。彼が身にまとうのは、かつて二十年前にアネントル含め周辺諸国を大いに苦しめた感染症の防護マスクと、真っ黒なコート。男、「ジョン・ドゥー」は語る。「お前たちは、舞い手になるために集められた。」その日以来、来る日も来る日も離宮で神話舞踊の練習をさせられるサリネたち。サリネは、いつか国立劇場で舞って貧苦から抜け出すため、その一心で舞い続けた。しかし日々を重ねるうち、冷徹なようで練習生たちを気遣うジョンに惹かれていくようになる。 果たして、サリネたちは貧苦から抜け出せるのか。ジョンは何者なのか。そして、サリネとジョンが出会った理由とは。貧困と感染症、そして人々の再起。一国の片隅で起きた、感動のドラマ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-28 20:10:38
22076文字
会話率:49%
階級制度の残る大国・アネントルのスラム街で、弟妹たちと暮らす少女、サリネ。彼女は一年前に亡くなった母の代わりに借金を返すため、いくつもの仕事を掛け持ってその日暮らしをしていた。
しかしある日、王宮の使者と名乗る見知らぬ礼装の男たちがサリネの
もとに現れ、より割のいい仕事を紹介してくれるという。弟たちの面倒を見てもらうのと引き換えに、契約するサリネ。連れていかれた古い離宮で待っていたのは、サリネと同じく何らかの理由で困窮する七人の少年少女と、一人の男だった。彼が身にまとうのは、かつて二十年前にアネントル含め周辺諸国を大いに苦しめた感染症の防護マスクと、真っ黒なコート。男、「ジョン・ドゥー」は語る。「お前たちは、舞い手になるために集められた。」その日以来、来る日も来る日も離宮で神話舞踊の練習をさせられるサリネたち。サリネは、いつか国立劇場で舞って貧苦から抜け出すため、その一心で舞い続けた。しかし日々を重ねるうち、冷徹なようで練習生たちを気遣うジョンに惹かれていくようになる。
果たして、サリネたちは貧苦から抜け出せるのか。ジョンは何者なのか。そして、サリネとジョンが出会った理由とは。貧困と感染症、そして人々の再起。一国の片隅で起きた、感動のドラマ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-23 02:35:06
68421文字
会話率:50%
ある日、『悪魔』と呼ばれた私は300年間封印されていた牢から抜け出す。
かつての自分に別れを告げて私はアスモディアと名乗り300年後の世界を旅をする。
それはかつての自分が出来なかったこと。
それはかつての世界が許さなかったこと。
それは――かつて、私を『悪魔』に変えた過去に繋がること。
これは私が生を謳歌する物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-18 08:02:07
13872文字
会話率:25%
侯爵令嬢、アイリス・マークスは転生者だった。乙女ゲーム『赤毛の聖女』の世界だと気づくも、本来は名前すらないモブだったことが発覚。しかも知識チートをした結果、王子の婚約者という悪役令嬢ポジションになっていた!?
それならばとゲーム知識でハッ
ピーエンドを目指すも何故かループしてしまう現象に巻き込まれる。毎回同じところでループしてしまうアイリスは、同じく転生者であるゲームのヒロイン、メアリーと協力して真のハッピーエンドを目指しつつ、ループを抜け出す方法を模索する。
ヒロインのハッピーエンドとは、すなわち悪役令嬢の失脚。つまり追放ね!――よりよき追放を目指し、暗躍するアイリスは悪役令嬢を演じる! 婚約者である王子をメアリーにくっつけつつ、自分は王子の護衛である騎士アッシュと関係を深めていく……。
悪役令嬢に私はなります!
※カクヨム、ノベルアップ+でも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-09 08:31:07
104424文字
会話率:47%
神の存在を証明したとき、人は神を従属させることを願った。そしてそれが全ての始まりだった。
魔人、魔獣、はたまた悪神、あるいは悪鬼羅刹。
かつて人間が空想した全ては最悪の災害として実現した。それが約千年前の神話血戦である。
あらゆる災害が意思
を持ち、神話の如く人間へと襲いかかった。
人類は異界を生み出すことで何とか事なきを得たが、意思持つ災害は虎視眈々と異界から抜け出す機会を狙い続けた。
そんなことも千年の時が経ち、伝承は途絶え、失われ、人類はそれを神話として再び空想へと落とし込んだ。
しかし、そんな中にも異界を研究する者も存在していた。また、千年の間に異界へと移り住むものも少なくなかった。長い時が過ぎれば、人も神も魔も遺恨を忘れていき、かつて人が生み出した異界は、神界とも魔界とも呼ばれるようになっていった。
かつての異界は時を経るにつれ、神話血戦以上のさらなる混沌を、今まさに謳歌していた。
そんな異界に移り住む者なんて馬鹿かロクデナシか、そうでなければ馬鹿かつロクデナシの両方なのは言うまでもなく、そして例には漏れず、異界においては最弱種族であるにも関わらず、あらゆる存在に喧嘩を仕掛けた異常者の集まりがいた。
その異常者達の目的は唯一つ。異界の空を蒼穹に染め上げること。
彼らは自らの目的を掲げるように、その名をコミュニティ蒼天大征と名乗った。
神からすれば意味不明。悪魔ですらも目を瞠る。
突如として異界に訪れた天災は森羅万象に問いかける。
「お前らの空は何色だッッッ!!!」
混乱極める異界の空に騒乱ならぬ蒼乱が訪れる!!!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-06 22:23:03
7438文字
会話率:16%
「アレクサンドラ=セシルとの、婚約を、ここに破棄する!」
彼はそれで幸せになれると信じていた。この選択で愛する人を守り、悪を糾弾できると。だが彼は失意のうちに死に、過去に戻る。彼はこのループから抜け出すことができるのか。
人格的にも、実務的
にも無能すぎる王子が、少しずつ成長し、みんなが幸せになれる回答を求めていく物語。
※ストックがあるので、毎日投稿を予定しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-23 07:06:15
8981文字
会話率:17%