時代は中世ヨーロッパ。山と海に囲まれた小さな国は、食糧問題を貿易で何とか賄っていた。ある年、国に黒死病(ペスト)が流行り、国外れの小さな町が壊滅した。悪い流行病は魔女の仕業とされていた時代、一人の女性に魔女の疑いがかかった。魔女狩りを止めさ
せようと、女性の夫は視察で近くまで来ていた国王に、黒死病は魔女の仕業ではなく、予防と対処法があると本物の魔女から学んだと説明し、魔女狩りを止めた。その代わり、青年は壊滅した町を使い、魔女から学んだ予防と対処法の裏付けを取れと仕事を振られた。
十数年後、壊滅した町は整備された村となった。ある日、季節外れの大雨で、国境の川が氾濫した夜、村の公衆衛生の仕事をしているシオンは隣の国の子供と、何処からか流れてきた奴隷姿の青年リュヤーを助けた。助けられた異国の青年リュヤーは、シオンとギャビンと一緒に仕事をするようになる。そんな中、シオンは趣味と実益(貿易の交換材料・収入源)を兼ねて育てている庭で、一人の娘エヴァと出会う。エヴァは森の娘で、魔女の見習いだと名乗った。次第に惹かれあう二人だったが、エヴァが怪我を負い、毒に侵された。同じタイミングで、エヴァを魔女だと言うものが出てきて、十数年前の黒死病が再び流行ることを恐れた街の人々が、魔女狩りをしようとシオン達の職場に詰め寄っていく・・・
※この話は『pixiv』にも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-11 17:59:04
73474文字
会話率:29%
低身長、低収入のさえない58歳のサラリーマン、武山は、会社をクビになる。
家族から馬鹿にされ、オヤジ狩りに合い、我ながら未来もない。
気づくと武山は異世界に転生していた。
出会ったスライムを子供の頃に遊んだオモチャのスライムと勘違いす
るのだった。
洋服すら失いブリーフ一枚で旅にでる。
憐れんだエルフの婦人から女性服をもらい、ハゲ頭のまま、セーラー服で、生きるためだけの小さな戦いをはじめた
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-06 23:40:38
3295文字
会話率:33%
何でもない日々を過ごしていた俺はある日、母子を庇い、はねられて死亡した。
次に目を覚ましたら俺は湖のあるログハウスの寝室で起きて、私になっていた。
あれ、なんで私?俺って、俺だよね?
ここどこ?というか、俺の体弱っ。
そんなこともありつ
つ、たくさんの本を読み、その情報を頼りに何年も料理、剣術、魔法の練習と研究を欠かさずに生きていた。
そしたらいつの間にか強くなっていたり。
ふーん、だから?
俺はのんびりと生きたいだけなんで。
「あなたは、男性ですか?女性ですか?」
「……俺は女だ」
最強俺っ娘は今日も今日とて楽しく、趣味に生きたいです。
「働いてないの?って言うことは、ニート?」
「………働かないと」
ニートは嫌だ。
どこかに高収入で、安定して安心な職場ないかな。
趣味にはお金が必要だし。
それと定時に帰りたい。二日くらいの休みもほしい。
贅沢は言わないんで、ないですかね?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-02 21:50:10
71920文字
会話率:26%
コロナだから、認めざる負えない。今の収入だから仕方ない。でも、本気で好きなら、今を生きてるなら伝えましょう。大切な人は必ず現れます。
最終更新:2021-05-21 11:21:02
236文字
会話率:0%
就活大学生がスカウトされたのは『魔王』役の仕事だった。
二大国が睨み合う世界の緊張緩和のため共通の敵、つまり八百長の悪役を担い続けて二〇〇年の魔王軍団。
勝手に戦い勝手に降参する勇者を適当に相手していれば高収入保証の楽勝魔王生活と聞いてスカ
ウトに飛びつく新魔王ジーヴァ。
ところが今度の『新しき勇者』はそんな期待を裏切る、魔王憎し一直線のガチな勇者だった。
貧乏魔王軍団を率いるジーヴァの運命や如何に。
(注意)一部用語が拙作『剣と魔法と日本人たち』と被っていますが、無関係な話となります。また同作よりコメディ色が強めになっております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-20 18:31:18
74834文字
会話率:46%
魔界への扉の守護者を倒し、次なる冒険へと準備のために近くの村に帰還した勇者アレクたちのもとに魔王が反乱により死亡したことが告げられた。王都に帰れば国王から褒美とともに勇者としての任を解かれ自由の身に。褒美もずっとあるわけではないし、仕事をし
なければ暮らしていけない。途方にくれ野宿をする一行。そんな時、たまたま夕食の匂いに惹かれてやってきた商人が一言告げる。「お店をやってみればどうでしょうか」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2021-05-20 01:07:06
1989文字
会話率:35%
ダンジョンが当たり前のように存在するようになった現代。
娯楽の一環としてダンジョン配信が人気を博すようになっていた。
弱小ダンジョンマスターである如月奏(きさらぎかなた)は、全てのダンジョンのトップ――最高ランクのダンジョンを目指していた
。
しかし、奏のダンジョンは最低のFランク。
魔物もいなければ、罠もない。
でも、ダンジョンを強化するには、冒険者に来てもらわないといけない。
そこで奏はダンジョンの様子をライブ配信して、一気に人気を上げることを決意する。
奏の愛らしい姿もあり、その動画は瞬く間に拡散され、一躍人気配信者となっていた。
人気はうなぎ登り。
広告収益費や投げ銭によって、収入はがっぽがっぽ。
――ただし、ダンジョンは相変わらず閑古鳥が鳴いていた。
「ぼ、ボクじゃなくて、ダンジョンに注目してよ!?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-19 20:00:00
100152文字
会話率:37%
批判的な内容で煽る記事は読まれやすい。一種の炎上商法ともいえる手法に手を染めてしまった、一人のWEBライターがいた。
彼は”酷評ライター”として名が通っており、それで生計を立てられるほどの収入を得ていたものの、心のどこかで、説得力のある
良い評論家への憧れを捨てきれずにいた。
そんな彼の前に、その憧れを具現化したような存在が、キラキラした自分の姿をして現れた。その男は、自らを「あの時夢を捨てなかったあなたです」と明かし、やがて彼の仕事と地位をかすめ取っていく。
そして、彼の中に芽生えていた男への嫉妬は、殺意へと変貌していく。
これは、自分がなれなかった自分、ドッペルゲンガーを手にかけてしまうまでの、一人の男の転落劇である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-16 23:15:36
6842文字
会話率:24%
某国にて召喚魔法が実行され、異世界に転移してしまった主人公・丸戸怜(マルト レイ)。
能力鑑定の結果、特殊なスキル持ちと判明した。
しかし、誰もその価値を知らなかったため、召喚に巻き込まれた一般労働者とみなされてしまう。
政治的な
理由から、その日のうちに国外追放処分が決まった。
まずは生活のために冒険者となり、偶然、特殊スキルの効果も発見。
それは日本で暮らしていたときによく目にしていたような『あなたにおすすめ』が表示され、商品として購入することができる機能などであった。
収入面での不安はなくなったが、この世界で一人で生きていくには限界を感じはじめ、他の冒険者とパーティーを組むことに……。
ある日のこと、某国から使者が訪ねてくる。政治や軍事の面で丸戸の協力が必要で、国に戻ってきてほしいという。
本音は、貴族の派閥争いに丸戸を利用したいだけである。
追放された直後、あるいは一人で生活に苦労していたならばともかく、今は頼りになる仲間がいるので、使者の話を断った。
某国は無益な派閥争いによる惨事もあって衰退。
一方、丸戸は仲間と共に活躍の場を広げ、異世界を謳歌するのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-15 16:00:00
242000文字
会話率:28%
俺の名は寿和也、三十二歳独身。そこそこの収入もあるがそこそこの社畜だ。
日々の生活はほとんど会社と家の往復のみである。たまの休みに趣味の料理を一日中作ったりして、なんとか自我を保っている平々凡々なサラリーマン。
そんな俺に、女神様
から異世界転移させてくれるという大チャンスが舞い降りた。
もちろん喜んで話に乗り、俺は夢にまで見た『ギャルゲーのような世界』を望み、転移させてもらったのだが……まさかの転移ミスされるという大失態を侵されてしまった。
その上、女神様の再研修まで押し付けられた……再研修しないといけないぐらいやらかしている女神様ってどうなの?
それに保育園の運営をしないと元の世界に帰れないって一体どんな設定なんだよ……。
「和也~お腹空いたぁ~! 今日のご飯は何ぃ~? あ、もちろん大盛でお願いねっ!」
どうやら女神様がお呼びのようだ……。
「はいはい、ちょっと待ってて下さいね。そうだ、今日はデザートにスライム料理もお付けする予定なのですが……食べれますか?」
「やったぁ~! もちろん! 大盛りにデザート付きぃ~!」
……女神様って崇高なイメージがあったんですがちょっと食いしん坊過ぎやしませんかね。
いや、良いんですよ? 料理は得意だし、スライムが食用出来る世界なのでいろいろと調理してみますけどね……。
異世界×料理×保育園の世界観に、ギャルゲーのような恋愛要素やハプニングも盛り沢山で送る、笑いあり、感動ありの期限付きなのにまったりスローライフな物語の始まり始まり~♪
≪≪≪
過去作品である【女神様の再研修にスライムを添えて ~この度、異世界で保育園の運営をする事になりました~】の完全版となります。
旧作に大きく加筆修正し空白の隙間を埋めたものとなります。新たに生まれ変わった物語をお楽しみ頂ければと思います!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-04 17:37:12
1798325文字
会話率:45%
ライティーザ王国では毎年、秋の狩猟の時期に、国王主催の狩猟会が開催される。森番によって管理されている王侯貴族の狩猟用地での狩猟は、貴族にとっては社交の場だ。近くの村の男達にとっては、勢子として参加したら、収入を得ることができる貴重な機会だ
。
村の男は、春夏は農地を耕し、秋冬に狩りをしている。森番たちが見張る王侯貴族の土地との境界線で、生きるために狩りをする村の男から見れば、貴族の狩りなどお遊びだ。貴族のお遊びのための土地のほうが、生きるために狩りをする自分達の土地よりもはるかに広いことに、勢子の頭のパーカーも不満を持っていた。
もっとも、ある年から、気前の良い少年達のおかげで、獲物を得ることができるようになったから、パーカー達、村の男たちの不満も減った。
これは、パーカーが少年達に出会った頃の話だ。
「マグノリアの花の咲く頃に」本編開始前のお話です。
(作者、狩猟の知識は乏しいため、いろいろご愛嬌ということで、よろしくお願いいたします)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-11 10:00:00
9028文字
会話率:62%
やり直しの効かないとされる日本
それなりの安定した生活を送る者もいれば、大成功する人も居る。
しかし、それらの人間とは別に何かに失敗し、やり直す事ができず低収入でその日を生きるのもやっとな人間がいるのも事実
この物語の主人公、明夫(あきお
)もそちら側の人間であった
とある日、仕事をクビになり貯金も底をついた明夫は一つの行動に出た、出てしまったのだ
そして目を覚ますと、そこには見たこともない世界が広がっていた……
異世界に転生してもう一度人生をやり直す事が認められた《アキオ》
果たして、アキオはこの世界では生き残れるのか!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-19 14:36:20
877文字
会話率:29%
生い立ちから27年間の間、障害と向き合ってきた。
今は個人事業主として収入0が続いて人生終わりかな。って諦めかけている。
実話のお話です。
最終更新:2021-03-11 00:00:00
743文字
会話率:10%
転性したかったのに転生された!? メイド喫茶を人生の癒しとしてきた冴えないアラサーで平均収入以下のサラリーマン北地成人(きたちなるひと)が巻き込まれるドタバタラブコメ?あれ、ラブコメってどんな定義だっけ・・・・。評価・感想をぜひお願いします
!!!!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-31 19:31:09
17882文字
会話率:57%
『次回予告・寄せ集め!』は移動しました↓
なろう : https://ncode.syosetu.com/n3183gl/
カクヨム : https://kakuyomu.jp/works/1177354054918906206
※サ
ブタイトルを一部変更しました
●主人公の田斎丹生流(たさいにせいりゅう)はプロゲーマーだった。
世界大会の決勝、リーダーの言うことを聞かずに我を忘れて突撃したプレイミス。それでスポンサーの機嫌を損ねたことが原因で戦力外通告されたのだ。
無職になった生流は妹の愛衣(あい)の家に転がり込み、世話になる。
だがこのままでは一生愛衣のすねをかじり続ける羽目になると危機感を抱き、なんとか金を稼ごうとする。
思いついたのはゲーム実況して動画収入を得ること。
だが収益化にすら至れない。
どんづまりな状況に絶望していた時、愛衣に実況者の勉強会なるものを教えられる。
当日。会場に向かった生流は、エレベーター内でいきなりキスをされる。
その少女こそが勉強会のゲスト講師にして有名ゲーム実況者の夢咲和花だった。
生流は夢咲に弟子入りした――はいいが、なぜか女装ゲーム実況者になることに!?
悪戦苦闘しつつも徐々にゲーム実況者として成長していくが……。
プロゲーマーは果たして(女装)ゲーム実況者になれるのか?
そして生流の中に眠る”セリカ”の正体とは?
ラブコメ×α、ここに開幕!
※小説家になろうにも投稿中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-07 06:55:02
553613文字
会話率:53%
「貴様は一族の恥だ。今すぐ、ここから出て行ってもらう」
最強の魔眼【無限色の魔眼《オールコード》】を目指す貴族の家系に生まれたアクスはある日、父親であるハインツからそう宣告された。この日は一族に伝わる魔眼開眼の儀。
妹と弟は優れた魔眼を
開眼した。しかし、アスクが開眼したのは【無色の魔眼《ノーコード》】と呼ばれる最弱の魔眼だった。
貴族である父親は彼の存在を抹消するために、アスクを魔大陸へと追放する。
「あら、貴方一人なの、一緒に来ない?」追放されたアスクは伝説の魔族に拾われ、数年間、魔大陸で修行をする。
「アスク、人族の魔法学園に潜入してくるのだ」「魔王様、その任務はどれほどの給金でしょうか…?」「ゴニョゴニョ」「今すぐ行ってきます!!」
5年の修行を経て、彼は立派な守銭奴になっていた。師匠の金遣いの荒さ、収入の少なさもあり、彼は実力を買われ魔王直属の部下として、人族の魔法学園へ潜入する。
「アスク、今の魔法はっ!?」「普通に魔力飛ばしただけだけど…」「もしかしてアイツが【無限色の魔眼《オールコード》】なんじゃ!?」「今すぐ実家に帰ってこい!」「やだよ。だって貴族って金になんないもん」
これは少しでもお金を貯金したい守銭奴の主人公が金払いのいい魔王のもとで、お金と仲間を守るために奮闘する物語折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-05 20:46:17
47146文字
会話率:51%
社会人11年目。
朝霧 鋼(33)は自転車通勤での帰り道、トンネルを抜けたら何故か巨大生物の口の中にいた。
「はん?」
『GRRRRRRO・・・』
身体に響く地鳴りの様な音に正面を見上げると
「え? デカい・・・喉ちん、こ?
は?え? じゃあ・・・下は舌ってか!?」
ぬるーん。
「ちょまっ!? 口閉じるな唾飲み込むな呼吸すんな生臭っ!? ひぇっ」
女神にも会えずに異世界へと転移し、転移した先は生命の危機。
なんとかなっても人間にも会えず、親切にしてくれたのは人外。
異世界に来たんだから当然強制的にニートにジョブチェンジ。
そこで親切な人外に色々学んで、人の中で冒険者になって収入を得ることで社会復帰を目指す。
人里行ったら色んな欲求も満たしたい。
馬にも乗れないおじさんは力を得ても小市民の感覚で異世界を自転車でふらふらする。
・・・話になる予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-03 19:20:06
409006文字
会話率:48%
佐野商店と黒田商店は横浜西部・いずみ野にあった。自然に恵まれ地域で農家が多い。そのため商売と地域貢献をし収入は少ない。そんな生活がいやで子供達は、都会を目指し出て行った。その中で佐野達夫と黒田智子は店と手伝い仲良くしていた。1980年代に
なると大手スーパーが進出、雑貨商売が限界を迎えた。そこでサービス業に徹した商売に替え、株投資も始めた。店は、商売と日本株上昇で勢いを取り戻した。その後、時代の流れと事件、たまの旅を楽しみ時が過ぎていった。後は、本編をご覧下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-01 23:00:00
56712文字
会話率:1%
母がパートの仕事、で父が夜勤の仕事、公営住宅に住み、妹と
2人暮らし、買い物、洗濯、炊事は長男太一の仕事で、家計の勉強し
、収入と支出を考え、生活しを切り詰め家族4人の生活向上をめざし
、奮闘していた。太一は中学を卒業し近くの商店で働いたが
店主が
気に入らないことがあると当たり散らしたり仕事が遅いと頭をたたく
のが嫌で人に使われずに稼ぐ方法はないかと考えていた時、友人の
父が株投資でも受けていることと、その友人が経済学部に入り、
これから投資が重要になると教えられ投資で生計を立てることを
夢に見るようになった。やがて成長し富裕層の女性と仲良くなり
結婚へ、その後・・・。
それは読んでのお楽しみです。是非、本編を読んで下さい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-09 22:00:00
61604文字
会話率:0%
勇者ではなく、戦士でも魔法使いでもなかった。俺の職業(ジョブ)は道具屋。何も分からぬまま、まずは『薬草』を売り始めた。小売経験のない俺ではあったが船出はまずまず、順調な滑り出しだった。取り扱うアイテムの中で最も基本的かつ最安値の商品だから
儲けは少額だったが、確実に売れるというのは有難い。来客に困ることなく、買っていくものも分かる。冒険者のパーティーで言えばレベル1ということもあるが、何の苦もなく道具や生活に馴染むことができた。原価で商品を購入し、売価で商品を販売する。売価と原価の差額が俺の利益となる。その仕組みを体験するというのが初めの店舗の目的であった。
俺の道具屋としてのレベルアップは別の村や町に新たな店を構えることだが、勇者御一行は回復魔法を覚えることで、薬草に頼る必要がなくなってくる。毒消し草も然り。解毒魔法をマスターしてしまえば用はない。道具を使うパーティーがどんどん減少していった。
対してこちらは店舗数を増やし、取り扱うアイテムの幅を広げることで対応する。道具に加え、防具や武器の販売を始めた。言うまでもなく薬草云々とは売価がまるで異なる。ゼロがひとつ、ふたつ、みっつ・・・このおかげで収入を大幅に増やすことができた。勇者と比較してしまうと地味ではあるが、道具屋なりのレベルアップだった。攻撃力が上がったり魔法を覚えるわけではないが、文句など言えようはずもない。経営が再び軌道に乗り、生活に余裕ができ、娯楽施設だって利用できてしまうのだから。ちょっと寄り道というか息抜きも必要で、一時カジノにハマってしまった。勝ったり負けたりを繰り返している内に、ひょんなことから結婚までしてしまうのだから、人生分からない。
大魔王の城に最も近い村。勇者達が最後に訪れる牙城、ベースキャンプ。ということは、道具屋の俺にとっても結びの店舗。ここで俺は、いわゆる尖ったアイテムを発注できるようになった。相応のリスク、条件を満たせば、あとは道具屋のアイデア次第、冒険者の要望次第。真実を確かめるべく、俺自身が旅立つことはできない。だから勇者へ依頼するのだ。こちらの武器はレアリティの高いアイテム。主導権を握ることができるのは俺。まさか俺が、勇者一向にイベントを与える側になるとは、な・・・折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-22 00:16:33
227265文字
会話率:52%
/世界中で同じことわざがある。英語だと、Two can live as cheaply as one、日本だと、一人口は食えぬが二人口は食える。いっしょに暮らせば、家賃半減、収入倍増。/
最終更新:2020-12-19 06:00:00
3016文字
会話率:96%