気付いたら異世界にいた主人公阿南 健人は初っ端から面倒ごとに巻き込まれて!?
最終更新:2025-04-02 08:06:32
33385文字
会話率:32%
生きる気力を失って、焼身自殺をしようと、友人とともに死に場所を探していた私は、思いがけず凄惨な殺人現場に遭遇する。そこには放心状態で座り込む若い女性がいたが、その姉と思われる女がやって来て連れ去った。するとそこへ唐突に現れた黒ジャケットの
女が、私の焼身自殺用の灯油の入ったポリタンクを奪って行った。わけもわからず、とりあえずポリタンクを取り返しに女の後を追うが、なりゆきで、私たちは、その女、栗石アキと名のる女に雇われることになる。彼女は「面倒ごと一掃屋」といういかがわしい事業をするという。そこへ、若い女性を連れ去った女が現れて、妹の行動を調査してほしい、と言う。私たちはその依頼を受けて若い女性を尾行するが、すぐに尾行を悟られ、調査は早々に終わる。ところが、その後、私の友人が不審な動きを見せて姿を消す。友人に教えられた闇サイトを見て、不穏な予感に襲われた私は、闇サイトが招く「宴」の場所へと赴くが、そこで見たものは、想像を絶する惨劇であった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-22 14:44:40
137698文字
会話率:56%
俺の名前は佐倉迅。ただの高校生……ってわけでもない。俺には"チョイ能力"がある。具体的に言うと、目が合った相手の心が読める。でも、それは一瞬だけ。だから、大したことはできないし、むしろ厄介なだけだ。
この能力のせいで、
俺は人間不信になった。クラスメイトが俺に向ける表の顔と裏の本音のギャップを知りすぎたせいで、誰とも深く関わりたくなくなった。だから基本、ボッチで根暗な日々を送ってる。
そんな俺の前に、やたらと明るくて距離感のバグったクラスメイト、橘ひかりが現れた。こいつは俺の態度が冷たくても全然気にしないどころか、グイグイ話しかけてくる。そして、何を考えてるのか分からないくらい、いつも飄々としてる。普通ならうっとうしいだけのはずなのに、こいつの前では妙に気が楽になることがある。
……まあ、それだけならまだよかった。
なぜか、適応者特別監視班とかいう組織に目をつけられたり、女児向けアニメ「ブリギュア」オタク、ロリコン教師、元悪役令嬢などクセの強い能力者が次々と絡んできたりして、俺の平穏な日常は完全に終わった。おまけに、クラスには「暗黒大魔王」を自称する厨二病の転校生までやってきた。
俺はただ静かに暮らしたいだけなのに、どうしてこうなるんだ……。
だけど、いろんな事件に巻き込まれていくうちに、俺は少しずつ気づき始める。
この能力が"チョイ"だろうと、それでも俺にできることがあるかもしれないって。
"目が合った瞬間だけ"なんて中途半端な力だけど、それをどう使うかは俺次第だ。
……はぁ、面倒ごとには関わりたくないんだけどな。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-21 17:43:09
23749文字
会話率:46%
両親が亡くなり子爵家の叔父の家に引き取られた元伯爵令嬢のリネット。
厄介者扱いされて、叔父夫婦と従妹のジュリエッタに虐げられる日々を送っていた。
そんなある日、第二王子のレジナルドが階段から落下するという事故が王宮で起こる。
レジナルド
殿下はどうにか命は取り留めたものの失明の危機に晒されているという。
事故後、手術を受けることも拒否し、
生きる気力を失くしたかのような第二王子の様子に困った王宮の人たちは、
彼の面倒を見て元気づけてくれる令嬢の募集を身分を問わず始めることに───
これは上手く行けば玉の輿!
こぞって令嬢たちの応募が殺到する中、従妹のジュリエッタも当然のように玉の輿を狙う。
しかし、面倒ごとを嫌ったジュリエッタは自分の代わりに、
顔のよく似ているリネットを送り出すことを企む。
こうして、無理やりジュリエッタの身代わりをさせられることになり、
第二王子レジナルドの元に向かうことになったリネットは───……
全31話
✿他サイトにて投稿・完結済✿.折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-18 23:15:30
110413文字
会話率:39%
過労死した元社畜の千ヶ崎乙葉は真っ白な子犬(仮)と共に、異世界で人生のやり直しを始める。
――今度はゆっくりのんびりな生活がしたいな
そう思っていたのに、なぜか気が付いたら最強テイマーになっていました。
「いやいや待って、テイマーっ
て何!?有名になりたくないんですけど!?」
静かに穏やかに人目につかないように生きていこうとしている乙葉なのだが
何故か面倒ごとに巻き込まれるばかりで――。
「私と共に国の復興に協力してくれ」
「無理です」
夢のスローライフが、遠ざかっていく気がしてならない。
※なんちゃって設定などありますので、ゆるっと読んでくれると嬉しいです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-12 10:19:20
59669文字
会話率:27%
【富士の樹海より、もっと良い森がありますよ】
おっさんが絶望した時、こんな言葉が聞こえます。
生きていることが辛くなったときに、こんな魅力的な話が聞こえたら、思わず釣られてしまいます。
■主人公のおっさん(1971年生まれ)が、真面目に終
活をするお話です。
古すぎて、若い人には通じないようなネタが入っているかもしれませんが、
【コーヒー吹いた】等の感動の声が寄せられています。
■結局おっさんは、納得できる最期を迎えるために、異世界に行ってしまいます。
■ところが、異世界に何をしに来たのか忘れて、面倒ごとに巻き込まれ、けっこう楽しそうです。
■終活のお話です。終活完了まで投稿する予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-24 16:36:14
5048816文字
会話率:19%
家出をした徹が警察に保護された。ツンデレな妹の絵里子は、帰宅した徹にコーヒーを入れてあげる。そこで普段のつれない 振る舞いは自分の本心ではないことを伝えようとする。だが話の途中で、徹の婚約者を自称する従妹の佳耶が訪ねてくる。仕方なく絵里子
は佳耶と家出中の出来 事を徹に説明する。徹の家出を知った祖父が事情を探り、徹が両親から嫌がらせを受けていたことを知り、祖父が徹を自分の家に引き取ると言い出したこと。そ のせいで叔父の家族を巻き込んだトラブルになっていることを徹は知った。面倒ごとを嫌う徹が再び家出を思う。絵里子と佳耶は徹を引き留めようと説得するの だが……。
<登場人物>
徹・・・・・主人公
絵里子・・・徹の妹
佳耶・・・・徹の従妹
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-22 18:30:00
5874文字
会話率:11%
たまたまデバガメしてた魔法学者が最終的に世界の面倒ごとを押し付けられる話。異世界同士の転移要素があるけどこれを転移と言っていいのか微妙なのでキーワードにはつけません。
最終更新:2025-02-19 06:00:00
5448文字
会話率:18%
門脇影昭(かどわきかげあき)は今年の春、高校に入学した。
クラスメイトのイケメンとその友人と仲良くなり日々をしばらく過ごしてるうちに、下駄箱にある一通の手紙が届く。
その手紙に記されていたのは時間指定と場所。
放課後、その場所に向かい扉を
開けるとそこには学校中から美人でゲームのヒロインっぽいと噂されてる少女。
そしてその少女から発せられる言葉は「私にラブコメを教えてほしい!!」との事だった。
その相談を筆頭に他の美少女もといヒロインたちにも面倒ごとや相談事なども持ち掛けられる始末。
「ラブコメしたいのは分かったから、頼むからそんな目で俺を見ないでくれないか!?」
そんな彼と彼女らのお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-13 18:01:49
2928文字
会話率:10%
鬼の血を引くJK、かつて最強だった鬼3体に力を借り鬼となり悪鬼羅刹を討て。
今年からピチピチJKの主人公の五鬼継齋が、博物館の鬼関連の特別展示の広告を見て、己の苗字が鬼に由来する事を思い出し、博物館に訪れ国宝の刀、古びた弓と甲冑を見た時に
何故か強く惹かれてしまいそこから面倒ごとに巻き込まれる。だが本人は漫画みたいな体験とノリノリである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-09 21:15:21
9010文字
会話率:50%
山登りが嫌で山頂の屋敷を吹き飛ばそうとしたり(裏山探検記)
攻撃呪文の勢い余って山を1つ吹き飛ばす(山賊討伐記)
大通りでぶつかって来た通行人は氷漬け(令嬢救出記)
基本やる気のない魔道士アリシア。
面倒ごとには巻き込まれたくない剣士ソリ
ス。
最強…?
いいえ、最凶(最高に凶悪)な二人が織りなすへそ曲がり武勇伝。
ごめんなさい。書けた時更新します。
前後編で完結してます。
よかったら一読ください。
(章管理に失敗しましたねぇ。
見づらくて申し訳ないですが、よろしくお願いします)
番外編 「Re,幻影シンデレラ」https://ncode.syosetu.com/n4984fj/もよろしくお願いします(*^^)v折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-19 23:25:05
64883文字
会話率:35%
VRMMOをプレイしていたら突如前触れもなく異世界に!?
最強スキル【アバター】を駆使して僕は異世界を征く。
複数のアバターを使いこなし、自分ではない『誰か』が依頼や面倒ごとをこなしてくれる。
僕?僕は宿屋から出ませんよ。
なんで現
実で冒険者ギルドや行く先々で絡まれたり、見知らぬ困った人を助けたり、トラブルに巻き込まれなきゃいけないんですか?
厄介ごとは勘弁なので全部【アバター】にお任せしてお茶でも飲んでダラダラしよ。
え?誰かが僕の作ったアバターに婚約を申し込んだり、暗殺者や国のスカウトを送り込んでる?
なんか分かんないけど、、、お疲れ様!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-07 22:56:28
43850文字
会話率:41%
魔女に育てられた魔女の弟子だが魔力が0で全く魔法が使えない少女アリアは、師匠が突然旅に出てしまったことで、魔女の振りをしながら師匠の代わりに魔女の秘薬作りをして暮らしていた。
だがそんなアリアのもとに、物理攻撃の効かない危険な魔物が出たか
ら倒してほしい…と頼みに来る者が。
そこでアリアは師匠が集めていた魔導具の中から自分でも扱える魔導具を見つけ出してその魔物に挑むのだが、実はその魔導具が魔力0の人間にしか真の力を引き出せない魔導具で、とんでもない大魔法が発動し、アリアは伝説の大魔女と呼ばれてしまうことに。
静かに暮らしたいのに伝説の大魔女と称えられて、次々と面倒ごとに巻き込まれてしまうアリアは、はたして平穏な日々を取り戻すことが出来るのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-28 15:20:00
68062文字
会話率:50%
「どうしてゲームの中の僕は女の子になっちゃったんだろう」
謎の鬼面アバターとの出会いが、僕の小さな変革のはじまりだった。
大正時代をモチーフにした超バーチャル世界体験ゲーム《ヒノモトオンライン》。
通称《ヒノモト》と呼ばれるそのゲー
ムでは、プレイヤーが心から望んだ姿が自動的にアバターとして生成される。
四季島夏樹(しきしま・なつき)。中学二年生の男の子。
なぜかヒノモトでは「ハルキ」という名前の巫女になってしまった夏樹は、自分のアバターに疑問を持ちながらも、飽き性の友人と一緒になんとなくゲームを楽しんでいた。
そんなある日、夏樹は毒の泉の中で身動きできずにいる謎の鬼面アバターを助ける。
呪われていたり、警察に追われていたりと、面倒ごとをたっぷり抱えている彼との出会いをきっかけに、夏樹の小さな小さな変革がはじまった――。
テーマパークのような世界《ヒノモト》を舞台に、
「どうして夏樹は女の子に?」
「鬼面って、いったい何者?」
という謎を追いながら、
イベントに参加したり、
スイーツの食べ歩きをしたり、
大正ファッションに着替えたり、
メロンパンの物怪と戦ったりして、
子どもたちがちょっとでも顔を上げて、
ちょっとでも前に進めるようになる。
そんなお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-05 23:34:35
75495文字
会話率:48%
僕、能見鷹士は、汐入悠希の無茶振りにいつも巻き込まれてしまう。僕は三十路を前に一念発起し、中小企業に特化した個人コンサルタントとして起業した。個人で探偵業を営む汐入悠希とは昔からの腐れ縁で、いつも僕は汐入の持ってくる面倒ごとに巻き込まれてい
る。この間も猫探しの依頼に巻き込まれたばかりだ。
そんな間柄の汐入とは、実は同じ中学だったのだが、話すようになったのは高校生になってからだ。これは汐入との腐れ縁が始まった高校生時分のお話し。とある事件で知り合いとなった工業高校の千本松くん、梅屋敷さん、大森さん。初夏のある日、3人それぞれからある頼み事をされる。そしてそれは3人の恋路を賭けた闘い発展していくのだが・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-03 21:11:38
7633文字
会話率:36%
ある日全世界で男女の貞操観念が逆転する超常現象が発生した。それにより女性の性欲が凄まじく強くなり男性の性欲はめちゃくちゃ弱くなったわけだが、主人公である沢城潤は何故か貞操逆転していない。
そのため今までと何も変わっていない潤だったがそれを
知られると面倒ごとに巻き込まれる可能性が高いと判断して隠している。
しかし、そんな潤の秘密に気付いた美少女達にロックオンされてしまって…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-01 12:37:03
96905文字
会話率:67%
我妻家に生まれた影成は怪異を祓う闘魂士だったが才能がなかった。
そのため自身の学園生活を謳歌しようと画策するが、そんな影成を周囲は「当代無双」だの「『千影』様」だのと持て囃す。
そのせいで面倒ごとが影成の前に舞い込んできて大ピンチ!
これ
は、そんな和風現代ファンタジー学園ラブコメアクションである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-26 15:37:31
100203文字
会話率:65%
ダークは、竜騎士見習いをしている親友のリュートと、将来塩商人をやろうと約束している。ところがグラン森林で、なき鳥にさらわれたサモル王国の姫を救ったところから、面倒ごとに巻き込まれるようになる。それは悪いことばかりじゃなく、友達や仲間を増やす
ことにもなった。いさかいがあると切れやすいダーク。ピクチャーロイドのエリーに目立つなと言われて努力するようになった。仲間と海に潜るようになって、やっと人に自分をごまかせるようになった。それもつかの間。もっと大変な事態におちいる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-31 22:13:06
116971文字
会話率:69%
頭脳明晰で美しい伯爵令嬢ソフィア。しかし、自己評価が低すぎる彼女は、ひょんなことから王国の第二王子セドリックにぶつかってしまう。無表情で何も言わない彼の態度に、ソフィアは「絶対に嫌われた!」と大勘違い。
その一方で、面倒ごとを避けたいセド
リック王子は、誤解の連鎖に巻き込まれながらも、冷静に状況を見守る。周囲の貴族たちや王妃も加わり、彼らの恋の行方はさらに混迷していく!
ドタバタの勘違いラブコメディは、誤解が誤解を呼び、いつしか恋へと発展する――かも?果たして、ソフィアの勘違いは解けるのか、それともさらに大きな騒動に?
思わずクスッと笑ってしまう、笑いと恋が交錯する中世貴族のラブコメディです!折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-10-04 14:35:26
2764文字
会話率:41%
【全20話】
次期宰相フェリクス・シュミット。
頭脳明晰、将来有望、類稀なる美貌の持ち主である彼は現在二十八歳。そろそろ結婚を考えなければならないが、一向に決まることがなかった。
「僕は頭の悪い女性を妻にする気はありませんので」
それもこれも全て、原因はフェリクス自身にある。
彼は有能すぎるがゆえに、相手に求めるレベルも高いのだ。そして少々、人を見下しがちだった。
しかしそんな彼に現宰相である父は告げた。一ヶ月以内に婚約者を連れて来いと。そしてそれは王命であると。
「しかも三姉妹の中から一人選べ? ……面倒ごとの予感しかしない」
陛下の命とあらば、さすがのフェリクスも断るわけにはいかない。嫌々ながらも件の伯爵家へと向かうこととなる。
領地経営もこなす長女か、女性騎士団に仮入団中の次女。このどちらかを、とフェリクスは考える……のだが。
なぜか、いつもニコニコとしているだけの三女メアリにばかり目が向いてしまう。
メアリはあまり多くを語らない。常にニコニコしており、余計なことを口にしなかった。
そんな彼女は誰よりも人をよく見ており、どうするのが最適解かを自然と理解する少女だったのだ。
「他にやりたいことのある姉様たちのために……フェリクス様には私を選んでもらわないと」
家族を想うメアリは今日もニコニコしながら、さり気なく根回しをする。自分を選んでもらうために。
「でもあの人、絶対に腹黒。笑顔の眼鏡宰相だなんて腹黒に決まってるもの」
メアリのほわほわして見えて計画的なアプローチに、フェリクスはいつしかハマっていく。
メアリもまた、フェリクスと関わることで気持ちに変化が起きていき……?
互いに恋などする気もなかった二人は、いつしか惹かれ合う……のかもしれない。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-03 21:00:00
53933文字
会話率:35%
【第11回ネット小説大賞受賞作品!】
「頭の悪い女を妻にする気はない」と人を見下す次期宰相様は、ニコニコしてるだけのほんわか令嬢がなぜか気になる
↑こちらの中編作品の長編版になります。
主婦と生活社様(PASH!ブックス)より書籍版が《2
024年10月4日》発売です!
書籍ではさらにあんなエピソードやこんなエピソードをたくさん加筆しております(*´∀`*)
【あらすじ】
次期宰相フェリクス・シュミット。
頭脳明晰、将来有望、類稀なる美貌の持ち主である彼は現在二十八歳。そろそろ結婚を考えなければならないが、一向に決まることがなかった。
「僕は頭の悪い女性を妻にする気はありませんので」
それもこれも全て、原因はフェリクス自身にある。
彼は有能すぎるがゆえに、相手に求めるレベルも高いのだ。そして少々、人を見下しがちだった。
しかしそんな彼に現宰相である父は告げた。一ヶ月以内に婚約者を連れて来いと。そしてそれは王命であると。
「しかも三姉妹の中から一人選べ? ……面倒ごとの予感しかしない」
陛下の命とあらば、さすがのフェリクスも断るわけにはいかない。嫌々ながらも件の伯爵家へと向かうこととなる。
領地経営もこなす長女か、女性騎士団所属の次女。このどちらかを、とフェリクスは考える……のだが。
なぜか、いつもニコニコとしているだけの三女メアリにばかり目が向いてしまう。
メアリはあまり多くを語らない。常にニコニコしており、余計なことを口にしなかった。
そんな彼女は誰よりも人をよく見ており、どうするのが最適解かを自然と理解する少女だったのだ。
「他にやりたいことのある姉様たちのために……フェリクス様には私を選んでもらわないと」
家族を想うメアリは今日もニコニコしながら、さり気なく根回しをする。自分を選んでもらうために。
「でもあの人、絶対に腹黒。笑顔の眼鏡宰相だなんて腹黒に決まってるもの」
メアリのほわほわして見えて計画的なアプローチに、フェリクスはいつしかハマっていく。
メアリもまた、フェリクスと関わることで気持ちに変化が起きていき……?
互いに恋などする気もなかった二人は、いつしか惹かれ合う……のかもしれない。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-29 21:00:00
116455文字
会話率:26%