人間は魔王には勝てない――
その世界では異世界の勇者を召喚し、魔王を倒してきた。
神の御力をその身に秘めつつも未熟な勇者を育て、魔王を倒し、姫との婚姻により国力を上げる。
そんな世界のある国で、勇者召喚が行われた。
拙作「召喚聖女の落とし
穴」と似たタイトルですが、別世界です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-18 21:26:27
5295文字
会話率:42%
洞窟の奥深くに建てられた今にも崩れそうな掘っ立て小屋に、王命で訪れた王国の騎士、ニール・マクレイ。
彼の目の前に座るのは『洞窟の魔女』と謳われるミルドレット・レイラ・ルーデンベルン。何を隠そう、彼女はルーデンベルン王国の第二王女だった。
あまりの天真爛漫さに修道院に入れられるも脱走。行き倒れになっているところを魔導士に拾われて、すっかり『洞窟の魔女』として名も売れてきたところを、ニールによって発見されたのだ。
しかし、ニールは王城に連れ戻そうとしているわけではなかった。彼女を姉である第一王女アリテミラの身代わりとして、隣国の王子へ嫁がせる王命を果たす為に来たのだ。
隣国ヒュリムトンは大国である為、国力が高く、王太子妃の座を狙い、他国からも妃候補が送り込まれていた。彼女達に打ち勝ち、王太子妃の座を勝ち取らなければ、ミルドレットは父王に殺される運命であることを知る。
ミルドレットは断固拒否し、幼少期に淡い恋心を抱いていたニールにも断絶の態を取るが、ニールは強制的にミルドレットを連れて隣国へと向かってしまう。
どうにもつかみどころの無い隣国の王子シハイルは、ミルドレットを気に入った風ではあるものの、自分には妃を選ぶ権利が無いのだと言う。
ミルドレットは王太子妃になる為、ニールの厳しい特訓を受ける事となった。しかし、暗殺者まがいの扱いを受け続け、過酷な王命ばかりを果たしてきたニールの凍り付いた心を、ミルドレットの天真爛漫さが少しずつ溶かしていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-05 14:18:45
182717文字
会話率:49%
紫煙と外連味と一抹の寂寥感漂うレトロフューチャー風味スペースオペラ百合
かつて栄華を誇ったが国力の衰退著しいある国の国策企業による、安全性を黙殺した『圧縮恒星炉』開発が失敗した結果、その国民と国土の大半を吹き飛ばす事故を起こしただけでな
く、その残骸の膨大な熱量によって超々地球温暖化を招き、陸地の7割を海に沈めてしまう、という大惨事を起こしたことによって、人類は否応なく宇宙進出を果たさざるを得なくなり、衛星軌道上には大小様々なスペースコロニーがいくつも点在している新たな時代を迎えていた未来の太陽系。
系内の各地に潜む賞金首の犯罪者を追って宙を飛び回る賞金稼ぎを生業とする、通称『ロウニン』と呼ばれる人々の一員で、ぶっきらぼうな一匹狼の女性・ザクロは、根城にしている人口の約半数を同業者が占めるスペースコロニーの格納庫にて、どこからか逃亡して忍び込んだとおぼしき、常にオドオドしている様子を見せる若い女性・ヨルと遭遇する。
どこか不思議と惹かれる雰囲気を纏う彼女と関わる内に、ザクロはヨルの抱える事情に首を突っ込む事になり――。
※未成年者喫煙は法律で禁止されています。たばこは二十歳になってから。正しいマナーと節度を持って吸いましょう。
※この小説はフィクションであり、実際の出来事や個人名、団体名とは異なります。また、作中の描写には差別や受動喫煙等を肯定する意図はありません。
※無断転載お断り
カクヨムでも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-24 20:00:00
320114文字
会話率:67%
その空間に開いた穴が全ての始まりだった。
宙に浮いた円形の黒い巨大な一枚のガラス。そしてそのガラスの向こうから現れた巨大な怪物たち。
戦車をかみ砕く顎を持つ巨大な狼。
戦闘機すら命中させる精度をもつ巨大な砲を背中に乗せた巨大な猪
どん
な荒地も湖も走破し、口からレーザーを吐き出して周辺を焼き払う巨大な蛇
石が集まったかのようなごつごつとした。巨大な人
そして、人にしかみえないのに、たった一人で師団を壊滅させるような化け物。
世界各地に現れたガラスは現れる度に深刻な被害を与え。いくつかの国が亡び、その他の国も疲弊し、人類同士の戦いは無くなり、だが、確実に人類は減っていった。
そしてこの国、真那国と呼ばれたこの国も、類に違わず、疲弊し、確実に国力は落ちて行った。
そんな世界で、強くも無く、頭もよくない、どうしようもないたった一つの駒でしかない俺が、それでも足掻くことを止めないで、戦った物語。
六本足の、人と蜘蛛が合体したような鋼鉄の騎士で戦った俺の物語。
そして俺が、人間として死んだ物語
※基本的にバットエンド予定です。
こちらはあらすじは考えているので多分続くと思う。
たぶん後味悪いと思う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-03 16:59:17
119391文字
会話率:37%
大陸南西部の没落した大国『ジニア王国』
周辺国と見比べれば国力で大きく劣るこの国の特権階級として生まれたメアル・カサブランカはジニア王国で最も優れた魔法使いであった。
若くして『賢者』と呼ばれた歴戦の魔法使い達の後釜として国の切り札となり、
周辺国の侵略の抑止力として生きてきた彼女は、大陸西部全域の国家を巻き込んだ大戦争に駆り出される。
一騎当千の圧倒的な実力を持って、戦場を駆け巡るメアルは時に英雄と、時に魔女と呼ばれ大戦争の台風の目となる彼女の戦い。
その未来は――――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-01 12:00:00
3271文字
会話率:23%
国宝(國寶)。
万人の尊敬に値する英雄を意味する。
肉体と精神、そして技術を全身全霊で磨き、祖国の国防と名誉を守る者。
国力に直結する。
最終更新:2024-12-24 10:36:39
113600文字
会話率:30%
戦国大名の若君・斎藤新九郎は大地震にあって崖から転落――――気付いた時には、剣と魔法が物を言い、魔物がはびこる異世界に飛ばされていた。
「これは神隠しか?」
戸惑いつつも日本へ帰る方法を探そうとする新九郎
ところが、今度は自分を追
うように領地までが異世界転移してしまう。
家臣や領民を守るため、新九郎は異世界での生き残りを目指すが周囲は問題だらけ。
領地は魔物溢れる荒れ地のど真ん中に転移。
唯一頼れた貴族はお家騒動で没落寸前。
敵対勢力は圧倒的な戦力。
果たして苦境を脱する術はあるのか?
かつて、日本から様々なものが異世界転移した。
侍 = 刀一本で無双した。
自衛隊 = 現代兵器で無双した。
日本国 = 国力をあげて無双した。
では、戦国大名が家臣を引き連れ、領地丸ごと、剣と魔法の異世界へ転移したら――――?
【新九郎の解答】
国を盗って生き残るしかない!(必死)
【ちなみに異世界の人々の感想】
何なのこの狂戦士!? もう帰れよ!
戦国日本の侍達が生き残りを掛けて本気で戦った時、剣と魔法の異世界は勝てるのか?
これは、その疑問に答える物語。
異世界よ、戦国武士の本気を思い知れ――――。
※カクヨム様にも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-22 19:07:14
636611文字
会話率:52%
「今こそ、立ち上がる時が来た!」
梁国皇帝宋江はそう叫んだ。
念願の全土統一へ向けて動き出した。
先代から使える謀臣の呉用の策で先代の皇帝武帝が亡くなり、皇太子劉弗陵がまだ国王の座についていない時にと祝いとして無理に招致し、受け入れられよう
が断られようが迎えと称して兵を出すつもりだった。
漢は寛容な善政を敷いているが異民族を討つ事に集中しすぎて国力は弱い。
だからこそ、最初はただの集まりだったこの国が強くなれた理由でもある。
各地の有能だが燻っている物たちを引き抜き、今や中華を二分する勢力である。
呉用は言う。
「あちらの有能な戦士はほとんど引き抜きました。首都陥落も時間の問題でしょう。」
一ヶ月後、代国は滅亡した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-21 10:33:00
684文字
会話率:0%
西暦2060年 少子高齢化で国力衰退の一途を辿り、経済発展を諦め世界から忘れ去られた日本。ロストジェネレーション世代以降が高齢者の中心となり、あらゆる生活環境が激変した中、独自の文化と生態系が発達していった。
危機感を抱いた政府は、起死回
生のプロジェクトで高度職業人材を育成することによって、新たな日本の復活を目指していた。
セキ ニシヒトは地方に新設されたばかりの「超最先端高度職業人養成大学」に合格するも、入学式に見た光景に驚愕する。そこに学生は自分一人で、他はすべて女たち。しかも大学は、学生が集まらないため次年度より募集停止となり、何か著しい成果がなければ4年後には廃校になるという。
その名も「国立防衛隊附属魔法少女養成大学」・・・
「いや、ちょお待てや!どこにそんなアホな大学名が書いてあるねん?ほんで、そもそもオレなあ、男やで、ええんかそれで?どないなっとんねんココは!?」
しかしその後次々と明らかになる、大学に隠された驚愕の事実と真の目的。
セキは生き残ることができるか!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-05 22:40:45
30745文字
会話率:47%
リリアナ・ルーシェントはルーシェント公爵家の娘だ。
八歳の時に王太子であるシェザート殿下との婚約が結ばれたが、この婚約は娘を王妃にしたい父と、国一番の富豪である公爵家からの持参金を目当てにした国王の利害が一致した政略結婚であった。王妃になど
なりたくなかったが、貴族の娘に生まれたからには仕方ないと婚約を受け入れたが、シェザート殿下は勝手に決められた婚約に納得していないようで、私のことを婚約者と認めようとはしなかった。
その後もエスコートも贈り物も一切なし、婚約者と認めないと言いながらも婚約者だからと仕事を押し付けられ、しまいには浮気をしていた。
このままでは間違いなく未来は真っ暗だと気づいた私は、なんとかして婚約破棄する方法を探すもなかなか見つからない。
時間が刻一刻と迫るなか、悩んでいた私の元に一枚のチラシが舞い込んできて―――?
※設定ゆるふわ、ご都合主義です
※恋愛要素は薄めです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-27 21:17:34
44646文字
会話率:62%
この世界が始めてドラゴンと関わりを持ったのは約200年も前の事。
ヨーロッパ付近で初めてその存在が確認され、多くの犠牲を払いながらもかろうじて捕獲に成功する。
その一体目の出現以降しばらくして、世界各地でドラゴンの目撃が
相次いで発生した
事が各国の文献に記されており、ドラゴンの発生源はどの国でも共通で空間に亀裂のような裂け目から出現する事が確認されている。
世界はこれをドラゴンズゲートと呼び、各国はこのゲートに防衛線を張った。
一度出現したゲートは閉じる事もあれば新たに出現する事もありその増減は不規則である。
世界に多くの被害をもたらした一方でドラゴンの鱗や牙などの物質は人類の文明を飛躍的に向上させ、その中でも心臓にあたる核「コア」とよばれる球状の物質は身に着ける事により人間の能力を超越した力を得る事の出来る代物であったため、コアの保有数が直接国力に影響したのは言うまでもなく、より多くのコアを求め人間同士でも争いが起こる事もあった。
かくして人間とドラゴンとの戦いの歴史が始まったのである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-24 04:14:28
604954文字
会話率:63%
今日も今日とていつもと変わらない日々を過ごしていた、主人公雨宮零。ある日突然教室が光だし、異世界へと転生してしまう。転生先は最も国力のある国の第十三王子。しかし国王や王族は皆、私服を肥やすばかりの愚王であった。国民達は不満を抱き、それを武力
で押さえつけるだけの国など機能するはずなく、やがて国の存亡にも関わるクーデターが発生する。
また時を同じくして、零以外のクラスメイト達も異世界に勇者一行として召喚されており、魔王討伐の使命が課せられる。勇者たちは魔王討伐のために、訓練やダンジョン攻略で戦いの知識と経験を積んでいく中、隣国の愚王の存在を知り、今後起こるクーデターに加勢に行くことを買って出た。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-20 16:00:00
30377文字
会話率:20%
渡辺日本は情報戦略を極めて重視した。多くの災害や戦争で人材を失い、国力に乏しい以上、いかに他の国を騙し、出し抜くかに最大の関心を払わねばならなかった。
キーワード:
最終更新:2024-11-02 00:00:00
5086文字
会話率:0%
小国と大国は戦争をしていた。2国は国力に大きな差があるにも関わらず、戦争は現在に至るまで数年間続き、膠着状態を保っている。その謎を解き侵攻の足がかりとするため小国の研究機関へと潜入した大国の兵士たちは、大きなミサイルと、まだ未成年と思われる
青年、幼い少女を見つけた。
捕虜として捕らえられた2人は、暗い独房の中で取り留めのない会話をすることになる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-27 20:10:13
20218文字
会話率:62%
「私、オリア! 現実そっくりの姿で〈ユナイト・オンライン〉をプレイし、しかも配信者です!」
そんなオリアが重度の金属アレルギーを乗り越えテストプレイヤーに選ばれたかと思えばゲーム内であっという間に王様に就任。
自らの王国「オリア王国」を築き
メタルスライムを使って金属を量産し通貨【メタ】を作り出しあろうことか国際経済まで回してしまう。
配信動画では偉人キャラたちとキャッキャウフフ。
卑弥呼やジャンヌ・ダルクに仕えさせ「私の国力、美女パワーで無双中!」と鼻高々。
しかしコメント欄では「子作りランキング」だの「偉人キャラと結婚!」だのと民度は完全にカオス状態。
それでも再生数はうなぎ登りでバズりまくり。
ゲームの内政よりも恋愛シミュレーション化したゲーム世界にオリアはツッコミを入れつつも着々と王国を発展させていくのであった。
「いや、ゲームってこんな感じで合ってる?」とつぶやきながらも彼女の配信は今日も絶好調!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-26 13:00:00
3989文字
会話率:6%
紀元前三百十二年、中華の大地。
天下の覇権を握りたく、戦争をくりたしたのは斉王、楚王、そして秦王。
争いの世で生き残り、今の錦衣玉食を保てば良いと思うのは韓王、魏王。
改革維新、土地を開き、国力をあげることに専念するのは趙王。
名だたる戦国
諸王には、それぞれの思惑がある。
人質として韓国にいる燕公子姫職は、趙の馬車を乗り、北東へ母国に向かう。
五年前、燕王は王位を宰相子之譲り、太子の姫平が反発し、燕は内戦に陥った。
その内乱に乗じて、斉と中山は燕を侵攻し、財貨、土地を奪い、都、宗廟を焼き払った。
斉が憎い。中山が憎い。子之を擁護した貴族達が憎い。
そして何より、奸臣の讒言を信じた父王は憎たらしい。
趙国から使者が現れる前に、人質の彼は何もできない。
だが今、趙王は自分を王座に就けさせる。
馬車の中、燕国の王は復讐を誓った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-22 02:16:42
8493文字
会話率:18%
西暦2090年7月。
高坂幼楓が目覚めた時、65年の時が経過していた。
彼が眠りに就いた頃、この国は衰退への歩みを速めつつ有ったが、眠っている間に多くの天災や戦争が発生して、ついに経済は破綻。
人々は塗炭の苦しみを味わったのだった。
その後
、通貨が一度ほぼ無価値になったことで国の借金は消えて、再生への道を歩み始め二十数年。
喪われた地位を取り戻そうと、新たな教育機関がいくつも創設され、その卒業生達の国際的な活躍も有って、急速に国力が回復。
国として自信を取り戻した次の段階として、苦難の時代に喪失した領土を奪還すべく、軍事面の強化策がスタートしていたのだった。
その先兵として白羽の矢が立ったのは、2020年代に特別な能力を与えられた代償として、必要な時代まで仮死状態とされた4人の若者達の目覚め。
その一人、幼楓は同種の能力を持つ3人の友や、同じ大学・大学附属高内のエリートであるライバル達との競争に勝ち抜き、無事に国防軍士官としての第一歩を歩み始めることが出来るのか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-22 11:53:25
268099文字
会話率:44%
アラン・フルーリーは兵士になった。
軍服を着たいと思ったことなどなかったが、それが、彼の暮らす国、イリス=オリヴィエ連合王国での[義務]なのだから、仕方がない。
マグナ・テラ大陸の南側に突き出た半島部と、そこに連なる島々を国土として
有する王国は、[連邦]と[帝国]という二大勢力に挟まれた永世中立国だった。
王国に暮らす人々には、誰かに押しつけたい思想も、誇示したい権威もない。
ただ、自分たちのありのままの姿で、平穏に暮らせればそれでよかった。
だから中立という立場を選び、連邦と帝国が度々、[大陸戦争]と呼ばれる大戦を引き起こしても、関わろうとはしなかった。
だが、一口に[中立]と言っても、それを維持することは簡単ではない。
連邦、あるいは帝国から、「我々に味方しないのであれば、お前も攻撃するぞ! 」と脅迫された時に、その恫喝を跳ねのけるだけの力が無ければならない。
だから、王国は国民皆兵を国是とし、徴兵制を施行している。
そこに暮らす人々はそれを、仕方のないことだと受け入れていた。
国力で圧倒的に勝る二大勢力に挟まれたこの国が中立を保ち、争いに巻き込まれないようにして平和を維持するためには、背伸びをしてでも干渉を拒否できるだけの備えを持たなければならなかったからだ。
アランは故郷での暮らしが好きだった。
牧歌的で、自然豊かな農村での暮らし。
家族と、愉快で愛らしい牧場の動物たち。
そこでの日々が性に合っていた。
軍隊生活は堅苦しくて、教官役の軍曹はしょっちゅう怒鳴り散らすし、早く元の生活に戻りたくて仕方がなかった。
だが、これも義務で、故郷の平穏を守るためなのだからと、受け入れた。
幸い、新しく配属になった分隊は悪くなかった。
そこの軍曹はおおらかな性格であまり怒鳴らなかったし、仲間たちもいい奴らだ。
この調子なら、後一年残っている兵役も無事に終えられるに違いない。
誕歴3698年、5月22日。
アランは、家に帰ったら母親が焼いてくれることになっているターキーの味わいを楽しみにしながら、兵役が終わる日を待ちわびていた。
これから王国と自身が直面することになる運命など、なにも知らないままに……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-23 12:00:00
117965文字
会話率:13%
2024年、35歳の山田太郎は東京の6畳一間のアパートで質素な生活を送っていた。元エリート社員だが、リストラされ非正規雇用を転々としていた。
世界経済の危機を予測した太郎は、わずかな貯金を元手に米国債の空売りに全てを賭ける。彼は複雑なレバレ
ッジ戦略を駆使し、1000倍以上のリターンを目指した。
2024年11月、第二次世界恐慌が勃発。太郎の予測は的中し、彼の資産は急激に増大した。
太郜は次々と破綻企業を買収し、軍需産業を中心とした巨大コングロマリット「山田コーポレーション」を設立。しかし、彼の質素な生活態度は変わらなかった。
2025年、ウクライナとロシアの戦争にアメリカが参戦し、第三次世界大戦が始まる。太郎はこの混乱をさらなるビジネスチャンスとして活用。
2030年までに、世界は「自由民主主義連合」と「新興国経済圏」の2大陣営に分かれた。日本は急速に国力を失う中、山田コーポレーションだけが成長を続けた。
山田パラドックス:2031年、太郎の企業が両陣営に平等にサービスを提供することで、奇妙な力の均衡が生まれる。世界はこの状況を「山田パラドックス」と呼んだ。
2033年初頭、両陣営が山田コーポレーションへの共同制裁を発表するが、わずか1週間で撤回を余儀なくされる。これにより、太郎の影響力が国家を超越したものであることが明らかになった。
太郎は一貫して沈黙を守り、質素な生活を続けた。しかし、彼の目に宿る光に変化が見られるようになる。世界中が彼の真意を探ろうと躍起になった。
2033年夏、太郎が突如として全従業員に向けて長文のメッセージを送信。これは彼が長年の沈黙を破って初めて発した言葉となった。
太郎のメッセージは「静寂の彼方へ」と題された。この題名は、彼の長年の沈黙と、これから起こる大きな変化を暗示していた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-16 20:23:13
6025文字
会話率:19%
「リーン、貴様の婚約は破談となった」
ルトリケの王太子である自分と北の大国カラチロの皇女との婚約を一方的に破談にし、隣国レキラタに侵攻した父王。
その結果、ルトリケは戦争に敗れ、国力は衰退し、政治も腐敗した。
三年後、リーンは父王を玉座から
引きずり下ろす。
ただ、国の復興に心を砕くも、偉大過ぎた高祖父の影響もあり、国民の人気はいまひとつだ。
何とか国民の信頼を得たい、そう思うあまり、お抱えの魔術師は夢見にしたがって、とある人物を探そうという奇策に出る。
しかし、やっと名乗り出た女性はどうにもこうにも怪しすぎた。
確かに何か裏がある。
一方、宰相は王の結婚を画策。
結婚相手もいないのにどうするんだと焦るリーンに、宰相は意外な少女の名を挙げた。
だがその少女には公にはできない秘密があって―
隣国や北の大国の思惑も絡まるなか、リーンはルトリケをうまくまとめていくことはできるのか。
※これは若き王の初恋が実るお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-14 21:10:00
555369文字
会話率:30%