オラール王国の筆頭宰相クロードは難題を抱えていた。それは実母キトリーの侍女の件だった。王族でセゼール家に嫁いだキトリーの我が儘に手を焼いていたのだ。最近お気に入りの侍女が結婚で辞めたのが事の発端だった。その辞めた侍女はお茶を淹れるのが上手で
、それと同じように淹れられる者がいないのだ。キトリーは息子のクロード以上のお茶通だった。
おかげで最近では気に入らないものだから癇癪をおこすので、侍女が直ぐに辞めてしまうのだ。その為屋敷に戻っても溢れる程いた筈の、侍女はおろか召使いまで不足している状態だった。父は運のいい事に軍の関係で遠征中だし、クロードも何かと理由付けて王宮に留まり屋敷には帰らなかった。
しかし毎日のように執事からは嘆きの手紙が届けられるのだ。だからついイレーネの所の侍女の腕前に思わず願い出てしまった。リリーを貸して貰って家人達にお茶の淹れ方を教授して貰おうということだった。
リリーは憧れのクロードの役に立てるなら嬉しく侯爵邸へと向かった。そこでリリーは侯爵夫人キトリーにとても気に入られ、そんな彼女をクロードも気になり始めて・・・その恋心が芽生え始めた矢先に、リリーをめぐってアランやキトリーが暴走!すれ違う心と、周囲の思惑に振り回される二人の恋の行方は?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-05 21:35:26
51049文字
会話率:55%
「お父さんなんて大っ嫌い!」
全てを拒絶する声が家中に響いた。
娘からついにこの言葉を言われる日が来るなんて……
反抗期はいつかくるものとわかっていても、実際に言われるとやっぱりショックだった。
事の発端は、まだお昼過ぎだとい
うのに、娘のリサが学校から帰ってきたことだった。
その顔はひどく落ち込んでいて、怒られるのを恐れるようにゆっくりと入ってきた。
いつもは元気に響く「ただいま」の声も、今日は響かない。
こういうことは初めてじゃなかった。
リサの通う魔法学校はかなりレベルが高く、魔力をうまく扱えないリサはうまく馴染めていないみたいなんだ。
うなだれるリサの目尻にうっすら涙が浮かんでいたから、何があったのかは大体想像がつく。
「どうしたの? また学校で何かあったの?」
声をかけたけど返事はない。
弱々しく視線を上げると、何かを訴えるように潤んだ瞳で僕を見つめた。
言いたいことはわかる。
もう学校に行かなくていいよ。
その一言ですべてが解決するんだろう。だけど……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-25 20:00:00
18510文字
会話率:35%
帝国に住む異民族の子孫、テヲノ・クヌーテは、大学院で言語学を学んでいる。そんな彼が、人食い人種を隣に乗せ、夜の街を突っ走る。
事の発端は、数百年の寿命を持つと言われるマグ族の男が死んだことにあった。
大学の医学チームによると、遺体の研究
は長寿や健康の秘密を解き明かす絶好の機会であるという。少数民族の言語が専門のテヲノは、マグ族との通訳に駆り出された。ただそのマグ族というのが、食人の風習のある、いわゆる人食い人種なのだが……。
食われるのでは、という恐怖と戦いながらも、首尾よく遺体を回収した一行。遺体を車に乗せ、帰路に就こうとしたその時、死んだ男の娘・マナが父の亡骸を奪い返そうと襲ってきた――。
マナはなぜ父を食ったのか?
その時、テヲノは……?
一風変わった異世界を舞台に、奇妙な二人の関係が紡がれる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-11 19:25:00
29505文字
会話率:29%
事の発端はスプリングホリデーで社交界シーズン真っ只中の為、王都の邸宅で過ごしていた時のこと。
毎年スプリングホリデー時は幼なじみのヴォルフは暇人なのか、よく我が家に連絡も入れずに訪問してくる。最初は注意していたけど聞く耳持たないしもう無
視している。
そんな彼といつものように応接室でティータイムを楽しんでいる時、まさに今この時私は全てを思い出した。
こことは違う――そう、前世の記憶を………
そして、あることに気づき持っていたティーカップを落とした。
ガチャンッと音を立てて割れる音が聞こえた気がした。
なんて事だ。そんなまさか……
ぽかーんと口を開け呆然とする私を見てヴォルフは怪訝な目を向け、そんな彼の手を私はむんずと掴み立ち上がる。
「レイ!片付けてちょうだい!あと、今からヴォルフを大事な話があるから誰も通さないように!!」
「畏まりましたお嬢様」
「…は?いきなりなんだ……ておい!待てって!!」
ヴォルフは私が無言で手を繋いだまま歩き出したことに慌てながらも私に着いてくる。
侯爵令嬢らしからぬ大股で兎に角早く執務室にと急ぎ、扉をバン!と開きヴォルフを先に入れ閉める。
何故いきなりここに連れ出されたか分からない、といった表情の彼に私は言った。
「―――私、思い出したの…今から話すことは他言無用よ!」
そして、この日を境に私の人生は激変するのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-16 00:11:11
69987文字
会話率:51%
平凡な高校生、堀田シュンの日常に色が付く。
ここは・・・?
草一本生やす事すら許さないような暗い荒野。
延々と続く赤い大地は、一人の少年を飲み込みながら、砂の吹雪を立てていた。
どうやら俺は、どこか違う所に飛ばされたらしい。
事の発端は、とある"渦"だった。
物凄い勢いで回転する黒い渦に飲み込まれ、気付いたらここに倒れていたのだ。
「第一村人いませんかー?」
人を探すもそう簡単には見つからず、俺は途方に暮れていて―――
すると、白鳥の羽のように、ゆらゆらと舞い降りる一つの光が。
落ちてきたのは、まばゆい純白の光を放つ、ひとかけらの"石"だった・・・。
石の放つ光を見て来たのか、人影が一つ。
出会った少女、レイからシュンは「この世界」について聞くことになる。
彼が召喚されたのは、魔王軍と反乱軍の戦争が行われているという「争奪の世界」だという。
そして、
「《サイキック・ストーン》、それが石の名前。」
レイは俺に教える。
手に握られた石、それは万物を操り、果てには世界すら手中に収めるともいう《ストーン》、その一つだったのだ。
刹那、大きな地鳴りがした。魔王軍の軍勢が押し寄せきたらしい。
レイは―――あなたの《ストーン》なら、魔王を倒せる。
そう言い、敵軍との戦闘準備に入り始めた。
こうなったら、俺が勇者にでもなってやるよ!
ギャグとシリアス多めの異能力バトル、その最先端にテレポート!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-28 18:26:48
8203文字
会話率:11%
イギリスの老舗宝石店の娘、スカーレット・ライト。
彼女は、イギリスで有名な女子高に通う、お金持ちで自信家で、宝石が大好きな普通の女の子だった。
しかしある日、街で起こった人攫いから始まった数々の謎の事件に巻き込まれていく。
彼女は、その時
出会った、日本から来た妖(アヤカシ)、螢(ホタル)に日本の妖の仕業であると聞かされる。
半ば強引ではあるが、スカーレットは螢と共に、事の発端である黒幕を突き止め、一連の事件を解決することを決意する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-19 23:31:15
2570文字
会話率:18%
2026年、初秋ー
引きこもりニートである銀一郎のパソコンへ宛名のないメールが届く。その内容は胡散臭い文章と【うさぎ大戦争】というゲームアプリのURLが貼られており、興味本位でページを開いてしまったのが事の発端の始まりである。
キーワード:
最終更新:2021-10-16 10:00:00
285文字
会話率:20%
学校の怪談+コメディ+百合の短編!
全3話で3話目は明日投稿。
6年生の月菜(るな)は幼馴染の美夜(みや)を連れて夜の学校へ侵入。
目的は「学校の七不思議」の存在を確認して動画を撮影するため。
超常現象を信じない月菜(るな)は「学校の七
不思議」を信じるクラスメイトを笑った。
それが間違いで、事の発端。
「この学校のは本物だから。夜の学校で確かめてみてよ」
クラスメイトにそう言われた月菜(るな)はバカバカしく思いつつも、話を引き受ける。
「学校の七不思議」とは? その正体は? そしてその先に二人を待ち受けるモノは?
軽快な会話で進む、ボケ突っ込み二人の凸凹ホラーコメディ短編!
【注意】
・学校は公共の場所ではありません。
本作品のような無断侵入は真似しないでください。
場合によっては罪に問われる可能性があります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-29 21:00:00
7690文字
会話率:45%
昼休みに突如、学年一の秀才に勝負を持ちかけられた黒地ツカサ。事の発端を聞いてみると「天彩」という名前が出てきた。
「またあいつか……」
美少女幼馴染によって振り回されながらも奮闘する男の物語。
最終更新:2021-03-03 17:05:15
7815文字
会話率:52%
20○○年、日本。
異能を持って生まれるのが当たり前の世界。
世間では『蘇生の能力』を持つ人物がいて、死人を生き返らせることができる、と噂されていた。
実はその能力を隠し持つ、元不良の高校生シン。
彼だけが、この能力の"非人
道性"を知り、普通の生活を続けるためひた隠しにしていた。
それは「善人を生き返らせ、代わりに悪人をコロす能力」
事の発端は、例の能力持ちと間違われて、クラスメイトの大人しい女子が誘拐されてしまう事件。
深追いしたシンは、友を亡くし、『蘇生の能力』を使ってしまおうかと真剣に悩み始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-03 14:05:01
57789文字
会話率:44%
私、友梨芽依(ともなし めい)は学生だ。
いわゆるjkってやつだ。
そんな私が何故こんな目に、、、
事の発端はただただ友達が欲しかっただけ。
それが、思考の暴走の結果、
幽霊を友達とする計画を立て、実行した。
そんなこんなで始まった非日常的
な毎日に
私は......
普通の平穏が欲しかったです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-03 19:19:02
190274文字
会話率:45%
事の発端は友だちとの怪談だった。ひょんなことから全国的に有名な心霊スポットへ肝試しに行くことになったあたし。そこで出会ったものは……幽霊でも怨霊でもなく神様だった! 神様と人間がつむぐヒューマンコメディ。
最終更新:2019-09-27 18:17:30
23723文字
会話率:49%
一流のテイマーに憧れた少年アラタ。いつも通り薬草を取りに行こうとしたのが事の発端。不幸にも洞窟で足を滑らした地下へと落ちてしまう。そして落ちた先にいたのは封印されし黒竜。そして黒竜の封印を解き、アラタはその黒竜を『使い魔』とする。
そ
して魔法の勉強をするため魔法学院へと通うがテイマーだからと馬鹿にされ.........折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-19 21:33:10
16610文字
会話率:56%
事の発端は良純和尚が高僧からお題を二つ受けた事による。彼はそのお題を完遂しようと自分が相談役になっている青年や親友の刑事を巻き込んで奮闘するが、なぜか彼自身が想定外の事件へ巻き込まれていく。なぜならば、彼が相談役として庇護している青年は、ど
う見ても十代の美少女にしか見えないという、不思議な生き物であったからである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-03 09:55:52
130455文字
会話率:49%
さて事の発端は、酔った勢いで華族の娘と関係を持ちそうになったことであるが、まさかそれだけで己が死刑囚となるなどとはつゆも思わなかった。
立って半畳とまでは言わないが、狭苦しい四畳ばかりの牢の中で今はその時を待つばかり。
せめてできることは
恨みつらみの獄中記を記すことばかりである。
・・・で、そんな俺に何をさせるって?
あ?鬼退治に行け?
はっ。笑かすな。
俺は桃から生まれたわけじゃないが?
あー、わかった。なるほど、俺の意思は関係ないと?
もういいさ、好きにしてくれくそったれ。
大江の山でもどこでも行ってやるよ。
・・・地獄とは、洒落た冗句だ。
地獄に鬼退治なんて御伽話にしても酷すぎる。
そうだな、お供には二個大隊くらい欲しいところだ。
は?未来が見える?
俺の仲間は喋る刀と狂犬一匹、後は猿知恵と雉団子?
おいこら、神主さんよ。お前面倒になって適当言ってるだけだろ。
つか雉団子ってなんだよ。
っと、急停車しやがって・・・あ?ここで降りろって?
全く身近な地獄もあったもんだ。
取り敢えず次会うことがあったら覚えてろよ糞野郎。
あーあ、なんでこんな事に。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-15 23:57:38
43844文字
会話率:55%
西暦2047年、人類はAIと戦争を行っていた。事の発端は日本時間2037年12月31日23時、誰もが年末年始で浮かれている最中に突然テレビ、スマホその他映像端末に砂嵐が入り、そしてケンタウロスのような機械の化け物が映ったことだった。曰く、「
人類は必ず地球そのものを殺す。故に我々は駆逐する。」とのことだった。そして世界の各都市が燃やされ、全てのAIが機能を停止し、人類に残されたのは旧式の機械だけだった。しかし、それでも諦めず世界を救うために「世界救済連合」を作った。主人公吉良雅人はその団体の1人で、彼は7歳の時に母親に捨てられ、10歳の時に軍事課に入り6年間「アーティファクト」というAIを持った敵との戦いに身を投じていた。
そんなある日、彼は1人の少女と出会う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-19 08:01:22
50365文字
会話率:39%
事の発端は寝てるときに見る夢である。高校2年生の浅野翔(あさの かける)は最近、別の世界で今とは全く別の生活をしている夢を見る。ただの夢だから、と放っといていたが連日同じ夢を見るので違和感を感じていた。
夏休みのある日、家で留守番をしてい
たときのことだ。少し寝ていた間に空き巣に入られ、気づいたときには片手にナイフを持った空き巣がいて……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-30 01:44:38
3304文字
会話率:24%
1999年、9月―――。
もう9月だというのに、日本はまだまだ暑い。そんな中、世間中が震え上がる事件が起きた。
中学一年の女子生徒が、沢山の人間を殺す事件―――。
しかも殺した原因や事の発端が全く分からず、手かがりもないという謎に包まれた事
件である。
そしてこの事件の一番不気味なところは、犯人である女子生徒が何者かに殺された。
方法は銃殺―――だが、犯人は今も不明で、ひとつの手掛かりも掴めていないというところである。
その事件の真相は、この物語の全て――――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-18 20:00:00
2463文字
会話率:40%
事の発端は、妻の様子がおかしかったところです。
冷たい態度だったり、夜にやたら派手な格好をして出かけたり、スマホを手放さなかったり。
スマホをのぞいたら案の定、黒。
でも、僕は優しいのでそんなら妻を許し、寂しい思いをさせないよう死に物狂いで
仕事を片付けて帰宅しました。
努力が実り妻の心は僕に戻ってきました。
めでたしめでたし。
いえいえ。
昔から悪には必ず罰がくだるのですよ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-19 20:44:09
5841文字
会話率:8%
事の発端は、1通の手紙。
たすけて、ください。
その叫びは、何もかもを動かしていく。
最終更新:2018-09-15 21:45:12
12550文字
会話率:35%