世界を消滅させようとしていた魔王を、仲間の力と共に打ち倒した〝勇者〟風吹 龍弥は、最後の死闘において命を落とした。
世界中が脅威が去ったことに喜び、そして同時に救世主もまたこの世を去ったことに涙した。
ただ一人を除いては。
勇者パーティ
ーの一員であり、その上、勇者〝風吹龍弥〟の幼馴染でもあり、その場に居た少年の名は、空栗 操太。
勇者然とした風吹とは、光と闇の対比と言えるほどに、影が薄い少年は、周りが渋る中で風吹が絶対に必要だということで、パーティーに参加していた。
操太が、ギルドへ登録している職業は〝パペッティア(人形師)〟であった。
灰色のフードを頭から被り、長い黒髪の前髪が目元を隠すために、一緒に魔王討伐の為の旅を過ごした仲間達も、操太の素顔を明るい場所でしっかりと見たことはなかった。
それどころか、仲間の誰もが、操太の存在を意識することは、殆どなかった。
仲間達が決して薄情だと言うわけではない。
それは、彼が〝不可視の操り師〟と一族の者から称されるほどの、不世出の人形使いであったからだった。
そんな彼の顔面は、現在それは見事な蒼白となっていた。
「風吹の身体が、完全に消滅した……あぁ!? これって契約違反なのでは!?」
これは、人知れず一度は世界を救ったお人好しの人形使いが、表舞台へと無理やり立たされ、己の価値を世界に示す物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-14 17:42:01
19094文字
会話率:49%
『カンザキ・レイジ』は見知らぬ街の中に倒れていた。その場に似つかわしくない迷彩服と銃を持って。
自分がレイジであることと、どこかの兵士であること、スナイパーであること以外の記憶はなく、聞こえてくる言葉も分からない。
そんな中で出会っ
た狐耳の少女、『リディ・ル=ヴェリエ』は民兵に追われていた。
彼女の言葉も分からず、どうして追われているのか、なぜ街が戦場になっているのか何一つわからない。そして何より、レイジには戦う理由もまだない。
それでも頭に響く「守ることこそ我らが誇り」という名誉が、己を縛る呪いかわからない言葉に身を預け、リディのためにその手の銃を撃つ。
無数の亡骸を積み上げ、その手を血に染めて、リディを守るというエゴのためにトリガーを弾きながら街の中を駆け回るレイジを、漆黒のスナイパー『ツェーザル・マルシャルク』は静かに待ち構えていた。
不可視の長距離をスコープで切り取り、寸分の狂いもない神の一撃を放ち合う緊迫の戦場へ、2人のスナイパーは潜む。物言わぬスナイパーライフルと、観測手と共に。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-12 21:28:59
90220文字
会話率:30%
概要:大学生二人が行きつけのカフェでだらだら雑談するお話。
藤岡かしぎ:登場人物A。黒髪ロリ。大学生。
暁月アオ:登場人物B。金髪。大学生。
丹詞朱音:登場人物C。赤髪お姉さん。カフェ丹学亭店主。
※本作品はカクヨムにも掲載されています
。また動画化されてYoutubeとニコニコ動画にも投稿されています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-03 18:00:00
7388文字
会話率:68%
俺たちは四人いれば無敵だった。だから、盲目の老婆の屋敷に忍び込んだときも絶対にうまくいくと思っていた。しかし屋敷に忍び込んだ四人を待っていたものは、目に見えない敵の存在だった……。一人称怪物ホラーを目指した海外ホラー風短編。
最終更新:2023-12-19 00:10:44
14320文字
会話率:43%
可視光線も、不可視光線のごくごく一部
最終更新:2023-10-28 22:35:54
333文字
会話率:0%
大気中に漂う不可視の力『エネス』。
第二次世界大戦をきっかけに、その量が膨大になり世界中の獣が豹変、凶暴化するようになった。
獣を鎮める力もまた『エネス』。
知的好奇心旺盛な主人公・陸は、『エネス』を用いた戦闘技術訓練校に通い、その知識と
バトルセンスで、バカにされがちな地属性の真髄を知らしめていく。
地理要素を取り入れた、学園ファンタジー!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-07 05:47:04
3406文字
会話率:15%
透明人間の少年と、彼を「相棒」と呼ぶ、人魚になってしまった少女ツバサの冒険と恋を綴る。
行方をくらましてしまった幼馴染の少年に思いを寄せるツバサは、家族や学校の友達と共に、どこか満たされない気持ちを覚えながらも平和な日常を過ごしていた。
そんなある朝、彼女が目を覚ますと人魚に変身してしまっていた。彼女はその事実に驚くまま、家を飛び出してしまう。そこを助けてくれたのは、幼馴染の少年であった。彼は透明になっているうえに、記憶が抜けているようであったが、大好きなツバサへの思いは覚えており、彼女を助けようとし、ツバサも彼との再会を喜ぶ。
ツバサは透明少年に助けられながら、彼女の身に掛けられた懸賞金目当ての様々な人魚ハンターたちから逃げて、家に帰ろうとするが、そんな二人をさらに恐ろしい存在が追っていた……⁉
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-30 10:00:00
142798文字
会話率:57%
この世には科学で説明できない何かがある。
観測できないそれは幽霊とも、レイスとも、ゴーストとも呼べる超常だ。
そんな不可視の超常現象から人々を守る機関ゴースト・ハンターズに所属する桜坂京都は、過去に巻き込まれた赤い地獄という霊災を探して
いた。
そんな中現れたのは、同じく地獄に巻き込まれた少女。
偶然の出会いから始まるゴースト×ラブ×バトルな物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-08 12:00:00
220541文字
会話率:41%
ローズ。『不可視』の二つ名を待つ冒険者。
後の世でその名を知らないものはいない。
数々の古代竜や邪神を倒し、無敵の冒険者と呼ばれた女性。
なぜ、『不可視』なのか。
その理由は忘れ去られたが、あまりにもすばやい身のこなしの為、動きが見えなかっ
たからとも、変幻自在で光速の剣さばきが見えなかったからとも言われている。
しかし、彼女のそばには常に一人の女性がいた事を知る者はいない。
その女性の名はマリー。
低レベルの魔法ならなんでも使えるが、中級以上の魔法は一切使えない、いわゆる『器用貧乏』だった。
だが、彼女なしではローズの活躍は決して始まらなかっただろう。
これはそんな彼女たちが冒険者を始めた頃の、
心温まる...わけではないが、
ワクワクする...人もいるかもしれないが、
波乱万丈...といってもどうせ高が知れているが、
と、とにかく!!
彼女たちの冒険への憧れと思春期ならではのエッチな気持ちを余すところ...はあるかもしれないが、
精一杯、記述した英雄譚...と日常譚を足して二で割ったような中途半端な物語である!
話は辺境の街、サクラノの冒険者ギルドから始まる...
〇アルファポリス様にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-28 20:00:00
192789文字
会話率:41%
遠い昔に存在していた女性、ルナ。
彼女は命を奪い、そして与える。
そのルナが産んだ双子のカイとベルは、平穏な生活を人の住む世界で送っていた。
けれどある日、双子の暮らす洋館を隠す不可視化のまじないが解かれ…。
この作品はnoteにも投稿し
ています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-19 17:50:49
142101文字
会話率:22%
高校生の多岐川一馬は、時折少し未来の「予知夢」をみることがある特異体質。ある夜、彼は予知夢の中で同級生で密かに思いを寄せている細川珠希が、何者かに後ろからナイフで襲われる光景を目撃してしまう!
何としても珠希を助けたい一馬は、友人で彼
の予知夢のことも知っている切れ者の同級生・端波秀臣に相談を持ちかける。ところが端波の態度は淡白で、何故か甚だ非協力的なものだった。業を煮やした一馬は端波と袂を分かち、1人で珠希を守ることを決意するのだが……!?
※本作はアルファポリス様、ノベルアップ+様にも投稿しております(ノベプラ様でのみタイトルが『明日の夢、不可視の未来』となってます)。
※本作はノベプラのイヤミス短編コンテストに応募した作品を改題したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-21 20:11:03
16386文字
会話率:41%
一般人には不可視の怪物、デイドリーマーズ。
死んだ人間の魂を食べる彼らは、時に視えない狂気となって人間の命を刈り取る。
西暦2044年12月――クリスマスマーケットで賑わうフランス・パリ。
小説家の魂を好んで食べる怪物の群れを駆除するため
、デイドリーマーズ専門対策機関であるヴィジブル・コンダクターの姉弟が立ち上がった。
「ミシェルのそばから一分一秒でも離れたくない! 本当は一緒にお風呂も入りたいしトイレにだってついて行きたい!」
「いやです」
高飛車で傲慢で自信過剰な美しい姉クロエと、彼女に異常なまで溺愛される弟ミシェル。
本編第2章の冒頭で登場した二人に焦点を当てながら、世界観を少しだけ深掘りしていくスピンオフ作品。
本編未読でも読めます!より世界観を深掘りしたい方は、本編の15話(約32,000字)まで読んでみるのをお勧めします!
『デイドリーマーズ』本編はこちら!
https://ncode.syosetu.com/n9940ie/
カクヨム、エブリスタ、Nolaノベルにて先行公開中。
月火水木金20~21時台に更新予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-04 23:00:00
52608文字
会話率:26%
ある女子高校生がいた。
その女は最近美容にハマっている。
目や髪を綺麗にする方法を覚え、
自分に自信がついてきた女だったが...?
最終更新:2022-07-07 19:00:00
528文字
会話率:12%
家族を亡くした19歳の春(しゅん)。
亡き姉が残したたった一人の甥っ子、晴風(はるか)。
ある日遭遇不良と遭遇する。その時トラックが突っ込んできて、不良をを助けて死んだのだが…目が覚めたら異世界の第四王子だった。
しかも、ただでさえ
パッとしない前世だったのに今回の生も落ちこぼれの無属性だった!?
前世の知識を駆使して最強に成り上がれ!!
⚠︎兄弟達の愛が強すぎる!この世界に性別という意識はないらしい( ´ ▽ ` )アハー折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-28 06:00:00
14985文字
会話率:65%
極東は日本の東端。南鳥島よりもさらに東。浮かぶのは不可視の島だった。それは地球上を見渡しても四つしかない四大魔導学園の一つ、私立遠海魔導師学園が建つ島だ。極東の魔導師のほとんどがこの学園に在籍し、日々己の力を磨いていた。
その学園を舞
台に魔導師共の馬鹿騒ぎが始まる!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-25 19:56:08
1241131文字
会話率:36%
【魂の容れ物、クローン素体と偽りの不死。スペースオペラ+ディストピア+ロボ】
ボク達はヒトゲノムからサルベージされた「二番目の人類」。
滅亡した人類の再興と引き換えに異星人の共同体と取り引きをした。
それは三次元時空の外側の存在、大銀河全
域に及ぶ巨大な脅威「時空災厄」と戦うこと。
不死の仕組み〈ジェネクト〉の真の意味に戸惑いながら——。
◆不死のボク達、証しの言葉〈リトとミルの物語〉
「二番目の人類」の二級兵徒、リトは同じ素体ミルの特別なパートナー。ある日のミッションでリトは〈ジェネクト〉の真の意味を知り、ある言葉の意味を理解した。
*全一話
◆不死のボク達、心の在り処〈ニレとマヤの物語〉
五度目のミッションでニレは大破した僚機を救出し、偶然にも憧れの先輩マヤと再会した。浮かれるニレだったが、マヤは自らの〈ジェネクト〉が損傷したことを告白する。
*全一話
◆不死のボク達、赦しの結び〈シズとケイ、ニレの物語〉
四年前のミッション、被弾し爆散寸前だったシズは当時のパートナーのケイに救われた。引き換えにシズは両脚を、ケイは顔の右半分を失う。パートナーを救わなければ全てが元通りだったはずなのに。
*全三話
◆不死のボク達、不可視の軛〈ソルとデュカの物語〉
ソルは〈ジェネクト〉が享受できない前世代のクローン。「二番目の人類」の代表デュカと再会し、ある願いを口にする。不死社会を俯瞰する会話劇。
*全一話
◆不死のボク達、兆しの試練〈エナとケイ、ソルの物語〉
二百年前のクーデター、「二番目の人類」社会を二つに割った反抗勢力とついに対峙する。エナとケイはソルと共にレッドスフィア航宙要塞奪還作戦に参加し、もう一つの私達と戦った。
*全七話
◆不死のボク達、虚ろな躯体〈リトとセリ、ニレの物語〉
リトはある護衛任務で、決まったパートナーを持たない素体セリと出会った。セリのある思惑に翻弄されたリトは再び〈ジェネクト〉に向き合う。それは特別なパートナー、ミルに繋がること。
*全三話
◆Extra or Curtain call
初ミッションを迎えたその日、兵徒待機ロビーに小さな来訪者が現れる。
遠い日と現在を結ぶ区切りの物語。
全一話
*本作はノベルアップ+他小説投稿サイトにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-20 22:56:07
109585文字
会話率:28%
啓蟄の頃
黄金虫が寝ている娘の頬に
貼り憑いている
棚の神棚の七福神
恵比寿様が台所のシンクタンクに
小判を置いて逃げてった
まこと此の世はおかしなもの
押し入れに父親のコートがかけてあって
ポケットの中ではそよ風が吹いていた
コートの中に
隠れると
私は見知らぬ街に出た
不可視の世界
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-07 13:41:18
2374文字
会話率:0%
未知を語る言葉はない。不可視を見んとす眼はない。
他人の心は未知であり、その関係性は不可視である。
ゆえに僕は、孤独であった。
ただ一人生きようとする青年、朝凪和正。彼の意識が眩み、目覚めた場所に覚えは無い。
何も持たず、何も得ず、何
も喪うものがない。
ここに立つ理由もない。ここに居る目的もない。
ただ変動していく世界の中に、ひたすら干渉を拒み続けた彼の居場所はあるのだろうか。
……簡単に言っちゃえば、偏屈で孤独な高校生が成長してくお話です。
居場所がないって思った時には、彼のそばに行ってあげてください。
毎週日曜21時過ぎに更新してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-14 22:27:04
1465884文字
会話率:39%
西暦2007年。現代を暗躍する軍神が、日本の中国地方の山村に配属される。新居は神社ではなくプレハブの社務所。村人に翻弄されつつ、気が付けば小学校教師まで引き受け土地神として慕われることに。彼はある不登校小学生との出会いを契機に、少年と共に隔
絶された山村に秘められた謎に迫るうち、不可視の創世者INVISIBLEの波動関数収束により宇宙の終末が目前に迫っていると知る。
神秘のベールを脱いだ神々と人々が互いに手を携え、宇宙存亡をかけ創世者INVISIBLEに立ち向かう。神話と伝承、神と魔の存在を科学で暴き出す、終末阻止系SF小説。
人類、文明、科学、生命への讃歌。
人類進化論とテクノロジーが人々にもたらす功罪をテーマに、地球の行く末を描く群像劇です。
(2012/9/30 6年間の連載の末、完結しました)
(2013/4/3 本編は完結しましたが、第二部を開始します)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-13 10:54:10
1645159文字
会話率:21%
十五歳の誕生日、人々は神から『魔力』と『固有魔法』を授かる。
固有魔法【焔の魔法剣】の名家――レヴィストロース家の長男として生まれたジルベール・レヴィストロースには、世継ぎとして大きな期待がかかっていた。
しかし、【焔の魔法剣】に選
ばれたのは長男のジルベールではなく、次男のセドリックだった。
ジルベールに授けられた固有魔法は――【速記術】――
明らかに戦闘向きではない固有魔法が与えられたジルベールは、一族の恥さらしとして、家を追放されてしまう。
一日にして富も地位も、そして「大魔導になる」という夢も失ったジルベールは、有り余る時間を浪費するかのように【速記術】で山小屋に打ち捨てられていた『魔法陣』の魔導書の模写に勤しむ毎日。
そんな無為な時間が半年ほど過ぎた頃、森の中を少女の悲鳴が木霊した。
ジルベールは修道服に身を包んだ少女――レリア・シルメリアを助けるべく上級魔導士と相対するが、攻撃魔法を使えないジルベールは劣勢を強いられ、ついには相手の魔法詠唱が完成してしまう。
男の怒声にも似た詠唱が鳴り響き、全てを諦めたその瞬間、ジルベールの脳裏に浮かんだのは、失意の中、何千回、何万回と模写を繰り返した――『魔法陣』だった。
これは家を追われ絶望のどん底に突き落とされたジルベールが、ハズレ固有魔法と思われた【速記術】を駆使して、仲間と共に世界最速の『魔法陣』使いへと成り上がっていく、そんな物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-31 18:00:00
146467文字
会話率:25%