元聖女シャロンは、小さな雑貨屋を始めた。
ところが聖女の称号を剥奪されたと知れ渡っているようで、お客が来ない!
ようやくやって来たお客は吸血鬼、キツネ、食人種。
なんで私のお店に魔のものが集まるの???
でもお金を払ってくれれば大歓迎です
!
※この作品はカクヨムにて先行公開で連載しています
※恋愛は!ないよ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-29 19:50:00
268217文字
会話率:49%
──人の出逢いとは分からないもので。
春らしい陽気が心地よい昼下がり。帝都にある学園にて。
リュミエール公国の第一公女であるティアナは、早足で次の授業の教室へと向かっていた。余所見をしていた彼女は、白い長髪が美しい青年と廊下で衝突して
しまう。初対面でありながら、近寄り難い鋭利な空気を纏う彼の魔性の貌は一瞬にして彼女の脳裏に色濃く焼き付いた。
ティアナは帝国の公爵令息である彼に、毎日話しかけるようになる。しかし、彼は彼女のことを相手にしようとすらしない。孤高の存在である彼のことが気になるティアナは、日に日に興味を引かれていく。何度冷淡にあしらわれようが、彼女の心は決して折れない。
「わ、私と、お友達になって!」
「帰れ」
高慢で冷酷無比な公子様と無邪気で明るい公女様。
由緒正しき家柄に生まれたがゆえの苦しみに触れてゆくにつれ、互いの心は乱れ始める。
これはちぐはぐな二人が唯一の愛を掴むまでの物語──
*こちらは「泡沫の夢をあなたと共に」のスピンオフ作品となっております。本編よりも十四年前の時間軸から始まるお話です。
↓本編はこちら
https://ncode.syosetu.com/n9296ig/
*なお、こちら単体でもお楽しみいただける構成になっております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-28 15:20:45
12330文字
会話率:44%
何処にでもいる平凡な少女──ラズリの住む村に、ある日王宮からの遣いがやって来る。
彼等は無理矢理ラズリを連れ出し、故郷の村へと火を放つ。
愛する人達を奪われ、絶望するラズリの前に現れたのは、とんでもない美貌を持つ魔性の青年だった。
彼はラズ
リを助け出し、一目惚れを理由に行動を共にする。
けれど、ラズリを狙う王宮の魔の手はなくならず、何故か他の魔性からも干渉を受け始める。
特段可愛いわけでもない、外見も中身も平凡としかいえないラズリが、どうしてこんなに狙われるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-28 06:01:05
132335文字
会話率:23%
数千年前、突如として現れた存在・魔獣に脅かされ続けるとある世界。人類は魔獣に対抗するべく、救済の乙女を見つけ出した。
別名『プリマステラ』と称される乙女の仕事は、魔獣と戦える力を持つ10人の魔法使いを見つけ出し、魅了し、彼らを魔獣と戦わせる
こと。
ある者には救世主と崇められ、ある者には魔性の女と蔑まれ、いつか全ての者に忘れ去られる『プリマステラ』。
先代の『喪失』にともない、新しくその役目に選ばれたのは、記憶喪失の少女だった。
後に『ステラ』と名付けられる彼女は、10人の魔法使いを魅了するべく奮闘し、筋トレに勤しみ、魔獣と戦いながら、世界の真実と消えた記憶を探して生きていく。
※1〜2ヶ月に1章(約10話)目安で投稿予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-27 22:37:46
193345文字
会話率:44%
私はステラ。スートラという言葉から考えられている。
何のためにここに生まれたのか?
それは、1億字書いてみたいという作者の思いから生まれたの。
私たちがどんな風に書かれるかは分からない。
作者は分かっていても読者には伝わらない文章を書く
かもしれない。
最近読んでいる本の内容を参考にして、作者は薄い理解しかできていないのに、分かったふうに文章を書くかもしれない。
この小説は、作者が読んだ本の内容の学習帳や、あるいは作者の哲学書みたいになるかもしれない。
でも、必ずハッピーエンドになると信じている。
最初から言っておくと、私のいる世界には、アーリマンという魔神がいたの。でも、最初に倒される。
それが始まり。
私はアーリマンという魔神が全ての元凶だと思っていた。
でも、そのあと第六天の魔王ハジュンとかいうのが出た。ワタルという異世界から来た男の子が召喚したみたい。ワタルは分かっていなかった。ハジュンもアーリマンも人の心に存在するんだってこと。作者から見て、ハジュンとかいうのは、アーリマンと同じような存在。悪の表現が違うとかそういうことなのかな。
ラスボスは第六天の魔王ハジュン。
何と戦うのか?
作者の何を考えているか分からない思考との戦いだね。
目標1億字だもの。何が起きるか分からない。
1億字で書ける限りの魔王とかこの世界の根源的な魔性と尊厳とかを表現したいみたい。
だから面白いわけではないかもしれない。
ここまで私の言葉に目を通してくれてありがとう。
作者にこれまで書かれた小説の主人公たちの代表として一言。
あなたが欲を掻いたために、どの小説でも表現できないでいた人間の中に潜む根源的な魔性が表現されることを、私たちは祈っています。
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適当なことを考えている自分。IQ89、仕事を辞めた回数4年で12回の自分が多くの作家が探究する魔性や尊厳についてどこまで書けるか書いてみよう。
読んでいる本については、みんなのほうが詳しいと思います。時々、読書履歴も載せていきます。それらや小説家になろうの小説の文章などを参考にして、書いていると思ってほしいです。
分かっているようで分かっていない自分の哲学。
「死を原点として生は始まる」
※随時、書いた内容を編集することがあります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-27 00:36:26
253735文字
会話率:26%
21世紀初頭イギリスで起動した新型爆弾の影響で欧州には魔の霧が溢れてしまった。
その混乱に乗じてユーラシア経済同盟は西進し勢力拡大侵攻を開始。
他国より先んじて開発し実戦投入された新型機甲機動兵器<アーマー・マニューバ>は分断された都市と大
地を進軍していく。
欧州各地から集まり組織された抵抗軍の戦いは辛うじて残された土地勘から善戦するもその戦況は厳しくただ混沌とした半年が経とうとしてた。
だがある噂が戦場に流れ始める。
霧の中、白銀の騎士がどこからか現れ機甲兵器を打ち砕いていくと……
踏み進む装甲機動を切り裂く白銀の騎士”妖精機動”セイバー・シルフ
魔性の霧を飛ぶ妖精に選ばれたのは一人の少年オズワルド。
オズワルドは自分の意志が及ばない何者かによって戦いの渦中に投げ込まれていく折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-25 21:36:51
7297文字
会話率:21%
『兄さま』こと大納言・藤原時平様は宇多上皇に隠し育てられた姫、つまり私・浄見(きよみ)に夢中・・・のはずなのに、既に妻は二人いるし、宮中にも、た~~くさんの恋人がいる。『浄見を忘れるために色々な女性と付き合った』というけれど、根っからの浮気
者と区別がつかないのが悩み。私・浄見は女房・伊予(いよ)として宮中に身を隠しながら遭遇する様々な事件を解決・・・・ほぼしなかったりする!
人生最大のモテ期が、どうやら終わったらしい私は、忠平様にも影男さんにもフラれたみたいで、空気みたいに無視される。
唯一最大で最後の頼みの綱は時平様だけ・・・・!
なのに、新しく宮中に入った女房は得体の知れない魅力を持つ『魔性の女子』らしいから、時平様までその罠に嵌る日は、そう遠くないかも!?
私は今日も、持ち前の鈍感で天然?を武器にするっ!!
誠に勝手ながらこの作品は数日中に削除いたします。後日、連載「少女・浄見(しょうじょ・きよみ)」に追加する予定ですので、以後はそちらでお読みいただけますと幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-25 17:00:00
15901文字
会話率:18%
ある日の事。科学文明華やかし地球に、突然モンスターの跋扈するダンジョンが現れ世界は戦慄。
そんななか、しがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつ
つもダンジョンの魔性に惹かれ、この自分一人しか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった。
秘密のダンジョンをその手にした主人公が、ダンジョンで強くなり我欲を満たしていくお話し。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-12 19:55:43
1451870文字
会話率:42%
ある日の事。科学文明華やかし地球に、突然モンスターの跋扈するダンジョンが現れ世界は戦慄。
そんななか、しがないサラリーマンの住むアパートに置かれた古びた2ドア冷蔵庫もまた、なぜかダンジョンと繋がってしまう。部屋の借主である男は酷く困惑しつ
つもダンジョンの魔性に惹かれ、この自分一人しか知らないダンジョンの攻略に乗り出すのだった。
(秘密のダンジョンをその手にした主人公が、ダンジョンで強くなり我欲を満たしていくお話し。特に目的も使命も無いお気軽スナック感覚の日常系ギャグテイストということで。アンチテーゼ的な内容も多々含むので合わないと思った方はブラバ推奨。叩きツッコミも歓迎ですがその際は改善点も明確におねがいします)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-03 21:48:22
2472文字
会話率:6%
推しを守りたい地味モブ×地味モブに惹かれていく魔性の黒幕のラブコメディ。
失恋をきっかけに、自分が乙女ゲームの世界に転生したことを悟ったレティシア。せっかく舞台となる学園の教師に生まれ変わったのだから、生徒たち(特に推しの王子)をバッドエ
ンドから守ろうと誓う。
そのためにも黒幕で侯爵家の跡継ぎであるノエルを懐柔しようとして婚約を持ちかけたところ、利害が一致して、正式に婚約することになった。
初めはレティシアを警戒していたノエルだったが、彼女が生徒たちと関わっていく姿を見ていくうちに、なにかと傍にいようとするようになる。
「僕のかわいい婚約者さんが何をしているか気になって毎日眠れないんだ。責任とって相手してくれ」
毎日会おうとするノエルに戸惑いつつも、彼が黒幕にならないように手懐けようとするレティシア。一方でノエルは、彼女を他の人に取られないように包囲網を張り巡らせ始めた。
「イケメンでエリートのノエルが私に惚れることなんてないだろうけど、懐いてもらえることくらいはできるかもしれないわよね」
彼の気持ちなんてつゆ知らず、卒業式を無事にみんなで迎えるために奮闘する地味モブ教師は、爆走気味な作戦を繰り出しては黒幕をたじたじにさせる。
目的のために婚約を結んだ二人がいつの間にか惹かれ合うものの、お互いに勘違いしてじれじれするお話です。
※カクヨム様、アルファポリス様でも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-05 07:00:00
470488文字
会話率:38%
魔術が衰退し、代わりに属人的な異能「仙力」が注目を集め始めた世界。平民ながら身体能力を大幅に引き上げる仙力『金剛』の素質を持つ少年ロイは、それにより士官学校に特例入学し力を磨いていた。
そしてある時ロイは魔物狩りの実戦訓練中にそこにいる
はずのない魔物……巨大な竜に襲われる。竜が開けた大穴に転落したロイは、その奥で古代から眠り続けていた少女と出会う。それは同じく古代から蘇る魔物たちと、ロイたち仙力使いとの戦いの幕開けでもあった。
やがてロイは己に宿る異能が、本当は『金剛』ではなく別の異能なのだと気付く。それは真価を発揮できれば、世を救う英雄にもなれる力。その力をもって彼は異形の魔性、そして蘇る『災厄』に立ち向かうことになる。
ただ、その真価発揮のためには……。
「……どうしてこうなった」
「だってそれが一番効率いいんだもの」「仕方ないデス」
……英雄を目指すのも、好きな娘たちを守るのも、楽じゃない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-04 11:02:38
1097856文字
会話率:47%
“政争の国”と揶揄された、大陸西部に浮かぶ、小さな島国。
情勢不安と、民衆を脅かす脅威に立ち向かう、ひとりの老警。
国家憲兵警察隊本部長官、オーブリー・ダンクルベール。
老練な捜査官にして、卓越した指揮官。
その輝かしい功績の影には、ひと
りの“夫人”の姿があった。
女流作家、パトリシア・ドゥ・ボドリエール。
かつて一斉を風靡した大文豪にして、市井を恐怖に陥れた、凶悪殺人犯。
そして人知を越えた魔性の存在、“人でなし”。
夜闇の海に俤を見出す、褐色の巨才。
監獄の最奥に煌々と輝く、朱き瞳。
人と魔性。敵と味方。そして、男と女。
交わり、時にぶつかり合う。それはただ、互いの求めるもののために。
湖面に浮かぶ月。綴られたのは、ただ一文。
“シェラドゥルーガは、生きている”
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-02 15:24:59
697912文字
会話率:44%
情勢不安と、民衆を脅かす脅威に立ち向かう、国家憲兵警察隊。
時に導き、時に誑かし、貶める、魔性の存在、“人でなし”。
交わるべきでないものが交わるとき。そして、交わるべきものが分かたれるとき。
それは時に物語となり、時には何も残らず、消え
ていく。
シェラドゥルーガは、生きている。
愛するもののため。そして、愛してくれるもののために。
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拙著「シェラドゥルーガ」の設定資料の意味合いを込めた、短編集です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-21 14:03:44
372279文字
会話率:40%
人々が技術でもって空へと繰り出した頃、空の彼方から機械仕掛けの飛竜、機械竜(ドラゴロイド)が現れ、人と竜の戦争、人竜戦役となった。
そんな戦争もいつしか終わった頃、前線基地の残骸の一つに住み着いているスカイと名乗る賞金稼ぎの女性がいた。
彼女は機械竜(ドラゴロイド)の技術を応用した垂直離着陸機を操って空賊を退治しつつ、糊口をしのいでいた。
彼女はある日、仕事の中で幼い少年、ヨハンと出会う。天涯孤独の彼は父親の遺したとある兵器の特許を持っており、金のなる木であった。彼の財に目がくらんだスカイはボディーガードになったのだが、やがて彼の身を巡る他の貴族との争いへと発展する。
その中でぶつかる、年上の彼女と幼い彼。
「結局はぼくのことをバカにしてたんだ」
「アタシ達を見てくれてるのは、空だけなのよ」
これは一人の女性と、一人の少年が出会った時に始まった、空の物語。
空はいつも、彼らを見ている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-21 17:00:00
118826文字
会話率:47%
大昔、妖怪が当然のように跋扈していた時代。
役小角(えんのおづぬ)という呪術者が残虐非道な妖(あやかし)に対抗するため役会(えんのかい)を組織した。
時代の水面下で人間と妖の争いは熾烈を極め、時は令和――
役会の行者(ぎょうじゃ)、卍六郎太
(まんじろくろうた)は神隠しが起きていると言われる都立王摩高等学校に潜入する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-05 22:11:58
150566文字
会話率:44%
『今日もお手軽、晩ごはん』、
本日のメニューは『オムライス』。老若男女を問わず心を鷲掴む魔性、でも家で作るのはちょっと……
そんなあなたにお手軽簡単、感動のオムライスレシピをお届けいたします。
最終更新:2024-08-03 19:17:16
6764文字
会話率:26%
暴走ベヒーモスに轢かれ、あえなく昇天した異世界最淫のサキュバス。その転生先は、こともあろうに現代の名門お嬢様高校に通う清楚JKでした。
「──私、今度は清く正しく生きます!」
誓った彼女・琳子を待ち受ける、卑劣な痴漢や悪徳教師……清く正
しく生きるため、見て見ぬふりはできません! 世のため人のため友のため、覚醒した魔性スキルを駆使して、悪い大人を成敗します!
そんな彼女を陰から見守る美しき生徒会長。その瞳に、妖しい光が宿って……。
──清く! 正しく! いかがわしく!
性技をもって正義をなす、清楚系淫魔ヒロインここに爆誕‼折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-30 12:20:00
57725文字
会話率:30%
【双葉社Mノベルスf様より、2/13頃発売予定!】
美人で魔法の才能がある妹と違い、平凡で無能なエルマ。
父からも妹からも役立たずと疎まれ、いじめられ続けてきた。
ある日彼女は、顔を布で隠している男と出会う。
彼はその美貌を目にした相手
の正気を奪ってしまう、“魔性”と恐れられている騎士だった。
うっかり素顔を見てしまったエルマだが、惑わされない。
そんな彼女に興味を抱いた男は、何かと理由をつけては会いに来るようになり、不遇を知ると強引に家から連れ出してしまう。
最初は戸惑うばかりだったエルマも、彼の優しさに惹かれていく。
一方、安全な場所で幸せに暮らしているうち、エルマは徐々に封じられていた記憶を取り戻す。
彼女をいじめていた家族には、何か秘密があるようで――。
不当に虐げられていた娘が、美貌の公爵騎士様に見出されて幸せになる、超王道シンデレララブストーリー。
※魔法のiらんど転載中。
※番外編更新により必須キーワードを追加しました。
※本編(第一部)は完結済。1/31~続編(第二部)連載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-29 23:57:38
690688文字
会話率:39%
健気に我慢していたら、婚約者に捨てられたので…の続編。前作を読まないと楽しめないと思いますので、併せてお読みください。
死に戻って、開き直って、婚約者は大好きなまま、関わる人全員と楽しく遊ぶことにした魔性の女の子が爆誕した話です。婚約者はそ
れに気がついて、余裕のあるフリをしながら必死です。ショートショートです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-29 22:22:03
3591文字
会話率:48%
時は大正、小説を書くため、そして、自身の地位を築き自由を謳歌するため、多くの男女と戯れに関係を持つ女流作家、夜羽真紅(よはねしんく)を主人公とした物語。
※他サイトでも公開しています。
最終更新:2024-07-19 17:00:00
14556文字
会話率:47%
死は常にその背に寄り添い、生に対して甘美な夢を囁く。
生まれた時から私の存在は生きていても死んでいてもそう大して代わり映えがなく、今となっては死んだ方がましという有り様だ。
私はもうずっと、どちらつかずのままその中間に佇んでいる。
その間にも生と死との境は曖昧に滲み続け、手を伸ばしたそこで私はいつでも死を掴むことができた。しかしながらこの死は触れた途端に嬌声を上げて身を捩り、まるで陽炎のごとくするりと私の手から逃れ去ってしまうのだ。そしてこの手の中には虚ろな生だけが残され、まるで陽光に晒され乾いた砂のようにさらさらと儚く零れ落ちていく。
私という存在は色もなければ味もない。音もなければ香りもない。
ただそこにあり、ただここで澱のように沈んでいる。
そのように鬱屈した日々を過ごしていたある日のことだ。私は古びて朽ちかけた教会でひとり夜を明かすはめになった。今では村人でさえ顧みることのない、森の奥の名もなき教会の、その中で。
あの日の私は、今となっては理由さえ思い出せない些細なことでウドと諍いし、煮えたぎる怒りを冷ますためがむしゃらに馬を走らせていた。そしていつしか森の魔性に捕まり、気付けば帰り道を見失い、情けなくも途方に暮れていたまさにその時、その教会は何の脈絡もなく、まるで影の隅からぬるりと抜け出すような不快さと唐突さで私の前に立ちはだかったのだった。
何とも妖しい教会だった。
その悍ましい外観を見つめるだけで私は身震いし、人の業では成しえない何かを感じて思わず息を飲み、そして胃の底から湧き上がる悪寒の前に戦慄した。しかし何の矛盾か、その姿は私の中に筆舌しがたい敬虔な気持ちも同時に掻き立てたのだ。私はただ、その異様の姿を前に立ち尽くすことしかできなかった。
何とも不思議な教会だった。
入り口の扉はすでに時の彼方へと消え去り、置き去りにされたように開いた暗い穴が静かな闇の息遣いを反射する。
しばらくして我に返った私は馬を降り、余計な音を立てぬようそっと中に足を踏み入れた。恐怖や畏敬の気持ちよりも、その瞬間だけは好奇の気持ちが勝っていたのだろう。
数歩を歩けばすぐに、聖堂の僅かな広がりが私を迎え入れた。
満月の夜だった。
月明かりが失われた天井から煌々と降り注ぎ、歳月に沈む過去を柔らかく照らし出していた。
私はそこで、見つけたのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-15 19:27:44
14793文字
会話率:12%
十八歳の僕は屍体が埋まった櫻を探しに出た冬に「私を埋めて」と言う何も読めない魔性の女性に出逢う。これはそんな僕が彼女に美しさを持たせ生きてもらう話。
最終更新:2024-06-26 23:49:21
892文字
会話率:34%