結婚式と広縁が終わって案内されたのは豪奢な公爵邸ではなく少し離れたところに建った小さな家だった。
キャローナと侍女三人がその家に入ると外から閂が降ろされてしまう。
窓、ベランダには鉄格子がはめられていて、他の出入り口を確かめてみても扉は開か
なかった。閉じ込められたもののキャローナはそれほど慌ててはいなかった。
いざとなったら家を燃やしてやればいいと考えていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-07 17:00:00
36164文字
会話率:36%
ブルーク公爵家の長女に生まれた私は、幼い頃に母を亡くした。父に愛されたことなど一度もなく、父が後妻を迎えると、私は使用人用の住まいに追いやられた。
父はこの国で、一番力を持っていた。一国の王よりも。
国王陛下と王妃様を殺害し、王
太子であるアンディ様を国王に据えた。両親を殺され、12歳で国王となったアンディ様は、父の操り人形だった。
アンディ様が18歳になると、王妃になるように父に命じられた。私の役割は、アンディ様の監視と彼の子を産むこと。
両親の仇であるブルーク公爵の娘を、愛することなど出来るはずがない。けれど、私はアンディ様を愛していた。自分が愛されていないことも、愛されない理由も、愛される資格がないことも分かっている。愛されることなど、望まない。
父親がどんな人間かは、私が一番良く分かっている。父は母を、殺したのだから……。
彼に愛されなくても、彼を守るために私は王妃となる決意をする。王妃となってまもなく、アンディ様は愛する人を見つけたからと側室を迎えた。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
アルファポリス様にも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-14 19:14:46
53220文字
会話率:34%
私はシオン、霊の声を聞くことができる降霊師です。王太子に婚約を破棄されたのがショックで心臓発作で死んだという悪役令嬢ベルモット嬢が夜な夜な私の寝台に現れて、破棄の原因の一つである階段から今の王妃を突き落としたとかいじめたというのも、自分が死
んだ後、王宮を襲った数々の不幸も私の呪いではなく冤罪だからそれを晴らしてくれと泣き落としをして脅すので私はほとほと参ってしまい、王城で陛下と王妃に謁見をして、冤罪を晴らすことになってしまったのですが…。
報復をしてくれ、冤罪を晴らしてくれという霊のお願いを私はかなえることができるのでしょうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-22 16:06:43
4996文字
会話率:54%
婚約者であるサミュエル第一皇子が戦争から帰ってきました。
国王陛下と王妃殿下が亡き今、私は彼と正式に結婚し、王妃になります!なります……なり……え?
彼はなんと可愛らしいシャーロットと名乗る女性と仲良くお手手を繋いで帰ってきました。
そして邪魔な私はデタラメな罪を着せられ、処刑されましたとさ、、、、、
死んだ私はなんと、サミュエルとシャーロットとの間にできた子供に転生しました。
そして強国だったフェルマー王国は5年の間に戦に負け続け、弱体化していました。
私、エリザベス・S・フェルマーは、国に害をなす父を王座から引きずり下ろし、フェルマー王国の女王となります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-14 00:25:03
209文字
会話率:29%
アルフォンス国王陛下の9回目の結婚相手としてお輿入れしたシャルロットは、大のロマンス小説好き。
愛されずいびられる冷たい結婚生活を夢見ていたはずなのに、陛下はなぜかとても優しく、シャルロットを気遣ってばかり。
いったいどうして?
臆病に自分
の殻に閉じこもるばかりの2人が、2人だけの新しいロマンス小説を紡いでいく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-15 23:00:00
35894文字
会話率:29%