焼暴士と呼ばれる男たちがいた。
それは、自らの身体ひとつで、人間を脅かす炎と闘う者たちの総称である。
人間と対立する種族、「ラヨル」の民は、その長であるマユルを筆頭に、度々人間たちに奇襲を仕掛けてきていた。「ノーラ」と呼ばれる、ラヨルたち
の操る邪術で繰り出される炎は、水では消えず、これまでに数多の人間が犠牲になっていった。人々がノーラに対抗すべく生み出された「イョウラ」と名付けられた武術。それは、ノーラの炎を消すために必要な、人間の血液を流しながらでも、倒れることなく闘い続けられるように鍛え上げられた男たちが使う、ラヨルの民を倒すための唯一の方法であった。
焼暴士の見習い少年、タスクは、マユルが持つといわれている「イホミ・モトイニ」とよばれる何かを破壊すべく、日々の鍛錬をこなしていた。それを破壊すれば、ラヨルの民は、ノーラを使えなくなると言い伝えられているためだ。
タスクは、マユルと対峙するが、全く歯が立たず、命の危機にさらされることになる。己の無力さを痛感したその日、タスクの奇譚は、ゆっくりと幕を開けたのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-24 13:56:19
297435文字
会話率:45%
【第一章あらすじ】
死んだら驚いた!
現代日本で死んだはずの俺は、魔法と魔物の跋扈する異世界で、同じく死んだであろう一人の戦士として生き返る。
豚面肥満体で、なんとも馴染みのある「オーク戦士」として───。
チートもねえ、スキルも
ねえ、転生特典ナニモノだ!? ハッ!
オラこんなオラ嫌だ~! ……と言うこともなく、ぼんやり始まる異世界ライフ。
しかしこの異世界は、俺のそんなぼんやりマインドとは無関係に、帝国は崩壊し群雄割拠な無法地帯ばかりの、えらい状況なのであった。助けてエラいヒト!
【第二章あらすじ】
俺はJB.ただの糞ガキ。LA生まれ異世界育ち、悪い孤児達、だいたい友達。
そんなこんなで生まれ変わったのは悪名高い“迷宮都市”クトリア。邪術士シャーイダールの元で、地下遺跡からお宝を発掘する仕事をして日々を凌いでる俺は、あるとき死にかけのドワーフの世話係になる。
そいつが息を吹き返して最初に言った言葉が、「ここはベガスじゃないのか?」。
「こっちの世界」で初めて出会った“同じ世界からの転生者”だが、このオッサン、どーにも色々ズレていて───おい、アンタ一体ナニ造ってンだ!?
【第三章あらすじ】
金持ち私学の海外修学旅行。その帰路に就く飛行機の中、俺、真嶋櫂(マジマ・カイ)は突然の強い振動に起こされる。横に座るダチは青ざめて「ハイジャックだ」とか抜かしやがるし、確かに色黒の男が何やら大騒ぎで暴れてる。振動はさらに激しく大きくなり、急下降を始めて機内はパニックになるが───次の瞬間俺たちは、真っ赤に染まる空の下、瓦礫と岩山の荒野に居た。
現れた不気味な爺が言うには、「君たちはみんな死んだ。別の世界へ生まれ変わらせてやろう」。
イカれた場所でイカれた提案。そして生まれ変わった俺たちは───犬、猫、猿、犀、猪に……魔人(ディモニウム)? 戦乱渦巻く危険な世界で、化け物相手に大立ち回り。その先で俺が突きつけられたのは……、
「───さよならだ……。
もし縁がまだあるならば、また会うこともあるかもしれんな───」
(※アルファポリスに重複投稿しています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-01 05:00:00
3061988文字
会話率:26%
『紅の邪仙女』紅麗麗は、その邪術を以て王を誑かし、政を操り、ついには一国を手中に納め、己の欲を満たさんがために非道の限りを尽くした。
しかしその残虐非道な行いに決起した民と術師の連合軍によって、紅麗麗はあっけなく討伐された。
……はずだ
った。
しかし紅麗麗は今日も元気に世界の片隅を闊歩している。
なぜならば自分を討伐したかつての同門好敵手にして当代皇帝第五皇子・李翠熙が、紅麗麗を禁術・反魂法によって蘇らせ、己の式神として使役しているからだ。
「いや待って!? 何でどうしてそうなったっ!?」
実は腐りきった国政を自分ごと纏めて粛清してもらった後、綺麗サッパリした玉座に翠熙を座らせるためだけに命を賭して悪女を演じていた麗麗。
しかし首を刎ねられて意識を失ない、次に目を覚ました時に麗麗が見たのは、地獄の景色ではなく見知らぬ部屋の天井で、傍らにはなぜか質素な旅装束に身を包んだ翠熙が控えていて……!?
「悪政討伐の勲功も、次期掌門の座も、皇位継承権も放棄してきた。麗麗、私と一緒になってくれ」
だから何でどうしてそうなった!? あとは玉座へ一直線だったはずなのに!
頭を抱えた麗麗は、身を隠すと同時に翠熙の目を覚まし、生涯監禁ルートのなし崩し結婚生活を回避すべく、翠熙とともに『世直しの旅(もしくは新婚旅行)』と銘打って旅に出ることを決意。
そんな麗麗と翠熙の旅路が平穏無事なわけもなく……!?
「麗麗、なぜ私と夫婦になると言ってくれない? お前も私のことを憎からず思ってくれているのではないか?」
憎からずどころか、ただの同門好敵手だった頃から密かに想い続けてきましたがっ!? だからこそこんなことではいけないんでしょうが!
目指すは清く、正しく、美しく、己が討たれて消え去る終焉。
だからさっさとお前は目を覚ませ!!
「いいや、目を覚ますのはお前の方だ、麗麗。今日こそその首、縦に振ってもらうぞ」
「どこの世界に国を滅ぼしかけた悪女を娶る英雄がいるのよっ!?」
「ここにいるが?」
『終焉の悪女』と『救国の仙君』、相手の目を覚ますのははたしてどちらだ!?
成就すれば世界は終了、破局すれば即消滅!? 幕引きを望む悪女と幕開けを望む皇子のドタバタ中華活劇譚!
※「カクヨム」に掲載していた同名作品を改稿した作品になります折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-08 22:00:00
36487文字
会話率:28%
それは千年以上も昔。
たったの一代で名跡にした邪術者がいた。
現在。初代当主の悲願も虚しく、血脈を受け継ぐ一家は誰もその功績を悪名も知らない。
しかしながら邪術者の影響を受けた家柄は未だ多く現存していて、無知の一家を今日も守護している。
最終更新:2022-10-15 09:00:00
237460文字
会話率:46%
――誰もが支持する正義で、誰もが幸せになる平和な世界を作りたい。
言葉にしてみれば御高尚なものに聞こえるが、別段そこまで高い志があるわけではない。
社会のためとか世界のためとか、正直そんなことどうだっていい。ただ単に、自分が純真無垢な世界
で生きたいだけ。要はこんな世界で生きたくないだけだ。
殺傷や略奪、罵詈雑言に陰湿な空気、ありとあらゆる暴力に塗れたこの世界。
満を持して清廉潔白とは言い難い穢れたこの世界が嫌いだ。尤もそんな世界を平和だと謳う、そのことの方が忌々しい。
だから真の意味での平和な世界を実現したい。堂々と胸を張って、生きた人生と世界を称揚したい。
そのために此の平和な世界を終わらせる。
けれど殴殺や暴虐を抑圧や暴力で納めるやり方は嫌だ。争いを争いで解決するのは嫌だ。
そんな手段では、悲しくなる諍いは消えないと知っているから。
そんな手段では、真の平和は実現できないと分かっているから。
――嗚呼、それも分かっている。
こんな理想を望むなんて愚かだろう? 叶うわけがないと一蹴するだろう? 蔑むことは疎か見もしないだろう?
分かっている。
無智で無思慮な無能の無謀だと――分かっている。
けれど。それでも。
――おれはそれしか認められないのだ。
………………――――――。
…………――――。
……――。
こいつバカじゃね? 笑折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-22 15:01:18
24574文字
会話率:35%
近未来。
ナノマシン『銀の細胞』により、現実でも魔法やスキルが使えるゲームが、世界的に大流行した。
だが、ナノマシンの暴走により、本物のモンスターが大発生。
モンスターは、ナノマシンによる魔法やスキルでないと倒せず、軍隊も壊滅。
世界中の人
口は、激減していった。
空飛ぶ都市、真宵市に住まうレベル1の高校二年生、水雲乱陀は、幼馴染の恋人と平和に暮らしていた。
だがある日、恋人を親友に寝取られ、無実の罪により、都市を追放される。
(ああ、そうかよ。お前ら全員、それでいいんだな。なら、返してもらうぞ!利子付きでな!)
乱陀は『ウォーロック』というジョブ。
それは、与える事と奪う事を専門にした邪術師。
数年間、クラスメイトに与え続けていた経験値を、膨大な利子ごと奪い、一気にレベル138へと上がる。
黄金竜から左の手足と尾を奪い、復讐を誓う乱陀。
これは、復讐に燃える乱陀と、侮蔑され続けてきた、銃使いのゴブリンの女の子、カノンの、恋と冒険のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-03 21:34:42
238768文字
会話率:20%
日本神話ゆかりの地を旅行していた青年、天野忍(あまの しのぶ)は山道に迷って神域に入り込みました。そして幾つかの偶然が重なり、彼は洞窟に閉じ込められてしまいます。
このまま死ぬのかと思った忍ですが、女神が現れ異世界へと誘いました。忍は魔
法が存在する異世界で、異邦人シノブ・アマノとして生きていきます。
※タイトルの「誘われ」は「さそわれ」とお読みください。
◆第1章:
女神様は万全の準備をしていました。シノブは可愛くも頼りになる狐耳の少女と数々の道具に助けられ、ほのぼの異世界ライフを始めます。
◆第2章:
シノブ達は男装の麗人と出会い、彼女を助けるべく奮闘します。
◆第3章:
お世話になっている伯爵家の人々とのお話です。
◆第4章:
ドワーフ達と竜を探す冒険です。
◆第5章:
新たな立場と生活です。
◆第6章:
王都に向かうシノブに謎の者達が?
◆第7章:
風雲急、シノブ達は東に旅立ちます。
◆第8章:
東では激戦が。その結果シノブが見たものは?
◆第9章:
愛する人と新たな地での生活です。
◆第10章:
重なる出会い。彼らと手を携えていきます。
◆第11章:
シノブ達は戦いの元を断ち切ろうと奮闘します。
◆第12章:
シノブ達は謎の地に潜んでいたものと対決します。
◆第13章:
戦いに協力してくれた国を訪問。初めて訪れる南国です。
◆第14章:
二つ目の南国に訪問中、西で怪しい動きが?
◆第15章:
西の島国に異形達が? 各国と協力し立ち向かいます。
◆第16章:
思わぬ場所に飛ばされたシノブ、どうなるのでしょう?
◆第17章:
ついに王様に。でも色々忙しいようで?
◆第18章:
王様にも慣れたシノブ、漫遊の旅へ?
◆第19章:
東の国々には色々問題が?
◆第20章:
東の地に潜むものの正体は?
◆第21章:
ついに誕生。そして第一部完結です。
◆第22章:
第二部の開幕、それぞれの思いが?
◆第23章:
新たな地で新たな学びが?
◆第24章:
東西のドワーフ、違いを乗り越えて。
◆第25章~第26章:
大陸の東の果て、命を弄ぶ邪術師が?
◆第27章:
それぞれの夢、そして真実の夢。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-29 22:00:00
7012864文字
会話率:31%
跪け。そして、鎧を脱いで・・・胸をはだけろ。
異世界転移した先で授かった固有能力は、チャーム。
手始めに、恩人の女騎士(凄く美人)を、毒牙に。
だが、邪術の使い手とばれたクラスメートは、オープニングで強制送還。
能力を隠し通し・・・俺は・
・・ハーレムを作る。
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カクヨム様にも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-08 05:00:00
71243文字
会話率:33%
一日に十五時間の仕事をして、月収二十万円。毎食がコンビニのおにぎりの社畜生活にどっぷりとはまり込んでいた社畜はある時深夜テンションで中二病っぽいセリフを言いながらカッコいいともダサいともとられる微妙なポーズをとる。
すると、なぜか異世界っ
ぽい感じの街の中に出てきた黒い穴から首だけを出して空中に浮いていた。
その国の王子に助けられたと思ったら、いきなり追放命令を下されて、意味が分からず戸惑ってたら六十メートルの壁の上から突き落とされた。
なんとか助かった後にヤケクソになって中二病モード全開にしてたらなんか尊敬されるようになってた。
そんな元社畜の物語。
ブラック企業の犬は異世界で生きられるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-12 06:42:54
14520文字
会話率:50%
1国の王女、シャリア・ディステネは成冠の儀を迎える。
しかし、禁忌の魔法『邪術』によりシャリア以外は石像にされてしまった。
だが、奇跡により騎士団長アレク・デューラーは犬となりシャリアに付き添う。
シャリアは邪術を解くためにアレクと旅に出る
のであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-11-11 09:48:01
19601文字
会話率:27%