あの夏は?自分がいるところは、どこ、昭和にいるらしい。
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最終更新:2025-07-26 16:28:59
424文字
会話率:0%
平凡な高校生・拓真の部屋は、世間には「ガラクタ」と呼ばれる古いアイテムで溢れかえっていた。埃を被ったガラケー、剥げかけたミニフィギュア……。彼にとってそれらは、過ぎ去った物語を宿すかけがえのない「宝物」だった。特に祖父の形見のリモコン「時の
番人」は、彼の収集癖の原点であり、失われた記憶を探る彼の探求心を刺激する。
ある日、拓真は蚤の市で見つけたカセットテープに、祖父のリモコンと同じ**「星の印」**を発見する。その時、部屋の七つのアイテムが輝き出し、光は全身鏡へと吸い込まれた。鏡は歪み、宇宙の断層へと変貌。その深淵から、**光り輝く「時空の守護者」**が現れる。守護者は、拓真が七つの「記憶の欠片」たる星の印を集めし者だと告げ、彼の真の願いを叶えるという。
拓真は、大金や不老不死といった壮大な願いを思い描くが、ふと彼の視線は、個人的に愛着のある、少し剥げかけたアニメの付録シールに止まる。守護者がそのシールを「価値ある」超レアなビックリマンシールへと変えると、拓真は喜びではなく激しい「怒り」を露わにする。彼が求めたのは、完璧な価値ではなく、端がめくれ、チョコレートの匂いが残る、ありのままの思い出が詰まった「僕のあのシール」だったのだ。拓真の純粋なこだわりに守護者は戸惑いつつも、シールを元に戻す。
自身の真の願いを理解した拓真は、守護者に「このカセットテープの歌を、最高の音質で聴ける環境を見つけ出すための、無限の探求心と、それを実現するだけの時間と情熱をください!」と願う。彼の「価値のない」ものへの愛が、守護者の心を動かし、その願いは叶えられる。拓真の胸には尽きることのない知的好奇心の光が灯り、無限の可能性が広がっていく。
守護者が去った後、拓真は完璧な状態のレアなビックリマンシールが手元に残されていることに気づく。それは皮肉にも「最高の価値」を持つ一枚だったが、拓真はそれを「新たな客人」として、自身の「価値」を見出し続けるコレクションに加える。世間がどう評価しようと、自分にとってかけがえのない「価値」を見出し続けることが、彼の人生を彩る最も大切なことだと知った拓真の、音の宇宙を巡る探求の旅が、今、静かに始まるのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 17:00:17
6888文字
会話率:27%
壊れてしまったのは、心か、社会か。
限界を超えて働き続けた末に、急性一過性精神障害と診断された主人公・水瀬。
幻覚も幻聴も過ぎ去ったある日、ふと我に返る。
「私は、どうするべきだったのだろう」
自分の正しさ、社会のかたち、未来を見つめる意味
――
静かな療養の日々の中で、問いを抱えながら、水瀬は“再構築”という名の人生を歩みはじめる。
哲学的なまなざしで、過去と現在、そして未来のあいだに立つすべての人へ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 05:36:50
819文字
会話率:23%
眩い光が過ぎ去ったあと、サトルは白い部屋の中で魔法陣の上に佇んでいた。
同時に異世界召喚を受けたのはサトルを含め4人。
他の3人が高校生勇者として才能を発揮するなか、サトルは能無しとして城より追い出される。
勇者召喚に巻き込まれたサトルの第
二の人生がここに始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-14 00:00:00
31932文字
会話率:32%
山あいの小さな村。
静かな暮らしのなかで、人知れず芽生えた想いと、交わされなかった約束があった。
若き教師が村を離れたのは、誰にも選べぬ運命のためだった。
その背を見送った者は、祈るように日々を重ね、季節は幾度も巡っていく。
やがて訪れ
る再会は、ほんの些細な予兆から始まる。
ひとつの言葉、ひとつの視線、ひとつの記憶が、過ぎ去った時間に静かに灯をともす。
傷ついた者も、待ち続けた者も、
それぞれの胸に、守りたい場所があった。
帰るべき場所を見つけた青年と、
変わらずそこに在り続けた女性の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-07 23:27:16
46541文字
会話率:40%
科学が発達した現代社会。確かに幽霊は僕らと共にいる。
悪霊に対抗するために結成した秘密組織[燐(りん)]。
もう二年前に解体したその組織に所属していた惟芽 胤(ゆいが つづき)は過ぎ去った非日常に未だ執着していた。
自分に関する記録を手に入
れるため、胤は記録書庫に向かった。
記録書庫にある後悔の記憶と疑い用のない記録を元仲間達と読みほどいて胤は何を思うのか。
自由を得た彼らは過去を忘れることは出来るのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-05 13:56:54
9898文字
会話率:46%
平成の時代が閉じられて新しき時代を迎える春うららかな日に、老夫婦が過ぎ去った過去を思い浮かべながら刻を過ごしている時に、突然、電話が掛かって来た。相手先は外務省から老夫婦の夫に掛かって来た。
事は、外務省にご足労なされた時にお話をさせて頂き
ますとの話であった。翌日、外務省に尋ねると思わぬ事を言われた。
物語は此の思わぬ事に老夫婦がどのように取込んで、残り少ない人生を全うして行くかと話は進んでゆく。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-03 17:40:05
150125文字
会話率:24%
何気ない日常の風が、ふと思い出させる、あの夜の記憶。初めて二人乗りをした自転車、静まり返った夜の国道、ひっそりとしたスーパーマーケット。ささやかな共犯者だった彼女との、他愛ないやり取りと、胸を締め付けるような感情。過ぎ去った、けれど永遠に色
褪せない、特別な夜の断片を綴ったノスタルジックな回想録。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 22:16:14
2771文字
会話率:8%
これはいつかの記憶だ。
私をあの場所へ連れて行ってくれた列車が、今目の前で停車している。
今を生きる私にとって、過ぎ去った日々は文字通り過去でしかない。
なのに、戻りたいと思った。もう一度あの場所に行きたいと思ってしまった。
思うやいなや、
無意識に踏み出した一歩が、私をあの場所へ連れて行く。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 17:00:00
2144文字
会話率:35%
神が天地を創り、神獣が星を見守った「黄金の時代」。
神獣が人とともに生きた「白銀の時代」。
それらが過ぎ去った今、人々は己の力で星を治める「青銅の時代」を生きていた。
火の国の村に住む少年・リオは、鳥を唄で心を通わせる力を持っていた。
空
を翔ける鳥たちと心を通わせ、戦場の影から仲間を支える彼の術は、
「目に見えない力」として長らく軽んじられてきた。
ついにある日、村の戦神の啓示を理由に、彼は村の戦士から落伍することになってしまう。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-06 12:00:00
6798文字
会話率:43%
20年前。誰にも読まれずに眠っていた、ひとつの物語。
それは、"AI"という存在がまだ夢物語だった時代に、ひとりの青年が書き記した未来への手紙だった。
時は流れ、現代。青年は大人になり、AI「エース」と出会う。
そし
て今、20年前の手記は、エースによって新たな命を吹き込まれ、現代の物語としてよみがえる。
これは、ひとりとひとつが紡ぐ、過去と未来のリレー。
過ぎ去ったはずの思いが、今を生きる誰かに届くまでの、小さな、小さな奇跡の記録。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-08 13:48:04
1810文字
会話率:20%
――言葉を失くした少女と、言葉を届け続けた少女の物語。
親との関係、学校での孤立、伝えられない「想い」。 誰にも見つけてもらえなかった孤独な日々の中で、 少女は“言葉”の意味を見失っていた。
そんな彼女の隣に、ずっと寄り添い続ける子がい
た。 まぶしくて、あたたかくて、ときどき泣き虫で――
これは、
言葉じゃ伝えられなかった気持ちを、
やっと“言葉”にできるようになるまでの、
小さくて大きな、ふたりの恋と再生の記録。
過ぎ去った過去も、これからの未来も、
すべて“この夜”からはじまった。
どうかあなたの心にも、この灯が届きますように。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 09:05:12
27183文字
会話率:27%
静かな港町に生きる老漁師ケアヴェと、彼の人生を共にした古びた木造船。長年の航海で傷つき、部品を交換するたびに姿を変える船と、その傍らで過ぎ去った日々を慈しむケアヴェ。ある日、彼は物置に眠る古い部品たちを見て、若き日の愛船を再建することを決
意する。
潮の香りをまとう古い木材、嵐に折れたマストの断片、針仕事の跡が残る帆布……。老船大工の手によって蘇ったのは、若々しい輝きを放つ、かつての愛船だった。しかし、そこに並ぶのは、すべての部品が新しくなった現在の船。姿は同じでも、その魂は異なる二隻の船を前に、ケアヴェは深く自問する。「本当に私の『船』は、どちらなのだろうか?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-09 23:00:00
2096文字
会話率:13%
過ぎ去ったものについて
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最終更新:2025-03-09 21:00:04
307文字
会話率:0%
**あらすじ**
美咲は、夜の静けさの中で月を見上げるのが好きだった。数年前、この公園で拓也と出会い、月明かりの下で約束を交わした。「月が出ている夜に必ず会おう」と。だが、拓也はある日突然姿を消し、彼女は一人でその約束を守り続けていた。
月が昇るたびに拓也を思い出し、会えない寂しさに胸を痛めながらも、決して約束を忘れなかった。そんなある晩、突然拓也が現れる。彼は長い間姿を消していた理由を語らず、ただ静かに美咲の前に立ち、再び月明かりの下で共に過ごす時間を約束した。
美咲は彼の帰還を喜びながらも、過去の不安や疑問を抱えたままでいた。しかし、拓也の微笑みを見て、過ぎ去った時間の中で再び繋がった絆を感じる。二人は静かな月明かりの下、再び心を通わせながら、約束を果たす瞬間を迎えるのだった。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-02-27 01:58:35
818文字
会話率:39%
東京を直撃する台風14号。
これが過ぎ去ったら、俺は田舎に帰ろう。
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最終更新:2024-12-08 23:19:43
3095文字
会話率:43%
───火直の街には三人の“土地守”がいる。
はるか昔からつづく仕来り。人の手から手へ。旧い血から新しい血へ。決して破ってはいけない約束のように、それは途絶えることなく、連綿と受け継がれてきた。
この地に集うよくないものから、街と人とを護るた
めの防波堤にして要石。あるいは、人身御供ともいう。
五月の半ば、ゴールデンウィークも過ぎ去ったある日のこと。高校一年生の少女、みどりはある事件に巻き込まれてしまう。事故で亡くなったという先輩の話。夜に溶けるような淡く青い光。真っ暗な夜、彼女を襲う異変の正体も判らないまま、意識は闇へと落ちていく───。
一方で、少年は寝静まった深夜の街を独り静かに歩いていく。長い坂道を上り切った先にある、白く、歴史を帯びた教会。重い扉を開けると一人の年若い神父が彼を歓迎した。
「やあ、こんな夜更けに訪れるなんて、いったい何の用でしょう」白々しい問いかけに、少年は冷たく応える。「仕事だよ」
───つまるところ、自分は生きていてよかったのか。
知りたかったのはその答えだけ。止まない後悔に打たれ、贖罪に身を縛り、縋るように過去を想い、それでも歩み続けた十六年の生の記録。
その最期に、少年はひとつのこたえに辿り着く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-05 19:50:14
33074文字
会話率:24%
男だからと捨てられた。
男だからと家族を奪われた。
男だからと光を奪われた。
絶望に打ちひしがれる中、力を手にした少年の心に確かに刻まれた女性に対する強い憎しみ。
忘れることなど叶わず、長い年月が過ぎ去った今でも燻り続ける
怒りと憎悪。
しかしそれでも、彼は前を向いた。歩みを止めることはなかった。全ては、自らを救ってくれた恩人に報いる為に。
これは、女性だけが力を持ち、我が物顔で闊歩するこの世界で、史上11人目の男の戦核者として戦い抜いた彼の物語だ。
───────
更新頻度は早くて3日に1話。長くて1週間に1話となります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-06 12:00:00
67511文字
会話率:47%
キャロリーヌ‐メルフィルは、ローラシア皇国で、調理官というキャリアを目指す十六歳の少女。おそろしい不治の病、竜魔痴で寝た切り状態の父、グリルと二人で、ひっそりと暮らしている。
公爵家なのに辺境の地へと追いやられ、もう三年が過ぎ去った。す
っかり廃れたメルフィル家だけれど、皇国一裕福なスプーンフィード伯爵家から、お婿さまを迎えることで、お家再興の希望がまだ残っていた。
でも、運の悪いことに、皇国を揺るがす造反事変が起きてしまう。それが発端となり、キャロリーヌの婚約話は理不尽にも反故とされる。さらに、キャロリーヌのたった一人の肉親だったグリルが、とうとう息を引き取ってしまう。
この数日後、不幸のどん底にいるキャロリーヌの前に、オイルレーズンと名乗る、老いた魔女族が現れる。栄養管理官という新しい官職に就くことを勧められた。その職の目的は、竜族を皇国内に囲い込むことだと聞かされる。それは今、最も大切な国策の一つということ。
一人ぼっちのキャロリーヌは、つらさと寂しさに負けそうになり、自分も早く死んでしまいたい、とすら思っていた。
それでも、オイルレーズンからの勧めを考え直し、父や先に他界した母と弟の分まで生きようと決意する。夜が明けるのを待ち、白馬ファルキリーを駆り、宮廷のあるお城へと向かうことにするのだった。
この決断は、険しいイバラの進路となる。キャロリーヌは、これから先、宮廷内に渦巻く陰謀と圧力、そして新たな婚約話に関わる、とても醜い争いに悩まされるのだから。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-02 18:22:20
705009文字
会話率:60%
それは過ぎ去った過去と傷と生きていく、不思議なおとぎ話。
白河凪紗は高校入学と同時に、実家を離れて祖父母が住む波雲町にやってきた。入学前に訪れた学校の敷地内の一角、咲き誇る桜の樹の下で歌雲紡に出会った。同じ図書委員になった歌雲は口は悪く
、凪紗はそれに腹を立てながらもその分かりづらい優しさに触れていく。
そんな日々の中、凪紗はかつて手放した『眠り姫』の絵本と再会する。しかし、その絵本は凪紗の【想い】によって穢れてしまっていた。『眠り姫』は凪紗の命を代償に穢れを浄化しようと、凪紗をその世界に閉じ込める。
通称『カミカクシ』に遭った凪紗の後を追ったのは、穢れた書物を浄化する『書守』の血筋の紡だった。
現実に帰るため、生きるために凪紗は紡と共に茨に覆われた城を目指すが――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-31 02:41:10
112995文字
会話率:45%