夏休みを前に、小学六年の「私」は、親友・茜に肝試しへ誘われた。
行き先は、地元にひっそりと残る心霊スポット──『軍隊橋』。
だが、私は嫌な予感がして断ってしまう。
その夜、茜たち四人は帰ってこなかった。
見つかったのは、魂を抜かれたよう
な少女たちと、そして──“不吉な男”だった。
橋の袂で待っていたモノとは──?
怪異連作短編集【禍津怪異譚】、壱。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 21:50:00
6356文字
会話率:33%
古びた洋館、沈黙の家族、そしてまた一人、死者が出た。 だが、誰も驚かない。誰も泣かない。 それでも、マルコス探偵は現場に足を運ぶ。 疲れた目で、嘘を見抜き、沈黙の中に潜む真実を拾い上げる。
母は神と話し、娘は音に逃げ、甥は皮肉で武装する。
そして、死体だけが礼儀正しい。
これは、疲れた探偵が今日もまた、 “語らない死体”と“うるさい沈黙”に向き合う物語。
――死体は語らない。だが、沈黙はうるさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 18:40:00
11318文字
会話率:41%