時はヘイアンの世、三人の貴公子が交換視察団として月へと降り立った。主人公は身分を隠した時の帝。都造朱鷺(みやこのつくりこ とき)と名乗り、従者である三条水影(さんじょう みなかげ)、春日安孫(かすが あそん)と共に、長年の悲願である月の都の
女人――「天女らとの酒池肉林三昧の日々を送る」という最大の目的の為に動き始める。三人は歓迎の宴に出席する為に、用意されていた「しゃつとすうつ=シャツとスーツ」に着替えるが、そのお粗末な姿を覗き見ていた一人のメイド――ルーアンに笑われる。宴の中でメイドのルーアンが、かつての第一王妃の娘であることを知った朱鷺は、彼女を目的完遂の為の援者とすることに決め、悲願が成就した暁には天女であり女中であることから、天女中と渾名したルーアンの望みを叶える手助けをすると約束する。
酒池肉林において、どうしても第一王女のスザリノを侍らせたい朱鷺は、水影の策で目的とする彼女に近づくことが出来た。だが、彼女は第二王妃(現第一王妃)エトリアの娘であり、第三王女である時から願い続けてきた、王族特務課のセライとの結婚が頓挫してしまったことに未練を断ち切れないでいた。その最中、スザリノに他家の王族との見合い話が持ち上がり、セライの進行の下、朱鷺ら三人もその様子を見聞する。その席に、エトリアと宰相に僻地に追放されたかつての第一王妃のミーナやルーアンの支持者(反乱者)が現れる。彼らとの戦いの中で月の世の不穏を知った朱鷺は、悪の根源である宰相、ハクレイと対峙することを決意する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-07 11:41:09
356254文字
会話率:61%
閉鎖的で超恋愛至上主義の国「イスラ国」に生まれたミーナは、25歳を過ぎても「運命の人」がいる証である髪色の変化がない。そして、恋愛をしたこともなかった。それは、イスラ国では恥ずかしく、ありえないことで、ミーナは自らの髪の色を隠していた。
王
宮での仕事に明け暮れていたある日、上司から大国の視察団の世話を任されたミーナは、彼らのうちの一人、キースと次第に仲良くなるが、舞踏会でその秘密を彼に知られてしまい…。
前編・後編の2部構成です。
アロマンティック・アセクシャルの人が出てくる話、男女の友情エンドかつハピエンな話が読んでみたくて書きました。苦手な人はブラウザバック!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-19 23:06:39
7186文字
会話率:39%
深窓の令嬢であるわたくしは自室から外に出たことが無かった。魔力を持つ子は成人するまで秘匿とされていたからだ。成人したわたくしは、初めて外の世界に出た。そして婚約者である第三王子と顔合わせをした。はっきり言おう、王子の婚約者なんて御免です!婚
約破棄してください!わたくしは自由に生きて、世界一周したいのです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-28 22:45:36
8015文字
会話率:39%
震災後、初となる原子力発電所が建造された。新人である私は、女性であることを理由に内閣総理大臣とマスコミからなる視察団の案内を押し付けられてしまう。新型の原子炉は災害対策と廃炉対策を兼ね備えた画期的なものだった。果たしてその原理とは?そして、
ガイド中に不幸にも地震が発生してしまう。その結末とは?
このお話はそう遠くない未来の出来事を予測したショートショートです。
「すぐそこにある未来」と言うテーマでシリーズ化しています。
短編ですのでスマホでも気軽に読めます。
よろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-03-17 00:31:04
1422文字
会話率:41%
王弟殿下の率いる視察団に同行していた女官のエセル。
その帰り道に視察団は野盗に襲われ、隣国の川岸にエセルと王弟殿下の二人は打ち上げられて助かる。
しかし、襲ったのは野盗ではなく、国王の差し金の恐れがあることが分かり、素性を隠しながらエセルは
王弟――ジェラルドと共に自国を目指すことになる。
早く国に戻りたいジェラルドは先を急ぐが、それを必死でついていこうとしてエセルは無理をしてしまう。
途中で様々なことにあいながら二人は共に国を目指すが……。 *12/30その後の話を追加しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-30 16:00:00
29086文字
会話率:26%
――幻想ホラー喜劇、怪演。
・第一部
閉園から五年近く経ち、ようやく取り壊しが決定したテーマパーク、裏野ドリームランド。
取り壊し前の視察に参加した市の職員は、局長一人を含めて全員で七人。
アトラクション数が六つということで、局長はオーナー
とスタッフルームに居残り、あとの六人の局員が一人一施設ずつ見て回ることに。
ところが、待てど暮らせど、誰一人としてスタッフリームに姿を現さない。
痺れを切らした局長は、部下の叱責も兼ねて、順番に施設を検めていく。
・第二部
視察団訪問から数年経ち、跡地に造成された自然公園での後日談。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-15 14:00:00
7345文字
会話率:73%