療術の腕を見込まれて勇者と共に旅に出た俺は、気づけば魔界に置き去りにされていた。
魔王を討つため魔界に入った俺たちは強力な魔族に苦戦を強いられ、勇者たちは俺を見捨てて逃げ出したのだ。
アイツら、俺を裏切りやがったな……!
幸い
、気絶した俺が目を覚ますと魔族は息絶えていたが、こんな化け物にまた見つかれば今度こそ命はない。
身を隠せる場所はなく、一人で魔族と戦うだけの力もない。となれば――俺は死んだ魔族の衣服を身にまとい、変装することにした。
だが、再び現れた魔族たちはそんな俺の姿を見てこう言った。
「お迎えに上がりましたわ、カイゼル閣下」
え、もしかしてあいつ、思ったより偉い奴だった?
後悔先に立たず。あっという間に俺は魔王軍の将カイゼルとして、魔族の要塞に連れていかれることになる。
……こうなったらこいつら騙し抜いて、人間界に辿り着いてみせる……!
なあに、俺にはあらゆる傷を治す療術がある。いざとなれば勇者たちすら認めるこの力を使ってどうとでも――え? 療術は人間にだけ与えられた力だから使用禁止? もし使えば正体がバレて即処刑? 俺の特技、療術だけなんですけど?
ハハ、死んだわ俺。
――これは、魔王軍の将カイゼルと間違われた俺がなぜか魔族たちを従えることになり、魔将軍カイゼルとして人間や敵対勢力と戦いながら人間界に帰る方法を模索する羽目になる魔界流離譚である。
※カクヨムでも同時投稿中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-04 06:00:00
23689文字
会話率:25%
「これから僕の質問に答えてもらう。嘘をついたり誤魔化そうとする素振りを見せたら、その度に君の衣服を一枚ずつ剥がせてもらうよ」
ハピネスキュア学園にスパイとして潜り込んだヒルダは、祖国のために第二王子の素行調査を行なっていた。しかし、とある日
、学園の別校舎に呼び出されたヒルダは、何故か尋問をされることになってーー?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-02 20:00:29
5078文字
会話率:58%
「何故だ、何故、こんなことに・・・・・」
少女は箒を掃きながら、静かに苦悩のため息を溢す。
この少女、今でこそはメイド服を着込んだ可愛らしい見た目をしているが、その実、生前は無敗を誇った世界最強の『剣聖』だったのである。
名を
、アーノイック・ブルシュトローム。
生前の姿は、筋骨隆々の大男の髭モジャ男。49歳。生涯独身。好きなもの、酒と博打。
そんな無骨な男が、何故か、死後、メイド少女へと転生してしまったのだ。
それも、男であれば誰もが視線を奪われるであろう、見目麗しいメイドの少女へと。
彼は自身に起こったこの出来事に理解が追い付かず、ただただ混乱しながら、15歳となる今の今まで、坦々とメイド業に従事せざるを得なかった。
自身が元剣聖であることを、誰にも明かさずに。
「アネット!! 私と共に騎士養成学校に入学するわよ!! 私は絶対に『剣聖』になってやるんだからっ!!!!」
中庭で箒を掃く元おっさんのメイド少女の元に、豪奢な衣服を身にまとった少女が満面の笑みで駆け寄ってくる。
そんな彼女に対して、元おっさんメイドは呆れたような口調で口を開いた。
「お嬢様・・・・私も、一緒に入学しなければならないのですか??」
「当たり前よ!! 貴方は私の付き人なのだから!!」
そう。
彼は何故か、『剣聖』を目指す貴族令嬢の使用人となってしまったのだった。
これは、剣士の頂点を目指す没落寸前の貴族令嬢と、その付き人である元剣聖のメイドが、剣を手に、お家復興をするべく奮闘する物語。
元剣聖の最強のメイド、実力を隠しながら使用人として生きる物語、である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-01 19:10:00
1717151文字
会話率:46%
「――我が、礎となれ!!」
美しい少女に足蹴にされ命令を強要され、しかも報酬はなし!
通常なら逃げるか怒るかする所……少年にとっては、其れこそが本望だった!?
影を曳き召喚された先は、タイムリープに思えるほど過去の欧州に酷似した世界。
衣
服の形状や透明なガラス窓がある事から、13~14世紀頃だと思われる。
しかし史実にはない、魔法の如き「力」の存在と――魔獣との遭遇!!
汚れた水を飲料水に、石畳を掘って汚物を流す側溝を設置し、お風呂を設備する。
この時代の認識から逸脱し、批判を受けようとも「清潔」を広めたい!
それは全て、後に訪れる黒死病対策であった――。
現代とは違う常識の中、少女に踏んで貰う為にこの国を磨き上げるっ!!
心の癒しカレシーと共に、過去の欧州を旅するちょっと奇天烈な少年の冒険。
異世界転移ファンタジーです!
この作品は「アルファポリス」でも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-31 14:37:28
1414612文字
会話率:37%
「すまないエルクロ。これ以上は無理だ。パーティを出て行ってくれ」
ダンジョンを探索する上級冒険者パーティの一員だったエルクロは呪いによって女体化したことを理由にパーティを去って欲しいと言われてしまう。
男パーティに突如発生した女体は毒、
麻痺、感電、衰弱。そんなものよりも遥かに歪んだ形でパーティを蝕んでいた。以前の癖のまま男湯に乱入。半裸で過ごす。下着を平然と干す。ぶかぶかの衣服で際どい状態なことに気づかない。
数多の余罪。リーダーであるサンゲツはいち早くパーティ崩壊の原因となると見抜いていたが、追放は手遅れだった。
彼自身、見た目だけ美少女のエルクロに悶々とし、追放を自責し、リーダーとしての責任を理由に正当化、仲間としての友情。涙目になっていたエルクロへの罪悪感、欲情。もろもろがごちゃごちゃになった末に虎になってしまう。
「その声は……ボクの親友、サンゲツじゃないか」
なんか他にも侍が狂戦士のすえに鮫になったり、武闘家がロリコンになったり神官は割と前から変態なこと、武具屋の看板娘が百合女だとかが発覚していくし、他多分いろいろあるはず。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-28 14:31:11
74775文字
会話率:46%
ある牢屋の中、白髪の若い女性は特異体質ゆえ投獄されていた。特異体質は相手の思考を操るもの。
衣服はボロボロ、歯も何本か抜け落ちている。看守に尋ねる。今日で私は収監されて何年になるの?
言論の自由が禁じられて3年。この世界に言論禁止思想概
念を植え付けたのは恐怖政治をしいる者達。
私は自由になりたいだけなのに。
誰も思考しない考えない、言われたことだけするただの豚。そんな豚は私に使われてればよいのよ!
さぁ、この特異体質の使い方もよくわかってきた。聞け豚共! 今こそ反撃の狼煙を上げるとき。あなた達は自由なの、何かに囚われて良い筈がない。
私が導く、さぁ、私だけの言うことを聞きなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-20 22:57:40
102061文字
会話率:56%
主人公の「僕」は、ある日から白いワンピースを着た女性の夢を何度も見るようになる。
その夢はいつも夕暮れの町から始まり、女性が何かを訴えるように唇を動かすものの、一向に声は聞こえてこないまま闇に溶けてしまう。
繰り返される不思議な夢に戸惑い
ながらも、幼なじみの涼香や同僚との何気ない会話を通じて、自分が小学生の頃に出会ったある女の子の存在を思い出す。
それは、白い衣服を好み、病院で出会ったきり消息を断ってしまった少女。
徐々に明かされる過去とともに、主人公の心にずっと残っていた「伝えられなかった言葉」の意味が浮かび上がる。
夢は懐かしくも切ない記憶への扉を開き、再びめぐり逢うように胸に温かな灯をともしていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-16 08:35:13
4041文字
会話率:14%
「もしもーし、死んでいますかぁ?」
こんな第一声など三流以下の詩人でも使わないだろう。
つまり、それ以下の状況なのかもしれない。
森の中で記憶喪失。それが今、俺が置かれている状況だった。
視界に広がる三方の景色は木、木、木。そし
て、その第一声から一転して目の前で震える少女。いったいココは何処で、どんな森なのかもわからない。手元にあるのは剣、ペンダント、硬貨の入った小さな袋、そして着ているボロの衣服。森を歩くにしてももう少しまっしなモノを持ち歩くべきだと思うのだがその理由すらわからない。
……どうしてこうなってしまったのか。
何がどうなっているのかもわからない。そう、今の俺は……
『空』
過去の記憶も戻る場所も自分が誰だったのかもわからない。
戻れる後ろはなく、ただ前に進むしかなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-08 22:45:25
276999文字
会話率:43%
【7月ごろコミカライズ配信予定。】
日々、教会に通っては精力的に慈善活動を行う妹のことを、誰もが「聖女に違いない」と褒めそやします。
でもその寄付のおかげで我が家の家計は常に火の車。ボロボロのブーツや取手の取れたままの鍋をどうにかしないとい
けないのに、せっせと貯めたお金さえ妹は寄付してしまいました。
どうしたものかと頭を抱える私の前に現れた見目麗しい男性は王国からの遣いで、聖女を探しているのだとか。
「教会にいます。誰もが認める聖女が! どうぞよろしくお願いします!」
妹が聖女として王都へ行ってくれれば、売れ残りのパンで命を繋ぐことも古い衣服を無理に繕うこともしなくてよくなるんですから。
どうぞどうそ。お連れくださいませ、今すぐに。
※同タイトル「N0277IO」の連載版です。
※7月頃より「パルシィ」・「月マガ基地」・「pixivコミック」にてコミカライズ配信予定。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-28 14:02:49
95825文字
会話率:51%
日々、教会に通っては精力的に慈善活動を行う妹のことを、誰もが「聖女に違いない」と褒めそやします。
でもその寄付のおかげで我が家の家計は常に火の車。ボロボロのブーツや取手の取れたままの鍋をどうにかしないといけないのに、せっせと貯めたお金さえ妹
は寄付してしまいました。
どうしたものかと頭を抱える私の前に現れた見目麗しい男性は王国からの遣いで、聖女を探しているのだとか。
「教会にいます。誰もが認める聖女が! どうぞよろしくお願いします!」
妹が聖女として王都へ行ってくれれば、売れ残りのパンで命を繋ぐことも古い衣服を無理に繕うこともしなくてよくなるんですから。
どうぞどうそ。お連れくださいませ、今すぐに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-17 11:00:00
23327文字
会話率:50%
男爵令嬢であるリリーネは、身分を偽り街のパン屋で働いている。そんなリリーネが公園で出会ったのは、記憶喪失の青年だった。高級そうな衣服を身にまとう彼は、高位貴族の可能性が高かった。リリーネは放っておくことが出来きず、記憶を取り戻す手助けをする
ため、街を案内することにした。次第に彼のことが好きになっていたリリーネは、願ってしまったのだ。このまま記憶が戻らなければいいのにと。その矢先事故に巻き込まれ、彼は大怪我を負ってしまう。この事故で彼の正体が分かり、身分が違いすぎるこの恋を諦めようとするのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-17 09:47:46
8561文字
会話率:50%
ドイツの静かな土地で生まれた双子の弟、リヒトとルドルフ。ふたりは互いがいなければ成り立たないほど仲の良い兄弟だった。
ある日の晩、目覚めてしまったリヒトは、いつも隣りで眠っているルドルフがいないことに気付く。心配して邸の中を探すリヒト
は、灯りの漏れた部屋に気付き、中を覗く。そこにいたのは、女物のドレスを着ていた弟・ルドルフの姿だった。
リヒトは弟の思いもよらない趣味を知ってしまい、戸惑う。そんなリヒトに自分のありのままの姿を受け入れてほしいというルドルフ。だがリヒトは拒絶する。
朝食の席で、いつもリヒトの隣に座るルドルフの姿が見えないと騒ぎになる。リヒトは嫌な予感がしていた。
焦りを肌に覚えながら、ルドルフを探すリヒトであったが、中庭のみどりの池の中で、浮かんでいるひとつの影を見つける。
それは、弟のルドルフが手首を切って自殺している遺体であった。着ている衣服は美しいドレスだった。
リヒトは池の中に体を浸け、ルドルフを抱きしめる。そして弟に謝る。君は西洋のどんな女の子よりも綺麗だったのにーー、と。
だが、どれほど後悔しても、許しの言葉を述べても、弟は帰ってこない。
月日はめぐり、リヒトは十八歳の大学生になっていた。
二年次から彼の通うエリカ大学に入学してきた日本人の西園寺輝。朗らかで人好きのする輝に、リヒトは嫌悪感を覚える。一方、輝は美しいリヒトに不思議な魅力を感じつつも、どう接すれば良いのか、彼のことがわからなくなっていた。
友人のクルトに誘われ、ふたりで学校終わりに映画を見に行く輝。
そこで目にしたのは、男性同士がキスをするBL映画だった。
クルトもそういった内容の映画だとは思っていなかったので、ふたりで戸惑ってしまう。
別の日に、クルトに昼食に誘われた輝は、映画のことを改めて聞かれる。クルトは男に惚れる気持ちも、まぁわからんでもない、とリヒトのことを話題に出す。リヒトについて男女問わずだらしがないという黒い噂をクルトから聞かされる輝であったが、輝は気にはしなかった。
このままリヒトとの関係にも進展が見えないと思っていた矢先、ある雨の日に小教室に忘れ物をした輝は、取りに戻ると、あかりもつけない教室にひとり残っていたリヒトとふたりになってしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-13 09:17:23
72637文字
会話率:31%
ソシャゲで遊んでたら異世界に迷い込んでいた青年、但馬波留。剣と魔法が支配するゲームみたいな世界に困惑しつつも、現代人の知識を頼りに立身出世しようと目論むが……そこはかつて勇者が君臨していた内政チート国家だった。
空腹は満たされ清潔な衣服
を纏う人々。経済的に町は潤い鉄筋コンクリートの家が建ち並ぶ。生半可な知識は通用せず、ろくな職にもつけず埋没する彼は、生き残りをかけた起死回生の策に打って出た。
「他ならぬあなただけに、特別なお話があるんです。いえいえ、怪しくなんかありません。私の故郷ではねずみ講と言うのですが……」
これは詐欺師と蔑まれ、後にソープ王と呼ばれた男の異世界サクセスストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-09 20:00:00
2855971文字
会話率:37%
日付を跨ぐ瞬間に、七光台駅に到着する電車の中で居眠りをすると、願いが叶う。と言う不思議な電車があった。
高校3年生の船橋(ふなばし)光ノ介(こうのすけ)は、その電車に乗り、願いが叶った人を見つけてその願いを消す事を目的にしていた。
深夜00:00。願いが叶う電車から降りてきたのは、セーラー服。体が透明になってしまい、衣服だけが見えるようになった女子高生、桜木(さくらぎ)宮佳(みやか)は、元の姿を取り戻す為、光ノ介と協力して願いを消そうとする。
願いは叶った方がいいのか。思春期と言う不安定な時期。それぞれの願いが電車に揺られて、交差する………。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-31 16:46:16
14168文字
会話率:58%
よくあった異性衣服着用もの。夕方思いついた短文作り捨てたがよく出来ていたので、再生成しました。
最終更新:2025-01-20 03:39:15
939文字
会話率:0%
粘土化や衣服化、人形化などの要素を含む状態変化小説です。
最終更新:2025-01-17 20:42:36
103433文字
会話率:17%
クソみたいな会社をやめて実家を飛び出し、新宿で飲み明かした。
気づいたときには無一文になっており、後には何も残らなかった。
このまま明日に怯えるばかりかと思っていたが――目の前に救世主が現れる。
そこに立っていたのは、ダウナー系の眼鏡お姉さ
んだった。
夏織と名乗るその人は、家を提供してくれたばかりか、食べ物や衣服の世話まで焼いてくれる。
いったい何が夏織さんを動かしているのだろう……?
カクヨム・ハーメルンにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-01 23:54:19
27789文字
会話率:75%
私、ローズは、母親が経営する洋裁店で、馬車馬のように働かされていました。
従業員から嫌がらせも受け、熱したアイロンを当てられ、頬から胸にかけて、大きな痣が残ってしまいました。
しかも、「気持ち悪いから、人前に立つな」と言われ、ひたすら陰働き
を強いられました。
一向に待遇が改善されないまま、ついには外に追い出されてしまいます。
売れ残った衣服を掻き集めて、荷車を引いて、路上販売するよう命じられたのです。
寒風が吹き荒れる中、子犬を拾って一緒に暖を取りつつ、路上で衣服を販売しました。
それなのに、官憲に言いがかりをつけられて、お金を没収されてしまいます。
不幸続きで、子犬を抱いて寒さに震えていると、ふいに優しいおじいさんが現われ、暖かい暖炉に、寝所と食事を提供してくれました。
衣服も買ってくれて、碧石のネックレスまでくれたのです。
ところが、幸運は長続きしませんでした。
私が喜んで洋裁店に帰ったところ、お店はもぬけの殻。
なんと、母親が大金を着服して夜逃げしていたのです!
しかも、私は債権者に捕まり、親の借金のカタとして売り飛ばされ、競りにかけられてしまいました。
さらに、脂ぎった商人に目をつけられて、競り落とされそうになったのです。
そんなとき、いきなり美青年が現われ、私、ローズを競り落とそうと、大金を投げ出してくれたのですがーー!
※ざまぁ系のストーリーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-12 14:10:00
15653文字
会話率:19%
「服は、心と心を繋ぐ糸」――伝説のデザイナー・AIRI TAMAMINEである母の言葉を胸に秘めながら、高峰まひるは物に宿る記憶を読み取る不思議な力と共に生きていた。イリヤ率いるドミニオンが支配する近未来の日本では、全ての衣服がデジタルスキ
ンに置き換えられ、デザイナーの想いも、職人の誇りも失われていった。両親を失くしたまひるは祖母の営む予言屋を手伝いながら、布地の温もりや手作りの優しさが息づく本物のドレスへの想いを、密かに心の奥深くにしまっておくしかなかった。
そんな彼女の前に、ある夕暮れの神社で一人の少女が現れる。禁止されているはずの本物のロリィタドレスを纏ったその姿は、フリルとレースが織りなす夢のような光景として、デジタル化の波に飲み込まれた世界で輝きを放っていた。やがてその少女・朝霧瑠奈が転校生として教室に姿を現した時、まひるは確かな運命を感じずにはいられなかった。
「フリルを纏う者は、みな同志」――瑠奈の言葉は、まひるの心に深く刻まれる。画一的な管理社会と化した世界で、まひるの決意は揺るぎないものとなっていく。母が魂を込めて作り上げた最後のドレスが教えてくれた本物の価値と、新たな友との絆を胸にまひるは立ち上がるのだった。レースで縁取られた自由な理想郷<アルカディア>を取り戻すために。
<備考>
『アニセカ小説大賞』応募作品。1クールアニメの第1話を想定し、管理社会を生きる少女たちの出会いと決意を描きました。好きなものを愛する気持ちは、時として人の心を繋ぎ、世界を変える力となる――そんな想いを込めた物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-02 20:53:10
30727文字
会話率:49%
男は気が付くと川辺で倒れていた。
男は記憶を失い、自分の名前すら思い出せない。
持ち物どころか衣服を1枚も身に纏っていない彼に記憶を取り戻すための手がかりはなかった。
そんな男の目の前に現れた少女……名をフィナ。
素性のわからない男
を保護という形で同行を許すフィナ。
名無しでは不便と思ったフィナは、記憶が戻るまで仮の名を男に付ける……彼女が好きな花の名前である……サクラと。
そしてこの大陸……心の大陸には心なき死人……屍しかばねがあちこちで人や動物を襲っている。
屍は無魂むこんの鏡かがみというこの世界の秘宝がとある理由で割れてしまい、生と死のバランスが崩れたことであの世の魂が中途半端な形でこの世に出てきてしまった、いわゆるゾンビ。
人並み以上の怪力と再生力を持つ屍は首を落とすか頭を撃ち抜く以外に倒す手段はない上、倒しても時が経てば再びこの世に蘇る。
彼らを完全に還すためには、各地に散らばった無魂むこんの鏡かがみの欠片を集めて元の鏡に戻すしかない。
屍たちを再び還すために、フィナは欠片を探して各地を転々としている。
またサクラは……謎の老婆から1本のナイフを譲り受け、雑魚程度なら無双できるようになり、恩人であるフィナの命を守ることを誓う。
闇を晴らす希望を求めて戦い続ける2人の運命とは……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-26 23:45:08
58513文字
会話率:43%
とある国、とある時代。
突如現れた魔族が人々を脅かし、未だ現れぬ勇者を待ちながら、懸命に人々が生きていた時代。
王都から離れた田舎町で、縫製職人は日々頭を悩ませていた。魔族から人々を守るべく武器を取った魔狩人《ワイルダー》たち。志こそ立派だ
が、彼らはロクな装備も持たずに魔族に挑んでいた。その命を預かるのが、衣服を仕立てる縫製職人である。
やがて、その腕前を見込んだ国王は、勇者が魔王に挑むための衣服を仕立てろとの勅令を出す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-16 19:00:00
15679文字
会話率:40%