常にヴェールを被っているアイリスは王妹ソフィーリアのメイドである、と同時にソフィーリアの義姉でもあった。
前王と踊り子の間に出来たアイリスは母と共に離宮で暮らしていたが、母が死に、父である王が亡くなると状況が一変する。
王妹となったソフィ
ーリアにメイドされると毎日虐げられ、周りのメイドからも蔑まれ、耐えていた日々。
そんなアイリスの前に手を差し伸べるように現れたのはーー
これは出会いと、新しい家族と幸せになるまでの話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-01 00:54:47
20483文字
会話率:43%
今日も今日とて、ドッゴーンっ!! ドカーンっ!! バキバキっ!! メキョっ!! と、大きな地響きやら、なにかの衝突音が大気を震わせ、轟音として響き渡る。
「オルァっ!! その程度かよっ、キングの名が泣くぜっ!! ヒャハハハハハハハハハっ!
!」
「ぁ~、それで、なんでしたっけ?」
爆音と轟音に加え、ちょっとアレ系な高笑いをBGM代わりに、王城から来たという使者を見やる。
「で、ですからっ………………」
またもや、ドッゴーンっ!! という盛大な音に掻き消される使者の声。
「姫には、恩賞として砂漠の国の後宮へと嫁ぐことが許されましたっ!!」
王城からの使者がなんぞアホなこと言ってんなぁ。つか、知らんのか。そうかそうか。
「真に遺憾ながら・・・あちらで『ヒャッハー!』していらっしゃるのがお宅の姫様です」
そう言ってドンパチやってる方を指差した俺の言葉に、使者共の目が驚愕に見開かれる。
「な、なにを言っておいでだっ! 一国の、それも嫋やかで虫も殺せぬような第二王女が、あのようにオーガキングと互角に渡り合える筈がないだろっ!?」
「いえいえ、真に遺憾ながら、あちらで『ヒャッハー!』していらっしゃるのがお宅の姫様です」
と、俺は繰り返す。つか、その『嫋やかで虫も殺せぬような姫様』を、碌な装備も持たせず、バックアップも無しに火竜討伐に出したのはどこのクソな国だかなー?
虐げられていた第二王女こと姫さんが、望まぬ結婚を強いられるよりはとヤケクソな勇気を出して難アリな寄せ集めパーティーメンバーと火竜討伐に出て――――
バトルで『ヒャッハー!』する戦闘狂になるまでの経緯と、その顛末の物語。
設定はふわっと。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-08 19:24:03
30763文字
会話率:38%
国王の側妃の娘として生まれた故に虐げられ続けていた王女アグネス・エル・シェブーリエ。
彼女は父に命じられ、半ば厄介払いのような形で訳あり侯爵様に嫁がされることになる。
しかしそこでも不要とされているようで、「きみを愛することはない」と言われ
てしまったアグネスは、ニヤリと口角を吊り上げた。
「どうせいてもいなくてもいいような存在なんですもの、さっさと逃げてしまいましょう!」
逃亡して自由の身になる――それが彼女の長年の夢だったのだ。
あらゆる手段を使って脱走を実行しようとするアグネス。だがなぜか毎度毎度侯爵様にめざとく見つかってしまい、その度失敗してしまう。
しかも日に日に彼の態度は温かみを帯びたものになっていった。
気づけば一日中彼と同じ部屋で過ごすという軟禁状態になり、溺愛という名の雁字搦めにされていて……?
虐げられ姫と女性不信な侯爵によるラブストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-15 20:30:20
27000文字
会話率:23%
「――俺を大人にしたのは、麗珠だ。おまえが一目で惚れるような男になる、と言っただろう?」
皇帝は即位から十年、誰ひとりそばに置かず、呼ぶこともない。
異母姉妹のつなぎとして後宮入りした麗珠は、皇帝に存在を無視され、使用人にも邪険に扱われる
日々。
ある日食欲に負けて石を投げると、鳥と共に子供が落ちてきて眩い光を放った。
会う度におしりが光る子供はあっという間に美しく成長し、皇帝だと名乗って麗珠を妃にする。
「おまえの望みは、一石二鳥。鳥は仕留めたし、あとは――俺の寵をやる」
光り輝く美貌の皇帝と光らせてしまった乙女の、投石から始まる急成長と伝わらない溺愛のお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-15 21:40:18
127097文字
会話率:41%