国王の側妃の娘として生まれた故に虐げられ続けていた王女アグネス・エル・シェブーリエ。
彼女は父に命じられ、半ば厄介払いのような形で訳あり侯爵様に嫁がされることになる。
しかしそこでも不要とされているようで、「きみを愛することはない」と言われ
てしまったアグネスは、ニヤリと口角を吊り上げた。
「どうせいてもいなくてもいいような存在なんですもの、さっさと逃げてしまいましょう!」
逃亡して自由の身になる――それが彼女の長年の夢だったのだ。
あらゆる手段を使って脱走を実行しようとするアグネス。だがなぜか毎度毎度侯爵様にめざとく見つかってしまい、その度失敗してしまう。
しかも日に日に彼の態度は温かみを帯びたものになっていった。
気づけば一日中彼と同じ部屋で過ごすという軟禁状態になり、溺愛という名の雁字搦めにされていて……?
虐げられ姫と女性不信な侯爵によるラブストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-15 20:30:20
27000文字
会話率:23%
伯爵令嬢メルディ=ロックベルは、十二歳の頃に誘拐され、十六歳で伯爵家に戻って来た。空白の四年間、一体彼女に何が起こったのか。しかし戻って来たメルディは、全ての記憶を失くし、何も覚えていなかった。
侯爵家嫡男であるアランは、王子の命で呼び出さ
れ、ある依頼を受ける。それはメルディの素性を調べてほしいというものだった。王子の元に届いた怪文書。そこに書かれていたものは、メルディ=ロックベルが偽者だというもの――。
アランとメルディが、事件に遭遇しながらも、真実を追い求めていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-01 17:06:52
197850文字
会話率:46%