太陽の沈まぬ帝国とまで謳われた、かつての世界最強国も零落して久しく、落日が万民の目にはっきりとしていた時代――
啓蒙派の開明君侯を父に、自由闊達に育った公女セシーリアは、姉シャルロッテの随員として、姉の婚約者である皇帝エルディナントが滞在中
の避暑地へおもむく。
ところがそこで告げられたのは、皇帝からシャルロッテへの婚約破棄宣告。帝妃となるべく徹底的に躾けを受けた、完璧な淑女シャルロッテを若き皇帝は敬遠し、奔放に振る舞う妹のセシーリアへ惹かれたのだ。
落ちたりとはいえ王の中の王、皇帝の求婚を断れるものではない。セシーリアはにわか仕込みのお妃教育を受け、礼儀作法もままならぬまま皇宮へ放り込まれる。
そこでセシーリアを待っていたのは、黄昏の帝室の旧弊さであり、落ち目の帝国をどうにか支えようと、冷たい糸を紡ぐ女郎蜘蛛のごとき太后ゾラとの確執だった……
※落日の帝国の花嫁として、政治への関与を禁止されているヒロインの視点で、異世界の19世紀風中欧・東欧っぽい地域の国際情勢の激動を描きます。ラヴ要素もあるけど、歴史と政治の話がかなり大盛りですのでご注意ください。めんどくさい部分を、ほどよく飛ばしながら読むのがオススメ(めんどくさいパート自体を書くの自重する、という選択肢はないのがこの作者)です。
※残酷な描写はありませんが、高校生以上を推奨する内容です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-26 06:00:37
369175文字
会話率:26%
鋼鉄の巨人――デイモンメイルが死と破壊を撒き散らす異世界の戦場。
押し寄せる敵の大部隊を迎え撃つ為、レイモンドはデイモンメイル・ティーガーで出撃するが、仇敵の奸計にはまり、再起不能の重傷を負ってしまう。
落日の帝国を舞台に繰り広げられる血
みどろの地上戦。
巨人の群れが激突し、鋼鉄の嵐が吹き荒れる。
鏖殺を望む人外の少女、厭わしい過去の因縁、秘匿されていた真実。
レイモンドの戦争はいかなる決着を迎えるのか!?
※基本は戦記仕立てのロボットバトルですが、SF(すこしファンタジー)要素も入っております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-21 17:22:07
120423文字
会話率:32%