うらぶれた老医師が病の床から起き、一日がかりで海までの散歩へと出かける。帰った時には旧友が猫と一緒に待っていた。
そして、振り返った時には総てが終わっていた。
最終更新:2024-06-07 01:30:00
8886文字
会話率:2%
シリーズ化を想定した警察モノ。
西暦二○六九年の日本を舞台とした一種の成長小説。
既存の学校教育法や地方公務員法、道路交通法は改正されている設定。
著者の事実上の処女作と話が繋がり、その他の作品ともリンクする。
主人公・流郷尚人は
、警察学校で履修する科目を高校カリキュラムとして認定した国立桜高等学校・警察科へ入学。卒業後に国家特務警備隊に入るという夢を抱き、感情的、且つ臆病でありながらどこか斜に構えた己の性格と周囲との軋轢、仲間達の人間模様や自分の在り方に悩み、成長していく様子を描く。
・序盤、実習で割り当てられた神馬遊撃隊の隊長という使命を果たすべく、学校側の指定した弱小犯罪組織の偵察に出向く。ところが、幹部側の情報伝達の杜撰さから、双方に死傷者を出すという惨劇が起こる。病院に運ばれた尚人は現場に現れた「バイク男」の存在を仲間に知らされる。その男を巡って浮浪者のような現役警部、怪しい義足の男性、義理堅い老医師、人格異常の校長、そして個性豊かな級友らを利用したり、逆に弄ばれたりしながら核心へと迫っていく。
・中盤、尚人を含む十数名が国内最強の極道組織に〈お礼参り〉として無人島へ拉致される。それは首謀者の〝好意〟である事が、次第に浮き彫りとなっていく。幾多もの困難を乗り越え、通り掛かった外国人サルベージ部隊に救助されて命からがら学校へ戻ると、先の偵察実習の際に生じた謎が級友らの手によって明らかにされていた。
・終盤、暴徒鎮圧に駆り出された尚人は罠に掛かり、仲間達と共に再び極道に捉えられ、それまでの自分の人生はある者に操られ、作り上げられていたものと明かされる。その黒幕は、彼を救った老医師。医師は、かつて起きた別の惨劇の生き残りを語り、もう一人、菰田と名乗る老人と共に正体を明かすのだった。自分らの後継者として数えられた尚人らはどこかへ連れられて行く。
(続く)
本作の見所は、現実味を帯びた未来描写と多種多様な人間らの感情模様。
著者渾身の魂の叫びを詰め合わせた、心を揺さぶる作品。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-06 11:55:26
293941文字
会話率:51%
私は老医師。
いい歳してハーレーでツーリングの真っ最中に単独事故を起こし、気付けば腹痛を訴える神に召喚されていた。
応急処置をしたら感謝され、大量のチートスキルと共に異世界に送り込まれる……が、その先には乳児のお姉ちゃんが待ち構えていた。
最終更新:2022-02-17 20:17:03
1932文字
会話率:13%
伊賀俊二は、「センテナリアン」100才でなくなった小説家の構想を小説に、まとめる仕事を与えられた。その100歳近い、倉木虎三先生は、偏屈な頑固者で、彼の走り書きの文章をまとめるのは、大変。そこで倉木の家に住み込み生活を共にした。ところが、先
生は、やがて、冬の朝の散歩で脳溢血で亡くなった。その後、伊賀が、1年かけて小説に仕立てた。先生の遺言で遺産の半分と小説の印税と先生の目黒の家をもらった。しかし、その後、伊賀は、悪夢に、うなされ体調を崩した。ある日、ついにたまらず、出版社を退職。悪夢から逃れるため、いろんなことをするが・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-16 08:00:00
96232文字
会話率:29%
旧暦の十月には出雲大社で全国の神様が持ち寄った願い事が話し合われる神議りが行われます。この物語には、ある里山の小さな社を訪れた少女、大学生、アナウンサー、看護師、芸人、研究者、老医師の、声が漏れる、声を変えたい、声を出したい、声が震える、
声が老いた、声を創りたい、そして、声を譲るという、神議りを託された声にまつわる悩み事が書かれています。願い事ではないのですかと、どこからか、ため息が届いてきそうですが、悩みとは願いなのです。そしてそれは誰かに何かを伝えたいがために作られた縁なのです。縁がほどけたり、絡まったりすると悩みが生まれてきます。だから、悩めば、もう一度紡ぎなおさなければならないのです。それは、聞こえる聞こえないかは関係ありませんが、自らの意志で発しなければならないということです。きっと、悩みがなくなれば、参拝どころか、神様にありがとうございますと感謝で手を合わせることすらしなくなるかもしれません。もし、そうなれば本当は良いのですが・・・。そう願う読者は、もはやこの物語の余白に自身の声で語り始めているに違いありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-14 15:06:52
289768文字
会話率:50%
フィラデル国で最も名の知れた公爵令嬢アルフィナは、国王でもあった叔父の策略によってすべてを失った。
復讐を胸に誓ったものの、幼いアルフィナに国王を倒せるはずもなく、それから六年という歳月が流れた。十六歳となった彼女は、隣国の田舎町を治め
る領主の妻のもとで、侍女として穏やかに暮らしていた。
そんなある日、老医師から力を貸してくれと請われて、ブシュカという街にやってきた。そこの館の一つに入ったアルフィナを待っていたのは、今は亡き母を知る人物と、アルフィナが追い求めていた孤高の黒騎士の姿であった。
騎士でありながら主人を持たない孤高の黒騎士を手に入れるのは至難の業だった。思わず取り乱したアルフィナに、
「──一日やろう。私の自由を一日くれてやろう」
孤高の黒き騎士──アスランは、そう告げた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-09 13:58:49
81256文字
会話率:36%
お祝いの席で老医師が人を殺した告白をします。
老人なので話は長いです。
それでも400字詰め原稿用紙40枚足らず。
さくさく読んで下さい。
最終更新:2018-06-20 20:31:54
14787文字
会話率:16%
昔から希望が丘駅前商店街、通称【ゆうYOUミラージュ希望が丘】の外れにあったあのね医院が改装された。
老医師阿野 十六夜が引退し有料老人ホームに入ったためしまっていた小さな医院が、再び開いたのである。
十六夜の孫息子、阿野(アノ) 朔
(サク)があとをついだからである。
身長165センチ、年齢35才のちび医師のもとには今日も元気に近所のお年寄りたちが集まっている。
190センチごえの大男看護師立川(タテカワ)涼太(リョウタ)とベテラン医療事務員正岡(マサオカ)祥子(ショウコ)とともにちび医者朔は今日も頑張ってます。
鏡野悠宇様の『政治家の嫁は秘書様』のお膝元希望が丘駅前商店街を許可いただき使わせていただいております。
その他登場人物も作者様許可をいただき出させていただいております。
よろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-08-21 22:36:43
6026文字
会話率:27%
主人公洋一は大津に住む淳子と年に何回か行き来して、島での悠々自適の生活を堪能する。
アマモの再生も軌道に乗りかつての豊かな漁場が戻りつつあり、島の人たちの中に溶け込んで行く。
やがて島の出身の老医師が診療所に帰って来て、妻の淳子も安心
して大津から島にやってきた。そして釣りの面白さを味わい、病みつきになっていく。
二人の人生はこれからだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-02-26 18:05:26
64094文字
会話率:80%
原因も確実な治療法も発見されない奇妙な病気が流行っていた。地方の医療機関では太刀打ちできず、死者の増加に歯止めが利かない。何とかならないかと思案していたある老医師は、とうとう自ら行動することを決める。そしてその旨を伝えるべく、後輩の若い医師
を呼び出した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-07-27 01:18:14
49597文字
会話率:42%