※2023/01/11 カクヨムにて先行投稿中
のんびりスローライフ+お気楽冒険者生活な作品です。
(注意)
獣に育てられた少女の物語なので、汚い描写や狩りのシーンがあります。
苦手な方はご注意ください。
――
ママ(フェンリル)に育て
られた転生者である小さい娘(サリー)は兄姉に囲まれ、幸せに暮らしていた。
厳しいがなんやかんや優しいママと、強くて優しく仲良しな兄姉、獣に育てられる少女を心配して見に来てくれるエルフのお姉さんとの生活がずっと続くと思っていた。
ところがである。
ママ(フェンリル)から突然、独り立ちの試験だと、南の森を支配するように言われてしまう。
無理だと一生懸命主張するも聞いてもらえず、強制的に飛ばされてしまった。
『ママぁぁぁ!
おにいちゃぁぁぁん!
おねえちゃぁぁぁん!』
泣き叫ぶも返事は聞こえてこない。
魔獣が住む森とはいえ、一応、結界に守られた一軒家が用意されていた。
致し方が無く、その場所を自国(自宅?)として領土を拡張しようと動き出すのだが……。
――
(初期能力)
・白いモクモク
左右の手から出すことの出来る魔力の霧。
伸ばして物を取ったり、形を変形させて剣や盾、鍋やお風呂など、道具にすることも出来る。
また、温度調節も出来るので、お湯を沸かしたり、氷結させたりすることも可能。
・植物育成魔法
種や挿し木を白いモクモクで覆い、魔力を流すと、あっという間に成長させることが出来る。
・治癒魔法
白いモクモクを傷で覆い、癒やすことが出来る。
――
(主な登場予定人物)
・サリー(小さい娘、小さい妹)
転生者の少女、赤ん坊の頃、生け贄にされていた所をママ(フェンリル)に拾われ育てられる。
前世の影響でか、かなりの甘えん坊。
頼まれると断れない所がある。
・ママ(フェンリル)
転生者の少女を我が子のように育てる狼型の獣、知的で優しいが、時に厳しく諭す。
それは、血の繋がりが無い娘に対しても同じで、人間の娘を理由に逃れようとしても、頑として譲らない所がある。
小さい娘(サリー)の事をやれば出来る子と思っている。
・妖精姫ちゃん
サリーが住む場所に現れた、妖精の中心的存在。
あざと可愛い仕草で、サリーにあれこれお願いをしてくる。
ただ、困った時には頼りになる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-26 07:30:00
422349文字
会話率:16%
ネット界のクラゲ、バルサは神。
生け贄が辿る数奇な運命とは。
最終更新:2024-12-16 14:08:47
770文字
会話率:19%
年に一度、聖人、聖女(または成人前の子ども)を生け贄として神に捧げることで世界の存続が保たれる終末の世界線。主人公の四季は孤児を育てる保育士だ。
7歳になった孤児たちを次の施設へと送り出す出立式の日。武装したステラ教徒たちの施設の襲撃によ
って抗争に巻き込まれ、子どもたちと四季は重症を負う。朦朧とする意識の中、教会に住む青年、カザリシオンに助けられる。
自分はなんのために子どもたちと過ごしていたのか。シオンの話からこの教会は孤児たちを神の生贄にするための場所として機能しているという事実を知った四季は教会の生贄制度をどうにかして止めたくなった。
生贄制度を止めた先に待つ結末を彼らはどう受け止めるのか——?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-06 02:40:00
25609文字
会話率:59%
「ルージュ、お前の瞳は神様に愛された色なのよ」
「ルージュ、貴様の瞳の色は不吉で、厄災を呼ぶ色だ」
元公爵令嬢のルージュは石榴の瞳を生まれ持ったため、王城の物置部屋に追いやられ、不遇な扱いを受け続けてきた。
そんな彼女はこの世界を守る【国境
塔の神】の書物を読み解き、いつかその場所に行きたいと望んだ。【国境塔の神】は人の持つ色を好み、その色に込められた思いを食らうという。彼なら自分の願いを叶えてくれるかもしれない──そう一縷の望みを抱き、彼女は生け贄として【国境塔の神】に赴くのだが……「君は間違いなく【人】だ。であれば、僕の話し相手になってくれないだろうか」とカミ様に気に入られてしまい?
風土記系競作企画「構」に参加しています。
http://still-in-noise.a.la9.jp/fudoki/kikaku/2024_01_kamae/kikaku.html
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-23 08:39:17
9322文字
会話率:29%
生け贄として山に投げ込まれた青年、零毬は命を救われたのと引き換えに、人ならざる少女ネメシアの下僕となり扱き使われることに。どうにかして自由になりたいと足掻く彼だが、実はただの被害者でもないようだ。
ぶつかったりすれ違ったりしながら相互理
解を深めていく二人。あることをキッカケに、向け合う感情に変化が現れて……。
ろくでなしとひとでなしが、手を繋いで歩くための物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-22 00:59:31
192940文字
会話率:52%
主人公のグレン少年は一人前の召喚士を目指している16歳の召喚士見習い。学費を稼ぐため冒険者も兼任しているのだが、その日は調子に乗ったパーティメンバーのせいで実力に見合わない下層ダンジョンにて強敵に遭遇。足止め係という名の生け贄としてその場
に取り残されてしまう。
逃げようにも仲間によって切りつけられた足を引き摺っており、とてもじゃないが逃げ切れない。そして屈強な魔物たちも逃がしてくれそうになく、もはや絶体絶命!
……が、グレンの悲痛な願いが通じたのか2人の美女美少女を召喚してしまう。
いや待て、女の子を召喚したところで状態は何も変わらない――
――なぁんて事はなく、女子2人は瞬く間に魔物の群を消し去ってしまう。恐る恐る問い掛けたグレンに彼女たちは向き直り、堂々と告げる。
「私は魔王ルシフェルだ」
「わたくしは魔王シャイターンですわ」
2人の魔王により私生活が激変。隙を見ては学園を――街を――国を――と支配を目論んでいく魔王様に苦労が絶えないグレンくん。1人でさえヤバいなのに、2人もいるのだからそりゃ大変。しかも派手に暴れるせいで余計な恨みをグレンが買うという理不尽さ。だけども未熟なグレンが召喚士として成り上がるには魔王の協力が必要不可欠。彼らの機嫌を損ねるわけにはいかない。
そんな破天荒な魔王たちとの生活に慣れてきたある日、グレンは自分が持つ召喚魔法がその他大勢とは大きく異なる事に気付き、これを機に世界へ名を轟かせていく事に。
果たして彼らの運命は……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-11 13:00:21
7949文字
会話率:68%
50年前、世界中に突如現れた天にまで登る巨大な塔。その日を境にゲートとダンジョンが大量に発生した。
モンスターと戦うため人類の1割が覚醒者となり、ハンターとして人類を救うための戦いが始まった。
小さい頃ハンターに助けられた花王実(かおうみ
のる)は、その日からハンターになることを夢見ていた。
夢が叶いハンターになれたが、一般人と大して変わらない一番下のE級。
それでも憧れの人に少しでも近づければと思い、毎日鍛錬を続けモンスターと戦う日々を過ごした。
ある日、協会からの応募でD級ダンジョンを調査することになった。
そこで仲間に裏切られ生け贄にされてしまう。
死ぬ直前にダンジョンに隠されたシークレットミッションをクリアし新たな能力を手に入れた。
実にだけ与えられるミッション。
それにクリアすれば新たな力を手に入れられる。
ウィンドウの指示に従い力を手に入れた実は一体どこまでレベルアップできるのか……?
最弱ハンターの成り上がりが今始まる!!
アルファポリス・カクヨムにも掲載してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-09 22:42:15
84892文字
会話率:28%
「完成だ! これできっと生き返るはずだ!」
年若いと僕らをバカにして虐げ、毎日魔力を奪う憎いおっさん。なので天才な僕は、この場の支配を目論んだ。
「禁呪法発動、蘇れ白い子熊よ!」
僕は他の人の止めるのを聞かず、おっさんに剣で切
られて血塗れで倒れている小熊を助ける為に、禁呪を使った。
急いで魔方陣を描いたので、生け贄にしたおっさんの近くにあったバッテリー付き小型駆動列車も巻き込んでしまったらしい。
復活をさせる際、
《白い小熊 + おっさん(悪辣科学者)の魂 + 小型駆動列車》
と言う組み合わせが出来上がった。
本当はおっさんの魂を消費して、小熊が完全復活するはずだった。
けれど、おっさんの一番お気に入りの小型駆動列車が混ざったことで、おっさんの意識が踏ん張りを見せたのだ。
「ぬおぅーーーーーーー!!!!! |我が友《列車》が壊れそうなのに、成仏して堪るか!!!!!」
すぐに怪我の修復をする代わりに消失するはずの魂が、中途半端に意識だけ残ったらしい。それは僕らがいる古い棟に響く程の怒号だった。
術が失敗して僕は焦った。
「小熊は生きてる? ねえ、目を開けて」
声をかければ、僕の腕に抱かれた小熊は弱々しく鳴いて瞬きする。
「くぅ~ん」
僕が助けたのを解っているようで、頬を舐めてくれたのだ。
「………良かった、生きてた。君が生きてて良かった」
なんて喜びもつかぬ間で、その後におっさんの声も聞こえてきた。
「なんだこれ? どうなった俺? もしかしてクモハと合体? ヤッホー!!!」
ク…運転台がある車両(制御車)
モ…モーターがついている車両(電動車)
ハ…普通車
の略である。
子熊からその姿が成り代わり、おっさんの声がする小型駆動列車が姿を表したのだ。
「な、なにこれ? きもちわるい! そしてぼくはどうなったの? もしかしてちぢんだの? うそぉ!」
そう僕は、禁呪を使った罰で、肉体が10才から3才へ遡っていた。ちなみに小型駆動列車は、その後に小熊に戻って一安心だ。
2、3日様子を見ていたら、きっちり1時間だけ小型駆動列車になっているようだ。それが限界らしい。
そもそもおっさんと言う名の悪辣科学者は、拐って来た僕らから魔力を吸い取り、魔力で動く電車を完成させようとしていたのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-27 00:09:24
6961文字
会話率:22%
よさこいの踊り手でもある大学生(20歳)山崎廉太郎(やまざき・れんたろう)はある夜人身事故に遭ってこの世を去る。
そして彼が次の瞬間目覚めると、そこはモンスターの災害に苦しめられている異世界だった!
モンスターハンターである魔術使いの少女
、ブリュンヒルデが現実世界で死んだ廉太郎の魂を召喚し、異世界で生を受けたのだという。
「今回の生け贄は若くて活きが良さそうね」
しかも、モンスター討伐のための生け贄として、早速この世界でも死ぬ運命に──!?
もちろんチート能力なし。
得意技は己の身に宿したよさこい踊りと、持ち前の陽キャと鋼メンタルだけ。
よさこいを必死に踊って生き延びることはできるのか──!?
※エブリスタにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-14 21:20:00
18761文字
会話率:40%
《アトランダ大陸》に位置する大国《ロベリア王国》が行った《勇者召喚》の魔法によって、中学校を卒業したばかりの穂高聖一は、近くに居た他の同級生たち諸共、異世界へと転移させられてしまう。
国を救う勇者として歓迎される彼らだったが、そんな中で
聖一は、どこか自分達を召喚した王国の事を信じ切れずにいた。不信感はやがて確信へと変わり、一人でも王国から逃げ出す事を決意する。
命からがら国から逃げ出し、何とか隣国への脱出にも成功した聖一だったが、その国で最初に訪れた町で、またしても何故か王国が秘密にしている筈の、自分たち勇者の事を知っている少女に遭遇するのだった。
最初こそ彼女にも不信感を覚え、逃げて抵抗をしていた聖一だが、話している内にその少女の正体が、自分がこの世界へ来る為に王国が行った《勇者召喚》の魔法により生け贄となった魔術師の身内である事を知る。
王国への復讐に燃える彼女に対し、最初こそ、その目的を否定して拒んでいた聖一だったが、やがては彼女の熱意に負け、自分も彼女から魔法を教えて貰う事を条件に、その復讐へと協力する事になるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-31 19:06:55
144822文字
会話率:36%
毎晩お祈りをする小学生の女の子。
彼女が祈るとタリエル決済を使ったことになり、毎月27日に何かが誰かに支払われる。
少しずつ明らかになる異常な世界で、彼女は最後に世界の崩壊を祈った。
「これを私の償いの第一歩とする」
全11話。
最終更新:2024-06-30 19:00:00
11359文字
会話率:40%
小国リーンは大国レギオナの前になす術もなく降伏した。
リーン公国の令嬢アーシャ・ルゥは、レギオナ帝国に生け贄として売られることになる。
パーティーの席、皇子ワイアットへの貢ぎ物として差し出されたアーシャだが、皇子は意外にもアーシャの足下に跪
く。
驚くアーシャに皇子は、2人が以前から知り合いであることを仄めかす。
なんと彼はアーシャが昔助けた猫だったのだ。
それからのこと、アーシャは敵国の皇子ワイアットから恩返しとばかりに溺愛を受けるのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-29 18:11:45
15737文字
会話率:28%
生け贄の少女が、食べられる相手に恋をしてしまうメリーバットエンド物語
最終更新:2024-06-29 11:26:42
11711文字
会話率:30%
森に住む魔女の少女ビビは、術が使えないせいで職なしのごくつぶしとして肩身の狭い思いをしている。
そんなある日、森の戦士達が捕まえてきた人間の勇者を邪神の生け贄にすることが決まった。儀式の日まで生け贄が死なないように誰かが世話をしなければなら
ない。そこでビビにその面倒な役が魔女の初仕事として与えられ――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-17 07:00:00
18700文字
会話率:40%
その世界は化け物と争っていた。
化け物の襲撃で家族を失った碧藤《そうふじ》和夜《かずや》は、親友である明石《めいせき》と共に旅をしていた。そんなある日、突然、謎の集団に拉致される。目を覚ますとそこは不思議な空間で、男女数人がいた。困惑する彼
らの前に自らを管理者と名乗る人物が現れ、言う。
「君たちは悪神と契約している生け贄です。生け贄同士、殺し合ってください。最期の一人だけが、生きて帰ることを許されます」
混乱する和夜を横目に男女は各々の感情を露に殺し合いを始め、発狂し、困惑し、逃げ惑う。何故か驚かない明石を振り返れば、明石は酷く納得した表情で言う。
「悪神は武器や魂に宿った封印された罪人のこと。つまり、ボクだよ」
無邪気に言う親友は、本当に親友なのかそれとも悪神なのか?
悪神を宿し、使役することになった男女、生け贄七人の尊き殺し愛が今、始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-11 20:30:00
362283文字
会話率:62%
切ないほどに愛おしい、悲しいほどに狂わしい
悪行と罪科、増悪と邪悪に満ちたこの世界で
死を望む1人の少女が出会った海賊との運命の物語
このお話には性的描写、暴力や残虐な描写が含まれます。苦手な方はご遠慮下さい。
最終更新:2024-05-29 23:06:15
6230文字
会話率:28%
大陸には2つの勢力が存在した。人間が主体の統一王国と魔族が主体の魔王軍である。100年以上に渡り争いを続けていたが統一王国が第一王女を生け贄に異世界から勇者を召還。彼の活躍により魔王は討ち取られ魔王軍は解体、一部の残党を残すだけとなった。そ
こから20年後、魔王は復活すること無く魔族は人間社会に溶け込み大陸は平和を享受していた。
この物語はそんな大陸の東部に住む人間の青年の話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-14 16:50:18
3213文字
会話率:62%
赤い砂漠の惑星 水の神への生贄となったナギ・ナジュアリ 同じ年頃の少年ファリにナギは助けられて、追いかけて来る者達から 逃れようと 赤い砂漠、水晶の丘、白い砂と砂金のマーブルのような砂漠を走り抜けて行く。 ファリの村には 数百年ぶりにやって
来た天空人(宇宙人)達
他サイトにもあります折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-10 23:37:08
2863文字
会話率:18%
旅行会社が開発したタイムマシンで、主人公の生野篤司(しょうのあつし)は、
添乗員の久谷遥花(くたにはるか)と共に、古代マヤ文明の都市ティカルを訪れる。
日本語を話す少女と出会い、行方不明になっている旅行会社社員 小野木の存在を知る。
生け贄
の宿命を背負った少女を救いたい小野木と、歴史を守るという大義のある遥花との間で、
篤司の選択する行動が旅の行く末を左右することになる。
[参考文献]
マヤ文明 失われた都市を求めて 創元社
古代マヤ王歴代誌 創元社
図説 古代マヤ文明 河出書房新社
絵でみる世界探検地図 同朋舎出版
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-03 17:14:41
115543文字
会話率:23%
廃れる一方の商店街救済策として、『商店街まるごと、土地・人員等々ひっくるめて、移動可能な治安維持施設にしよう』と、誰かが言い出した。
言いだしっぺは、誰とは明らかになっていないが、一九七〇年代から八〇年代に掛けての、とっぴな変形合体アニメや
SF人形劇からヒントを得たらしい。
お上の言うことには、基本唯々諾々の連中は、それを押し進める。
国民、住民、消費者といった人々の呆れ顔をものともせず、政策は推し進められる。
ハウスメーカー、不動産会社、重工系企業がトリオでタッグを組み、それらの下請け・孫請け・ひ孫請け各種等々フル活用する。
そして、第一号が決定される。
第一号(の生け贄)は、振川町商店街に決定する。
商店街の人々にとっては、寝耳に水、寝耳に水、 寝耳に水。
非難轟々、反対の嵐あめアラレだったが、結局は押し切られる。
ズルズルでなあなあで、飴と鞭で押し切られる。
テレビ画面に映る古川町商店街の近所の歌茂川は、広がっていた。
画面いっぱいに、土色の流れを湛えて、広がっている。
建造物群の間を流れ抜け、水面を広げている。
五人が見ている間にも、川は水位を増し、水量を増す。
あれよあれよという間に、建物群の一階部分は、呑み込まれ始める。
振川町商店街ヶ艦は、出動する。
本来の目的とは異なる、救助活動に、出動する。
被害地域こそ広がっていないが、家屋の浸水度が増している。
浸水している全家屋のほぼ一〇〇%が、一階部分を水に沈めている。
逃げ遅れた、家屋に閉じ込められた人々は、二階や三階から、はては屋根の上から、手を振っている。
救助を求めて、手を振っている。
商店街ヶ艦が来たことで、みんなの気持ちに望みが出て来たのだろうか。
手を振る速度、アクションが、速く大きくなる。
川に艦をブチ込み、川の流れを変えて、救助活動をする。
歌茂川氾濫救助活動についてのお咎めは、無かった。
お役所から振川町商店街ヶ艦への処分も、無かった。
新聞、テレビ、ネットにより、振川町商店街ヶ艦の救助活動が、全国的に報道されたことが一因だと思われる。
また、その報道内容が、振川町商店街ヶ艦に好意的だったことも一因だと思われる。
尤も、お役所その他等々からの、皮肉コメントはあったが。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-03 10:07:05
16783文字
会話率:28%