高校2年生の一ノ瀬 結(いちのせ・ゆい)は、ある日、自分の使う「言葉」とその「意味」が少しずつずれていくような違和感を覚え始める。言葉は書けるのに、その意味がわからない。概念として浮かび上がらない。
そんな不安をきっかけに、彼女は倫理のノー
トをただ写すだけではなく、「意味」を縫いとめるように丁寧に書き写す習慣を始める。
放課後の教室、静かな家庭、友人・柚子との会話。言葉が空回りするような感覚の中で、「これはこれ」「あれはあれ」とつぶやきながら、自分の中の言葉と概念のつながりを確かめていく。
やがて彼女は、特定の言葉──「自由」「責任」「誠実」「自己」など──にだけ強く反応している自分に気づく。それは、記憶ではなく感覚でもなく、自分の中で意味が形をなしていく瞬間だった。
言葉に意味が宿るとき、それは自分自身を縫いとめる行為でもある。倫理の先生・吉原や、直観的に物事を捉える友人・柚子、そして心の内側に響く〈声〉との対話を通して、結は次第に「書くこと」と「考えること」、「わかること」と「感じること」の境界をまたぎながら、自分自身の言葉を見つけていく。
そして最終話。結はついに、自分自身の言葉で、「自由」や「誠実」、そして「自己」という概念に向き合い、ノートの最終ページに綴る。言葉は概念の形を与え、自分の思考に輪郭を与える。その実感の中で、彼女は静かに、生きることの確かさを抱きしめる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-27 23:53:33
9930文字
会話率:37%
※後でカクヨムにも連載します。こっちのが早いです。毎日投稿目指してます。
※プロットは完結(一章10万文字として四章分)までありますが、高校生なのでテストに追われてストックが8万もないです。更新頑張りますがどうかお手柔らかに……
ノア・エ
レヴァトリス――それは、オープンワールドRPG『マギア・カミナンテ』に登場する悪役貴族だ。
剣技や魔術だけでなく、あらゆる事に天才的な才能を持つが、中身は傲慢と怠惰の塊なクズイケメン。
他の貴族を蹴落として皇帝の座に上り詰めるも、暴虐の限りを尽くしたことで最終的には反乱によって討たれる運命を辿る。
俺は突如現れた女神によって、そんな悪役貴族に転生してしまったのだ――行動や発言が勝手に変えられる「聖人の呪い」をかけられた上で。
「いいでしょう。どうかお手柔らかにお願いします」
と、イケメンスマイルを浮かべながらも、心の中では……
(絶対にぶっ殺す! 何が何でも!)
と叫ぶ毎日。
元社畜のストレスを発散するためにダンジョンで無双すると、優しい性格と美しい見た目によって「女神の奇跡」と称賛されてしまう。
(クソがああああ!!! 俺はただ自由に生きたいだけなのにっ……!)
俺だけが知っている原作知識を活用し、聖人の呪いから解き放たれるため、自由に暴れまわるため、どんな手を使ってでも女神を殺してやる!
そして楽しい第二の人生を送るのだ!!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-27 18:51:14
77671文字
会話率:40%
次元歴15年――
現実と幻想の境界が曖昧になった社会。
AR(拡張現実)とVR(仮想現実)の急速な進化により、人々は理想の姿を纏い、理想の世界で生きることが当たり前になった。
だが、便利さの裏で、社会の秩序は静かに狂い始めている。
空間そのものを拡張する装置「トーテミル」。
出生と同時に登録される、個人情報AR「シンギュラ」。
そして、現実と幻想が混ざり合う街で、人は“本当の自分”を簡単に見失っていく。
民間AR監視組織《A.R.M》に所属する如月ラクトは、そんな社会の中で、違和感を覚え続けていた。
ある日、AR空間で発生した、不可解な死亡事件。
現実の証拠が消された世界で、命の重さすら曖昧にされていく。
やがて、国から発表される新たなルール――
AR世界での「生命力(数値化された命)」の導入。
それはただの演出か、社会を揺るがす危険な制度か。
拡張された世界と現実の狭間で、命と罪の価値を問い直す物語が始まる。
――ARu世界に問うてみる。
⸻
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-27 17:22:58
12549文字
会話率:21%
香月 彩音(こうづき あやね)と双子の弟、香月 祥護(こうづき しょうご)。
ごく平凡に高校生活を送っていた二人がある日突然、住んでいる所とは異なる世界に引き込まれる。
そこは昼だけの世界と、夜だけの世界に別れた奇妙な世界。
彩音は夜の世界
の王・氷蓮(ひれん)に引き込まれ「この世界を救って欲しい」と請われた。
彩音に続き祥護も引き込まれ、氷蓮(ひれん)の願いを断った彩音は、祥護を理不尽に奪われる。
祥護を助ける術がない彩音は、氷蓮と敵対する昼の世界の王・皓緋(こうひ)の元へ身を寄せることに。
彩音と皓緋の利害が一致し、共に氷蓮に戦いを挑む事を誓う。
だがそれはこの世界の理を壊し、戦いに関係のない人達を傷つけて行くということ。
彩音は悩み、戸惑うが、それでも祥護を取り戻すためなら、荊棘の道をも歩いてみせると決意する。
それでまた、二人で一緒に生きることが出来ると信じて―。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-27 15:37:40
335792文字
会話率:36%
ある日突然、世界は終わりを迎えた。空は常に鉛色、大地は荒れ果て、人々は食料と安全な場所を求めて争い、モンスターが闊歩する。
元々はただの疲弊したOLだった小鳥遊(たかなし)ひよりは、幸か不幸かこの世界で目覚めると同時に、奇妙な能力を手に入れ
ていた。それは、どんな場所でも土壌を豊かにし、植物を育むことができるという、戦闘には全く役立たない**「無気力育成チート」**。
人々が殺伐としたサバイバルに奔走する中、ひよりは「もう頑張りたくない」という一心で、偶然見つけた廃れた温室に引きこもることを決意する。彼女の目標はただ一つ、誰も争わない、小さな「安らぎの庭」を創り、静かに穏やかに生きること。
瓦礫の山から花を咲かせ、荒野に作物を実らせ、時には傷ついた小動物や、戦いに疲れた人々がひよりの庭に迷い込んでくる。ひよりは彼らとも深く関わろうとはせず、ただ静かに、植物を育てるように、そっと手を差し伸べる。
これは、絶望に満ちた終末世界で、戦うことを放棄した一人の女性が、ひたすら植物と向き合い、その「無気力」な癒しの力で、荒廃した世界にささやかな「美」と「希望」を取り戻していく、静かで心温まる物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-27 09:55:24
9091文字
会話率:13%
戦いの女神アテナの元、海王ポセイドン、冥王ハーデスらと激闘を繰り広げた聖闘士星矢たち。激しく長い戦いの末に、地上は平和を取り戻した。だが失うものの方が大きかった。
女神アテナを最も近くで護り支えた男、ペガサス星矢はハーデスとの戦いの最終局面
で、ドラゴン紫龍、キグナス氷河、アンドロメダ瞬、フェニックス一輝と共にハーデスを撃ち倒すが、その際にハーデスの剣、インビジブルソードの一撃を心臓に受けてしまう。
それはハーデス消滅後も消えることの無い剣で、徐々に星矢の心臓に達し、確実に命を奪う剣だった。星矢の身を案じたアテナ城戸沙織は、ハーデスの剣を消してもらうため、兄である太陽神アポロンの元を訪れる。アポロンに対し、星矢に刺さったハーデスの剣を消して欲しいと乞うが、アポロンはアテナのこれまでの戦いを快く思っておらず、ハーデスの剣を消す代わりにある条件を突き付ける。それは、アテナを神から降格させ、神の記憶を消し一人の人間として生涯を生きることと、星矢、紫龍、氷河、瞬、一輝の5人の聖闘士としての記憶と能力全てを消し、普通の人間に戻すというものだった。
城戸沙織は、少しの間ためらうものの、皆が生きて過ごせるならとその条件を飲む。そうして、女神アテナと、5人の聖闘士たちは、地球上の記憶から消えることとなった。
新たな物語は、この後から始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-26 20:44:47
66069文字
会話率:38%
声なんて、もういらないと思ってた。
でも君は、僕の声を「綺麗だ」って言った。
声を失くした少年と、
その声に「救われた」と言った年上の彼女。
誰にも届かなかった僕の声が、
初めて誰かの胸に触れたとき――
それは、生きることをあきらめかけ
た僕にとって、
たったひとつの光だった。
もう、傷つけたくなかった。
でも、君の優しさが、僕を壊してしまいそうで――
それでも僕は、声を届けたかった。
消えたかった夜から始まる、
声と再生の、儚くてせつない恋の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-26 18:00:00
5959文字
会話率:11%
「スレイパー(奴隷)」の娘マラディナは、自身の過酷な日常から、逃れる為に、突然現れた「次元の断層」に飛び込み、逃走しました。彼女は、その後、逃亡生活を送りました。しかし或るときに、肉食獣に襲われて、彼女は「瀕死の重傷」を、負いました。彼女を
助けたのは「低い前傾姿勢」で戦いに挑み「カマキリ」のように、両手に武器を、携えた若者でした。彼は、戦いに長けた「戦闘魔人」でした。
しかしマラディナは、瀕死でした。彼女は最後の言葉を、若者に伝えました。彼は、それを「承諾する」と、彼女の身体が発光しました。その光の中から「淫魔の最上位種」と、言われた「戦闘系サキュレス」こと「ノルディス」が、誕生しました。彼女は「奴隷魔人」と、呼ばれた「ノルダー(北方魔人)」でした。
彼女は、彼との「主従契約が結ばれた」ことにより、新たな「上位魔人」として、彼の「眷属(ファミル)」として、生きることに、成りました。彼の名前は「宇津木白郎(うづき・びゃくろう)」と、言いました。彼は「紅姫(べにひめ)」と言う、主君に仕える「ファミル」でした。
紅姫達は、この「中央神の世界」に、蔓延(はびこ)んで来た、新たなるマングレイで有る「ネクソン」の討伐を、実行しました。それは「不潔で嘘つきな、凶悪なゲノム(遺伝子)を持つ魔人」でした。彼等は、この地に住んで居た「善良な魔人類達」と、入れ替わり「成り済まし」をしようと、企みました。
紅姫達は「中央神アラル」から「ネクソンを見分ける眼」を与えられ、その「怪物達の掃討作戦」に、参加しました。紅姫は、赤い体皮を持つ巨人族「タイタニオン」の娘でした。彼女は「先祖返り(トロス)」と言う「固有スキル」を持ち、それを使うと、この世界では「最強魔人」として、恐れられた「ギガンデス」に、変われました。
ギガンデスには、本来の強いファミル達が、従いました。その1人は「早いカマキリ」の異名を持つ「アリティス族の勇者・宇津木白郎」でした。そしてダルタニアの最強魔獣で有る「黄金魔獣エメリア」を、筆頭とした「バフォメトンの3聖獣」も、従えました。「紅姫の軍団」は、本来の「破壊神部隊(デスタス)」の原型を、保ちました。
☆本作は「完全版」の前半部分12話のみで、構成されたBシリーズの1つです。「第2章_神界のアンバランス解消編」の第3作品。(全30話)から。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-26 11:12:31
39374文字
会話率:3%
最強の凡人。
追放され転生した蘇我頼人。
僕は新たな世界でライト・ガルデスとして新たな生を受けていた。
1億年という長き試練を乗り越え、神をもしのぐ力を獲得した『俺の望み』はスローライフだった。
元々の約束、そして達成し戻った日。
『
俺』は既に生きることに飽きてしまっていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
そう俺に伝える創世神。
興味を引くも正直あまり乗り気ではなかった。
そんな時神よりもてなされ、淹れてもらった神しか飲めぬ最高級なお茶。
油断していた俺は力を封じられ、追放されてしまう。
あまりにも非道な仕打ち。
しかし、それを対価とし許された超絶な能力。
俺は創造神がかつて創造し、娘である女神ティアリーナの治める世界へと追放され転生させられる。
記憶をなくしライト・ガルデスとしての新しい人生。
それは『僕』にとって、久しく感じたことのない、安心に包まれた愛おしい日々だった。
5歳の時に行われる洗礼の儀式。
その2日前、僕は夢の中で運命となる女神と出会いを果たし、全てを思い出す。
「あのクソじじい!!」
初めに零れる言葉。
創世神の思惑、それはこの世界の救済だった。
傍らに佇むライトの理想を体現したような美しい女神。
やがてライトは自身の望まぬ展開、ハーレム状態に翻弄されていく。
「僕は普通に暮らしたいのに!!」
「まあ、うふふ♡」
繰り広げられる甘々な日々。
気付けば多くの美しい女性に囲まれる毎日。
ライトの女難はとどまるところを知らない。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 20:53:28
264621文字
会話率:31%
「俺が欲しいのは、名誉でも富でもない。ただ、『自由』だけだ――。」
エリートが集うアルクス王立高等魔法学院に、ひときわ無気力な少年がいた。
彼の名はリオン・アッシュフォード。成績は平凡、態度は不真面目。誰もが彼を「落ちこぼれ」と侮る。
―
―しかし、それは全て、彼が望んだ仮の姿だった。
その仮面の下に隠されているのは、伝説の師から受け継いだ規格外の魔法と、双剣が織りなす絶技。
世界を揺るがすほどの力を持ちながら、彼が望むのはただ一つ――誰にも縛られず、自由に生きること。
国家の管理下に置かれる「英雄」など、彼にとっては窮屈な牢獄でしかないのだ。
だが、運命は彼に平穏を許さない。
お節介な美少女、エリート気取りのライバル、そして全てを見透かすような鋭い目を持つ女性教官。
学院での出会いが、彼の完璧な隠遁生活に波紋を広げていく。
さらに、彼の力を利用しようとする国家の思惑、暗躍する隣国のエージェント、そして歴史の闇に潜む陰謀の影が、容赦なく彼に迫る。
守りたい日常が脅かされた時、譲れない「自由」が踏みにじられそうになった時――
少年はついに仮面を脱ぎ捨て、その身に宿る禁断の**“双炎”**を解き放つのか?
力を隠す最強の少年が、しがらみと運命に抗い、自分だけの自由を掴み取るまでを描く、硬派ハイファンタジー戦記。
退屈な日常に飽き飽きしているあなたへ――本物の「強さ」と「自由」を巡る物語が、今、幕を開ける!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 16:13:07
304572文字
会話率:35%
——救えなかった命に、俺の存在は値するのか。
精神科医・東郷織人は、一人の患者の自殺を止められなかった。
微笑みを残して去っていった彼女の「大丈夫です」という言葉を、信じてしまったことを、今でも悔やんでいる。
命を診てきた医者として、壊
れかけた人間として。
自らの命を絶った東郷が目を覚ましたのは、病も戦争もない、完璧すぎる“世界”だった。
無表情な住人、同じ顔、同じ服、同じ動き。
「ここでは心の乱れは“不要”です」と語る賢者。
——でも、それは本当に“理想”なのか?
彼に託された使命は、ただひとつ。
「この世界を終わらせてください」
かつて命を救えなかった医者が、
“感情の死んだ世界”を診断し、解剖し、破壊する。
これは、生きることの痛みを知る男が、
心の“本音”を取り戻すための、もうひとつの診察記録——折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 16:12:36
4064文字
会話率:19%
2025年、ダンジョンが全世界に出現し、異形の化け物が溢れ出す。
現代兵器による物量戦ではまるで刃が立たず、人の世界はーー終末の時を迎えた。
人類の絶滅すら囁かれたその時、一人の生物学者によって光明がもたらされる。
それは異形を滅する剛
の力。
しかしその力は救世の一手であると同時に、あまりに異質で強力ーーそして歪さを秘めていた。
人々の間に生まれたこの歪みは、やがて"人"という種族さえも、二分することになる。
それから年月は経ち、最初のダンジョン災害から75年、人々は反撃の時を迎えようとしていた。
動き出す勢力、渦巻く陰謀。
そんな中、一人の男が動き出す。
男は、かつての現代日本で生き、そしてダンジョン災害で命を落とした記憶を持っていた。
男の目的は、ただ一つ。
温かい家庭を持ち、健やかに生きること。
ポストアポカリプス転生ファンタジーここに開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 23:56:04
102060文字
会話率:38%
「ーーにより、ここに集まる360人の入学を認め、私立湊耀高校の生徒として己を律し、代表となるよう期待する。」
パチパチパチ…
4月7日、私立湊耀高校にある男が入学した。
「新入生代表、八神奏太」
「はい」
それは、湊耀高校の一部の生
徒の波乱の幕開けで、
「僕たちは、湊耀生としての自覚を常に持ち、未来を作るリーダーを目指してより良い生活・学習を受けられるに感謝します。また、私立湊耀高校の一生徒として、誇りを持って生きることをここに誓います」
ある男の波乱の幕開けでもあった。
ゆっくり投稿しようと思います。なんかもうちょいいい感じの題名ないかな折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 21:58:39
234文字
会話率:58%
侯爵家の娘でありながら、剣の腕を見込まれて王女の護衛騎士になって十年。王女が外国に嫁ぎ、そろそろ独り身で生きることを考え始めたジュディットは、酔った年下の第三王子ルシアンに冗談で嵌められた〝王子妃の指輪〟が抜けなくなってしまう。
それは指に
嵌めると、自動的に王子の婚約者になるという王国中の女性の羨望と夢の詰まった指輪。『一度嵌めると一生取れないなんて、どう考えても呪いの指輪。唯一、指輪を外す方法は、王子が死ぬしかない。それならば』と覚悟を決めて王子を暗殺する機会を狙う中、王子が別の暗殺者に狙われていることを知る――。
これは、呪いの指輪を外して婚約破棄したい生真面目過ぎる女騎士の物語。
■この作品はカクヨムにも投稿しています。週末中心の不定期更新です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 19:00:00
201132文字
会話率:47%
先天的に加虐嗜好いわゆるサディズムを持つ高校生、百鬼零(ナキリレイ)は妹の百鬼結(ナキリユイ)の催眠技術によってその異常性欲を封印し、平温な日常を送っていた。だが幼少期に動物を殺す少女、××と出会い、また時を経て再会してしまったことで、彼の
日常は狂い始める。
ほのぼのとした優しい幼なじみの恋人、白雪セリカ(シラユキセリカ)と幸せな日常を送りたいと願う理性の自分。
全てを破壊し尽くし精神も肉体も何もかも全てを根こそぎ破滅させたいと願う本能の自分。
そして、突如として学園を襲撃し、殺人鬼を育成する為の『殺人カリキュラム』を実施すると宣言する快楽殺人鬼集団《赤い羊》。
《赤い羊》を束ね、7人の殺人鬼の頂点に立つ男、透(トオル)は、
「殺人鬼の、殺人鬼による、殺人鬼のための世界。僕はそれを、創造したい」と宣言し、殺人鬼として狂えば狂う程チカラを増していく《ジェネシス》というランク制の異能力を授け、生徒同士による殺し合いを強制する。
SSSランクから始まり、Fランクに終わる階級制の異能力。Fランクは殺されることしか出来ない最たる弱者で、SSSランクは全てを奪い尽くす最たる狂者。狂えば狂う程ランクが上がり、強者となることが出来る。だが……。
狂わなければ死。狂えば破滅。
究極の二者択一の中で、百鬼零が選択する”答え”とは?
そして新たなるSSS、西園寺要はデストルドーという闇を身に纏い、白雪セリカの前に立ちはだかる。
思い出せない記憶の僅かな残滓を頼りに、セリカはFランクの限界を超えることを決意する。
生きることは殺すこと。
血まみれの正義の果てに訪れるのは、幸福な死か希望という欲望か。
それは誰にも分からない。
不定期更新
第25回電撃一次落ち
第16回ガガガ一時落ち
読みはプラマイゼロです。
目次(暫定
第3章 黒へと至る少女【前】盛者必衰編
第12話 ゼロの帰還
第13話 バイオハザード計画
第14話 UN.オーエンの再来
第15話 破壊の創造者
第16話 正義という名の悪
幕間 『私』は赤ずきん
第4章 絶対零度編
第17話 天使たちの晩餐
第18話 チマミレノセイギ
第19話 どこにもない場所
第20話 骸骨といばら姫
第21話 セリカとゼロの世界
第22話 絶対零度
第23話 最後の選択肢
最終話 God of Genesis折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 13:39:57
841171文字
会話率:41%
魔王は「人族の女性:モコモコ」を愛していた。
しかし、モコモコは死んでしまった。
魔王は世界を旅し「モコモコの生まれ変わり」を探しまわったが
どうしてもモコモコを見つけることはできなかった。
魔王は自分の肉体を液体に変化させた。
再びモコ
モコを見つけた時、自分の体内に取り込むためだ。
そうすれば、モコモコは自分の体内で永遠に生きることができる。
永遠に一緒にいられる。
それが魔王が導き出した最善の答えだった。
しかし、魔王はわかっていた。
それはモコモコにとっての幸せでは無いということを。
それがわかっていても、魔王は自分を止めることができなかった。
それ以外に希望を見出すことができなかったから・・・・・。
3000年の時を経て、魔王の目の前に「モコモコの生まれ変わり」が現れた。
魔王はモコモコを閉じ込めたくはなかった。
不幸にしたくはなかった。
だから、「神様」に会いに行った。
唯一、自分を殺すことができる神様の元に・・・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 08:25:31
9119文字
会話率:36%
あなたはこの世界に選ばれました。
それはある日、突如として聞こえてきた声だった。
どこからか、鮮明に聞こえてきたその言葉の意味を考える間もなく、
気が付いた時には俺・・・いや転生者たちはある世界に来てしまっていた。
突如として投げ出さ
れた世界で、俺は生きることになるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 21:00:00
5853文字
会話率:35%
―――――これは、全てが一つになるまでの物語。
舞台は魔法が当たり前に普及した平行世界。18世紀末に発見された”魔力”。その影響で様々な異世界と繋がった人間の世界。その発見の産物として人々は魔法を手にし、その代償として人々は異世界から
やってくる”モンスター”の危険と隣り合わせに生きることになった。
時は流れ、現在。魔法学は科学と平行して急速な発展を遂げ、今や魔法は日常のものとなっていた。そして、異世界の存在も。
そして、今日も続くモンスターの脅威に対処すべく、国際対魔法事件機構《IAMO》が優秀な魔法の使い手たちにライセンスを与え、報酬金と引き換えに平和と秩序を守るシステムが出来上がっていた。人々は、そんな彼らを”魔法士”と呼ぶ。少年少女たちは危険を顧みず華麗にモンスターを倒し、人々を救う魔法士たちに憧れを抱いてきた。
もう高校生にもなるというのに小学生並みの魔力しか持たないのことがコンプレックスの少年・神代迅雷(みしろとしなり)もまた、幼い日の『約束』を胸にみんなを『守れ』る魔法士を目指していた。そして努力の末にコンプレックスをセンスと実力で補い、名門校、国立魔法科専門高等学校・マンティオ学園に合格したのだった・・・が。
入学式の朝。夢から覚めるといつの間にか知らない金髪幼女がベッドに潜り込んでいた!?
幼女のほっぺたをぷにってから、迅雷は叫ぶ。
「なぁんだこれぇ!?」
ここから、少年の運命は動き出したのだった・・・?
※更新日程:毎週日曜日
※第2章までの各エピソードの見出し文は(記念の意も込めて)プロローグの後書きに移動しました
~第1章 激動の五日間~:《episode1》
~第2章 いつまでも、隣に。~:《episode2》~《episode6》
~第3章 宙ぶらりんのトランペッター~
《episode7》それは狂おしき災禍の時代。シンセカイの黎明。第一の喇叭は誰が吹く?
《episode8》
《episode9》
《episode10》
《episode11》
~第4章~
~第5章~
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 12:28:02
3130412文字
会話率:45%
天正二年。小国の姫・螢(ほたる)は、織田信長の侵攻によって故郷と家族のすべてを失った。絶望の淵で彼女が思い出したのは、「未来を知る」前世の記憶。それは、信長の将、明智光秀によって自らも非業の死を遂げるという、あまりにも残酷な運命だった。
捕らえられた螢は、その知性の片鱗を見せたことで、冷徹非情と噂される光秀に興味を持たれる。「利用価値あり」と判断され、殺される代わりに彼の居城で「籠の鳥」として生きることを余儀なくされた。
利用し、利用されるだけの関係。しかし、氷の仮面の下に隠された光秀の苦悩と優しさに触れるうち、螢の心には密やかな恋が芽生えていく。
だが、運命の時は迫る。彼が主君を討ち、歴史に汚名を刻む「本能寺の変」。そして、その先に待つ破滅の未来。
愛する人を救うため、螢は歴史という巨大な流れに抗う決意をする。一人の姫の小さな光が、戦国の世の闇を照らし、未来を紡ぎ出す、運命の恋物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 23:49:49
81553文字
会話率:33%
私がこの作品を創り上げていく上で、おぼろげながら抱いているイメージはある一人の女性をどう血肉化するかにある。要するに大地を離れずに如何にして独立した個人を表現するかである。もちろん、これでは何のことやらさっぱり分からないだろうが、正直私にも
分からないのだ。というのもこれから何が出来るのかそのこと自体がまったく分からないからである。そういうわけで、あらすじどころかあらすじらしきものすら思い描けないのである。まったくもって呆れ果てたことではあるが、それが実情である。しかし、あえて理屈めいたことを言わせていただけるのなら、それはわれわれが日々生きることとある意味同じであるということではないだろうか。つまり明日の自分がどうなっているのかおそらく誰にも分からないということだ。人生のあらすじはすべてが終わってから判明するしかないのだから。要するに創作も同じことで、一行先にどんなことが描かれるのか前もって分からないということである。もちろん、これは決していい加減な気持ちで書いているわけではないことは小説を書いたことがある人ならきっと分かっていただけるものと私は信じている。というわけで、弁解染みたことはこれくらいにしてさっそく本文に取り掛かろうと思う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-18 17:05:29
709456文字
会話率:65%