「あぁ、何度目だろう。君と僕の声が響きあう、宝物のような時間」
小さな旅の中で紡がれる、二人だけの音楽。
そして――
今僕は、独り弦を弾く
最終更新:2025-06-18 19:54:55
2866文字
会話率:3%
旅の途中、「君」の声が消えた。
「君」との合唱と笑い声の詰まった馬車はいつの間にかなくなっていて。
いつも、隣に寄り添っていた「君」も消えていた。
何気ない日常が崩れる音が、どこかで鳴った。
いつも僕を振り回していた君が、今度は——帰
ってこない。
遠くに行ってしまった「君」に届くように願って。
僕は独り、弦を弾く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 05:14:08
2240文字
会話率:3%
第一章
小学生の美早は、両親を亡くして祖父と暮らしていた。
これを知った子供のいない夫妻が、美早に興味を持ち、会うと気に入って養女にする決意をした。こうして美早は、年金生活者の祖父と一緒に貧困な生活をしていたのに、富裕な家庭に貰われて人
生が劇的に変わる。
第二章
ピアノを習うようになると、美早は猛然と練習して小学生にして難曲を発表会で弾きこなし、中学生になるとコンクールで地区優勝する。
この一方で、美早は音楽教室で里英子という同学年の女子と知り合い意気投合する。二人の顔は親戚でもないのに姉妹かと言われるほど似ていた。そのうえ里英子は美早にとって唯一の理解者となった。
第三章
美早は家元制度のような徒弟関係や金儲け主義の音楽界に嫌気がさしたため、高校受験を口実にして全国大会出場を辞退し、音楽教室も辞めてしまう。そして、やはり受験のため音楽教室を辞めた里英子と同じ高校に行こうと申し合わせて一緒に受験勉強をする。
そのとき、地元のアマチュアオーケストラが、ピアノ協奏曲を演奏するつもりがピアノの独奏者が見つからず、美早に声をかける。応じた美早は特異な能力を発揮し、コンサートを成功させる。
第四章
美早と里英子は同じ高校に入る。
美早は、たまたまライブハウスで唄ったところ、その容姿と美声からアイドルにとスカウトされて断るが、もしも祖父と貧困生活していた時だったら、そこから抜け出すため話を受けたであろうと思い、今の自分は幸運だが、次第に本当の自分ではなくなっていくと言って涙を流す。
そのうえ、校風に合わないことをしていると校長に侮辱され、怒った美早は退学を決意する。すると里英子は、自分も退学を考えていたと美早に打ち明ける。里英子は同級生の男子と親密になり、その彼が、この高校は息苦しいからやめたいと言い出した。それで一緒にやめて転学しようかという話になっていた。これを初めて聞いた美早は、いつの間にか里英子が彼氏を作ったうえ、そこまで親密になっていたことに驚き、大したものだと哄笑した。
第五章
美早も里英子も、親が退学に賛成しなかった。
その結果、美早と里英子は、それぞれの決意をした。美早の決意は、誰であっても特に驚くようなことではなかったが、里英子の決意は美早でさえ驚いたほどだった。
ただ、美早は里英子は決意を尊重しつつ不安を払拭できなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-07 12:39:11
29124文字
会話率:65%
勇者――それは、世界を脅かす悪に立ち向かう英雄。強大な力と勇気を持ち、人々を救う存在。幼い頃から、そんな勇者に憧れていた。まさか自分が、勇者が存在する世界に転生するなんて。胸が高鳴った。どんな勇者がいるのだろう?どんな戦いを繰り広げている
のだろう?私の得たスキルで、彼らの力になれるかもしれない……そう信じていた、あの時までは。
私が目にした勇者の姿は、想像とはかけ離れたものだった。強大な力は、彼らから安寧な日常を奪い、重すぎる責任を強いていた。まるで人柱のように、ただ世界の平和のために、己を犠牲にする存在――それが、勇者だったのだ。
憧れの英雄は、笑顔でいてほしかった。重い鎖に繋がれ、苦痛に歪む顔など見たくなかった。この力は、勇者を守るためにこそ使うべきだ。もう誰も泣かせない。勇者が過酷な運命を背負う前に、私がその力を奪い取り、彼らに安寧な日々を取り戻す。そのためならば、私が悪になっても構わない。全ての勇者を救うために。この『奪略』の力で私が全てを背負おう。」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-31 07:00:00
6273文字
会話率:57%
──俺の名前は村上夢我むらかみむが、インフルエンサーだ。…いや、だった。というべきか。…何のだって?説明したいのはやまやまであるが、俺は今危機に瀕している。というのも、巨大な牙を持つ四足獣に襲われているのだ。
話が行ったりきたりと支離滅
裂に聞こえるかもしれないが、あえていおう。それはこちらのセリフだ。私は今の今まで自分の部屋で創作活動に明け暮れていたのだ。なのになぜこんな目に合わなくてはならないのか。全くわからない。
この圧倒的な死亡フラグを前に残された手段は、創作スキル『雑コラ作成』のみ。一体どうなるんだ…。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-10 01:27:26
2421文字
会話率:54%
時は20世紀初頭、イングレス連合王国首都、ロンドン。
産業革命による蒸気機関の急激な発達によって人々の暮らしは豊かなものとなり、
芸術文化の花開く土壌が、上流階級から労働者にまで幅広く広がっていた。
パトロン付きの十七歳のピアニス
ト、アンジェラは、一ヶ月後に迫るロンドンピアノコンペティションで優勝しないと家を追い出されてしまう。
しかし調子は絶不調。諦め気味のアンジェラは夜になると屋敷を抜け出し、街のバーでジャズピアノを弾く毎日。
そんなある日、ピアニストとしても一流の調律師、アドニスと出会う。
とある依頼でアンジェラは、超絶技巧の右手専用ピアノ曲『右手のためのピアノ独奏曲』を演奏しなければならなくなり、
アドニスのレッスンを受けて、その才能を開花させていくのだが……。
その裏では、大きな陰謀が渦巻いていた。
曲に隠された秘密。
謎多きピアノ調律師。
裏世界で暗躍する男達。
霧煙る街ロンドンで、人々の思惑は交錯し、複雑に絡み合う。
十七歳の少女が奏でるピアノが、それを解きほぐす鍵になるとも知らずに。
ピアノ X 冒険 X スチームパンク!
全三部作、完結作品です!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-25 10:48:57
366926文字
会話率:38%
平凡な男子高校生のあおはる君には、片思いの同級生がいる。
でも、なかなか仲良くなれない。
そんなあおはる君の単調な音が並ぶだけの独奏はメロディがつき、そして、彼女とハーモニーを奏でられるのか。
さあ、あおはる開幕のお時間です。
最終更新:2024-10-19 04:14:13
1461文字
会話率:47%
都立紅華女学園
そこは、都内随一の設備を誇る女学園。
女学園、という名の通り男子禁制の体制をとっており、生徒はもちろんのこと教員も全員女性という徹底ぶりで、生活する上での安全性、利便性から一定の評価がある学園であった。
しかし、何事にも例外
はある。この学園における例外とは―――
「―――これから俺、どうしたらいいん…………?」
―――狩森桜子……本名 狩森竜児 性別 ”男”
99.9%が女のこの学園で0.1%の男………否、”おとこの娘”になってしまった竜児、もとい桜子は今日も女の子に身を隠す。
しかし…………
「…………おと……こ………?」
彼(彼女)の学園生活はこれからどうなってしまうのだろうか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-18 00:37:01
55196文字
会話率:49%
手紙が届いたんだ。
それだけだったんだ。
最終更新:2024-07-12 19:20:39
10453文字
会話率:4%
とある高校生、音無一は至って普通の代わり映えのしない灰色の生活を送っていた。が、突如としてかつてしのぎを削り、主人公を敗北せしめた幼馴染のピアニストがあらわる。
捨ててしまったピアノに再度向き合い、少年は再び表舞台へと返り咲くことができるの
か――
【毎日18時投稿】【全29話】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-19 18:00:00
114719文字
会話率:65%
真っ暗闇じゃあ何も見えない。
最終更新:2023-09-27 12:30:01
200文字
会話率:0%
クリスマスイブの日に二学期の終業式を迎えた、堺市立土居川小学校。
その音楽室を舞台に、二人の少女が己の夢を語り合った。
一人はピアニストを志望し、もう一人は軍人を志す。
これから歩む道は別々ではあるが、友の将来を応援する思いは同じだった。
ピアニスト志望の少女が親友の夢を祝福する時、シューベルトの「軍隊行進曲」が軽やかに鳴り響く…
※ 本作品は、アンリ様御主催の「クリスマスプレゼント企画」の参加作品で御座います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-24 06:20:04
4589文字
会話率:28%
苛烈な過去を負い転入してきた中学2年生の木野菜津音(きの なつね)と、家電量販店併設の玩具店で売り物のピアノを弾き独奏会を開く同級生の棚加茅世(たなか ちせ)は、ひょんな事から親しくなり、共に大好きな音楽――既存曲をアレンジしてカヴァーす
る事を通じて急速に仲を深めていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-30 23:59:43
72714文字
会話率:52%
御坂高校二年生の高崎未来はその気弱さからいじめられている。唯一彼女を庇ってくれるのは幼馴染の庄助。彼女は美少女になることに憧れていた。
そんなある日の学校の帰り道、ティーン雑誌を読みながら歩いていると、赤信号に気づかずそのまま渡ってしまう。
直進して来た大型トラックに跳ねられ意識不明の重体となる。
目を覚ますとそこは見慣れない田舎町。最初は夢だと思っていたが、そこで出会った少女デュマンに話を聞くと、ここは精神世界で自分の名前はフチュールだということ、エスプリを支配している現女王のレーヌを倒すまで元の世界には戻れないという事を知る。面倒くさがりながらも現実世界で生活するために仲間たちとともに奮闘する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-09-06 21:12:00
5819文字
会話率:3%
主人公は小学六年生の男の子でピアニストの卵。音楽の先生が好きで、先生のためにオリジナルのピアノ独奏曲を作ることになる……。
最終更新:2018-02-22 02:43:27
15954文字
会話率:39%
20××年、日本は大した戦争や出来事も起こさず、粛々と時代を重ねてきた。ただ一つ昔と大きく変わったのは、生まれてくる子供が稀に特殊な能力を持って生まれてくるということだけ。
人の手にありあまる膨大な力を手にした子供たちは、一体何を想い、何を
感じるのか。
これは、力を持った少年少女たちが紡ぐ物語であり、『独奏者』達の健忘録である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-09 00:04:45
2931文字
会話率:48%
魔王のつぶやきを聞いた勇者は、現代日本に転移させられた。
自分の置かれている状況がつかめていない勇者は|友塚叶(ともづかかなえ)と出会い、自分が未知の世界に来てしまったことを知る。今後の方策もたたない中、ひとまず勇者と叶は宿を借りること
にした。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-30 23:31:51
12524文字
会話率:53%
アリアは独奏曲(アリア)を詠い続ける――。
即興小説で1か月ほど前に投降したものを、誤字チェックだけして再掲しました。
最終更新:2016-08-03 16:06:24
1324文字
会話率:11%
恋する人に出逢うため、歌い続ける、一体のロボットの物語。
最終更新:2016-05-21 09:33:17
4382文字
会話率:27%
不思議の館の愚者の少女と賢者の少女の物語。
「英雄クロニクル」というゲームにて使用したキャラの小説です。
最終更新:2016-05-04 07:56:27
1785文字
会話率:3%
少年はホールの中にいる
多くの人に囲まれて
多くの人の前で歌うのだ
だけれど一人の少年は
少女のために送るのだ
それはとっておきの独奏歌
甘く切ない独奏歌
キーワード:
最終更新:2015-11-18 12:27:42
321文字
会話率:0%
家事ができ、見た目も二度見してしまうほど可愛い妹に、運動神経抜群で学力優秀、見た目も可愛いの三拍子の幼馴染みを持ちながら、恋愛に全くの興味も示さない主人公「月島蛍」の青春の一部を描いた一つのお話。
最終更新:2015-11-10 21:26:37
11570文字
会話率:45%
大貴族ソロ・レイム・ハバードが、旅劇団員のソアラに恋をしてしまう。
それは身分違いの恋。
しかし2人の恋路を邪魔するものはそれだけではなかった。
《不定期投稿作品です》
この小説は私が高校生の頃に書いたものです。
当時、ラノベという言葉
もなく、スレイヤーズや天地無用!!、銀河英雄伝説などはティーンズノベルなんて呼ばれていました。
そんなラノベの黎明期。
見様見真似で書いたのがこの小説です。
お目汚しになりますが、時間がある時に一度読んで見て下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-04 00:39:50
25286文字
会話率:33%