ある日、禮国の中でも名家である賀《が》氏の娘、朱草《しゅそう》は、父に「お前の姉を後宮へと入らせようと思う」と言われ、激高する。
なぜなら、姉にはすでに想い人がおり、結婚まで秒読みと言えるほどに仲睦まじいからだ。
それでも父は、「賀家
の発展のためには皇族との強固なつながりが必要なのだ」と悲しい表情をしながらも頑なに譲ろうとしない。
そこで、朱草《しゅそう》は考えた。
自分が後宮へ行けばいいのだと。
これには両親も姉も驚いたが、朱草《しゅそう》の決意は固く、とても揺るがせるようなものではなかった。
家族は朱草《しゅそう》の勇気に感謝するが、ただ一点、不安なこともあった。
それは朱草《しゅそう》が言った、「後宮で武功を立てて来る!」というもの。
おかしい。あきらかにおかしい。
普通ならば、女官としてその美と頭脳、所作を磨き、妃嬪を目指すもの。
それなのに、朱草《しゅそう》の目標は違うという。
いざ後宮へと到着し、念願の貴妃との対面。
そこで、朱草《しゅそう》は聞き慣れない役職に就くことになる。
それは後宮独自の自治組織であり、正義と秩序を司るもの。
様々な人々と関わり、時に後宮を飛び出し、朱草《しゅそう》は陰謀渦巻く皇宮全体を巻き込みながら事件を解決していく。
これはそんな一人の少女の成長物語である。
※平日更新折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-21 19:00:00
105608文字
会話率:47%
田舎育ちの明小月はお転婆だけど素直な気性の女の子。ある日、皇都から武官がやってきた。皇帝の命で小月を迎えにきたという。都会の賑わいや華やかさ、食べ物や風俗に初めて触れて小月は楽しみ、また戸惑う。宮廷で待っていた皇帝は、なんと小月の幼馴染みだ
った。そして、いきなりの求婚。一方、文字の読み書きが出来ないため、田舎娘、山猿と、恋敵に馬鹿にされてしまう。そんなさなか、恋敵が高熱に倒れてしまい、毒を盛った疑いで小月は牢獄に入れられてしまう。
愛憎渦巻く後宮で、等身大で生きることは出来るのか。
**架空中華後宮です。
**後宮の身分制度ですが、ベースにしている時代はありません。
**恋愛はメインストリームではありません。恋愛成就エンドのお約束はできません。どんなエンドであろうと主人公が納得する生き方を模索します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-10 15:23:18
115178文字
会話率:60%
棠梨国の皇帝が、お妃さまを大募集!まあ、後添えなんですけどね。それでも良ければ、庶民の方々から試験をして選びましょう!
ある日、そんな告知が出たのを韶華は知った。生活刻苦からの脱出には、やはり玉の輿が一番手っ取り早い。とはいえ試験で選ば
れるのなら、美人と評判の姉が狙った方が勝率は上がるだろう……そうして姉妹は、めざせ后妃の鬼(嘘)となった。
しかし庶民から選ぶといいながら、試験は貧しき者に難題を突きつけた。香好みの皇帝のために、妃候補たちはお香を納品しなければならないらしい。高価な香木は手に入らない……悩む韶華は、行く先々で遭遇する将、不審な影、大酒呑みに係わることで、事を打開する。
あとはただ……姉が勝ち残るのを待つ、のみ?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-29 07:00:00
568050文字
会話率:46%
――女でも、男を超えられる。
深窓育ちの姫君の下にある日、献上された首飾りは……。
*monogatary.comのお題「姫の首飾り」からの創作です。
*他サイトとの重複投稿です。
最終更新:2018-12-21 17:26:02
1540文字
会話率:46%
宮廷料理人となったメイリンは、ひょんなことから王に拝謁することとなった。
王リーシンはなかなかの美男子だったが、身分の違うメイリンとは住む世界の違う人だった。
そんなメイリンが突然王妃に抜擢された!?
そしてひと月の間、王と賭けをす
ることに。
その賭けとは、ひと月の間でメイリンが王に惚れなければ、婚約を解消するというものだった。
身分の違う恋の行方やいかに……?
女性向け。宮廷ものです。架空中華風王朝。
王と幼なじみとの間で揺れ動くメイリンの恋心。そんな複雑な感情のなか、メイリンは国を揺るがす大きな渦に巻き込まれていく――。
※カクヨムさんに重複投稿
※※無断転載禁止折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-23 14:13:04
115791文字
会話率:33%
舞台は遠い時空のたもと、もうひとつの中華文明が興亡を繰り返す大地たる中原。
時は大桑国の世、科挙に落第した若者 魯春醍は、商家の友人に頼まれ中原の南、香南の地へ売掛金の回収に赴くこととなった……思わぬ運命の悪戯が彼を待つとは知らずに。そし
て中原は、春醍が香南の地を踏むのと期を同じくして動乱の時代を迎える。
風雲はるかに――――これは、後世に言うところの大桑末期 風雲蠢く戦乱の時代に巡り会い、そして生きたひとりの青年の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-05 20:00:00
233266文字
会話率:58%