卓越した生命力を備えたダイモーンという種族が世界に出現してから数十年。今や彼らは人間を排除し、一つの国家を建設するに至った。
彼らに対抗するため組織された国家の枠組みを超えた組織、対ダイモーン機関CAD。
ダイモーンに故郷と両親を奪わ
れた少女ヴィーは彼らへの復讐を果す為、CADを志願する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-31 02:08:19
18667文字
会話率:30%
かつて“白銀の姫君”と讃えられた第三王女セレフィーネは、王都を離れ〈黒翼の森〉へ送られる途中、謎の“野盗”に襲撃され命を落とした。
だがその最期、彼女がかつて使役していたスライム――ヌルが、主を喰らい、その記憶・姿・声を受け継ぐ。
セレフ
ィーネの死とともに生まれ変わったヌルは、名もなき泥の命。
森の瘴気に満ちた静寂の中で、彼は人の形を保ちながら少しずつ「感情」というものに目覚めていく。
理不尽に奪われた少女の人生。
世界を支配する“合理”と“排除”の論理。
ヌルはただの模倣ではなく、セレフィーネの想いと共に歩む存在として、自らの意志を宿し始める。
――これは、ひとりの姫の死から始まる、異形の復讐譚。
世界に棄てられた泥の王女が、再び玉座を睨むまでの、静かなる目覚めの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-31 00:00:00
18119文字
会話率:13%
ある日突然、母が殺された。犯人は祖母、そんな過去を封印して成長していく浩太。しかし浩太は決して祖母が母を殺した犯人ではないと信じていた。犯人はあの女だ――。しかし数年後、あの女は何者かに殺された。いったいどうなっている…?そして殺されて行く
者達…事件はその形を変え、色んな人間を巻き込んでいく、真実は意外はどこに。絡んでいく同級生達、誰が味方で誰が敵か――。そしてあの子の正体は?
「悪い奴は排除すればいい」
不穏な空気をまとったあの子は、何を知ってるのか。それぞれの過去が絡み合っていくその先に待っているのは平穏な未来か…それとも…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 22:13:13
242571文字
会話率:58%
「――世界が舞台で、誰にでも役が当てられるのなら。きっと私は悪役でしてよ、グリフ」
RPGゲームアテルドミナの世界における絶対的な悪役、公女ヴァレット=ヘクティアル。
グリフはゲームの製作者の一人でありながら、彼女の持ち物である大魔導書
に転移してしまった。
同じく転移したプレイター達は誰もが彼女の死を願い、排除を目的とする世界。
しかし、悪役として生まれただけの彼女に、果たして罪があるのだろうか。
誤った歴史であろうと構わない。新たな歴史で塗りつぶし、彼女を幸福にしてみせよう。
「全部だ、ヴァレット。悪も正義もなくなるくらいに、全部壊しちまえばいい」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 21:19:07
33246文字
会話率:30%
異世界との契約を履行して自分を召喚先に転移させるはずだったけど
契約先に問題があったから召喚中止して契約の問題を排除してほしいって?
ある程度常識とか教えるしチートもあげるとかいうけど!
時間はいくらかかってもいいけど必ず解決してねぇって
どういうことなの女神さま!?
※TSだけど男としての自意識は極めて低いです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 21:07:13
4752158文字
会話率:52%
「女性だけの街を作り、運営します。アイドルを女性だけの街に住まわせることでお金を儲けるのです」
陰上(おんじょう)国では男女の激しい分断により、男性を排除して女性だけが平穏に暮らせる街を望む者が増えていた。大企業の女性経営者・那尊(なみこと
)はそれをビジネスのために実現する。
全23話予定。1話あたり100行。
この作品はXへのポストのまとめです。https://x.com/hyogen_tokku
一般的な小説の書き方を大きく逸脱しているため、可読性が著しく劣ることにご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 21:00:00
35916文字
会話率:93%
テラは、ネフライト王国において失われつつある魔力持ちだった。
テラはヴェレ山の、中腹の森の中で怪我をしていた狼を助ける。
テラは始めは犬だと思って芸を仕込もうとするが、本人から狼だと告げられる。
テラは初めてフェムトが言葉を喋る狼だと知
る。
フェムトは獣人国の辺境伯の嫡子だったが、魔力を持っていたため叔父から危惧され排除されて領地に戻れずにいた。
テラは、フェムトのために一肌脱ぐことにした。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 20:33:44
28523文字
会話率:41%
ブラック企業で節約に励んでいたOL・榊原梨沙は、過労で命を落とし、異世界の没落子爵家の8歳令嬢リリス・ラヴェンダーとして転生する。
だが、転生先でも待っていたのは、冷たい屋敷と卵すら贅沢な極貧生活——。
「なんでまた貧乏なの!?」
家族
の暮らしを支えるため、そして何より“お腹いっぱい卵料理を食べる”という夢を叶えるため、リリスは前世で培った節約・保存・家計管理の知識を武器に、小さな改革を始める。
見切り品野菜の漬物作り、使い切りレシピ、無駄の徹底排除。まずは100ルア(約1万円)というささやかな利益を目指し、貴族社会の片隅で“節約無双”が幕を開ける!
支えてくれるのは、忠義深い専属侍女アイシャ——
リリスの小さな一歩が、やがて国を動かす大きな波になるとは、まだ誰も知らなかった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 20:00:00
262785文字
会話率:44%
神に生み出された美女は使命を持って星に降り立った。彼女の使命とは、愚か者を喰らう事。
その神の目的を遂行するは、神に抗えぬ肉の塊。
それでも肉の塊は躍動する、自らの本能を満たす為。
前回に書いた物と違い、今回はエロを極力排除した作
品として書いていきますので、宜しくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 19:59:53
1371341文字
会話率:62%
魔王の討伐を果たして帰還した勇者と結婚した主人公『クロエ』。
新居での初夜、勇者が魔王に寝返った事実が発覚。
騎士だったクロエは、勇者の裏切りに激昴して刃を向ける。
抵抗虚しく敗北したクロエは、勇者の魔術で遥か離れた最果ての地に転移させられ
てしまう。
勇者と魔王を討ち倒すため、騎士クロエは長い旅路に出る。
笑いあり、涙あり、恋愛あり、メイドもショタもカエルもあり。
剣と魔法の王道ファンタジー。
※毎日更新中
※登場人物紹介は極力ネタバレを排除しております。
※「マグネット!」に同時掲載中
※第六回ネット小説大賞一次通過作品折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 19:30:00
4438541文字
会話率:38%
魅惑の新大陸へようこうそ! 冒険者支援課にお任せください!
二十年前に発見された新大陸ノウリッジでは、未踏の地である大陸の東端を目指して開発が進んでいた。
港町テオドールはノウレッジの南西に位置する新大陸の玄関口だ。魔王の出現により遅
れていた、新大陸の開発が本格的に始まってから五年、この町には一攫千金を夢見る冒険者たちが日々たくさん訪れていた。同時に未知の魔物や厳しい自然、罠が張り巡らされた遺跡やダンジョンなどで幾多の冒険者が傷つき命を落としていた。港町は夢と希望を抱く者たちが希望に満ちて旅立つ場所であり、夢破れ新大陸から去っていく者たちを静かに見送る場所でもあった。
冒険者ギルドは冒険者たちの新大陸離れを危惧し、新たに冒険者支援課を設立した。彼らの仕事は道案内から始まり、冒険者が発見した遺物などの研究や運搬の手伝い。他にも支給品の配布や死体回収などの地味な作業から、魔物が巣食う遺跡やダンジョンの休憩所であるセーフルームの確保、さらには大型モンスターの討伐を手助けしたりと様々だ。それに時には有害と判断された冒険者を秘密裏に処理したりするこも……
支援課に所属するグレンはかつて冒険者だった。しかし、五年前に仲間に裏切られ死にかけ、支援員の先輩であるクレアに救われた。クレアはグレンの特異な才能に気づき、彼を引き取り冒険者支援員として育てたのだった。
今日もたくさんの冒険者が新大陸へやって来る。その中にエリィとキティルという二人の少女冒険者がいた。彼女らも他の冒険者と同じく新大陸で一旗揚げることを夢を見ていた。
ある事件をきっかけに二人と親しくなったグレンは、新大陸に存在すると言われる伝説の”白金郷”をめぐる争いへ巻き込まれていくのであった。
※更新は不定期です。カクヨム、アルファポリスでも連載中です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 19:20:04
525831文字
会話率:53%
【「面倒くさがり聖女 ×ゲームと融合した現実」の近代国家シュミレーション】
「面倒くさい」が口癖の女子大生ゲーマーの佐藤愛理(アイリーン)。西暦2050年のある日、渋谷にモンスターが出現する危機に襲われるも、圧倒的なゲームの力で救い『聖女
』と神格化された彼女は、ギルド『聖愛教会』を再結成。 だがダンジョンから発見された新資源『魔石』等々を巡り、その利権を独占しようとする国家権力と対立。
「私の平穏を脅かす面倒ごとは、全て排除する」
これは面倒くさがり屋の聖女様が、仲間たちと卓越した頭脳と力で理不尽な世界を最適化していく、そんな物語。
※水曜日と日曜日の2回更新目標です
※カクヨムとの二重投稿になります
https://kakuyomu.jp/works/16818792436145288891折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 18:30:00
16072文字
会話率:40%
公爵令嬢イザベラは、99回、死んだ。
婚約者の王子に裏切られ、断頭台の露と消える運命を、何をしても覆せなかった。
そして、記念すべき100回目の人生。
彼女の心は、とっくに折れていた。
「もう、疲れましたわ。今度こそ、誰にも関わらず、空
気のように過ごしましょう。ええ、全ては、心置きなく昼寝をするために」
しかし、皮肉なことに、全てを諦め、誰にも媚びない彼女の「無気力な塩対応」が、今まで彼女を破滅させてきたはずの王子や騎士たちの興味を異常なまでに惹きつけてしまう。
「面倒ですわね」
そう呟きながら、彼女は過去99回分のチート知識を使い、自分に降りかかる面倒事を、最小限の労力で、しかし完璧に排除していく。
幸せになることさえ諦めた悪役令嬢が、ただ「平穏な昼寝」を手に入れるためだけに、意図せずして破滅フラグをへし折り、無自覚に周囲を救済し、やがてはこの世界の馬鹿げた運命にさえ、静かに反逆してしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 17:10:00
67119文字
会話率:28%
飯田雷丸は、ごく普通の高校生だった……はずが、異世界に召喚され、魔王を討伐した英雄として現実世界に帰還することに。異世界で培った力と経験を手にした雷丸は、平凡だった日常に戻るが、彼の周りには突然妖怪や悪魔、幽霊といった異形の存在が見えるよう
になる。
さらに、現実世界では妖怪を排除する呪術師たちの存在が暗躍しており、雷丸は偶然にも雪女である美少女氷室雪華を救うことになる。雪華との奇妙な同居生活が始まった矢先、クラスの高嶺の花である冷徹な美少女伊集院麗華が彼に接近。麗華もまた呪術師の一員であり、雷丸が妖怪をかくまっていることを知っているらしい。
麗華は雪華を差し出すよう雷丸に迫るが、彼は断固として拒否。雪華を守ることを決意した雷丸は、呪術師たちと対峙する一方で、徐々に彼女たちとの関係を深めていく。
――異世界帰りの俺が、現実世界でも次々に美少女妖怪や呪術師をハーレムメンバーに加え、呪術師とのバトルや謎の勢力との抗争に巻き込まれていく、波乱万丈な学園ファンタジー!
ただし、美少女に限る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 12:10:36
1546945文字
会話率:32%
声なき戦の聖地——武断。
そこでは“剣”こそが絶対であり、言葉は価値を持たず、声を交わす者すら排除される世界だった。
だが、第二皇子・剣崎 雫は、その在り方に疑問を抱き、言葉を紡いだ罪で聖地を追放されてしまう。
追放の果て、彼が出会ったのは
、詩の力を操る明るい少年——詩乃宮 黎。
黎が育った地、楽園・詩道では、詩が力となり、人を導く。
過去の罪、継がれる剣と詩、そして語られなかった想い———。
声なき剣と詩を紡ぐ少年が、分断された世界を繋ぎ直す旅に出る_____
…………………………………………………………………………
1日1話更新予定です。文才はありませんので細かいところは気にしないでください。
誤字脱字は誤字報告へお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 12:00:00
5342文字
会話率:30%
“最後の地”と呼ばれるエンデラント大陸。その最古の王国、グライフトゥルム王国は危機に瀕していた。
国内では自らの利益のみを追求する大貴族が国政を壟断し、王宮内では毒婦と呼ばれる王妃が我が子を玉座につけようと暗躍する。そんな状況に国王は無
力で、心ある家臣たちは国政から排除されていた。
国外に目を向けても絶望的な状況だった。東の軍事大国ゾルダート帝国は歴史ある大国リヒトロット皇国を併呑し、次の標的としてグライフトゥルム王国に目を向けている。南の宗教国家レヒト法国でも、野心家である騎士団長が自らの栄達のため、牙を剥こうとしていた。
小国であるグライフトゥルム王国を守ってきた“微笑みの軍師”、“千里眼《アルヴィスンハイト》のマティアス”は病と暗殺者の襲撃で身体を壊して動きが取れず、彼が信頼する盟友たちも次々と辺境に追いやられている。
そんな風前の灯火と言える状況だったが、第三王子ジークフリートが立ち上がった。彼はマティアスら俊英の力を糾合し、祖国を救うことを決意した……。
■■■
第12回ネット小説大賞入賞作品「グライフトゥルム戦記~微笑みの軍師マティアスの救国戦略~」の続編となりますが、前作を読まなくとも問題なく読めるように書いております。もちろん、読んでいただいた方がより楽しめると思います。
■■■
カクヨム、アルファポリス、ノベルアップ+でも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 12:00:00
771205文字
会話率:38%
美貌の王子から突如婚約破棄をされ、(結構)年上のコワモテ侯爵と婚姻することを王から命じられたアミーリア。
そのアミーリアの娘として生まれたキアラ————は、転生者だった!
しかもここは前世で愛読していた小説の世界……⁉
小説では、婚姻後のア
ミーリアと侯爵は仲違いをしたまま二人とも非業の死を遂げるのだ————が、小説とは違いどうやら両親(侯爵とアミーリア)は両片思いを拗らせまくっている様子。
ならば両親の不仲を改善すれば小説とは違う筋書きになるのではないかと、キアラは奮闘を開始する。
しかし、気付いた時には両親が死んでしまうタイムリミットまで、あと一年!
そんなキアラを翻弄するように、どうしてか思ってもみない出来事や状況が異常に多発し、小説には書かれていなかった設定や様々な秘密まで明らかになってくる。
そのうえ二人の不仲の裏には、思ってもみない陰謀まで絡んでいた。
二人の不仲を改善し、死亡する原因を排除して、キアラは両親を救うことができるのだろうか……⁉
◆WARNING◆悪役令嬢モノではありません◆WARNING◆
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 09:00:00
300153文字
会話率:28%
あらすじ
現代のIT企業で人類の「最適解」を導くAIを開発していた坂村健一は、地球崩壊を前提に選民のみを宇宙へ脱出させる「ARC計画」を知る 。AIの選別基準で多くの日本人が排除されることに憤り異を唱えるが、左遷され、テロで命を落とす 。
しかし、健一が目覚めると、そこは戦乱の16世紀日本、最も卑しい身分の日吉丸として転生していた 。前世の絶望と後悔から「全ての人が報われる道」を誓い、生き残るため知恵を絞る 。針売りとして才覚を見出され、今川家臣の岡部小四郎の目に留まり、善得寺で学問を修める機会を得る 。孫子の兵法や今川仮名目録を読み解き、現代知識と観察力で時代を分析するが、その鋭すぎる才覚は時に命取りとなる 。
桶狭間の戦いを前に歴史を変えようと助言するが、卑しい出自ゆえに信じてもらえず、何度も死と転生を繰り返す 。八度目の目覚めで「今川ではなく、信長に仕官しよう」と決意する 。
熱田湊で織田信長と運命的な出会いを果たした日吉丸は、才を見出され、草履取りから異例の出世を遂げ、木下藤吉郎、そして羽柴秀吉の名を賜る 。信長の命により、墨俣での一夜城築城、火縄銃の量産化、新貨幣「尾張銭」の鋳造、水田改革、犬山城下の産業育成(絹、椎茸、セメントなど)といった革新的な内政手腕を発揮する 。常識外れの速さと合理性で成果を出し続ける秀吉は、戦国の世に新たな「仕組み」を築き上げていく 。
やがて信長の命を受け、徳川家康との同盟強化、北条氏との三国同盟締結、紀伊半島の平定、京での外交と南蛮貿易の推進に奔走する 。しかし、長島一向一揆での悲劇的な結末は、秀吉に「歴史の修正力」と「集団の無責任性」という、未来を知る者としての無力感を痛感させる 。それでも彼は、現代知識と戦国経験を融合させ、信長と共に「環太平洋帝国」という壮大な未来を目指す 。
だが、信長の「超将軍構想」、未だ燻る本願寺の火種、「本能寺の変」という避けられぬ未来の影が、秀吉の心に重くのしかかる 。彼は、信長を死なせぬこと、そして「全ての人が切り捨てられない道」を創ることを誓い、来るべき激動の時代に備えるのだった 。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 08:00:00
116967文字
会話率:31%
帝国の片隅、戦争孤児として育った少女・リシアは、生まれながらに“強化素体”という身体能力の異常な才能を持っていた。魔法の才能を持たず、治癒師にもなれず──だが、合理と努力で軍の中を這い上がる。 非情な判断、驚異的な持久力、そして圧倒的な速度
。ついてこられない者は排除する──そうして少女は「戦場の異物」として名を上げていく。
美貌ゆえの差別、魔導士への劣等感、部下を裁く立場の孤独。 そして、軍が抱える闇──命に値段をつける冷酷な現実に触れながら、リシアは「感情」と「生存」の間で揺れる。やがて訪れる極秘部隊《ノクス・コルプス》への招待。 常識も正義も通用しない戦場の果てに、彼女が選ぶのは人間性か、戦術兵器としての生き様か── 異世界×戦争×軍記。 美しき少女兵が軍の底辺から成り上がり、影の中で戦果を刻む物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 07:36:14
50819文字
会話率:27%
古都の雅(みやび)と未来の光が交錯する都市、新京都。
人々はサイバネティクス『ギガウェア』によって自らを強化し、病や老化、さらには不完全ささえも克服した「完璧」な存在へと進化することを是としていた。
その片隅に、時代から忘れ去られたように佇
む一軒の骨董修復工房がある。
主の名は、継実 玲(つぐみ れい)。彼は、壊れた器の「声」を聞き、その魂の記憶に触れる不思議な力を持つ、物静かな青年。代々伝わる日本の伝統技術「金継ぎ」と、魂に触れる錬金術を融合させた『魂継ぎ』の唯一の継承者だが、その力は戦闘にも富にも寄与せず、ただひたすらに「壊れたもの」を繕うことしかできない。玲自身、その無力さに静かな諦めを抱きながら日々を過ごしていた。
一方、この都市の「完璧」を体現した存在がいた。
公安局特務部隊のエース、アカリ・J・速水。彼女の肉体は最高級の『ギガウェア』で構築され、その思考は常に最適解を導き出す。鋼鉄の百合と称される彼女は、法の番人として、都市の秩序を乱す一切の「不完全」を排除していた。
だが、光が強ければ影もまた濃くなる。
ある日、人々の精神が内側から崩壊し、肉体が暴走する謎の汚染『破砕(フラグメント)』が発生する。最新の医療も、最強のセキュリティも通用せず、完璧であったはずの市民が次々と「砕けて」いく。そしてその凶刃は、ついにアカリ自身にも向けられた。完璧であったはずの彼女の魂が砕ける音は、都市全体を絶望の淵へと突き落とす。
全ての希望が尽きた時、人々が最後に縋ったのは、最も古く、最も無力とされた技術――玲の『魂継ぎ』だった。
役立たずと蔑まれた青年と、完璧を失った女。
交わるはずのなかった二人が出会う時、運命の歯車が軋みを立てて動き出す。
これは、砕かれた魂を「修復」する物語。
そして、不完全さの中にこそ真の強さと美しさが宿ることを証明する、哀しくも優しい魂の年代記である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-30 07:00:00
31021文字
会話率:29%