ある所に、人語を解し、自分を人間だと言い張る奇妙なドラゴンがいた。
そのドラゴン――ディーは、湖のほとりで、信者を全てなくした女神と出会う。
彼女のほこらを壊してしまったディーに、女神が持ちかけてきた取引はこうだ。
「そんなに己を人間だと言
い張るのなら、私の信者になって人の姿を手に入れ、布教に励んでみないか?」
人間になりたいドラゴンと、信者が欲しい女神さまの、出会いと別れの物語。
※この作品は、拙作『とある嘘つきの物語』に新たな設定と登場人物を加え、長編に書き直したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-10 22:23:15
52932文字
会話率:46%