人間主義ビジネスモデル〔相互扶助資本主義社会〕という新たな概念〔資本
主義と社会主義のデメリットを排除し、相互扶助や共助の原則を取り入れ、社会全体の福祉を追求する経済体制〕を基にしたある施設の物語である。
老人ホームと児童福祉施設とを併合し
た自給自足の複合型施設「ヒューマン
ライジング」での日々の出来事を通して両者が愛しみ会える終の棲家と、旅立ちの家と,を描いている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-05 01:26:17
17435文字
会話率:4%
――「決して、あの方に執着してはいけないよ」。
さびしい少年は別離を恐れ、 香神木は瞳で愛しみ、 桜は禁忌をささやいた。
――「絶対に、あれを侵すことは許さない」。
◇
山の社の老神官に拾われた、忌み子で
捨て子のアララギ。ひとり孤独に妖退治を続ける彼の唯一の心の拠り所が、社に祀られた香神木の神霊だった。
永い命の香神木と死に別れることを恐れるようになったアララギは、人でなくなる禁術に手を伸ばす。しかし禁術の果てに、アララギは香神木を失ってしまう。
悲嘆と絶望の中、命の危機に瀕したときのみ、香神木の加護に守られることに気づいたアララギは、失くしてしまった香神木の残り香を少しでも感じるべく、死闘を求め、さらなる妖との戦いに身を投じていく。
やがてアララギは、都を脅かす炎の大妖・絡繰灯龍の好敵手として名を馳せるようになるが、周囲の人々の好意にも嫉妬にも、まるで見向きもしなかった。そんなアララギのあり方は、都の権力者の掌中の珠にして、微笑みひとつで周囲を魅了していた、花のような姫君の運命も狂わせていく。
一方、社の桜に惹かれた娘フヨウは、アララギ不在の社の留守居役に収まるべく試行錯誤する。香神木が失われた日以降、社の桜は満開のままなのだった――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-07 19:47:29
128909文字
会話率:24%
心ばかりがいたたまれない夜に。
最終更新:2020-12-21 00:58:42
206文字
会話率:0%
自我を持った街。
彼らにとって、日々を共に過ごす人間達は最高の娯楽だ。
人間は喜び、怒り、悲しみ、楽しみ、愛しみ、嫌悪、様々な感情を街の中で顕わにし、それらを糧に物語は紡がれる。街はただ見ている事しか出来ないが、自分の中の事ならば全てを見る
事が出来るのだ。
そんな彼らだからこそ知っている物語。今、その一部を語ろう。
これはパン屋の息子がとある貴族の令嬢を攫った事件についてのほんの一欠片である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-18 00:21:08
1426文字
会話率:55%
死刑執行を生業とする一族の末娘、フィリナは凄惨な過去によって、逃れられない宿命を受け入れ生きてきた。いつものように一人で訪れた地下牢で、ある罪人と出会う。牢の中で微笑む青年レイズは、仲間とともにフィリナを連れ去った。
一方、その知らせを
受けた一族の長レガートと、フィリナを慕う屋敷女中のチリルはそれぞれ彼女の救出へと動き出す。
逃げる罪人と人質のフィリナ。追いかける一族と屋敷女中。彼らは一路、国境を目指す。
フィリナは、レイズと愉快な仲間たちに戸惑いながら、逃げることに希望を見出していく。レイズは、血と過去に苦しむフィリナを愛しみ、時に優しく傷つける。
彼がフィリナを連れ去った目的とは。そしてフィリナの向かう先に待つものは。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-13 11:54:02
208919文字
会話率:26%
老人ホームと児童施設を併せ持った自給自足型複合施設を紹介している両親との縁が薄く、
親の愛情を受けられない子供たちと老人たちのコミュニティーを育む施設で子供たちに、
人とは、命とは、死とは、生きるとは、の人生観を先人の知恵から学び、
子供たちの個性に応じた生き方を見出し、
高水準教育により、一つの特技を習得させることで自信をもって人生を送られる健全な人材を社会へ排出する施設であり、人生の集大成に子供たちと過すことで両者が愛しみ会える終の棲家と,旅立ちの家と、の複合型福祉施設を描いている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-02 08:16:11
18716文字
会話率:5%
彼はごく平凡に生きていたいと願い、ごく平凡に生きていた。
普通の幼馴染に、普通の悪友、普通の学校、普通のクラスメイト――。
だが、彼の『普通』はどこからともなく現れた、自称神によって潰された。
最終更新:2016-01-25 03:12:46
7060文字
会話率:47%
『七瀬 まどか』は、人間の7情(喜び、怒り、哀しみ、恐れ、愛しみ、憎しみ、欲)を餌として生きていかねばならない貪食者(イーター)である。そしてイーターに餌として食べられた人間の感情は、その感情を引き起こした出来事の記憶ごと食されてしまうの
だった。
七瀬にとって人間は餌でしかない。
七瀬は今日も餌を探し、新たな街へと繰り出す。
しかし、そこから始まった『七瀬 まどか』の己を変えていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-08-28 00:06:42
3517文字
会話率:30%
【星】を救おうと、少女は【神】になった、魔女のように――その身いっぱいに世界を喰らい、その身いっぱいの絶望を糧に、一つの箱庭の中でのみ、一つの【神】と化したのだ、二人は【森】で愛しみ合い、【風】に見守られた、【人】は二人の異形を嫌ったが、二
人はそれでも幸せだった。
明りを灯そう、星が消える程に……【人】は二人を消しさる、【森】は火に朽ち、悲しくも【風】が助長した、泣いた二人は祈り続ける――祈り続ける。
――――せめて想いが消えないように、せめて二人が離れないように、物語を紡ごう。
何周にもわたって人生をなぞろう、例えそれが悲しき破滅への道であろうとも、何度となく死に伏せようとも繰り返そう、苦しくとも二人の想いが永遠になるのならば。
これで物語は3度目だ、俺達は巻き込まれてしまったんだ、その昔、思い合った男女のバットエンドをなぞる物語に。
世界から箱庭の人形へと見初められてしまった。
――――――――――――――そんな想い、誰が残したのかさえ知らないくせに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-10-17 23:36:51
23384文字
会話率:45%