錬金術師、エレノア・ハフスタッターは言いました。
「失敗は成功の母と言いますが、錬金術ではまさにその言葉を痛感します。そもそも『失敗することすらできない』んです。
錬金術の一歩目は触媒に魔力を通すこと。これを『通力』と言います。この一歩
目がとにかく難しいんです。錬金術を目指した人の約八割はここで挫折すると言われています。
もちろん通力ができたからと言って錬金術が成功するわけではありません。今度は触媒と素材を魔力で満たす必要があります。これを『魔力飽和』といい、この状態になって初めての錬金が始まります。
このとき魔力が少なすぎたら錬金は始まらず、多すぎると触媒が焼けて駄目になります。
また、属性値の高い素材の場合には魔力飽和させるための必要魔力量も当然膨大になるため、魔力の少ない人はここで断念せざるをえません。
そして最後に魔力飽和状態を維持し、生成したいもののイメージを魔力に乗せて素材に送り込む必要があります。これがまた難しい。
魔力量を一定に保ちながら作りたいもののイメージを送り込む。この二つを同時に行う作業で心が折れる人が大勢います。反対に言うと、ここまでできれば『錬金術師』を名乗ってもいいのかもしれません。
『通力1年、飽和2年、錬金するには後3年』。一人前の錬金術師になるには6年の歳月が」
「……できたかも」
「必要だと言われてってえええええぇぇぇぇぇぇ!? で、できちゃったんですか!?」
これはとある魔法の使えない、だけど器用な少年が、錬金術を駆使して魔法を使えるように試行錯誤するお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-01 15:38:47
389770文字
会話率:47%
私と玉彦の正武家奇譚『陸』~誕生編~の続編となります。
この世界には不可思議なものが普通に存在してるって言ったら、信じる?
八年の歳月を経て稀人三人と共に鈴白村へ帰郷した比和子と玉彦の娘、洸姫。
ゆるりゆるりと……ではなく、がっつ
り濃い目に語られる正武家奇譚『漆』でございます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-01 10:00:00
302515文字
会話率:22%
【忘れるな、憎い君と結婚するのは亡き妻の遺言だということを】
男爵家令嬢、ジェニファーは薄幸な少女だった。両親を早くに亡くし、意地悪な叔母と叔父に育てられた彼女には忘れられない初恋があった。それは少女時代、病弱な従姉妹の話し相手として滞
在した避暑地で偶然出会った少年。年が近かった2人は頻繁に会っては楽しい日々を過ごしているうちに、ジェニファーは少年に好意を抱くようになっていった。
少年に恋したジェニファーは今の生活が長く続くことを祈った。
けれど従姉妹の体調が悪化し、遠くの病院に入院することになり、ジェニファーの役目は終わった。
少年に別れを告げる事もできずに、元の生活に戻ることになってしまったのだ。
それから十数年の時が流れ、音信不通になっていた従姉妹が自分のの初恋の男性と結婚したことを知る。その事実にショックを受けたものの、ジェニファーは2人の結婚を心から祝うことにした。
その2年後、従姉妹は病で亡くなってしまう。それから1年の歳月が流れ、突然彼から求婚状が届けられた。ずっと彼のことが忘れられなかったジェニファーは、喜んで後妻に入ることにしたのだが……。
そこには残酷な現実が待っていた――
※ 他サイトでも投稿中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-31 19:45:04
217366文字
会話率:54%
――働かずに美人のメイドさんとイチャイチャして暮らしてぇ。
この夢を叶えるべく、伯爵家の三男坊であった俺は十年の歳月をかけて任された領地のすべてをゴーレムによって自動化。
さらに理想のメイドゴーレムを作り上げ、ついに夢のグータラ生活に突入す
る……はずだったのだが。
俺がサボって仕事をしていないと父に告発され、怒った父によって誰も成功したことのない魔境の開拓を命じられてしまう。
魔境の恐ろしさにいったんは絶望しかける俺。
だがしかし、チート技術を詰め込んだゴーレムには魔境の開拓も余裕だった!
こうしてゴーレムたちは次々と他の勢力を傘下に収め、魔境に巨大な国を築き上げていくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-31 18:00:00
189579文字
会話率:42%
第三王子の婚約者であった侯爵令嬢アドリアーナだが、第三王子が想いを寄せる男爵令嬢を害した罪で婚約破棄を言い渡されたことによりスタングロム侯爵家から勘当され、平民アニーとして生きることとなった。
なんとか日々を過ごす内に12年の歳月が流れ
、ある時出会った10歳年上の平民アレクと結ばれて、可愛い娘チェルシーを授かり、とても幸せに暮らしていたのだが……道に飛び出して馬車に轢かれそうになった娘を追おうと手を伸ばしたはずのアニーは、気付けば6歳のアドリアーナに戻っていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-31 13:00:36
14660文字
会話率:49%
生きることですら魔力を必要とする世界。
無魔力者のミルリミナ=ウォーレンは、魔力がないことで何度も死線をさまようほどの病弱な体で生まれついてしまった。
そんな中、皇家に次ぐウォーレン公爵家の娘ということでフェリシアーナ皇国皇太子ユーリシアの
婚約者に選ばれる。
だが顔合わせでミルリミナの良くない噂が本当のことだと知り、皇太子と不仲になってしまった。
婚約破棄されるだろうと思っていたが、なぜかそのまま5年の歳月が流れついに婚姻の儀が執り行われることに。
その婚姻の儀の最中、ミルリミナは皇太子を狙った矢の盾となり命を落とす。
ミルリミナの亡骸の前で、ウォーレン公爵から噂が事実と異なることを聞かされ、己の行いに悔いるユーリシア。
だが厳かに行われた葬儀の最中、突然ミルリミナの亡骸が暖かな光に包まれた。そのままミルリミナの体の中に吸い込まれ、ミルリミナは息を吹き返す。
魔力が全くない空っぽの体に聖女リシテアの力が宿り、再び生を与えられたのだ。
息を吹き返したミルリミナのもとに足繁く通うユーリシア。
ミルリミナに次第に惹かれていくユーリシアだが、ミルリミナは嬉しく思う反面、皇太子の盾になって死んだことへの罪悪感と、聖女としての自分が必要なだけだと思い込む。
そんな中、皇太子の命を狙った反政府組織「リュシテア」にさらわれたミルリミナ。
魔力至上主義国家であるフェリシアーナ皇国に反発する低魔力者たちの集団「リュシテア」に、無魔力者であるミルリミナは次第に共感していく。
複雑に絡み合っていくユーリシアとミルリミナの想い。
果たして二人の想いは、このまますれ違ってしまうのだろうかーーーーー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-25 17:03:53
1259687文字
会話率:42%
幸せの花が咲く。
二十五年の歳月を経て、ようやく咲いた一輪の花。
名前の由来でもある三月に、ヒロインの弥生は結婚する。
幼少期に経験した家族間の不和や孤独感を乗り越え、幸せな結婚と新しい人生の始まりを手に入れるのだ。
しかし、引越した先で、
弥生は悪夢のような出来事に巻き込まれる。
彼女を待ち受ける悲劇は悪夢なのか。
それとも……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-24 18:00:00
4555文字
会話率:23%
馬車での事故により記憶を失った珍しく美しい容姿をした少女。
ワインの産地であるサリタンザスで事故を起こした当事者伯爵家次男ジンラードにノアーナと名付けられ、伯爵家で庇護を受けながら出自の判らないままブドウ農園で働き五年の歳月を過ごす。
そん
な彼女にはブドウの木の声が聴こえると言う不思議な力があった。その能力を活かし最高に美味しいワインを造りだした加害者と被害者である二人。
しかしそんな順調で穏やかな日々は長くは続かなかった。
二十歳を迎えジンラードが結婚の為に婚約者を迎えに港街へ向かったその日、老木のブドウの木であるオジジの杖と共に、いつの間にか自分の中で育ってしまったジンラードへの恋心を隠し「楽園」へと繋がる北の果てドグロードスを目指して一人と一本はひっそりと姿を消す。
だがノアーナは知らない。
この逃走劇が男の激しい狩猟本能に火を着けた事を。
ドグロードスにある楽園とは。
ノアーナの過去に隠された真実とは。
男達に追われながら様々な危機を乗り越えノアーナが辿り着いたのは楽園かそれとも…
⚠︎ワイン製造の過程に精密さは有りません。内容を短略化、現代製造法との相違、フィクションが混ざっておりますのでご注意下さい。
⚠︎暴力表現有り/少々鬱展開有り
第一章まで毎日投稿。以後不定期投稿になります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-18 17:10:00
50312文字
会話率:55%
ナイトは世界の辺境の国である虹の国に両親と兄と普通に暮らしていた。しかし、水の国の王であった伯父が死去したことにより、人生が一変する。その時初めて、兄と血が繋がらないことを知る。
兄と別れ、水の国に来て早12年の歳月が流れた。18歳になって
なお、水の国の王太子の座を得ていなかったナイトは、『お前に私の後を継がせるつもりはない』と父から突如宣告を受ける。代わりに虹の国の双子の姉姫ネティアとの婚姻を勧められる。しかし、ネティアは婚約したばかりだった…。
夢にまで見た兄フロントとの再会。兄は虹の双子姫ネティアとフローレスの専属騎士であり、妹姫フローレスの許嫁になっていたが、どうも雲行が怪しい…波乱万丈王子、ナイトの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-17 23:24:40
811944文字
会話率:40%
藤堂 雄一は神により百年後に人類が滅亡するとされる世界に転生した。
そこでエルスティア・バルクス・シュタリアとして二十年の歳月を過ごし、正室と五人の側室を設け幸せな時を過ごし始めていた。
しかし、歴史は……いや神はエルに安息の時を与えまい
と激動の時代へといざなっていく。
後の世界に多くの偉業と異名をもって知られるエルスティア・バルクス・シュタリアの生涯の第二章の幕開けである。
第一章はこちらとなります(https://ncode.syosetu.com/n9295ee/)
感想につきましては、執筆を優先しておりますので返信はあまりできませんが、全てに目を通させていただいています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-13 00:00:00
466324文字
会話率:32%
僕は八年の歳月に耐えられなかった。
でも、リコは、現れてくれた。
幽霊として。
カオルさんもだ。
みんなに支えられて、生きてる。
でも、運命は残酷だ。
忘れる?
そんなこと、できるわけないだろ!?
最終更新:2024-10-01 13:06:33
34956文字
会話率:62%
交通事故で命を落とした高校生、小日向智悠。
わけのわからぬまま死後の世界を彷徨う彼を救ったのは、小さくて巨乳の女神様————『慈愛』を司る見習い女神、ハナ=エンジェライトだった。
自らの死を受け入れようとする智悠に、ハナは囁く。
「小日向
智悠さん——あなたには、まだやるべきことが残っているのではありませんか?」
やるべきこと——残してきたもの。
思い出した未練を胸に、生き返りを望む智悠。
そんな彼に慈愛の女神が差し出した、蘇生のためのミッションは、一年の歳月をかけて、多くの悩める人々を救うこと。
ミッションをクリアし、完全なる蘇生を果たすため、智悠は一年限定の仮初の命とともに現世へと舞い戻る。
巨乳で美人な先輩が支配する、人助けを生業とする部活動、通称『有志部』に転がり込んだ智悠は、ラブ(?)コメディーに溢れた二度目の人生をスタートさせる————。
※この作品は小説投稿サイト「カクヨム」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-25 21:35:47
305261文字
会話率:36%
孤独な旅路の果て、勇者レオは魔王の元に単身で乗り込み、魔王討伐に成功してしまった。
勝利の栄光よりも死闘の果ての落命を望んでいたレオは、神に最後の願いとして魔王の生まれ変わりと再戦を希望する。
その願いを受け入れた神はレオの体を魔王の転生先
、地球へと送り出す。
転送された地球は服装や文化こそ違えど、ダンジョンがあり、魔法があり、魔物がいる世界であった。
ダンジョンに転送されたレオは、危機に瀕していた魔王の生まれ変わりである北条理紗を助ける。
そして彼女に再戦を申し込むがあっさりと断られてしまった。
なぜなら地球に転生した一七年の歳月で彼女は深いテレビゲーム愛に染まっていたからだ。
有名ダンジョン配信者である彼女は、稼いだお金を趣味であるゲームに全て注ぎ込む。
死力を尽くす戦いがしたいレオと、娯楽に没頭したい理紗。
話し合った結果、二人は協力してダンジョン配信に挑戦していくことに……
戦闘の日々により、どこか頭のネジがぶっ飛んでいる男勇者と、廃人ゲーマーであるが比較的常識人な元女魔王。価値観の違いは喜劇を産む。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-14 17:30:37
458283文字
会話率:32%
平凡な18歳高校生の一世(かずや)は、ある日突然、異世界に救世主として召喚された! しかしそこで待っていたものは、エルフの少女エリスリッド一人だけだった。
一世が召喚されて転移するまでの間、時空の歪みにより15年の歳月が経ち、すでに異世界は
モンスターと人間との激しい戦いにより両者滅亡していた……
崩壊した街。寂れた荒野。終末を迎えた異世界で、世界の再構築のため、救世主・一世とエルフのエリスによるスローライフな旅が始まる。
こちらは「ボイコネ」用の作品です。
小説とは若干、書き方が異なります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-03 11:27:43
163427文字
会話率:51%
現代、戦争は魔術によって加速していた───。
一九六四年、ごく稀にヒトの身体に特殊な遺伝子、『魔術遺伝子』があることが分かった。
世界は魔術遺伝子を持つ者、"魔術師"を絶滅させる革命軍、『ブレイジス』と魔術
師と魔術を持たない文字通りの"人間"、ふたつの種族が歩み寄ろうとする国連軍、『ガーディアンズ』に二分していた。
二〇三二年。五年の歳月をかけるも未だ続く戦いの中、魔術師であるグレイス・レルゲンバーンは過酷な現実に立ち向かう。
そしてその未来もまた、戦いの火種が渦巻いていた。
これは辿るべきではなかった運命を歩んだ八人とひとりの世界の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-28 19:10:00
710830文字
会話率:47%
大学1年生の時一目惚れをした先輩に告白した主人公。
そこから2年の歳月が経ち先輩とは平和に関係が続いてきたはずだった…。
最終更新:2024-08-20 18:43:46
910文字
会話率:8%
苦労するのは大人。ちびっ子はやりたい放題で勝手に上級職になっていく!
幼い頃に盗賊の襲撃を受けて、奴隷商に売られた少年は、邪神召喚用の生贄奴隷として買われてしまう。
儀式で生命を失いそうになったところを、帝国の十三番目の騎士団に助けられた
。
邪神の顕現は阻止できたものの、十三番目の騎士団は壊滅的な被害を被り、多くの人の生命が失われ、帝国は多大なる被害を被った。
帝国の人々はその日の事件を『エレッツハイム城の悪夢』と呼び、五年の歳月が過ぎた今もなおその傷を引きずり、恐れていた。
生贄奴隷の生き残りーーチートなちびっ子たちと、彼らを救出した闇に生きるエリートな大人たちーーの歪んだ思考と、掛け合いと、成長の物語です。
剣と魔法の世界。
1話あたり1000文字~2000文字程度の短め構成です。
様々な人間関係、からみがあるので、展開はすごくゆっくり。気長にお付き合いください。
血生臭いシーン、戦闘・暴力シーンが多少あります。
※カクヨム、アルファポリスで掲載中のものを修正して掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-12 21:11:25
64897文字
会話率:28%
10年前、ダンジョンが現れた年から探索者として活動を始めた主人公飯村一也。
ハズレ職業『弓使い』な上に無能スキル『命中補正』が原因で周りの成長スピードに追い付けなくなった一也は、10年間1人で浅い層での狩りを続けていた。
しかし10年
の歳月を得てダンジョンに異変が現れ始めたタイミングでスキル『命中補正』が覚醒。
確定で会心の一撃を発動させることが出来るようになった一也は、ダンジョンの異変によって現れた高防御力で高経験値のモンスターを防御力無視で倒せるようになると最速のレベルアップを始め、改めてダンジョン攻略へと乗り出すのだった。
これは落ちこぼれ探索者として見捨てられた飯村一也が、会心の一撃を用いて昔の仲間を分からせ、ダンジョン攻略の最前線班へと上り詰める物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-11 15:34:57
252900文字
会話率:48%
栄枯盛衰という言葉があるように、栄えるゲームがあれば衰退するゲームもある。
『剣と魔法と銃』をコンセプトにしたとあるゲームが覇権を握る一方、少年——嵐丸朔弥が三年の歳月を丸々捧げるレベルにガチっていた似たコンセプトのマイナーゲーは、覇権ゲ
ーの台頭によって強い逆風を受け、人知れずにサービス終了することになる。今まで逆張り精神が働いて一度も覇権ゲーに触れてこなかった少年だが、このサ終とちょっとしたことをきっかけに完全上位互換とも言える覇権ゲーに殴り込むことにした。
どハマりしていたマイナゲーをサ終にまで追い込んだゲームがどんなものか確かめる為。それから——共に同じゲームをしてきた悪友二人と再会できることを信じて。
そして、マイナー故に魔窟と化した環境で牙を研ぎ澄まし続けてきた猛者共が外界に解き放たれたことにより、ゲームは大きく変化していくことになる。
※以前書いたもののリメイクです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-19 07:58:17
50299文字
会話率:26%
平穏な世界は、ある者の登場で突如として消え去った。
『つまらない、だそうです。あ、因みにこれ神様からのお告げです!』
【神の使徒】と名乗るその者は、大小・種族関係無い国王の前へと現れた。
その使徒は神様の為に【ゲーム】を開催すると言う
。
その名も【国家侵略ゲーム】。
5年の歳月の内、1つ以上の国へと侵略をする事。断れば【天罰】が下る、しかし成否は問わない、侵略を成功させた国には『5年間の《《何か》》を提供』すると言う。
そして、神からの注目を浴びた者には、ある賞品《ちから》が渡されると発言する。
あらゆる種族の選択、発想、そして戦う姿を眺めたい、そんな願望が見て取れる……本当にただの神のお遊びでしかないという事だ。
そんなふざけたゲームに対して当てつけの様に作られた団体。若くして、どの国にも属さない行商人達を纏めたパワルタの団長、キューべは【鉄壁の帝国】マリアへと侵略を始める。
ただ、戦場で何人もの行方不明者が出ており、誰かがパワルタ団の妨害を日々繰り返している事に辿り着く。
「子供、か?」
そこには異様な場で血に濡れた者が居た。
神の賞品《ちから》を手に入れ、鋼鉄の兵器を操る、平穏な生活を望む子供エルが居た。
「私と手を組まないか?」
そして戦いの末、エルはパワルタへと捕らわれ、2人は己の目的の為に協力する事になる。
1人は、平穏な世界を求めて、全員を殺す為に。
1人は、人生に刺激を求めて、世界を支配する為に。
歪にも絡み合う2人の夢の果て。
それは、いずれ世界を平穏へと導く事が出来るのだろうかーー。
※残酷描写は念の為。カクヨムにも投稿予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 23:06:03
43149文字
会話率:42%