とある村で宿を取った陸王(りくおう)、雷韋(らい)、紫雲(しうん)の三人。早めの夕食を摂り終わって寛いでいるところに、仕事を終わらせた村の男達が現れた。その中の一人が獣の眷属である雷韋に気付き、差別的な目で見てきた。その視線に気付いた陸王が
「何か面白いものでもあるのか」と問うが、男は答えない。その代わりに別の男が口を開いた。「吸血鬼じゃないんだし、異種族くらいいいだろう」と。それを聞き、修行(モンク)僧の紫雲が反応する。吸血鬼がいるのかと。男の言葉を引き継いで、宿の主人が答えた。ここではない、ほかの村に出るのだと。紫雲は勿論、雷韋も人助けのために動きたがった。だが、吸血鬼というのは堕天使が上位魔族に転化するときに時折現れる亜種だ。変異種と言ってもいい。その為、教会でも寺院でも吸血鬼に関する書物が僅かにあるだけで、生態などははっきり分かっていない。それに吸血鬼は亜種・変異種とは言っても上位魔族と同等なのだ。魔族に耐性のない雷韋が相手をするのは無理な相談だった。それでも雷韋は、純粋に困っている人々を助けたいと訴える。そこで陸王と紫雲が動くことになるが……。
※本作品はシリーズもので連作になっています。単体でもお楽しみいただけるかと思いますが、途中、前の作品を読んでいないと意味の分からない事柄が出て来ますので、その点ご注意ください。
※ファンタジーものですが、和洋折衷となっており、名前が漢字になっております。ルビは振ってありますのでご安心ください。
※一応、ダークファンタジーです。後半、グロテスクな描写がありますので、苦手な方はご注意ください。
※この作品はカクヨムでも同時掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-16 19:42:01
81638文字
会話率:36%
家族に虐げられて育った華峰小夜は、ある夜、妹の華峰旭の落とし物を探すために外に出た。
そこで、吸血鬼である不知火夜光と、吸血鬼のなりそこないである屍食鬼(ししょくき)に襲われているところを香月瑛人に助けられる。
助けられた小夜は、瑛人に
家まで送り届けられた。
そこで、首筋に傷がある者は皆、血清を受けるように言われるが、義母である菖蒲は小夜に血清を受けさせず、蔵に閉じ込めてしまった。
蔵の中、熱を出して苦しむ小夜を、いつまでたっても血清を受けに来ないことを訝しんだ瑛人が助け出す。
香月が所属する軍の研究所に連れていかれた小夜は、己の血が、吸血鬼や屍食鬼を人間に戻すことができると知る。
血の研究をするために、という名目で、小夜は研究所に雇われ家から出ることができた。
研究所の病室で、小夜の特性のために、吸血鬼の主である不知火夜光に婚約者候補として求められるが、申し出を断り研究所で働くことに。
研究所の離れを寮に、良質な血を提供するために健康的な生活を過ごす小夜は、瑛人と関係を育んでいく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-08 19:00:00
85368文字
会話率:33%
グールズバーグと呼ばれる世界に転移した矢巻総一は友人二人+人間ですらない連中と探偵社を開くことになった。
そもそも魔王討伐をしろと言われて転生したはずが、ナチスの亡霊のような治安警察に捕まり、天才格闘家に殺されそうになり、勝手に仲間にな
った変な生き物(と求人で来たアンドロイド)に翻弄され。
魔王を超える強大な魔力を悪用され、一時はテロリスト扱いされてパブリックエネミー認定されそうになったものの、初代魔王の秘宝を探し当てたことで一躍ヒーローとなった彼だが、今度は一緒に異世界転生した友が死んでしまった?
ネクロマンサーによって禁制品のゴブリンの脳を使った記憶デバイスに定着させられ、擬似的な幽霊となった友・白神を矢巻は救うことが出来るのか?
異世界でひたすら迷走する魔法探偵・矢巻の物語。
※少し間が空いてしまいましたが、まだまだ続きます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-10 19:06:30
185431文字
会話率:28%
魔王の《王族狩り》から奇跡的に生き残ったオリアンナ姫は、身分を隠し辺境の城塞都市で領主家の男子オーリンとして育った。
屍食鬼に覆われたエステラーン王国から、年に一度、聖鳥の助けを借りて会いに来る婚約者であるセルジン王に恋心を抱くが、王の時間
は十五年前から止まったまま。
ようやく王の影が迎えに来るも、婚約を破棄され、最後の《王族》として女王となるよう要求、王配候補を宛がわれる。
王の婚約者に戻るため、何より愛する王を助けるためには、《ソムレキアの宝剣》を手に入れ、魔王のいる王城へ行かなければならない。
それなのに父の故国、隣国アルマレーク共和国から勝手に決められた婚約者がやって来て、オリアンナ姫を連れ去ろうとする。
多くの罠が仕掛けられ、ありえざる者達の介入、オリアンナ姫自身も知らない生存の秘密が救出劇を歪めていく。
王国の暗黒の歴史に絡め取られながら、愛する国王を人間に戻す為、国王軍と竜騎士達の助けを借りて、国王救出のために男装の姫君が頑張るファンタジー戦記物語。
★旧版は2017年夏に、改稿版は2020年10月に削除致しました。読者様には大変ご迷惑おかけして申し訳ありません。
★この物語は、ハーメルンSS、アルファポリスでも重複投稿しています。
★挿絵は自作。いただき物の絵も「挿絵」に飾らせていただいております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-12 14:13:45
407047文字
会話率:45%
魔王の死から数年後、人間と魔族の争いは依然として続いていた。そんな世界で、特殊な出自を持つ一人の魔族の青年が、低脳で野蛮な種族とされるゴブリンが跋扈する魔族の属領の総督を任されてしまう。が、どうもその地域の様子がおかしい。
やがて、屍食鬼の
女従者を連れた魔族の青年は、否応なしにゴブリンが抱える問題に巻き込まれていく――。
中世的な世界で、コーカサス地方をモデルにした地に、ゴブリンを一般的なイメージとは違う解釈で書いてみるものです。
毎週金曜日か土曜日の更新となります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-05 21:40:52
606037文字
会話率:33%
草薙響(くさなぎひびき)はある日、御厨ミラノ(みくりやみらの)から『不死者』についての噂を聞かされる。あまり乗り気のない響ではあったが、ミラノの好奇心に煽られ、『不死者』のことを調べ始める。
そんな矢先、異形の姿をした『屍食鬼(グール)』を
目にする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-04 16:00:00
22362文字
会話率:56%
――「異者」。それは人類に仇なす天敵。一般的にゴブリンやオーガ、植物に擬態するもの、屍食鬼などの魔物。そして、咎人を総合的な呼称として「異者」と呼ぶ――
十五歳春。
二ノ園春夜は普通の授業と異者の専門的
知識が学べる東場八虱学園に入学する。
入学目的はただ一つ。父を殺した、咎人―闇影於茂登を見つけ出し仇を討つこと。そのためには試験で優秀な成績を収め、よりいい部隊に配属しなければならない…… 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-08-12 10:52:27
3151文字
会話率:33%
主人公:那雲真実(なぐもまこと)は運悪くタクシーに撥ねられ、気が付いたら転生させられることになっった。ちょうど同じ頃、異世界イスタリカにて異端魔術師によって悪魔召喚の儀式が行われていた。転生と召喚が重なり合い、真実は何の因果か屍食鬼(グール
)として召喚されてしまった。召喚された真実はその身に訴えかける強烈な本能(飢餓)のままに魔術師を喰らい、そして自身が屍食鬼(グール)として召喚されたことを知る……屍食鬼(グール)に与えられた二つの能力を身に宿しながら真実は異世界ライフを過ごすことになる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-02-01 01:18:49
99250文字
会話率:52%
屍食鬼って知ってる?
人の肉を食べるケモノなんだって。そいつらの写真撮ったらいいお小遣いになるんだって。
恐い?
ビビッてどうすんのさ、最近流行ってんだよ。やってみなよ。
ほら、そこにそんな馬鹿が一人いるよ。
キーワード:
最終更新:2010-12-13 21:37:18
19554文字
会話率:20%