15歳の誕生日の朝、前世の記憶を思い出した。
凛は異世界では魔導師だったのだ!
・・・その次はゴブリンだったけど。
そして直近の前世は寒村の農婦。
段々(?)地味になりつつも、魔導師時代に使った魔法陣の影響で記憶を継続したまま転生し続けてい
る凛の今度の人生は現代日本。
意外に魔術の使い勝手が悪いが、来世での内政チートの為にも頑張らねば!
カクヨムで先行公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-08-01 12:00:00
2642413文字
会話率:19%
寒村に迷い込んだ青年は、ふとした祈りから「石をパンへと変える奇跡」を起こす。飢えた人々に希望をもたらし、やがてその力が予期せぬ出会いと騒乱を招いていく。焼きたての香りに包まれた日々の中、癒しと笑いに満ちた物語が綴られる――これは、パンひとつ
で世界を変えたひとりの男の、静かなる救世譚。なぜかちらつく、二人の救世主の影を決して追ってはならない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-31 19:37:58
7110文字
会話率:42%
父の死をきっかけに、ロシアの寒村に戻った若き教師は、湖畔の古い館に身を寄せる。だが、静寂に包まれたはずの館で、夜ごと水音が鳴り響く。水たまり、裸足の足跡、誰もいないはずの部屋から聞こえる囁き――。
それは、かつて自らの手で湖に沈めた“彼女
”のものだった。
彼は確かに彼女を殺した。いや、選んだ。沈めることを。
そして今、湖の底に封じたはずの罪が、彼の中に音を立てて蘇る。
父の遺した言葉、狂人と化した神父の忠告、そして沈黙の中から現れる自我の影。
“本当の深度”とは、何も感じなくなることなのか?
それとも、罪の声すら聞こえなくなる、赦されない忘却なのか?
やがて彼は、自らも水へと歩み出す。
――すべてを沈めるために。
声が消えるその深さこそが、人の心の最果て。
そこに、彼は答えを見た折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-28 21:53:22
1189文字
会話率:7%
帝国の北方、首都から遠く離れた寒村。
帳簿係の「私」は、海の実情調査を命じられ、青白く光る海辺の村を訪れる。
そこでは、毎年のように人が「波の底から呼ばれ」、舟で沖に出て二度と戻らないという。
海は魔法と化学の廃液で汚され、魚は消え、海底
には奇怪な呪紋が刻まれていた。
浜辺で青い貝殻を拾う子供たち、網を引き続ける漁師、恐怖を口にしない女たち——
皆が黙って、恐ろしい何かと共に生きている。
やがて私は夜の浜で見た。
波の底から無数の青い手がこちらに伸び、海がまるで呼びかけるかのように囁いていたことを。
それは文明の光がもたらした、滅びの影であった。
しかし、それでも人々は海と向き合い、網を手放すことはしなかった。
——外縁の海で、私は知った。
呪われた波の底には、人が忘れようとしたものが、いまも確かに蠢いていることを。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 17:59:33
884文字
会話率:15%
こことは違う世界。世界の始まりの神の庭アウラ。そこに主人公は生まれ落ちた。
大陸の大半を占める広大なヴァイデンライヒ王国の国境沿いにあるゲーアノルト山脈の裾野にあるクルゼ村。よくある辺境の寒村にいる村人達は皆、茶色い髪に茶色い瞳。しかし
その少女だけが白銀の髪に青銀の瞳。
彼女は村長一家の虐待から家出をし、しばらく白狐の友達と山で過ごしていたが、ある日村人達に捕まって奴隷として売られてしまうところから物語は始まる。
彼女には前世の記憶があった。決して幸せではない記憶。でも生きていくには申し分ない教訓。
この世界の不条理にはもう我慢がならない。
私は私の心に従う。邪魔をするならば容赦はしない。だからこれは……私の欲なの。
少女は何故転生したのか?何故前世の記憶があるのか?どうして家族に恵まれないのか?どうして人は誰かを愛するの?
敢えて空気を読まない不遜な幼女が“常識”に凝り固まった王国人達に波乱を巻き起こす。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 17:00:00
1003518文字
会話率:41%
辺境の寒村で診療院を営む医女・白蓮(びゃくれん)ユエは、村一番の変わり者と呼ばれていた。人嫌いで口数が少なく、観察眼は鋭く、薬草と解剖を愛する日々。
そんな彼女が突如、帝都の王宮に召し上げられる。
「帝妃が毒で死んだ。その死に、呪いの気配が
あるのだ」と。
──だが、ユエは鼻で笑う。「呪いで内臓は溶けない。これは、理の毒だ」
死を診て、生を知る。少女医師は己の頭脳だけを武器に、混迷の宮廷へと踏み込んでいく。
囲碁のように盤上に置かれていく情報。
香も占も使わず、推理で暴く“毒”の正体とは?
異端の医女が暴く、禁じられた真実。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 23:46:35
1448文字
会話率:40%
辺境の寒村で診療院を開いていた女医・【蘇 静蓮(そ・せいれん)】は、ある日、王命により都へ連れ去られる。
名目は「天子の病の相談」――だが、実際に任されたのは後宮で相次ぐ“呪殺事件”の解明だった。
死者の血は凍っていた。
病でも毒でもない
「死」に、香や呪いと騒ぐ女官たち。
だが静蓮には見えていた。歯の噛みしめ跡、指の硬直、そして――秘された動悸の不整。
「これは呪いじゃない。明確な殺意による【心臓麻痺】です」
医学の眼と冷静な頭脳を武器に、静蓮は真実を暴き始める。
だがその裏には、皇子の継承権、禁忌の毒草、そして“記録から抹消された妃”の存在が……?
正義感ではなく、ただ「わからないことが嫌」なだけ。
だけど、知ってしまった以上、見過ごせない。
――これは、後宮の澱の中に踏み込んだ、一人の異端女医の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 21:32:50
6414文字
会話率:16%
辺境の寒村で薬師をしていた少女・リュウは、ある日突然、都から来た役人に“選定”され、攫われるように皇都へ連れて行かれた。
就職先は――《宮廷鑑定所》。
そこは、病、不審死、毒、呪い……
あらゆる不可解な事象の“真偽”を見抜く者たちが、静
かに集められた“陰の部署”だった。
「これは毒ではありません。香の組み合わせによる酸欠です」
冷静な観察と豊富な知識で、死の真相を暴く少女・リュウ。
しかし、その才能はすぐに上の目にも留まり、やがて後宮に渦巻く政治と陰謀の渦中へと巻き込まれていく。
「知ってしまったからには、見過ごせません」
辺境から来た無口な少女が、宮廷に巣食う“嘘”と“闇”をあぶり出す。
薬と推理と毒と嘘。
少女鑑定士の静かな戦いが、今、始まる――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 20:50:22
7868文字
会話率:40%
【お知らせ】
コミカライズ第一~二話、コミックガルド様にて公開中!
オーバーラップノベルス様より、四巻が発売中。
2019/12/31 Web版完結。
2021/2/4 特別展『断章』開催。
前世らしき記憶を持つ少年アッシュは、決意
した。記憶にある便利な生活を、今世に取り戻そう。
辺境のド田舎、何の地位も財産もない農民の倅に、そんなことが果たしてできるか。
少年は笑った。まず、無理だろう。だが、笑った。
どうせこれ以上ないほど絶望的な今世だ。精一杯夢を見て、全力で追いかけて、思い切り前のめりにくたばってやろうではないか。
これは、文字を覚えるところから始めた少年が、田舎の寒村を仰天させ、辺境の領都を発展させ、王国を震撼させ、世界を変革する記録。
後世に伝説として語られる、文明復旧の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:00:00
1311632文字
会話率:33%
ある寒村で生まれ育った少年、彼が狼に噛まれたことで、旅が始まる。
これは人狼と呼ばれるようになった者の旅の話。
最終更新:2025-07-20 23:56:26
25049文字
会話率:34%
リク・ハルトは、大陸西端の寒村で「無価値」として育った少年だ。村は人間と魔族の交易拠点に位置し、繁栄を求める者たちの影で、無力な者は搾取されるだけの存在だった。村の同年代の仲間たちは優秀で、剣術や魔法の才能に恵まれていたが、リクはどの分野で
も目立たず、村でも軽視される存在だった。
ある日、分断地帯の古い遺跡で、リクは「魔物契約」の古文書を発見する。自分では戦えない弱さを補うために魔物使いの道を選び、最初の使役魔物となる「ゴルム(影オオカミ)」を契約することに成功する。しかし、これはリクにとって始まりにすぎなかった。彼は「スキルツリー」を活用し、戦略的に自分を鍛え上げ、交易と策略を武器に、大陸全土を揺るがす存在へと成り上がっていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-08 15:35:49
175151文字
会話率:47%
三毛猫症候群――。
それは、いまだ原因も解明されぬ奇病の名だった。
発症者は生まれたとき、頭部に生きた三毛猫が刺さるように癒合した状態で誕生する。
猫は血を流すこともなく、胎児の成長とともに頭蓋、神経、血管の一部として融合していく。
その
異様な姿は、まるで人と獣の境界が崩れたかのようだった。
確認されている症例は、世界でわずか数名。
いずれも日本人だった。
そしてその多くが、猫の寿命とともに命を終えた。
最初の記録は、戦後間もない寒村で生まれた少年だった。
母はその子を必死に守ろうとしたが、村は「異形の子」「呪われた血」として家族を追いやった。
少年は、15歳のある冬の朝、凍てついた川のほとりで短い遺書を残して命を絶った。
――こんな姿で生まれたくなかった。
その言葉は、社会を揺るがせた。
国は急ぎ、三毛猫症候群保護法を制定した。
学校、職場、地域社会での差別を禁じ、彼らの権利を守る法整備が進められた。
だが、法律ができても人の心は変わらなかった。
好奇、恐れ、憐憫、差別――。
それらは形を変え、言葉を変え、発症者に降りかかり続けた。
そして今。
またひとり、その宿命を背負う命が、この世に生まれようとしていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-04 11:05:40
11044文字
会話率:20%
公爵令嬢リディアは“光属性”の聖女適性をまったく示さず、王太子ユリウスから婚約破棄を突きつけられた。
だが彼女の真の力は、測定不能とされた 〈影属性〉──光を喰らい、闇を操る稀少魔力だった。適性をゼロと偽装した教会と宰相の陰謀を看破したリデ
ィアは、影の研究ノートと転移石を携えて辺境グレイムーンへと旅立つ。
荒れ果てた寒村で待っていたのは、資金難・瘴気病・閉鎖鉱山の三重苦。
しかしリディアは影マナ炉を開発し、難治病を癒す〈影ポーション〉を量産。護衛騎士ロキや審問官ラナ、商会長カルロスらと手を組み、領地経営と医療改革で次々と奇跡を起こす。瞬く間に噂は王都を揺るがし、彼女を陥れた王太子派は窮地に追い込まれていく。
──そして王都断罪会議。
「無能」と蔑んだ元婚約者の前で、リディアは影の聖女として覚醒し、改竄された適性判定の裏を暴露。国王は跪き、影の研究所を王立直属機関として招く。
光と闇が反転する時、ざまぁの鐘が鳴り響く!
影属性×魔導科学で領地も人心も救い上げる痛快リベンジ&溺愛ファンタジー、ここに開幕。
追放ざまぁ・研究無双・経営チート・ハッピーエンド保証! ※基本サクサク更新、シリアスもすぐにスカッと解決します。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-28 21:50:00
76972文字
会話率:38%
「貴族令嬢として、何が正しいのか。」
それを知らぬまま、威圧と虚勢で周囲を遠ざけていたアニェッタ。
それが当たり前だと信じていたのに、学園最後の日、公爵令嬢アストリッドの冷たい声に打ち砕かれる。
恥をさらし、逃げ帰った社交界。家族に叱責さ
れ、北の寒村へ追われてしまう。
居場所をなくした彼女が遠い地で出会ったのは、自分を恐れず笑顔を向けてくれる人々だった。
他人の言葉に耳を傾けること、礼を伝えること、小さな勇気を出すこと。
それは、今まで知らなかった優しさの形だった。
変わろうとするのではない。ただ、気づくこと。
それが“悪役令嬢”だった彼女が見つけた、本当の強さであり優しさ。
これは、“特別”になれなかったひとりの少女が、
それでも新しい一歩を選び取り、歩き出す物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 20:03:04
14274文字
会話率:19%
嘉元十五年、外患内憂の大遼帝国。皇帝は身分を問わぬ最高学府「天璇書院」を再興し、全国から才覚ある若者を集める。
貧しき寒村から都へ上った平民少年・李俊は、天性の術適性と強靭な信念を武器に、成長していく。
だが天璇は学び舎であると同時に、朝
廷・外戚・御史院・青山といった諸勢力が暗闘を繰り広げる帝国最大の火薬庫だった。
術と理、法と忠、正義と信念――
それぞれの“問い”が交差し、帝国の未来を揺るがす若者たちの物語が、今始まる。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-02 21:20:49
5314文字
会話率:30%
この物語はAIによって書かれています。
「死ぬために、ダンジョンに潜った。」
僻地の寒村に生まれ、日々のいじめと無関心にさらされてきた高校生・山瀬陽斗。生きる意味を見失い、自殺のつもりで噂の《ダンジョン》へと足を踏み入れる。
しかし、死の恐
怖に追い詰められたその瞬間、陽斗は「生きたい」と本能的に叫んだ。
目覚めた力、初めての勝利。そして彼が拾ったのは、モンスターの《卵》だった。
やがて手に入れる最強スキル《悪魔の寵愛》。それは死の願いに応える“力”であり、世界を壊す呪いだった。
生きるために力を求め、暴れる少年。人間を愛せなかった元・人間の悪魔。
壊れゆく世界で、少年が選ぶのは破滅か、それとも――?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-26 20:35:40
4469文字
会話率:28%
山奥の寒村・御山村(みやまむら)に赴任した新任教師・芦原透。初めて来たはずの村で、なぜか既視感に襲われる彼を、子供たちは「先生、おかえり」と迎える。不気味な祠、曖昧な夢、記憶の奥で何かが目覚める夜。失われた記憶と重なる“私”という声が、静か
な日常を徐々に侵食していく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-20 20:42:28
9169文字
会話率:18%
あらすじ
山奥の寒村で貧しく暮らす青年ライルは、亡き父の遺産に苦しめられていた。村八分にされただけでも辛いのだが、伝説の神器「聖槍エリスグル」という不思議な槍を引き継いでおり、それが理由で莫大な借金を背負わされてしまった。妙に怪しげな金貸
しが「聖槍を壊せたならチャラ」とそそのかした事で、ライルは破壊を目論む。
しかしダメ。何をしても壊れる気配無し。あまりの頑丈さに一度は「これ無理っしょ」とすっかり諦めてしまう。のんびりと田畑を耕し、性悪な幼馴染をしばく日々が続く。
それでも結局は返済によって追い詰められたことで、彼は風のように駆け抜けた。ダンジョンに住み着いた、凶悪な魔獣の存在を知ったためだ。
「もう何だっていい! 壊せるならどんな手段でも!」
これが全ての始まりだった。聖槍を壊せるほどの、圧倒的強者を求めてさすらうという、長い長い旅路に続いていた。
※注 本作品は試験的に、一部内容をAIの書評機能を活用および参考にして加筆修正しました。ただし下準備から執筆にいたるまで、自力で書いています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-08 21:04:55
119126文字
会話率:54%
大学生の篠宮友梨奈は、教授に頼まれて訪れた青森の寒村・徒来村で、村に伝わる奇妙な伝承の調査を始める。そこは不自然なほど老人ばかりが暮らし、外界から隔絶された空気をまとっていた……。探索を進めるうちに、彼女は「キリストの墓」と呼ばれる謎の聖
地へと辿り着き、同じく村の秘密を追う民俗学徒・和嶋研一と出会う。二人はやがて、村に隠された恐るべき真実……不死の契約に迫っていく。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-07 00:48:45
18357文字
会話率:48%
サブカルチャー大好きな普通のちょっと残念な少女が魔法少女になった途端、異世界に飛ばされる。
奴隷として捕まっていた耳と尻尾が生えた少女を助けるところから物語は進み始める。
魔法の使い方も覚えて立ち寄った村を救ったことから聖女と呼ばれるように
なった。
そこは光と闇の勢力が遥か昔より争い続けている世界であったのだ。
平和な村に襲撃する悪魔や鬼、獣人。
死闘の末、仲間に加わり絆を深めていく。
やがて寒村だった村を現代の知識を活用し街へと発展させていく。
慣れない異世界生活をエンジョイしながら色々な騒動に巻き込まれていく。
等身大の少女の成長と仲間との絆で国家、世界と立ち向かっていく。
ギャグあり、感動ありのドタバタ異世界生活。
果たして少女の運命とは・・・
メインストーリーはゆーっくり進んでますので、ぜひ先の章までお読みください。
死神として異世界転生した女子高生の少しダークでシリアスな小説も同時投稿してますので、そちらもぜひお読みください!
どちらもご感想、評価など随時、受付中です。
励みにもなりますし、より良い作品で楽しんで貰う為にもお待ちしております!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-01 17:07:52
819825文字
会話率:36%
長崎郊外の寒村で「花が咲いたような斑点」を出して死ぬ若者たちが現れる。村では「呪い」だと騒がれるが、主人公・綾は症状と村に残る“古いオランダ医師の記録”から「梅毒末期」と推測。だが感染源は不明。
一方、ヒーロー・志岐は幕府密偵として村に潜入
し、裏で阿片を売っていた元商人を追う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-21 07:45:48
104768文字
会話率:36%
魏の寒村に生まれた青年・藍兆(らんちょう)は、幼少より拳脚に取り憑かれ、あらゆる技を貪欲に習得していく。数々の武術家を打ち破り「拳脚の天才」と称されるも、やがてその強さに虚しさを覚え、全ての技を捨てて山に籠る。
「打たぬことこそが至高
」と悟った藍兆は、風の流れや獣の動きから意の本質を探る、無為自然の修行へと向かう。
藍兆は再び人里を離れ、消息不明となる。彼の拳脚はついに「打たずして打つ」「踏まずして踏む」無形の域に達し、人々はその姿を恐れ尊び、「拳脚の鬼」と呼ぶようになる。
一人の男が己の技を極め、捨て、そしてなお追い求め続けた、名人とは何かを問う皮肉と風格に満ちた寓話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-14 21:28:03
975文字
会話率:31%
時は二〇〇九年。能力者保護法により設立された『風車宗治を讃える会』(通称、組織)に所属する霜降伊代は【必中】の能力者である。ある日、組織の責任者・作倉卓からの命令に従い、伊代はかつて任務で救い出し、自らを尊敬の対象としている【分裂】の能力
者の日比谷忠治ともに、N県冬馬地区の寒村へと出かけた。冬馬地区には地母神と呼ばれる能力者がおり、組織は能力者保護法に基づいてこの地母神を保護しなくてはならないのだ。
地母神運営事務局にて巫女服の女性・芽衣に案内された伊代と忠治は『地母神』と相対するも、能力者保護法に基づきこの『地母神』を殺害する。冬馬の地を偽の神から解放した伊代と忠治は、空に青白く光るウマを発見した。
呪術師の集団『神切隊』の隊長・桐生あきらの協力により、この青白く光るウマが『冬馬』と呼ばれる怪異と特定される。伊代は【溶解】の能力者の常磐溶石を引き連れて、この『冬馬』を討伐した。
伊代の同期には天平芦花というファッショナブルな女性がいる。質素な格好をする伊代とは好対照だが、二人は仲がよい。ある日の任務により、芦花の旧友の婚約者を伊代が討たねばならなくなった。芦花は伊代に陳情するも、伊代は任務を執行する。芦花は自身の【転送】の能力により応戦せざるを得なくなり、マンションで上下左右に移動しつつの能力バトルが繰り広げられる。
秋月千夏という後輩がいる。組織の「期待のエース」として張り切る千夏は、能力者に関する研究にも興味津々であり、能力者保護法と密接に関わってくる作倉の高校時代の友人関係に首を突っ込んでくる。この破天荒な後輩に、伊代も巻き込まれてしまう。
霜降伊代の本名は作倉あゆといい、作倉卓の一人娘である。一人娘であることを隠し通すべく、霜降伊代と名乗っている。さまざまな能力者との出会いと別れを経て、伊代自身の過去に迫っていく連作短編形式の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-27 12:10:00
70091文字
会話率:45%