乙女ゲーム「蒼の瞳に星が輝く刻」の世界のヒロインに転生したイリー・マッケンロー。彼女の最推しは、悪役令嬢のフローティア・レヴァラレン公爵令嬢だった。
イリーの選択ひとつで、フローティアは残酷な破滅を迎えることになる。フローティアを敬愛するイ
リーは、なんとしてもそれを防がなければならなかった。
イリーにとって、フローティアは悪役令嬢などではない。例え世界に刻まれた運命が存在していようとも、自分が『ヒロイン』になるつもりはなかった。
フローティアとの出会いは、エルスティード王国王立魔導学園の入学式。イリーは平民でありながら魔法の力を持つため入学することになる。初邂逅の瞬間、イリーは興奮のあまり初手を誤った。入学早々、フローティアをドン引きさせたイリーだが、例えいびられようとも屈するわけにはいかない。リッツも多少は引いているが、イリーの理解者として協力することになる。
フローティアの婚約者であるアルヴァルド王太子、宮廷騎士見習いのジークローア、宮廷魔法使い見習いのリグレット、アルヴァルドの弟エンリケ、イリーの義兄マルク。タイプの違う美形たちがイリーに迫り来るも、イリーに靡くつもりは一切ない。イリーが気に掛けているのはフローティアただひとりである。
イリー・マッケンローは元来の設定である「平民出身でありながら魔法の力を持つ」に加え、転生者としてチート能力を身に付けていた。それは本来、物語中盤で発覚することであるが、イリーは前世の記憶を取り戻すと同時に覚醒した。イリーがフローティアを救うために遺憾なく発揮しようと目論む「聖女の力」である。ゲームにおいてその力は悪役令嬢を破滅に導く要因のひとつであるが、ゲーム通りの運命は辿らせないと決意しているイリーにとって使い方を間違えることのできない力である。
イリーは、フローティアは悪役令嬢ではないと証明したい。欲を言えばフローティアが愛されるようにしたい。そうとは知らないフローティアはイリーに対してつんけんするが、イリーにとってはフローティアのお小言も愛である。打っても響かないイリーにフローティアはたじろぐばかりであるが、それで引き下がるような根性なしの令嬢ではない。
悪役令嬢の破滅ルートを絶対にぶち壊したい変わり者ヒロインとそれに翻弄される悪役令嬢の奇妙な関係が世界に刻まれた運命を変える。
*カクヨムにて完結済み(2023年3月)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-15 12:00:00
144046文字
会話率:63%
【書籍化】
角川ビーンズ文庫様より好評発売中
コミカライズ(CW様、ニコニコ静画様)連載中
大国グランカルストの第二王女、フェリシア。きょうだいたちの中で唯一母が違う彼女は、彼らに煙たがられながら生活していた。
そんなとき、父王が早め
の隠居を決行。兄王子が王に即位したため、厄介払いとばかりに遠い異国・シャンゼルに嫁がされることに。
半年間は婚約者としてシャンゼルに滞在することが決まったフェリシアだったが、お相手の肖像画を見た途端、前世の記憶が蘇って――
「なるほど、このままだと国に捨てられ当て馬になったあげく、失恋引きずって泣き暮らす一生になるわけね」
そんなのごめんだと、彼女は自身の趣味を武器に、平民となり薬屋として生きていくことを決める。
「ふふ。誰が王太子殿下になんて恋してやるものですか。これで晴れて私は自由よ!」
これは、思い込みの激しい王女が、ただひたすら間違った方向に突っ走っていく物語である。
*こちらは書籍とは内容が大幅に異なります。
*カクヨムにも載せています。
*キリが良いため、完結表示にしております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-05 18:44:22
126252文字
会話率:35%
大好きな姉がひどい目に遭わされたので相手を殴ったところ、美形だけど残念な公爵令息に惚れられてしまい、プロポーズまでされてしまった変わり者令嬢のお話。
※ヒロインが人を殴る描写があります。苦手な方はご注意ください。
最終更新:2023-07-19 20:27:03
8420文字
会話率:44%
【化かし合い】
【騙し合い】
【殺し合い】
この世の闇を生きる女達。
齢十七。
その3人の女達の目指すものは。
異世界道中、往来の隨に
舞わせてみせましょう。百鬼の集い。
蠱毒のような現世を渡るは、"鵺"
;の様に………
藍色の夜空に咲き、偽りと本音の間を生きる華の仕事人
《どうぞ、一件試しに仕事を発注してはいかがですか?》折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-06 19:56:22
2043558文字
会話率:78%