西湖の北壁に聳える、ホテルの様な瀟洒な病院を舞台に、愛憎渦巻く事件が繰り広げられる。たまたま病院の最新設備を取材に来た新聞記者孤堂駿介が巻き込まれる連続殺人事件。彼はそれを解決できる。彼はそれを解決できるのか?一匹狼の元暴走族、型破りな新聞
記者孤堂の活躍やいかに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 10:03:55
9799文字
会話率:63%
アデリーヌがあまり興味の無い貴族家や王家のあれこれをここまで覚えているのには理由がある。端的に言ってしまえば、アデリーヌの副官であった男が不相応にもレティシア嬢に心を寄せていたからだ。
年に数度、王城でほんの少し顔を合わせるだけ。特にレテ
ィシア嬢から特別な想いを感じさせる何かがあったわけでもない。ただ、毎回顔を合わせる。
手紙のやり取りをするでもなく、贈り物をするでもない。オレンジの木が並ぶ中庭から廊下に差し込む柔らかな陽射し。その光の中で、侍女を引き連れた美しい令嬢と、適切な距離を保ちながらもとろけるような眼差しを注ぐ北壁の騎士。
一幅の絵を眺めるように、アデリーヌはよくそれを眺めていた。用事が終わればすぐに立ち去らなければならないというのに、声をかけるのを戸惑うほど完成された美しさと穏やかな時間がそこにはあった。
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本作品の結末がハッピーエンドかバッドエンドかは、読者様のお心に任せます。作者はそれなりに幸福な結末だと思いますが、苦手な要素のある方はご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-01 11:29:29
29895文字
会話率:43%
子どものころ、カルト的な人気を誇る漫画家、諸星 大二郎に魅せられ、そのまま大人になった。
漫画はモロ☆(第7回手塚賞入選『生物都市』)と、その朋友・星野 之宣(第9回手塚賞入選『はるかなる朝』)しか読まず、純粋培養されて育ったと言っても過言
ではない。
とくにモロ☆は長年心の師であり、創作におけるめざすべき頂点でもある。
モロ☆みたいになりたくて研鑽を積んだつもりだが、その北壁はあまりにも高すぎた……。
※本作はしいなここみさんの『フェイバリット企画』参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-31 20:10:00
3000文字
会話率:3%
リル・フィオレ王国王位継承戦争は、すでに5年の月日が経過していた。国王ヘルブラントに従うリニは、王の妹リシャナの教育係に選ばれる。戦争を勝ち抜くためとはいえ、少女を戦場に出すことに葛藤しながらも、リシャナは才能を示し、リニはそんな彼女にひか
れていく。
二人の前に立ちはだかるのは戦争と身分差。この戦争は終結するのか。
『北壁の女王』のリシャナが「北壁の女王」に至るまでの話。
*いつも通りゆるっと更新。
*今回は月水金の週3回更新とします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-19 08:00:00
156445文字
会話率:55%
リル・フィオレ王国国王の妹・キルストラ公爵リシャナは国の北の国境を預けられている。かつて王位継承戦争で戦の才能を示したことから、軍を任されるようになったのだ。
国王は唐突に気が付いた。優秀で美しいこの妹が、まだ結婚していなかったと言うこ
とに。
シリアスになり切れないラブコメです。身分が高すぎて自由の利かない王妹と継ぐはずではなかった爵位を継いで、かつて一目ぼれした姫君を口説きに行く公爵の話。
*いつも通り、ゆるっと行きます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-02 08:00:00
257772文字
会話率:56%
舞台は異世界トゥオネラ。トゥルク王国北壁ノルドグレン辺境伯爵家の令嬢として生まれたウィルヘルミナ・ノルドグレン。その前世は、実は男だった。魔物が暗躍する世界で、『神獣眼』を持って生まれたウィルヘルミナは幼いころからその命を狙われている。両親
を殺された残虐な事件をかろうじて生き残り、前北壁当主である祖父ラウリ・ノルドグレンに保護される。そして謎の男イルマリネンと奇妙な出会いを遂げ――――。陰謀渦巻く異世界ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-15 00:00:00
521538文字
会話率:26%
シリアスなダークハイファンタジー。 ※中世欧州風ではなく、近世欧州風な異世界を舞台にしています。
斜陽の王国の「英雄」に祭り上げられた少女の物語――。
400年の栄光と繁栄を誇っていた西方の大国、フェルナーデ王国にも斜陽の時代が訪れ
ていた。王都ルテティアは政治が腐敗し、犯罪が多発し異形なる魔物の噂が絶えずにいた。その暗黒の時代に、一筋の光が生まれる。『英雄』と呼ばれる貴族の少女レルシェル。騎士として為政者として急激に名を上げ始めた彼女であったが、彼女は民衆の考える『英雄』像ではなく、一人の少女、悩みや迷いを抱えた一人の人間だった。
魔物と戦いながらレルシェルはルテティアの一部「北壁」の改革を進めるが、王国では革命の気運が高まり、王国南部でついに武力蜂起が発生する。討伐軍の一員となったレルシェルであったが、王国軍は敗北。レルシェルは善戦するも、それを理由に内通を疑われて投獄される。それは王国側による陰謀であった。
王都まで迫る革命軍であったが、仲間により救出されたレルシェルの活躍もあって、互角以上の戦果を上げるも市民の暴発によって王妃ディアーヌは革命軍に降伏を申し出るのであった――。
かくして共和政府がたちあがるも、不安定な新政府の中にも陰謀や謀略の類は尽きない。不安な日々を送る市民たちにも魔物の影が闇から這いよっていた――。(十章現在)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-08 22:44:20
368434文字
会話率:38%
現実に、飽き飽きとしていた。不完全な世界。負荷を強いる社会。偏見の飛び交う日常。
そこから解き放たれるというのなら、異世界生活も悪くない。
神奈はやさぐれていた。居酒屋でぐだを巻いていた。ひどいありさまだった。独身仲間が一人また結婚してし
まったのだ。
社会に出て働くこと、家にいること、どちらが正しいのだろう。
そんな疑問から解放されようとするかのように、異世界からの手に引かれて、神奈は冒険の旅に出かける。
王が用意していたとびきりの魔核と、神が用意してくれた願望を力にする剣をもらった神奈に敵はなく?
これは、黒の勇者と呼ばれることになる一人の女性の冒険譚。
*現在、北壁編。魔王軍の七将と黒の勇者一行の激しい戦いが描かれます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-01 13:44:53
178084文字
会話率:49%
王国の防衛戦の一角を担う“北壁”。
押し寄せる蛮族を防ぐ砦へ、王家に最も近いとされる王錫公家のユミエルガ姫が嫁ぐことになった。
しかし北の大地でユミエルガ姫を待っていたのは、三人の主人候補。
現当主である北方辺境伯は告げた。
「君が好いた
者を領主としよう。好きに選びたまえ」
伯弟のスヴェン、嫡男のヴェルナー、次男のクラトス。
誰も健康優良男子であったが、それぞれ癖があって一筋縄ではいかない様子。
(私がしくじったら王国が滅ぶ…。まともな相手を領主にしないと!!)
これは、これまで初恋さえ自分に許さず生きてきた少女の恋物語。
※逆ハーではありませんが、複数の相手役が存在します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-10-28 23:56:59
7506文字
会話率:52%
「……は?」
其れは途轍もなく唐突に始まった。
北域は一年の殆んどを冬の季節に覆われる。
故に食物を育てるという事は至難の業。
浮浪者や乞食を養えるほどに、北域は食料が豊富ではない――そういう事が相俟って、警邏部隊所属の少年少女
達は、上の命令に従い厳しい取り締まりを始める。
―――其れがまさか、彼らの故郷――其の滅びへの予兆だとも知らずに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-10-01 21:04:43
1646文字
会話率:20%