――婚約を解消したい。
それが、王太子テオからセリアに告げられた最初の言葉だった。
「君にはもう魅力を感じない」
「リリーナ嬢は、君よりも、ずっと人の心に寄り添える」
理不尽な理由で捨てられ、侮られ、学園中の冷笑の的となった聖女候補セリ
ア。しかし彼女は泣き崩れず、ただ黙って図書室に通い続ける――己の信じる魔術と理論のために。
そんな彼女に手を差し伸べたのは、攻撃魔法の得意であり、ライバルだと思っていた魔術師・ユリウスだった。
「……式の接続点が間違ってる。君の癖、また出てるぞ」
癒しと攻撃、相反する属性を一つに融合させた禁断の魔術「再結晶式」。
二人の研究はやがて王国全体を揺るがす成果へと昇華していく。
そして迎えた公開魔術試験の舞台で――奇跡は起こる。
「……遅すぎました、テオ様」
失った女は、かつてよりも遥かに美しく、強くなっていた。
これは、すべてを失った少女が、自らの手で人生を再構築する物語。
婚約破棄から始まる、痛快魔術ファンタジー!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 01:24:32
13880文字
会話率:34%
⸻
(静寂の中、拳が風を裂く音)
ナレーション(渋く熱く)
「時は飛鳥。海を越えた一人の男が、隋の都に降り立つ。」
(黄河の夕日、小野妹子が背を向けて立つ)
「名を、小野妹子――太子の影として育てられた、沈黙の刺客。」
(鉄拳
を振るう裴世清の咆哮)
「立ちはだかるは、隋最強の宰相・裴世清。
その拳は、鋼鉄すら砕く“鉄腕”。だが――」
(妹子が無音のまま背後を取る)
妹子(冷笑しながら)
「まぁまぁ……ご挨拶に、拳を添えましたの♪」
(激突!閃光!石柱が砕け、拳と拳が交錯する)
ナレーション
「拳が言葉となり、拳が国境を越える――!」
(裴の腕が砕ける)
妹子(囁くように)
「さようなら……地獄で、お元気で」
タイトルロゴ
『爆裂小野妹子伝 〜死闘!鉄腕宰相・裴世清〜』
ナレーション(締め)
「今、歴史の裏側で、もう一つの“外交”が始まる。」
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-11 06:31:40
1317文字
会話率:37%
蒼穹学園。
魔族、人外、異能者――この世界のあらゆる「異端」が集められる統一教育機関。外見はまるで理想郷のように整備され、秩序と理性を尊ぶ学園都市だ。
だがその実態は、「管理された自由」の名の下に、生徒たちの“力”と“資質”を監視・選別す
る閉鎖空間だった。
その学園に、四つの災厄が、今日、転入する。
蒼く燃える異端の不死鳥。
夢を喰えぬ悪食の夢喰い。
金を愛する欲望の神機人。
破壊を愛す冷笑の吸血鬼。
彼らはまだ“仮面”を被っている。
友を作り、教師に従い、模範的な生徒を演じる。
だがいずれ、その仮面は砕ける。
本性が露になったとき、この学園は音もなく、確実に崩壊する。
滅びは、笑いながらやってくる
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 14:38:32
1966文字
会話率:32%
主にこの小説を構成する要素であり、想定している読者層
①ピカレスク(ジャンル)
②アンチヒーロー
③人間ドラマ
に興味のある層向け。
摩天楼の光が夜を照らす大都市ルミナシティ。
近年に突如として生物、無機物に由来した異能を一部の人
間が身に宿す世界において、警察、軍隊、法律……
既存の秩序を司る公機関は無力に等しく、人々は新たな正義を求めていた。
そんななか治安を守るべく異能を宿したヒーローのみで結成された民営組織、≪ラージェスティス≫が発足したものの犯罪はさほど減ることはなかった。
さらには優秀なヒーローを雇えるかという、地域毎の治安格差も発生してしまう。
世界の歪みを凝縮した掃き溜めの街ダンプシティでかつて暮らしていた、世間を俯瞰し、冷笑し、皮肉とユーモアを交えて嘲笑いながら鏡を見て自傷するのが日課になっていた青年は、ある日不思議な夢から目覚めると鏡の異能を手にする。
大都市ルミナシティの正義の使者である偶像に込められた力を繰るアイドルヒーロー、ジョン・スミス。
犯罪組織ホープレスを率い、都市の悪事に関わる毒煙の化身ゴーストスモッグ。
金銭と大衆の価値観に縛られた正義。
自らを害さない人でさえ平気で踏み躙る悪。
どちらにも与さない鏡の英雄ミラーガイは銀の輝きで闇を照らし、日夜善を嗤い、悪に嫌悪を催し、私利私欲を追求しながら我道を突き進む……
以下、作者(?がらくた)からの注意書き
基本的には3人称1元視点のアンチヒーロー小説となります。
この小説は各種小説投稿サイトに投稿されています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-27 06:46:25
10634文字
会話率:20%
マゼンタ惑星では、技術が進歩する一方で、貴族と平民の古い階級制度がいまだに支配している。そんな世界で、かつての冷笑的で目的を見失った元兵士エリアンは、謎めいた才女「技術の聖女」ジュリエッチから危険な任務を引き受ける。
単純な仕事に思えたが
、エリャンはすぐに命を脅かす陰謀の渦中へと引き込まれていく——秘密結社、未知の力、そして世界の秩序を揺るがす禁じられた真実。混乱の中で、エリャンとジュリエッチは意外なパートナーシップを築くが、激しいやり取りの中で次第に抑えきれない引力が芽生え始め、互いにどう向き合えばいいのか分からなくなっていく——挑発、皮肉、そして思いがけない距離の近さに揺れながら。
権力と真実が高くつくこの世界で、エリャンは新たな目的を見出せるのか——それとも、自らを包む闇に呑み込まれてしまうのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-29 11:45:30
129673文字
会話率:24%
竹尾高橋、通称「エクソシスト」は、世界を脅かす妖怪と戦うためにその能力を向上させた伝説の妖怪ハンターだ。悲劇的な過去に影を落とされて育った竹尾は、超人的な力と速度、そして守護のルーンを駆使して、日本の民間伝承に登場する妖怪たちを狩り続けてい
る。皮肉屋で冷笑的な性格は理解しがたいが、その行動の背後には逃れられない深い痛みが隠されている。
『妖怪ハンター』では、危険がひとつひとつ迫る中、生死をかけた戦いだけではなく、もっと深い意味がある。人間らしさを理解し、そして何よりも、狩人と追い詰める妖怪たちを繋げる謎を解き明かすための闘いが繰り広げられる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-30 08:30:30
30642文字
会話率:18%
一浪の末大学に入学した主人公・秋山真宏は、大学内に友達は一人もできず、大学の講義に付いていけずにいた。そんな中、大学唯一のオタサーに入ることでキャンパス・ライフを好転させようと画策する。しかし、新歓イベントの明るい雰囲気に耐えられないばかり
か、入学早々にもかかわらず残酷な仕打ちに遭う。虚無感に打ちひしがれる中、母親の使いで、5年ばかり会っていない幼馴染の家に行くこととなる。さっさと用事を済まそうとすると、たまたま幼馴染・早川絵里が"宇宙系アイドルVtuber"の「諸星メルル」として配信を行っているのが判明してしまう。その後、真宏は絵里にとあるアクシデントで「5年ぶりの再会」を果たすこととなるが...。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-15 18:00:00
37173文字
会話率:29%
依頼人は呉服問屋・山城屋のおかみのおふじ。彼女はある人物に強請られていた。強請の種はおふじの火遊び(不倫)である。
強請っているのは坊主で、しかも高僧と名高い静謫(じょうたく)上人という人物に強請られているという。
こんな奴が名高い高
僧の訳がない、絶対に贋物だから強請り坊主を懲らしめるためにこっちも贋物の静謫上人を、と依頼してきた。
雪之丞たち贋物屋はこの依頼を受けることにするが、さてそこで問題が起こる。誰が贋坊主に化けるのかという問題が。
舞台上の坊主役となればカツラで済まされもしようが、実際に成りすますとなれば別である。つまり、誰かが実際に頭を丸めなければならないということなのだ。醜い押し付け合いが始まるところであったが、ひょんなことからその贋坊主役として近所に住む放蕩坊主が名乗りを上げた。
この放蕩坊主、名を静寛と言い、喧嘩はする酒は飲むというとんでもない坊主だったが、試しに贋坊主の衣装を着せてみれば中々に堂に入っている。それもそのはずで彼こそが本物の静謫上人その人であった。
自分のニセモノが現れてハバを利かせていると知っても特に何をするわけでもなく冷笑を持って傍観していたのだが、それが脅迫まがいのことまでしているとあっては放置しておけないというわけだ。
とにもかくにも、その贋物ぶりに気を強くした山城屋のおふじはさっそくこちらこそが本物と連れ歩いた。
強請り坊主の方は大慌てとなったが、相手もまた自分と同じく贋物であると気づく。強請り坊主は寺社方の役人に手を回し、静謫上人の本物比べを画策。
さて、本物比べの当日。後見役の雪之丞と助三(変装済み)が付き添った。だが、その日は埒が明かず結論は次回に持ち越された。
帰り道、静寛が曲者に襲われるもこれを撃退する。静寛は、用心棒についていた助三と雪之丞の出番がないほどの腕の冴えで、助三と雪之丞が訝しむ。ここで初めて静寛が本物の静謫上人であることを二人が知る。それならばそれでやりようがある、と雪之丞たちは悪だくみを始める。
そして、再び開かれた本物比べの席上に座頭の惣右衛門が立派な武士の姿にて乱入。静謫上人は元々が武家の出で、その生家である旗本の用人が首実検しに来たという仕掛けである。正体がバレて観念した強請り坊主は這う這うの体で江戸を逃げていったのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-14 09:27:09
35463文字
会話率:33%
「貴様にこの国の未来は託せん。処刑だ!」
燃え上がる大広間。冷徹な王の宣告が響いた瞬間、アルヴィス・レオンハルトの運命は一変した。
かつて王国の英雄と称えられ、第一王子アレクシスと肩を並べて戦った彼は、一夜にして「反逆者」の烙印を押され
る。
剣も誇りも、すべてを奪われた。
仲間だったはずの貴族たちは冷笑し、かつての王弟子は見下ろすように彼を嘲る。
そして——
死刑宣告の代わりに与えられたのは、最果ての地への追放。
だが、その地こそが全てを覆す舞台だった。
そこはかつて、世界を震撼させた魔導帝国ザル=ナグラドの遺跡が眠る地。
滅びたはずの王国、封印された禁忌の魔法、そして今なお息づく伝説。
「だったら、俺がこの地を支配してやる。」
絶望の果てから始まる、逆襲と王国再建の物語。
今、アルヴィス・レオンハルトの"成り上がり"が始まる——!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-13 22:40:46
1906文字
会話率:27%
肺炎で死んでしまった黒木雄司(30歳独身)。気付くとよく分からんモヤになっていた。
出会った吸血鬼に姿と名前を与えられて、ようやく生活が(再)スタート。
ってか僕インキュバスなんですか?
この世界1アホな魔族らしいですけどマジで?
(元の種
族がどうであれ)僕はそうじゃないってところ、見せつけてやるしかないか。
そんな、冷笑主義なインキュバスの異世界ライフです。(※お色気シーンは無いです)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-22 11:44:57
6963文字
会話率:42%
冷笑系の私。ついつい友達へ陰口を言うが、そんな自分は好きじゃない。友達がやっていた筋トレもやってみようと思い立ち……。なろうラジオ大賞第六回応募作。
最終更新:2024-12-11 20:29:32
603文字
会話率:30%
人生には避けられない不運ががあるものだ。とはいえ、それはあまりに無情で、あまりに巨大すぎた。
今まさに、地球は迫りくる巨大隕石との衝突によって滅亡の瞬間を迎えようとしていた。
宇宙局がその発表をしたとき、世界中が混乱に陥った。ある者は
犯罪行為に走り、ある者は自ら命を絶ち、ある者はシェルターに閉じこもり、またある者は食料を抱えて安住の地を求めて彷徨った。映画のように誰かがなんとかしてくれると現実逃避する者もいれば、悔いのない人生を送ろうと奔走する者もいて、また冷笑する者、気が狂う者、家族と過ごす者、何も知らない虫や動物を羨み……と人々はそれぞれの方法で残された日々を過ごした。だが、いよいよ終末の時が目前に迫ると、皆が同じ行動を取った。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-12-07 11:00:00
1543文字
会話率:22%
「つまり――で――なる。ゆえに――だ。私の理論が正しければこれで、正しい、正しい正しい、ああ……」
とある研究所。博士は一人呟き続けていた。もう何回目になるだろうか、自身が掲げる理論の精査をしているのだ。しかし、それはやがて世に向けた呪
詛に変わり、ともすれば、博士の姿もまたそれ相応に見えてくる。伸びきった髪と髭。爪はひび割れ、肌には掻いた痕が残っている。その老体は、修復を諦めた廃寺のように見えた。
――無理だ。タイムマシンの開発など。
突然、博士は叫び声を上げ、嵐で揺れる木のように身を大きく揺らし、机の上にあるものを床に叩き落とした。
その心の声は、かつて自分を冷笑した人々のものと、内から湧き上がる自分のものが重なり混じり合っていた。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-08-10 11:00:00
2240文字
会話率:20%
代替タイトル:RE:Dream: The Secret of Our Dreams
夢想家聖使者(ムソウカ・セイシシャ)、16歳の少年は、他の人々とは異なる現実の中で生きている。彼には現実の世界がまるでゲームのように見えていた。周囲の人々
はゲームのNPC(ノンプレイヤーキャラクター)のように、動きが繰り返され、表現に限界があるように感じられる。顔はしばしばぼやけ、まるで未完成のグラフィックのようで、近しい人々だけがはっきりと見えるのだ。
この奇妙な世界の中で、セイシシャは孤独を感じていた。その視界について話すたびに、家族にさえも奇妙な目で見られる。孤独の中、彼を支えるのは一つの大切な経験だった。それは夢か、それとも現実だったのか、彼の心を揺さぶる少女との出会いだ。少女はセイシシャが求めていた温かさと安らぎを与えてくれたが、夢の中で少女が消えてしまった時、彼は深い喪失感に襲われる。
その少女を探し求める執念から、セイシシャは自らの経験や感情を綴った小説を書き上げる。予想外にも、その小説はベストセラーとなった。しかし、世間の冷笑や懐疑的な反応によって、彼の本当の思いは見過ごされてしまう。自分の経験をより深く理解するため、彼は学校の超常現象クラブに参加するが、現在そのクラブの唯一のメンバーとなっている。
クラブを存続させるべきか迷っていたその時、一人の少女が突然クラブに加入したいと現れる。彼女との出会いを通じて、セイシシャは「目に見えない世界」へと再び深く引き込まれていくことになるのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-05 18:54:01
6239文字
会話率:6%
少し気の弱い男子大学生、幸太は夏休みを前にして彼女である唯に別れを告げられる。茫然自失となりベンチで項垂れる幸太に「君大丈夫?」と声を掛けて来た女性、鬼龍叶。幸太は叶の美しさに思わず見とれてしまう。二人の出会いは運命か?偶然か?
想いを募ら
せていく幸太を叶は冷笑を浮かべて見つめる。『人の気持ちは変わるもの。本当の私を知った時、君は今の気持ちでいてくれるかな?』
若い男女が織り成す恋愛ホラーミステリー。語り継がれる怪談には裏がある。
短編『縛られた想い』より、鬼龍叶をヒロインとして迎えた作品です。
ジャンルはホラーですが、恋愛要素が強い為怖さは全然ありません。
(この作品は他にエブリスタ、アルファポリスでも投稿しています。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-13 12:10:00
95808文字
会話率:52%
かつて世界は、度重なる”災厄”の襲来に成すすべもなく、絶望の淵に追いやられていた。人々は希望を失い、暗闇の中で生き延びる術を模索していた。だが、希望を捨てなかったひとりの技術者が、転生召喚術を生み出す。
異世界から召喚された転生者たちは、
異能の力を駆使して次々と災厄を退け、人々はこの奇跡に歓喜した。人類はついに生存の術を見出したのだ。
だが、そんなある日、ひとりの少女が”おまけ”として召喚されてしまう。彼女には異能も特別な才能もなく、さらに過去の記憶すら失っていた。無力な存在として世界から嘲笑を浴び、居場所を失う少女。
しかし、少女は人々の冷笑にも屈せず、運命と向き合い、自分の道を模索する。誰もが見向きもしない彼女の中に、やがて人々を震撼させる秘密が隠されているとは知る由もない。少女の無力さの裏に潜む真実が、世界の運命を大きく変えることになる。
これは砂塵が渦巻く世界に生まれ落ちた、1人の少女の物語。
宿命に翻弄されながらも生き抜くことを決めた、はかない命の鎮魂歌。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-21 23:57:32
12171文字
会話率:41%
ベルガ辺境伯家に、家庭教師として雇われた主人公。愛するつもりがなかった相手を好きになる話。
前作
『君を愛する事はない。── けれど? 〜冷笑を浮かべる雪山辺境伯は決して愛を乞わない〜』ありますが、このお話単体で読めます。
※ 『第5回「
下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞』の応募作品です。
※お題は「雪山」を選択。
※1000字以下など条件有り。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-13 18:09:50
1000文字
会話率:37%
「君を愛する事はない」と言った相手は、弟の嫁だった忌々しい女。
※ 『第5回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞』の応募作品です。
※お題は「雪山」を選択。
※1000字以下など条件有り。
最終更新:2023-12-11 17:13:13
958文字
会話率:6%
冷笑に僕は心臓を破壊された
最終更新:2023-12-12 00:26:37
250文字
会話率:0%
君を抱くつもりはない、初夜に彼からそう告げられたーー。
しがない伯爵令嬢のエーファには、三つ歳の離れた姉がいる。姉のブリュンヒルデは、女神と比喩される程美しく完璧な女性だった。端麗な顔立ちに陶器の様に白い肌。ミルクティー色のふわふわな長い髪
。立ち居振る舞い、勉学、ダンスから演奏と全てが完璧で、非の打ち所がない。正に淑女の鑑と呼ぶに相応しく誰もが憧れ一目置くそんな人だ。 一方で妹のエーファは、一言で言えば普通。容姿も頭も、芸術的センスもなく秀でたものはない。無論両親は、エーファが物心ついた時から姉を溺愛しエーファには全く関心はなかった。周囲も姉とエーファを比較しては笑いの種にしていた。 そんな姉は公爵令息であるマンフレットと結婚をした。彼もまた姉と同様眉目秀麗、文武両道と完璧な人物だった。また周囲からは冷笑の貴公子などとも呼ばれているが、令嬢等からはかなり人気がある。かく言うエーファも彼が初恋の人だった。ただ姉と婚約し結婚した事で彼への想いは断念をした。だが、姉が結婚して二年後。姉が事故に遭い急死をした。社交界ではおしどり夫婦、愛妻家として有名だった夫のマンフレットは憔悴しているらしくーーその僅か半年後、何故か妹のエーファが後妻としてマンフレットに嫁ぐ事が決まってしまう。そして迎えた初夜、彼からは「私は君を愛さない」と冷たく突き放され、彼が家督を継ぐ一年後に離縁すると告げられた。
※この作品はアルファポリス 、魔法のアイランド、エブリスタにも載せています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-24 22:56:46
106799文字
会話率:47%
なるべくなら、独り言はしないほうがいい
最終更新:2023-02-04 21:47:00
1682文字
会話率:0%
婚約相手である第四王子フィリップは聡明で学園女子の憧れの対象であるが、逆に主人公アリーヌはお菓子作りが趣味という以外に取り得もない地味な侯爵令嬢。
いつも冷笑を浮かべるだけの冷淡な王子に愛されることもなく、婚約破棄されたアリーヌだったが、す
ぐに彼女の元に幼馴染であった一人の青年がやって来る。
幼馴染によって愛されることを知るアリーヌ。
そして実は婚約破棄には隠された裏が~みたいなお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-04 12:12:49
6806文字
会話率:34%