「ふんっ! あんたみたいなザコが決勝に残るなんてね!!」
相手チームのキャプテンがこちらを睨みつける。
彼女こそ、春の大会を制した『スターライト学園』のキャプテンであるハルカだ。
「今日こそはお前を倒す。信頼できる仲間たちと共にな」
俺はそう言って、スコアボードに表示された名前を見た。
そこにはこう書かれている。
先攻・桃色青春高校
1番左・セツナ
2番二・マ キ
3番投・龍之介
4番一・ミ オ
5番三・チハル
6番右・サ ユ
7番遊・アイリ
8番捕・ユ イ
9番中・ノゾミ
俺以外は全員が女性だ。
ここ数十年で、スポーツ医学も随分と発達した。
男女の差は小さい。
何より、俺たち野球にかける想いは誰にも負けないはずだ!!
「ふーん……、面白いじゃん」
俺の言葉を聞いたハルカは不敵な笑みを浮かべる。
確かに、彼女は強い。
だが、だからといって諦めるほど、俺たちの高校野球生活は甘くはない。
「いくぞ! みんな!!」
「「「おぉ~!」」」
こうして、桃色青春高校の最後の試合が始まった。
思い返してみると、このチームに入ってからいろんなことがあった。
まず――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-02 10:10:00
219466文字
会話率:36%
王都の中央にそびえる白亜の塔――その頂には、選ばれし者のみが入ることを許された「王都学院」が存在する。魔法と剣の才を持つ貴族の子弟たちが集い、王国の未来を担う人材が育つこの学院に、一人の少女が通っていた。
名はベアトリス=ローデリア。金
糸を編んだような髪と、透き通るような青い瞳を持つ、美しき伯爵令嬢。気品と誇りを備えた彼女は、その立ち居振る舞いひとつで周囲の目を奪う、まさに「王都の金の薔薇」と謳われる存在であった。
だが、彼女には胸に秘めた切ない想いがあった。
――婚約者、シャルル=フォンティーヌ。
同じ伯爵家の息子であり、王都学院でも才気あふれる青年として知られる彼は、ベアトリスの幼馴染であり、未来を誓い合った相手でもある。だが、学院に入ってからというもの、シャルルは王女殿下と共に生徒会での活動に没頭するようになり、ベアトリスの前に姿を見せることすら稀になっていった。
「ベア、また一人で昼食か?」
友人の一人が声をかけても、彼女は微笑みで答えるだけだった。その微笑は、どこか寂しげで、冷たい風のようだった。
「私は平気よ。彼には……王女殿下という、ふさわしい方がいらっしゃるもの」
そう言ってベアトリスは、手にしていた魔導書を閉じ、立ち上がる。そして学院を離れ、城壁の外れにある「旧市街の地下迷宮」へと足を運ぶのだった。
かつて王都を守るために築かれたその地下迷宮は、今では訓練場として解放されており、一定以上の許可を得た生徒ならば立ち入りが認められていた。だが、危険な魔物が潜むその場所に足を踏み入れる者はそう多くはない。
しかし、ベアトリスは違った。
「──火よ、我が敵を焼き尽くせ。“クリムゾン・レイン”!」
紅蓮の雨が降り注ぎ、現れた魔物たちが一瞬で灰と化す。彼女の魔力は学院でも屈指のものであり、その戦闘技術もまた実戦経験に裏打ちされたものだった。
怒り、悲しみ、失望。シャルルへの報われぬ想いが、彼女の心に炎を灯し、それが戦場での強さとなって現れる。何度も迷宮に足を運び、何百、何千という魔物を打ち倒すうち、いつしか彼女は「地下の女王」とまで呼ばれるようになっていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 16:10:00
175274文字
会話率:38%
※医薬分業
医薬分業とは、薬の処方と調剤を分離し、それぞれを医師、薬剤師という専門家が分担して行うことを意味しています。
ヨーロッパでは800年近い歴史があり、神聖ローマ帝国のフリードリヒⅡ世(1194~1250年)が毒殺を怖れて、主治医の
処方した薬を別の者にチェックさせたのが始まりと伝えられています。
1240年には5ヵ条の法律(薬剤師大憲章)を定め、医師が薬局をもつことを禁じました。これが医薬分業と薬剤師制度のルーツとされています。
薬剤師は医薬分業と切っても切り離せない職業なのです。
明治に入ってから取り入れられた『医薬分業』の考え方に基づき、医薬分業は、厚生省(当時)が37のモデル国立病院に対して完全分業(院外処方箋受取率70%以上)を指示した1997年以降、急速に進み、2003年に初めて全国の処方箋受付率が50%を超えました。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 08:27:13
3919文字
会話率:16%
聖女か魔女か。美しい少女は友と成長し、やがて国を守る最強の剣となる。
■50万PV感謝!■
憧れの騎士になるため、男爵家の娘ラーソルバールは王都にある騎士学校を受験する。
模擬戦闘試験で受験生が皆、現役騎士達に軽くあしらわれる中、幼い頃から
独学で剣を振ってきた彼女は騎士団長の一人と互角に戦い、周囲を驚かせた。
魔法が不得手でありながらも、なんとか試験に合格し騎士学校に通い始める。
そして運命の悪戯か、幼年学校時代からラーソルバールを宿敵として追いかけ続ける公爵令嬢エラゼルと再会。
学校の内外で色々な事件や国家単位の陰謀に巻き込まれながらラーソルバールは成長していく。
対立しつつ背を預ける、そんなエラゼルとの関係は……。
望まぬ戦いや、抗えない出来事に苦悩しながら、それでも少女は未来のために「騎士」になるため歩みを止めない。
やがて彼女は騎士となり、国の危機に立ち向かうことになる。
ちゃんとしたファンタジーの世界を少しだけハートフルに、ちょっとコメディっぽく、少しだけの涙を添えて。
ラーソルバールの人生(友情と恋と冒険と戦争)の物語です。
■
■騎士編に突入しました!!■
転移転生無し、主人公はチートキャラでもありません。
序盤の戦闘シーンは以下のあたり。
「第一章:(三)牙竜将」「第三章:(四)思い出と因縁(後編)」「第四章:(一)通り雨のあとで」
************
恋愛話は二部に入ってからです。気長に読んでいってください。
第一部 騎士学校/学生編
第二部 騎士学校/調査と出会い編
第三部 正騎士編
こちらに本作関連の小ネタもあります(外部リンク→カクヨム様)
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894176653折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-14 14:39:13
1045921文字
会話率:40%
カタリタケのパック工場のバイトに入ってから、カタリタケが食えなくなったという里卯の話に友人は「わかるわー。食品工場って食材の匂いが凝縮されてめっちゃ嫌な臭いになるんだよなー」と共感してくれたのだが。
しいな ここみ様主催『梅雨のじめじめ
企画』参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-11 17:37:17
1596文字
会話率:42%
ワタナベはこの世に生を受け、仙台でエロ本と出会い、東京の大学で合同結婚式に参加するため統一教会に入信しようという夢を持ち、会社に入ってからは多くの非常識な同僚と出会いつつ、記者として世界各地を回りながら、報道コメディアンという新たな分野を切
り広げるが、人からは愚かな人生と言われ、デクノボーと呼ばれ、そういうものに私はなりたい、という人生を歩み続けている。
何言ってるのかよく分からない(富沢風に)
でも死ぬ前に、愚かだったのは俺のせいではない、と一言断っておきたい、という断末魔、慟哭の記。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-31 10:00:00
27657文字
会話率:6%
受験期に入ってから『勉強した方が良いのか、けれど小説は書きたいしなぁ……』と無駄にくすぶっていた期間の影響で、執筆能力の著しい低下を実感した上、あまりにも『何かを続ける』ことが出来ない三日坊主レベル9999の私が、気まぐれでやろうと思いつい
た短編集。目的はズバリ、『執筆能力の向上と、継続能力の獲得』です。毎日一話、どれだけ短かろうと、どれだけ時間が無かろうと書きます。
ただシナリオを練るのに費やせる時間も、費やすことを許容できる時間も無いので、思いついた『それっぽい』話を書き続けます。
イメージは、『第1話:〇〇(〇〇には各話のタイトルが入る……予定)』の『3000文字~』の展開を書いていくつもりです。起承転結でいうところの承と転だけ。序破急でいうと序と破だけ~みたいな……。
設定も登場人物も曖昧で、中途半端なところで始まった物語が、物すんごい中途半端なところで終わります。
あと受験期の時間削ってやってるので、年越したら一話100文字とかになるかもしれないですが頑張っていきます。
ご了承ください。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-20 13:51:16
38195文字
会話率:37%
とある少年が布団に入ってから眠りにつくまでの時間を描いた作品。少年は布団に入って、いろんなことを感じたり、悩んだりします。そんな眠れない夜の時間に寄り添ってあげてください!
最終更新:2025-05-01 20:05:17
11115文字
会話率:6%
病弱と噂される竜王・ハインゲル。
次々と冒険者が討伐に挑むも、みな霊脈に入ってからの記憶を失って戻ってくる。
それは義妹ハミィの全力護衛による“無血防衛”の結果だった。
かつてハインゲルに一目惚れしたハミィは、己を鍛え抜き、先代竜王から“
娘”として認められるほどの実力者に成長。
可憐なドレス姿と恐ろしいまでの武力を併せ持つ彼女は、今日も“お義兄様”のために、無遠慮な侵入者たちを手刀で昏倒させていた――。
しかしある日、ハミィの拳を“愛”と勘違いしたとんでもない男が現れ……!?
可憐で最強な義妹と、心優しき病弱竜王の、甘くて激しいラブコメファンタジー!
※夏祭りさま作成の『異世界で恋愛!ジェネレーター』(https://generatormaker.com/app.php?app=zjfmkk3sb38mrz)で出た、『病弱な竜王と、ギャップのある義妹の、ほのぼのした恋愛を考えてください』を元に書きました折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-24 18:04:45
3976文字
会話率:37%
春の陽気が漂う3月のある日、彩花は自室の机に座り、手作りアクセサリーを手に持っていた。原価2000円のビーズとワイヤーで作ったネックレスだ。彼女はフリマアプリでこれを5000円で出品していた。ささやかな副収入を得るための小さな挑戦だった。
ある日、彩花は驚くべき発見をした。大手通販サイトで、誰かが彼女のネックレスを15万円で出品しているのだ。写真はフリマアプリのものと全く同じ。まだアクセサリーは一つも売れてないので明らかに「無在庫転売」――在庫を持たず、注文が入ってから仕入れる手法だ。彩花の頭に、あるアイデアが閃いた。「これ、利用できるんじゃない?」そして、大手通販サイトで15万円のネックレスを自ら購入した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-15 16:29:53
1823文字
会話率:15%
ボクはミエル、パーティの安全を守るために目立たない仕事でも、がんばってきたんだ。
だけど、ボクのパーティに、万能タイプの勇者が入ってからは、ボクの居心地が悪くなってきた。
ある日、勇者から、「役に立っていないくせに、給料を取り過ぎだ
。」とパーティを追い出された。
そんな中で出会った【失敗続きの武闘家美女】が仲間になってくれた。
「わたしはバカだからさ。あなたのように頭がいいひとに、あこがれるのさ。」
さみしかったので、ボクといっしょにダンジョン攻略をしてもらったら、あっという間に大金が手に入った。
元パーティの連中は、風のうわさによると、ダンジョンで行方不明になったと聞いた。
「足手まといのボクがいなくなったのに、なぜなんだ?」と不思議に思ったが、嫌な過去は忘れることにした。
【警告】 ミエルは知りませんが、元パーティの結末という悲劇は、かなり残酷な描写です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-02 22:44:43
129506文字
会話率:55%
眠れない人へ…
眠くなったはずなのに、ベッドに入ってからなかなか眠れず困ったことはありませんか?
そんなとき、誰かに寝かしつけてもらえるようなお話です。
最終更新:2025-02-27 16:07:29
518文字
会話率:30%
栗生真魚は絵の天才だった。
でも高校に入ってから彼女が絵を描いた話を聞いたことがない。
ある日僕は彼女と出会う。
彼女の秘密とは?
キーワード:
最終更新:2025-02-02 00:59:12
28625文字
会話率:38%
ずっと好きだった彼女の微笑み
ずっと奈津を好きだった私。
でも、奈津には原さんという彼女がいることを私だけが知っている。
奈津のことを諦めきれなくてそういったサイトで知り合ったさやかさんに相談したりしているうちに、大学に入ってから奈津と原
さんが別れたことに気付いてしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-01 21:34:12
3381文字
会話率:15%
伯爵令嬢ローザリアと隣の領地の伯爵令息オズモンドとサイラスの兄弟は幼馴染だった。男の子達の後を頑張って付いて歩き、野原を走り回ったり川で魚を捕まえたりと伸び伸びと過ごした。三人はとても仲の良い友人だった。ローザリアとサイラスが八歳の時婚約
が整った。ローザリアがサイラスを意識し始めたのは貴族学院に入ってからである。ずっと変わらない態度のサイラスに安心を抱いていた。最終学年になったある日友人と話しているサイラスの言葉を聞いてしまうまでは。
「ずっと一緒で飽きないのか」と聞かれ「まあな」と言った彼の言葉はローザリアの心を鋭いナイフで切ったかのように抉った。
その上偶然馬車で通りかかった時にサイラスが女性を連れて歩いていたのを見てしまう。更に気分転換に友人と街歩きに出た時の帰り道、例の女性に腕に縋りつかれながら連れ込み宿のある横道に入っていくのを目撃してしまいローザリアは恋の苦しさに気付いた。心が鉛を飲み込んだように沈み込み涙が止まらなかった。次期伯爵家当主として婚約を続けるのか否か大事な局面に来ていたローザリアは母親とサイラスの兄に相談する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 18:06:04
40773文字
会話率:50%
リリエルは公爵家の長女だ。五歳下に弟がいるのでいずれ家の持っている伯爵を継いで女伯爵になる。そんなリリエルに見合い話が来た。相手は侯爵家の次男。顔合わせで天使のような美貌のハロルドに一目で恋をした。
ハロルドは月に一度のお茶会でもプレゼント
を持ってやって来た。会話も卒がない。二年程するとハロルドが何処か遠くを見ているような気がしたが、惚れた弱みで気が付かないふりをした。貴族の結婚はこんなもの、結婚すれば歩み寄れると思っていた。けれど貴族学園に入ってからハロルドが見ているのは私ではない。視線の先にいるのはとても美しい人だった。私とは正反対の華やかな美人。貴方はどうしたいのかしら、私は限界だ、一年も他の人を見ている貴方なんて。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-21 16:53:01
10244文字
会話率:34%
※ルクシオンの継承者の第0章のあとに入る予定だった話です。
施設に入ってから1年後、ヌルは師アハトと共に2年間の地上任務部隊に派遣された。任務の内容は強化手術の成果を発揮すること。
単純な地上任務だと思われていたが、この任務がヌルの人
生を大きく変え、師弟の関係を歪ませる。
ヌルとアハトの影に隠された2年間とは一体…。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-01 11:27:21
44675文字
会話率:59%
幼少期に父親とある約束をした少年ハクは、その約束を果たすため政府軍に入る。
そして、政府軍に入ってから知ることになる様々な真実や思惑。
この世界を二つの勢力に分けた力とは何なのか。
立ちはだかる苦難や困難、強敵に対してどう立ち向かっていくの
か。
仲間との出会いによりハクはどんな成長をしていくのか。
これは父親との「約束」を果たすための物語だ――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-17 22:57:06
96682文字
会話率:24%
当時小5だった私はイジメに合い学校をサボって時間を潰していた公園で年下のあいつに出会った
年下のクセに私より大人びて落ち着いて優しくて…気が合い仲良くなったけど私が中学に入ってからお互いに連絡をとらなくなり音信不通…
時は流れあいつの存
在も忘れかけていた中2の夏…偶然に再会した彼はちょいワルの危ない美少年になっていた折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-13 02:00:55
3236文字
会話率:69%
娼館で娼婦から生まれたシャロアンス。
彼の幼年時代と、シドレース魔法学院に入ってから初恋の人、フィローリに出会うまでのお話。
シャロアンス誕生日(11月11日)記念書き下ろしです。
最終更新:2024-11-11 00:00:00
3229文字
会話率:29%
主人公・龍太郎は、かつて「天才」と呼ばれ、小学生時代に全国大会を制した経験を持つ。しかし、中学に入ってから身長が伸び悩み、次第に勝てなくなり、テニスから距離を置こうと考えるようになる。彼は自信を失い、かつての栄光を忘れたいと思いながらも、高
校のテニス部に入部する。
高校で出会ったのは、かつて日本の頂点に立ち、世界でも名を轟かせたが、今は無名の存在となっている伝説のプレーヤーだった。身長という自分の弱点を知り尽くした彼の指導の下、龍太郎は新たなテニススタイルを模索することになる。
天才だった少年が再び輝くためには、何が必要なのか?身長という壁に挑み、パワー全盛のテニス界で勝ち残るために、彼はどんな変化を遂げるのか?龍太郎の新たな挑戦が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-19 19:23:20
1974文字
会話率:0%