私は、リザレクテッド。人類が一度、絶滅したあとに“再生”された存在。目を覚ましたら、知らないアウロイドに言われた。「あなたの所有者よ」って。……は? 意味わかんない。しかも私は、生殖能力を持つ“特別な個体”らしい。なんでそんな設定つけたの。
めんどくさい。服を着ろとか、学校に行けとか。知らない世界で、「生きろ」って言われても困るんだけど。でも――ソファでだらけて、配信ばっか見てた私に、誰かがちゃんと向き合ってくれた。「君は君だよ」って。それが、私の“再生”のはじまりだった。所有された人間だけど、私は自由に生きる方法を探してみたい。少しずつでいい。この世界に、自分の居場所を見つけられるように。
「リザレクテッド:人類再誕」のリメイクです。未来を舞台にした、人間とアンドロイドが織りなす、サスペンス溢れる群像劇です。ガールズラブっぽい描写が少々あります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 21:00:00
98664文字
会話率:22%
人類は一度、滅んだ。
そして今、「リザレクテッド」として再生された彼らは、アウロイドと呼ばれる機械たちに所有される存在となっていた。
生殖能力を持つ個体が出現したことで、再び人間は未来を得るのか、それとも──
電脳と遺伝子が交錯する世界で、
少女たちは「人間であること」の意味を問う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-12 20:51:55
80137文字
会話率:44%
流星群の夜、星読みのマスターに拾われたアウローラは、長命種ばかりの弟子の中ではまだまだひよっこ。でも筋はいい。マスターと姉兄弟子たちとともに、持ち込まれる国家レベルの依頼を読み解きながら成長中。いつかは姉兄弟子たちのように独り立ちして、世
界の謎を解くような星読みになるのが目標。
ある日、兄弟子のジェロームが失踪したと連絡があり、突然その代理を務めることになったアウローラは、大陸一番の大帝国、ディレクトラへ。五千年に一度の星巡りに起きた謎解きを任され、突然の大抜擢。がんばります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 10:30:00
56527文字
会話率:34%
『アウロラ写本』
それは紀元前を生きた者達の歴史と世界の成り立ちが語られている一方で、未完の神話としても有名だった。
「六百年もの間、途絶えることなく続いた『災禍戦争』の時代――それを神々の争いと呼ぶのなら、きっとその人にとって神話た
りえるだろう」
死の島に漂着した青年は、聖書に語られていない空白時代を知っているという隠者と出会い、物語は語られる。
青年は息も静かに居住まいを正した。
己の人生においてなにか変化をもたらすだろうことを感じ取ったのだ。
「さて、どこから話すべきか……そうだな、やはり黄昏の女神アーミラから始めよう。
苛烈を極めた時代を生きた、彼女達の物語――」
❖ ❖ ❖
異世界の空気感を表現するため文体を硬くずっしりしたものにしています。
戦闘描写や伏線も盛りだくさんなので是非読んでみてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-16 06:20:00
142122文字
会話率:28%
とある星アウロラ、この星は魔法により発展した世界であった。
ある日、空から降り注いだ隕石によって世界は一転した。
隕石によって大地は荒れ果て、大勢が亡くなった。しかし厄災はそれでは終わらなかった。
空から降り注いだ隕石とともにこの世界に降り
立った泥のような怪物による被害が起きたが、こんな世界になっても人々は荒廃した世界で賢明に生きていった。
後に"星降の日"と呼ばれる数日が経ったある日、一組の夫婦が捨て子を拾いアレンと名付けられた。
それから十五年後、成長したアレンの旅が始まるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-14 12:25:47
175277文字
会話率:55%
ここは異世界、港湾国家バルトローズ。
その王家の血を引く名門・ミミローズ家の令嬢、エリザベス・アウローラ・ミミローズ、通称エリザベス・ローズ。
わずか18歳にして内政改革・外交の重責を担う彼女は、冷徹な判断力から“棘の姫君(プリンセス・ソー
ン)”の異名で知られていた。
だが──そんな彼女にも、誰にも邪魔されたくないひとときがある。
それは飛空艇での移動中、紅茶の香りに包まれながら思案にふけるティータイム。
そして、その時間をさらに特別なものにしてくれるのが、忠実なる侍女リリーの語る“異世界の物語”。
凄腕のアサシンでありながら、希少な異能力〈写書記憶(ブックリーダー)〉を持つ彼女は、異世界の本から得た知識をまるで見てきたかのように語ることができるのだ。
外交の緊張と陰謀が交錯する空の旅路。
紅茶の湯気の向こうで、語られる異世界の物語は、現実の世界へと静かに影響を及ぼしていく──
これは、棘の姫君と語り侍女が織りなす、紅茶と空と物語の交差点。
エリザベス・アウローラ・ミミローズ(エリザベス・ローズ)
頭脳明晰。ミミローズ家の切れ物令嬢。18歳にしてバルトローズの内政改革・外交を担うやり手。
容姿端麗、知性派であるが、周りからは冷たい性格と見られている。
実際は面白いものが大好きであったりする。
通称「棘の姫君(プリンセス・ソーン)」
リリー
アサシンであり、幼き頃からのエリザベスの従者。幼少期から鍛え上げられたアサシン能力と、希少な異能力〈写書記憶(ブックリーダー)〉持ちで、異世界の書物に精通している。
名前はエリザベスから頂いた。20歳。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 17:34:48
9873文字
会話率:41%
乙女ゲーム【夜の神と暁の契り】は、存在しないヒロイン死亡エンドを迎えた。――筈だった。
敬愛する祖母に育てられた鈴來《れいら》は、交通事故にあい目を開けると、乙女ゲームのヒロインであるレラとなっていた。
シナリオ通りに【皇立アウローラ魔法学
院】に通うことになり、いざ尋常に! と登校したレラ。しかし、ライバルである悪役令嬢も愛を育むはずの攻略対象者達も何やらゲームとは様子が違っていた。そして、何故かお助けキャラの筈の第二皇子に壁ドンされる羽目になる。
目指すは勿論、ハッピーエンド。しかし鈴來は、乙女ゲームをクリアする前だったために、あまり知識に自信がなかった。
よく分からないが悪役令嬢が何故かやる気に満ちているので、鈴來は全てそちらにお任せすることにした。私は魔法を極めているので、必要だったら呼んでくれ! と。
人生エンジョイ勢の転生ヒロインと彼女に振り回されまくる第二皇子と全てを守りたい転生悪役令嬢がそれぞれに信じた道を行くお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 11:35:17
73021文字
会話率:60%
その日、神殿は異様な雰囲気に包まれていた。
前を見れば、遠い目をした人が長々とありがたそうな言葉を紡いでいた。
右を向けば、死んだ目をした人が乱れなく姿勢を正して立っていた。
左を向けば、殺伐とした目をした人が獲物を狙う狩人のよう
に一点を見つめていた。
そして私はというと、やる気なく膝をついていた。
新しい聖人の誕生に歓喜するはずのときに、相反する心を抱えた私たちであったけれど、多分、きっと、確実に。思いだけは同一であった。
―――なぜ、アウローラ・シュベルトが聖人に選ばれたのだろうか?
これは、とりあえず試練に参加していたら聖人になってしまった少女と、彼女を取り巻く神官たちの物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 20:30:00
67215文字
会話率:40%
ごくごく普通の伯爵令嬢アウロラの婚約者は、代々王立騎士団長を務めるレアード侯爵家の令息キリオン。剣術の才に長け、王太子の側近候補として将来を嘱望されているキリオンは、人目を引く圧倒的な美貌と冷静沈着で硬派な印象から「氷の騎士」ともてはやされ
ている。政略的な婚約とはいえそれなりに良好な関係を築いていた二人だったが、王太子の留学が決まるとそれに付き従う形でキリオンも留学することに。一年後、キリオンが隣国の公爵令嬢と懇意になって密かに愛を育んでいるという噂が聞こえてくるようになると、アウロラも幼馴染のルストから「ほんとはずっと好きだった」「キリオンとの婚約が解消になったら俺と婚約してほしい」と告白されてしまう。そんな中、二年間の留学を終えたキリオンが帰国する。その後明らかになる噂の真相と、思いのほか愛が強めだった(アウロラ以外には)とことん無愛想な「氷の騎士」のお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-05 17:15:07
21119文字
会話率:46%
これ以上、あなたが罪を犯さぬように。これから先、お前が道を外さぬように。闇と光の運命共同体が送る、剣と魔法と銃の葬送バディアクション。
人間の遺体は、放置すると化け物になる。
シャルロットの父・テオドリックは、彼女が幼いころに失踪し
、以後行方知れずのまま。父を失った苦しみを押し殺しながら、葬儀官であった父の背を追って彼女もまた葬儀官になった。
配属されたのは異形化した遺体<癌(キャンサー)>を火葬する悪性新生物対策課。葬送庁長官直属の葬儀官として働くシャルロットだったが、ある日故郷アウロラへの異動を命じられる。
実務経験を積んでいるとはいえ、まだ正式配属になって日が浅い新人のシャルロット。アウロラの悪性新生物対策課にて、先輩の葬儀官とバディを組むことになった。
男の名はドミニク。葬送庁でも指折りの実力を持つ、星の如き輝きを持つ男。妙にシンパシーを感じるドミニクと共に職務に励む中、シャルロットはテオドリックも巻き込まれた大規模失踪事件の真相に近づいていく。
※この作品はカクヨムにも掲載しております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-30 20:16:21
365965文字
会話率:43%
「”あの大公家”に御息女が産まれたらしい。」
建国から数百年が経つが、大公家に娘が産まれたのは歴史上初だった。
アウロラ・フロル・アステール。
彼女は産まれて数ヶ月の時に体から放った光によって、2歳の時にはもう物心がついていた。
誘拐やら、
上部だけの関係やら、物騒な世の中で大公女はすくすくと育っていく、はずだった。
色々な偉業を達成し、苦難を乗り越えていくアウロラ。
彼女はどのように成長するのだろうか。
これは彼女の冒険譚のような物である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-30 08:18:18
22474文字
会話率:39%
現世に生きる高校生、神代黒音(かみしろ くろね)。
彼は、日々「理論」と「中二病的思想」に取り憑かれた少年。世界の真理を解き明かすべく、現代科学と異世界の魔法を融合させる数式を描き続ける。しかし、その理論は周囲から理解されることなく、日常
は退屈なものだった。
そんなある日、黒音は異世界への転移実験を決行する。しかし、その実験が原因で、彼は電車に引かれて命を落としてしまう。死後、彼の意識は異世界の神殿に召喚され、女神アウローラに呼び出される。しかし、黒音はその時すでに女神の命令を拒絶していた。
「俺は、誰かに支配されるために生まれたわけじゃない」
神代黒音は、女神アウローラの理想に従うことを拒み、裏切る。彼の冷徹な心は、女神に対する反感と共に燃え上がった。その結果、魔王クラリス・カグヤ――異世界の魔神であり、自由な存在――に拾われ、共闘を誓うことになる。
「私と一緒に来い。お前の力を、私のために使わせてもらう」
クラリスの力を借りつつ、黒音は自らの「理論」を武器に、世界を再構築するために歩み出す。現代の科学技術を駆使し、彼は数式を使って魔法を打破し、古代の機械を駆使して強力な兵器を作り出す。
だが、彼の理論が暴走し、次第に黒音は次第にその力に魅了されていく。女神アウローラとの激闘、そして魔王クラリスとの微妙な関係の中で、黒音は「理」の頂点を目指す。しかし、どこか心の中で感じる「破滅」の予感――。
終焉のフィナーレに向かう黒音の歩みは、果たして世界を救うのか、それとも全てを滅ぼすのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-21 21:39:48
431文字
会話率:25%
魔術国家デ・ラ・ペーニャには、魔術の研究機関である『魔術大学』が無数に存在する。
学内では各分野における教授の指揮の下、新たな魔術や道具を開発すべく、大勢の魔術士が試行錯誤を繰り返していた。
17歳の少年、アウロス=エルガーデンは最
低水準の魔力しか持たない魔術士。
彼は魔術そのものではなく、魔術が出力されるまでのプロセスを簡易化・高速化する為の論文を作成しようとしていた。
過去に多くの魔術士が諦め、現在では“一攫千金論文”と揶揄される研究に臨むアウロス。
才能も愛想もないその少年の揺るぎなき信念は、それぞれに質の異なる闇を抱えた同僚達を巻き込み、やがて大学、そして国家にさえも多大な影響を及ぼす――――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-19 00:00:00
1450557文字
会話率:34%
アウロラは王宮で働いている薬師だ。幼馴染の騎士エーギルは、季節の変わり目になると熱を出す。彼が病弱になってしまったのも、王太子ユリウスのせいで池で溺れたアウロラを助けたため。そんなエーギルが、地方に派遣されることになった。派遣先で熱を出した
らと思うと、アウロラは気が気ではない。だからそんな彼を元気にする薬を作ったはずなのだが、元気になったのはxxxだった――というよくあるお話。
騎士と薬師の幼馴染カップルに王太子が横恋慕したりする、すれ違いラブコメディ。
※他サイトにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-07 07:10:00
17764文字
会話率:43%
アウローラ=ヴァン=エヴァーフレイムはかつて『人魔大戦』を終結に導いた伝説の英雄『聖王』に仕える騎士であり、凄腕の魔術士だった。
しかし終戦から十年後、アウローラは主君を護れなかった罪悪感から、アルカディア聖王国の都市・ラルクスで無
気力な日々を送っていた。
生きる目的も、展望もない怠惰な日常。
そんなある日、若き女領主・セリアより奇妙な依頼を持ちかけられる。
「――お前に、ある少年を護ってもらいたいんだ」
依頼を渋々引き受けたアウローラは、やがて少年を取り巻く環境が巻き起こす事態に否応なく巻き込まれていく。
その少年がまさか、最愛の主君の生まれ変わりとも知らずに……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-23 03:43:52
134087文字
会話率:27%
ヒット・ミズヒカリは瓦礫の中で目を覚ます。彼の王国、ウォーターヒルは無残にも破壊されていた。何が起こったのかを突き止め、故郷を取り戻すことを決意したヒットは、いとこのメリアス・ミズクロイと共に、危険と冒険に満ちたアウロクス大陸の旅へと踏み出
す。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-06 17:51:16
3862文字
会話率:12%
主人公、レイジィ・F・シーケンスは関数型魔法使いである。
依頼を受けて、この世界にある様々な問題を関数型魔法で解決するエンジニアだった。
今回受けた依頼は、砂漠都市『サハリム』で無限に砂が生成されるという問題だ。
レイジは事後展開(い
わゆる朝チュン)になってしまう呪いにかかっている。
道中、ヒロインのアウロラを救い、やはりいつもの通り事後展開(いわゆる朝チュン)になってしまう。
その後も現れるヒロインたちと事後展開になるが、依頼はすべて解決し、最終的には世界最強の魔法使いとなり、世界の危機を救う。
※3話に1回くらい事後シーンがあります。事後シーンがある話については、頭に★マークがついているので参考にしてください。
※作中で出てくる魔法は雰囲気を感じてもらえたら大丈夫です。ヒカルの碁の囲碁シーンみたいなものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-24 13:36:54
46362文字
会話率:33%
世界は再び魔王率いる魔族の侵略を受けようとしていた。
その時、一農民の少年クリフは聖剣に魔族に対抗することのできる力を持つ勇者として選ばれた。
クリフは故郷を離れ、魔王軍や配下の魔獣と戦いつつ、仲間を集めた。
あらゆる武術を心得、”戦
場の華”と称されたエリート女騎士、シャル。
盗賊から一国の傭兵団の長に上り詰めた一騎当千の獣人、アウロ。
数多の奇跡を起こすことのできる、最も髪に愛された聖女、ソフィア。
千年以上の月日を生き、全ての魔導を知り尽くした賢者、フロウ。
彼らはそれぞれの才能を活かし、日々魔族との戦いに明け暮れていた。
順調に勝利を収めていた勇者パーティであったが、彼らは問題を抱えていた。
パーティの女性メンバーは勇者に対して好意を抱いていたのだ。
それに彼女たちはそれぞれの理由で、恋愛の経験が全くない。
しかも、聖剣の影響で感情が奪われた勇者は、彼女たちの自分に対する好意を全く解することができない。
勇者パーティの副団長であり、勇者の幼馴染であるクラウスは、先頭を指揮しながらも彼女たちの恋愛相談に乗ることになる。
彼らは無事世界を救うことができるのか。
そして、彼女たちは勇者の心を攻略することができるのか。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-01-19 23:13:44
2390文字
会話率:33%
闇魔法の使い手だと隠している公爵令嬢ユーフェミアは、かつて婚約者である王太子アーサーが侵された"呪障"を自らに移して命を救ったが、全て光魔法の使い手である男爵令嬢アウロラの手柄にされてしまう。
全身に激しい痛みをもたらす
呪障に耐え続ける彼女は、帝国からの留学生・クロードに出会い、光魔法で勝手に治療されてしまう。惹かれあっていく二人の王道ロマンチックラブ!
__________
※カクヨムでも掲載しています
※悪役要素は薄め折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-28 14:40:00
9836文字
会話率:30%
故郷を幼馴染と共に出た冒険者志望の少女——アウロラ。冒険者、果ては探索者を夢見た少女だが、奈落の中にある真実に少女は地獄を見ることとなる。
暗く残酷な奈落の底に夢と浪漫を求めて、無謀なダイブを行う愚かな冒険者の少女の物語。
最終更新:2024-12-25 19:23:52
5266文字
会話率:43%
ここには二つの世界がある。
人間の世界アウローラ。そして魔族の世界ノックス。
人間と魔族は長い間、戦争をしていた。
しかし15年前、ついに人間が勝利の旗を掲げた。
勇者レイヴ・ファレス。
僧侶テラ・パクス。
魔法使いウェネ・クラディット。
三人が戦地へ赴き、魔族の王である魔王を封印することに成功したのだ。
全ての魔族を滅ぼしたわけではないが、終わりの見えなかった戦争。特に最前線である戦地モルスには束の間の休息が与えられ、そして現在。年に一度、魔法使いウェネが魔王に封印を施している。
そのウェネの息子であるマコト・クラディットが主人公。
妖精に愛されるマコトは、妖精の≪おしゃべり≫が聞ける魔法使い。
16歳になったマコトは、封印を施すウェネに同行することとなる。が、ウェネは魔王の封印を解いてしまう。
「どういうことだ! なぜ封印を解いた! 何をしでかしたか分かっているか⁉」
「えぇ、分かっていますとも」
いつもと変わらぬ声音。パニックに陥っている地下室の中で普段と変わらない様子の彼女が一番異質だった。
「私、ずっとずっと思っていたんです」
ウェネが振り返る。
妖精に愛される彼女は綺麗に笑っていた。
「意思があり感情がある人間を研究し、実験を繰り返して戦争の道具にする。それどころか魔王までモルモットにしてしまう、こんな最低最悪な世界なんて」
うっとりと。
「滅んでしまえばいいって」
マコトと一緒に逃亡した魔王。しかし魔王にはほとんど魔力がなかった。
人間の世界を守る為に魔王を殺そうとする人間。
魔王という座を奪わんとする魔族。
どちらにも追われる身となった二人は、争いを無くし、真の平和を手に入れるため、世界を二つに分けることを選択する。
その望みを叶える為、女神ダメラスの元へ向かう旅が始まる。
出会いと別れ。
未来と過去。
生と死。
命の重さ。
魔王と人間。
友達になった二人の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-04 21:14:51
78564文字
会話率:46%