鬼と戦いたいわけじゃない。
だけど、鬼は人間を嫌い、人間は鬼を恐れる。
それが世界。人間にとって、そんな世界を旅するのは危険なのかもしれない。
けれど、立ち止まれなかった。
約束があったから。
それはとても大切な約束。それを果
たそうとする道中、結果的に鬼を求めようとしてしまっている。
誰も鬼との争いを避けられるなんてないと諦めているだろう。鬼は戦いを好むから。
まして、鬼に話しかける人間なんて、皆無なはずだ。
だけど、僕は鬼に会えば話しかけてしまう。
「どうして戦う?」
と。
バカだって笑われるだろう。
けど、僕は聞いてしまう。
だって、僕は戦いを好まない鬼を知っているから。
そんな鬼と、ある約束をしたから。
この作品は、「アルファポリス」においても、公開しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-13 21:58:40
4705文字
会話率:30%
一つの連絡は、信じがたいことであった。
その事実は、人の気持ち、人生すらも変えてしまうことなのかもしれない。
不運な交通事故。
世間からすれば、静かに語られることかもしれない。
けれど、被害者家族の気持ちはどうなのか。
突然
の訃報は本来、楽しみにしていたはずの日常を簡単に奪っていく。
それは誰かに話すことなんてできない。
それなのに、この寂しさ、辛さを胸の奥に押し殺すのも辛いだけになってしまう。
伝えることのできない辛さはどうすればいいのか……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-28 14:47:35
29514文字
会話率:2%
時々、自分の存在が曖昧になる瞬間がある。
鏡に映った姿が、一瞬だけよく分からなくなる。
誰かに呼ばれた気がして振り返っても、そこには誰もいない。
目が覚めた時、自分がどこにいるのかすぐには分からない。
そんな些細な違和感の積み重
ね。
私たちは、そういう瞬間を「気のせい」として片付けてしまう。
目の疲れ、寝不足、ストレス。
理由をつけて、不確かな感覚を遠ざける。
そうやって、世界の輪郭を鮮明に保とうとする。
でも、もしかしたら。
その「気のせい」こそが、世界の本質なのかもしれない。
私たちが「現実」と呼んでいるものは、
ただの習慣的な観測の結果に過ぎないのかもしれない。
通学路の曲がり角。
いつもと同じ景色なのに、時折見知らぬ街に迷い込んだような錯覚。
教室の窓から見える空。
昨日と同じはずなのに、どこか違う色をしている気がする。
放課後の校舎に残る誰かの足音。
振り返れば、そこには誰もいない。
でも確かに、誰かがいた気配だけが残っている。
確かなものなど、どこにもないのかもしれない。
私たちが「現実」だと思っているものは、ただの習慣で、
「普通」だと信じているものは、単なる多数決なのかもしれない。
その「多数決」から外れた瞬間、世界は途端に不確かになる。
写真に写るはずのないものが写り込む。
写っているはずのものが、跡形もなく消えてしまう。
記憶と記録が、少しずつずれていく。
誰かの存在が、まるで霧のように溶けていく。
目を閉じて開けば、また普通の世界が広がっている。
でも、その「普通」が本当に普通なのか、
もう誰にも確信が持てない。
この物語は、そんな「気のせい」の正体に気づいてしまった者たちの記録。
存在の確かさが、まるで波のように揺らめいていく中で、
彼らは何を見出すのだろうか。
そして私たちは、本当に「存在している」と言えるのだろうか。
それとも、誰かの観測が作り出した、
可能性の束の一つに過ぎないのだろうか。
その問いの答えを求めて、物語は始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-13 18:40:00
22322文字
会話率:18%
剣と魔法の世界、ヴァルモウエ。
冒険者の町として知られるベネルトンでは最近ある噂が立っていた。
ダンジョンに、全裸の集団が出没すると……
彼らは何者なのか?
人か魔か?
正義か変態か?
誰もがペルソナを被って何かを演じ、何かを隠し
て生きる現代社会。彼らのような包み隠さず全てを見せる「自由」が、我々には必要なのかもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-13 07:49:34
195349文字
会話率:47%
小さいころからずっと一緒だった隼人と咲空が修学旅行でのある出来事によって幼馴染という関係からカップルに⁉最初は何にも思っていなかった隼人も守りたい、大切にしたいと思える人ができた。しかし、咲空は付き合い始めてすぐに直せない重い病になってしま
う。
これは二人の短くて寂しい物語
・・・なのかもしれない折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-13 06:30:00
6261文字
会話率:29%
この世界には魔法と呼ばれる技術が存在している。
無から火や水を産み出し、空を駆けることもできるそんな技術が存在する。
元々はエルフと呼ばれる種族が精霊の力を借りて行使していた、人から見れば摩訶不思議な能力を解き明かし、人種はおろか全て
の種族が使えるようにと広めた一人の人物がいた。
大陸はおろか世界の果てと呼ばれる大地にまで赴き、その技術の種をまき続けた人物がいた。
そしてその魔法は幾多の戦乱と共に発展し、只人の生活の中にまで浸透していった。
しかし、その人物が本当にいたのか。それは誰にもわからない。
遥かな昔、昔々のそのまた昔のお話。
それは、……あなたに続く物語なのかもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-12 12:19:21
290226文字
会話率:23%
穢獣の生命力によって魔法が扱える世界。
生命力が付与された者は穢場を巡礼しなければならない。
その者らを巡礼者と呼ぶ。
生命力を巡って、様々な争いごとが巻き起こる。
それが、人間の性なのかもしれない。
最終更新:2025-02-09 13:46:38
23758文字
会話率:27%
世はクリスマスイブ。
終わらない残業に追われていた社畜。地井戸呉夫(ちいとくれお)が地震で壊れたエレベータの穴から落ちた先は異世界のダンジョンだった。
罠にはまりダンジョンに閉じ込められていた異世界の女性、エミュと力を合わせ未知のダンジ
ョンからの脱出に挑む。
おや?
もしかしたら俺にはダンジョン攻略のヒントが読めるのかもしれない。
◇
◇
◇
完成している10話分を連続投稿し、以降はマイペース更新になります。
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よろしくお願いします。
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執筆停滞中の前作も気が向いたら覗いてやってください。
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「屑星だって生きている~誰か教えて!ユニークスキル【editor】の使い方~」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-08 22:00:00
49612文字
会話率:29%
持ち前の超後ろ向きな性格が災いして気づかなかったけれど、もしかしたらこの世界って乙女ゲームなのかもしれない。
ゲームに縁のない生活を送っていた主人公の、「乙女ゲームって多分こんな感じ」というふわっとした知識だけで果たして断罪イベントを乗り切
れるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-08 06:00:00
311513文字
会話率:37%
ほのぼのなダンジョンのお話
ダンジョンでのちょっとした出来事なのかもしれない
スタートダッシュ
モンスター達が走り出す
それも彼等は闘いながら 攻撃魔法などを繰り広げたのだった。
「いくわよおお ファイアーボール」「アイス・スピア」
魔法を使える亜人モンスター
「ぴぎゃああ」「ふぎゃあああ」「!!!!」
情け容赦ないモンスター達の闘いかも知れない。
特に被害は勿論 足、逃げ足の速い雑魚モンスター達 スライムとかと
ほのぼのダンジョン短編集
他サイトにもあります
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-02-07 22:11:13
3463文字
会話率:40%
【書籍版2巻 3/15発売!】 https://www.es-novel.jp/special/parry/
【コミカライズ】ニコニコ https://seiga.nicovideo.jp/comic/50389
コミックアーススター ht
tps://www.comic-earthstar.jp/detail/parry/
///
其れは、【パリイ】を極めし者の物語────。
「全てにおいて、一切の才能がない」
十二歳でそう判定された才能なしの少年、ノールは一人、生まれ育った山に籠り鍛錬することを決意する。
努力すれば、いつか自分だって。
幼い頃に聞いた冒険譚の主人公のようにだってなれるはず。
そんな希望を胸に秘め、ただ一つ身につけた剣技【パリイ】でひたすら目の前の木剣を弾き続けた。
そして、十数年の月日が流れ────。
「パリイ」
やがて、剣を振るわずして千の木剣を弾けるようになった男は思う。
いくら努力しても、望んだ結果は得られなかった。
そろそろ自分も夢から醒める頃合いなのかもしれない。
それでも、幼い頃に思い描いた夢を捨てられず、男は再び街へと向かった──。
◇◇◇
これは、いつのまにか世界最強クラスの力を手にしているのに、一切気がつかないまま強敵を打ち倒していく男の英雄譚である。
※タイトルなど調整中です。
おかげさまで
日間総合ランキング1位
週間総合ランキング1位
月間総合ランキング1位
四半期総合ランキング1位
年間総合ランキング1位 達成(いっとき)
また累計で31位(!)ぐらいとなりました。ありがとうございます!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-07 16:01:20
1151561文字
会話率:34%
「嫌い」について語ること。
それは現代、もっとも忌み嫌われていること。
嫌いなものはブロックして視界から消す。
今の人はそうする方が好みなのかもしれない。
しかし、あえてここでは自分の「嫌い」について語り尽くしてみたい。
それはきっと自分
を、社会全体を、そして人間そのものを知るカギになると考えているから。
まあ、要は言いたいことを好き勝手言いたいだけですね。
お目汚し失礼いたします。
【「嫌い」を語る上でのマイルール】
①特定の個人・集団を口撃するためではなく、自分を知るために「嫌い」を表明する
②「批判」は「批判」でなくてはならず、「誹謗」であってはいけない
③できる限り客観的に、そして論理的に書くこと。ただしどうしてもそれ以上説明できない感情は、無理な理屈をならべずに素直に「わからない」と言う折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-02-03 22:22:36
8373文字
会話率:2%
遠目から見ているだけの私たちからすれば、この小説はコメディなのかもしれない。思いを寄せる野良猫を寝取られた男の話。
最終更新:2025-02-01 07:00:00
844文字
会話率:7%
本稿はファンタジー作品なのかもしれないが、実際に現実で使用可能な魔法についての概論である。もしあなたがファンタジー小説を書こうと志すのであれば、世界設定(の整合性)を考える一助として期待できるかも知れない。
概要:
魔法を未知の認識の枠組
み(基底)を用いた観測の結果として捉え、その構造を形而上学的に解明する試みである。我々の認識は、観測対象と観測主体が分離した形而上第2相で初めて発生し、認識の枠組みとしての「構造」を要請する。この枠組みに基づき、観測者は可能性の場から情報(エネルギーとエントロピー)を切り出し、現象として経験する。魔法使いは、この認識外の基底を想像力によって起動し、操作することで、通常では説明できない現象を(自己内部で)引き起こす。この技術は、自身の基底の最適化と現実への洞察を深める、実践的な自己成長の手段ともなり得る。
第4話以降は質問コメントがあれば、それに対する回答を提示していく。(かもしれない)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 20:50:00
12939文字
会話率:3%
あらゆる戦いを乗り越えたものだけが到達する境地。それが地下水脈。万物に通じ、万物に理解がおよぶ。そのちからを得てしまったものが、戦いを望むのか。それはただ不幸なことなのかもしれない。
最終更新:2025-01-29 20:17:20
593文字
会話率:0%
人の身を超えた力を持ち、人類社会から追放された存在『逸脱者』
彼等は、人類社会の裏側で活動し時には世界を救済し時には世界を滅亡させる。
強大な力を持った、彼等の正体は死人なのかもしれない異形の知性体かも知れない。
そんな『逸脱者』達の一人、
天野璃空が世の不条理に抗う物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-23 14:00:00
132427文字
会話率:34%
勇者アルヴェルは、また、魔王討伐のために旅立った。これが何度目になるのかはもう数えていないが、おそらくは百を超えているはずだ。
魔王を倒すことは、もう難しくもなんともない。
すでに、ただの作業になっている。
最初の十回は、どうにかすれば間
に合うんじゃないかと思っていた。
次の十回で、もしかしたらどうしてもだめなのかもしれないと考えるようになった。
そのさらに次の十回で、もう何をどうしてもだめなのかと理解した。
けれどそれでも、もしかしたらと考えてしまう。
もしかしたら間に合うかもしれないと、最速での魔王討伐目指さずにはいられない。
※作者はDQロト三部作こそ最高であり、「DQ3〜そして伝説へ〜」こそが至高のCRPGであると固く信じております。
※最終戦の「勇者の挑戦」って、むちゃくちゃ良いよね。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-23 13:11:49
226578文字
会話率:43%
月読命より生まれし暦神、暦神とは日本の暦…12ヶ月を司る神々達だ。
天の国であり天照大御神が統治せし神々が住まう高天原、その中の季節の国と呼ばれる場所に暦神達は四季神達と共に人間界を見守っている。
毎年やってくる大切な日本を廻す為の暦、ひ
とつひとつの季節を巡らせ1年を回し続ける。
威厳あり神々しさありな神々達だが、人間達と同様普段の日常ではどんな姿を見せているのか…?
もしかしたら案外、親しみやすさ全開なのかもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-13 20:56:48
17088文字
会話率:30%
二度目の婚約破棄を報告したのは、昔からの幼馴染の騎士、レオン。
なぜかよく浮気される彼だが、諦めきれずにまたすぐに新しい相手を見定めたらしい。
彼の小さな頃から想っている私・ティアナは、彼の無自覚な言動に胸を痛めるばかり。
近くて遠い距
離を続けるうちに、すれ違いは深まっていく。
このもどかしさこそが、胸を締めつける恋の証なのかもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-10 18:11:07
3655文字
会話率:46%
元暗殺者の上村翔(かける)は、趣味のゲームをして、高校生活を一人で送る自堕落な生活をしていた。
ある夢を見た次の日、攫われそうになっていた仮面をつけた少女――財閥のお嬢様、西風こと西園寺咲夢(さくら)を助けたのが始まりだった。
迎えが
来るまでの日を部屋に居候させる、という名のお持ち帰りで共に過ごした結果、逆にお持ち帰りされる事態にまで発展する事に。
そして咲夢からのある依頼を断った日の夢……咲夢が人の夢と繋がる力をもっていると知り、翔はどこに行っても逃げられない、寧ろ外壁を埋められる事態にまでなりかねないと悟った。
彼女の愛でられたいは、暗号なのかもしれない。
これは、元暗殺者の過去を持った翔と、人の夢と繋がる力がある咲夢の、現実と夢をかけて繋がっていく一風変わった恋の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-10 18:08:49
33211文字
会話率:33%
人類は魔物と戦っていた。
だが歴史上の英雄譚にも劣らない激戦も、人の話題にはならない。
それは正しく互いの存亡をかけた戦いであったからだ。
そんな厳しい世の中でも、誰かが物語を綴ることくらいはできる。
人より優れた特徴も無く、どこにでもいる
ような平凡な存在であっても。
これは剣と魔法の世界で繰り広げられる、自分探しの旅のお話……なのかもしれない。
(※カクヨム様にも同一の作品を投稿させて頂いております。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-05 21:30:00
208329文字
会話率:4%