男はある日見知らぬ土地で目が覚めると身体が少女になっていた。
元男の時の剣術はか弱い身体ではまともに使えない。
記憶も曖昧でどうしていけば良いのかわからずゴブリンに襲われ、とある老婆に拾われる。
それからゴブリンの件もあり男装するこ
とに決めるが……。
「帰らなければ……やらなければならないことがあったはずだ……何か……大切な事が」
身体は『少女』魂は『男』が、醜くも美しい世界『アストロ』で色々巻き込まれていく話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 00:07:51
268240文字
会話率:39%
「知らない人と結婚なんて、私は絶対にしないから!」
入軍試験の直前に見合い結婚を押し付けられそうになった神族のルシルは、転移魔法の失敗で、旧大陸ロトに迷い込んだ。そこは人族の皇帝や大公という貴族の住む別世界で、神族は残忍で傲慢な存在だとされ
ていた。膨大な魔力を持つ神族であることをひた隠し、か弱い貴族令嬢のふりをして大公国に拾われたルシルは、複雑な事情の大公との契約結婚を打診される。さらに皇帝の子供を公子として育てる事になり、恋愛未経験のルシルだが、目的のために奮闘する。そんな時、魔物のスタンピードが起こったと聞かされて!?
最強種族のヒロインが、正体を明かせないまま初めての恋愛を経験し、世界を巻き込んで本当の自分探しをすることになる物語。
最初の3日間は区切りの良い所まで駆け足で投稿して、その後今月中は毎日1話投稿で頑張ろうと思っています。宜しくお願いします!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-28 21:22:47
302061文字
会話率:36%
──その願い、悪魔ですら笑った
昼休みが終わり、眠気の残る午後の教室。
破裂音とともに空が裂け、大地が悲鳴をあげた。揺れが収まり、見上げた空は青ではなく、血のように赤い。
──ここは、ダンジョンである。
そう告げたのは、隣にいたはず
の親友だった。
理由も出口もわからないまま、日常は崩れ、怪物と死が支配する“異界”が始まる。
少女は、骸から生まれた小さくか弱い使い魔と共に、選び、進み、抗い続ける。
それがたとえ、願いすら裏切る世界だとしても。
▽▲▽▲▽
──同時刻 東京都23区
突如発生した“ダンジョン災害”は市民の大量失踪を引き起こし、政府は事態の収拾に追われていた。
だが、同時多発的に発生した異常事態の中、地方都市・空央市の救援は優先順位を下げられ、連絡も遮断されたままだ。
……誰も気づいていない。
あの街の中で、今もひとり、少女が祈るように戦っていることを。
※主人公は最初の方は世の中舐め腐ってるクソガキです。そんなクソガキが少しづつ成長する話になっています。
※物語の舞台は架空の地方都市、空央市です。
※苦手な方が多そうな描写がある02話が飛ばして前後違和感なく読める様、01話02話は短めになってます。
※題名と副題とキャッチコピー?の要素は二章以降になります。
※00話のエピローグはプロローグと間違えたんじゃなくて本当にエピローグです。一章最後にプロローグが来ます。某作品リスペクト。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-28 20:00:00
28600文字
会話率:43%
城下町の道具屋で手伝いをして暮らす小柄な少年。
戦う力を持たず、か弱い一般市民に過ぎない彼は今日も見ていた。
日々凶暴な魔物と戦い続ける、凛々しくも麗しい女勇者の一行。彼女達が凱旋の姿を見る度に胸が高鳴ってしまう。
女勇者一行の姿を見
るのが楽しみな少年だが、彼は秘密を抱えている。
その秘密が明らかとなった時、彼の生活は大きく変わるのだった……。
こちらの小説は「カクヨム」の方でも転載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-28 19:18:06
100845文字
会話率:55%
「お前はもう用済みだ」――魔王軍四天王『黄金のクーネル』は食って寝てるばかりの日々を過ごしていた所、他三人の裏切りによって全てを奪われ、か弱い少女の姿で人間界へと追放された。しかし彼女を救ったのは、コミュ障でド陰キャ、しかし料理の腕だけは超
一流の勇者ラクレス。
「こいつ、使える!」
クーネルは正体を隠し、ラクレスに寄生して魔王軍への復讐を誓う。
最強の頭脳を持つクーネルと、不死身の肉体を持つラクレス。二人が揃えば無敵……のはずが、クーネルの腹黒い企みはことごとく裏目に出て、なぜか”奇跡の聖女様”として崇められる結果に。
「なぜじゃ!?」「(こくこく)」
酔っぱらったら最強、尊大だけどちょっぴりアホの子な元四天王と、無口だけどお人好しな勇者の、勘違いだらけの凸凹バディライフ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-28 12:08:06
70938文字
会話率:27%
【あらすじ】
炎に全てを奪われ、一族最後の生き残りとなった元貴族の青年、ジェイ・スペクター。
命からがら逃げ延びた【夕暮れの街】で彼を襲うのは、執拗な追手と、拭えぬ過去の悪夢だった。
絶体絶命の窮地に現れたのは、紅蓮の髪をなびかせ
、圧倒的な力で敵を薙ぎ払う謎の少女。
彼女は、都市伝説とまで謳われる世界最高の万能屋【赤翼】、リタ・ランプシェードと名乗る。
「――私に依頼があるんでしょ?」
見た目はか弱いが、その瞳に揺るぎない意志を宿すリタ。
ジェイは、一族を滅ぼした仇敵から一ヶ月間生き延びるため、半信半疑のまま彼女に警護を依頼する。
「いいわ。契約成立よ。陸の月が終わるまでの一か月間、あなたのことを守ってあげる」
「ただし――今日から一か月、あんたは私と暮らすのよ!」
こうして始まった、出来損ないの死霊術師と、最強最悪(?)の美少女万能屋との奇妙な同居生活。
追手の影、リタに隠された秘密、そしてジェイが生き延びた先に待つものとは――?
これは、絶望から始まる、希望と絆の物語。
赤き翼が舞う時、運命の歯車が動き出す!
↓の作品を読みやすく改定したものです。
https://ncode.syosetu.com/n9268jw/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-28 08:00:00
266280文字
会話率:34%
※本作はシリーズ物の第七作です、未読の方は是非ぜひ! 第一作「少女マリーと父の形見の帆船」からご覧下さい! 目次の下部にリンクがございます!
シリーズ第七作! 近世大航海時代。立ち塞がる危険、溢れ出す勇気、その先にあるのは名声と報酬か、そ
れとも。
父の因果が娘に報い……ではないが、追われる身の上となったマリー。だけど全ての海は繋がっており、船乗りは何処へ行くのも自由なのだ。海賊にも海軍にも、海の商人根性を見せつけてやれ! そして陰謀渦巻く大都会でマリーが見たものは、謂れなき罪で処刑台に送られようとしている、親友の姿だった。
船長なのに船に酔う、力も強いわけじゃない、空を飛ぶ事も火を吹く事も出来ないマリーはしかし、助けを待っているだけのか弱いヒロインではなかった。
自分では自分を臆病な人間だと思っている、着ている服で性格が変わる、親譲りの無鉄砲で「助けに来るヒロイン」マリー・パスファインダーの冒険と航海は、まだまだ、続きます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-27 23:46:23
1021621文字
会話率:45%
俺はルース。いたって普通の人間の男だ。
ちょっと事情があって死んだんだけどさ、死に方が良くなかったのか神様から天罰を受けることになったんだよ。
その天罰っていうのが、すでに滅んでる世界でイザベラっていう少女とともに生き残れっていうんだ。
え、無理じゃね?
国も村も、小さな集落すら無い世界だぞ?
しかも、ソヴリンとかいう化け物までいるのに。
か弱い女の子と一緒に生き延びるなんて、できるわけないじゃん。
小さい妖精の身体じゃ、できることも限られてるし。
俺が転生してることも伝えちゃダメっていうし。
神様は一体何のためにこんなことをさせるんだ?
聞いたところでフフッて小さく笑うだけで、こたえちゃくれねぇもんな。
ほんと、どん底だぜ。
※「カクヨム」にて同日更新中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-27 19:35:32
193928文字
会話率:36%
魔法やモンスターが溢れる世界。この世界には、多くの種族が共に暮らしている。唯一治癒魔法の使える天使族。同じく唯一黒魔法の使える悪魔族。そして、魔力や法力を持たない者は、ノーマルと呼ばれている世界。
この世界の共通の脅威はアンデットの最上級
に属する「イーター」と言う種族だった。
イーターは他の種族を喰らい生きる。そして他の種族より怪力で、食らうたびに再生する。イーターは魔力や法力は手に入れられないが、喰らった者特技を手に入れて強化する。更にイーターは、モンスターや他のアンデットとは違い、意志を持ち侵略を行った。
イーターの王は「ロード」。ロードはアンデットの国…『ザレス国』を作った。
イーターは特殊な増え方をする種族。モンスターだろうと、人だろうとどちらでも構わない。死体にロードの血を流し込むとイーターとなる。死体が破損しすぎていると、イーターにはならない。
ロードはセイレーンの「生き物を操る」力が欲しかった。か弱いセイレーンは力を使い過ぎるとすぐに死んだ。苛立つロードはより強力な個体を作る為の「受胎実験」を行なった。
ーーだが、実験は上手くいかなかった。
それどころか実験体の反撃により、ザレス国は壊滅寸前になったーーー
***
そんな世界で、神族と精霊族のセイレーンの間に産まれたのが、テルとユリアという双子の兄妹だ。
ユリアはセイレーンの能力を受け継いでいた。双子の両親はザレス国の実験材料だった。この双子はノーマルとして学校に通い穏やかに暮らしていた。
19歳になったある日2人は父親から、イーターと戦う兵士を養成する、「ガーディアン養成校」への編入を命じられた。戸惑いつつも、新たな学校生活を送ることとなった。
イーターが不審な動きをしている事は知らずに…。
☆ムーン版「セイレーンの歌声とその護人」を改稿してあります。それにあたり、題名変更いたしました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 23:26:56
346315文字
会話率:36%
小説デュエルには様々なルールや対決ジャンルがある。
スプリント形式が得意な者もいれば、長編を得意とするものもいる。大切なのは小説家それぞれの得意とするフィールドを理解し、そこで戦わせることだ。
小説家の体調管理には、特に気をつけなけ
ればいけない。
放っておけばすぐに不摂生をするし、いたるところに誤字を撒き散らす。
他の誰かの世話なしに生きていけない。小説家は、それほどか弱い生き物なのだ。
それでもみな小説家を育てて、栄誉と賞金、後世にまで残る名作を創るために小説家を戦わせるのだ。
これはそんな小説家ブリーダーと、文豪を目指す一匹の小説家の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 23:10:11
3984文字
会話率:56%
メルランディア子爵家には、意地悪な姉がいる。
妹の可愛さに嫉妬し、後妻の娘である妹に家族の邪魔者と罵倒を浴びせ、妹の持ち物を壊し、食事を捨て、見えないところで暴力を振るう意地悪な姉《リネット=メルランディア》。
意地悪な姉に虐められ
ながらも、健気に姉を慕う、可哀想な妹の《ウル》。
ある日、意地悪な姉はついに一線を越え、妹を階段から突き落とした。
幸い、命に別状はなく、足を捻った程度だったが、これを見た両親は、流石にこのままにしておくわけにはいかないと、姉を勘当し、修道院に送る決意をした。
こうして、メルランディア子爵家からは意地悪な姉がいなくなり、平和が訪れた。
意地悪な姉に虐められていた可哀想な妹ウルは、長年片思いし、実は両想いだった姉の婚約者である《クリフ》様と婚約を結び直し、優しい両親に祝福されて幸せに暮らしました、とさ。
めでたしめでたし。
――――これが、私の、意地悪な姉リネットの物語。
妹のウルに婚約者を奪われ、家を追い出され、修道院で残りの生涯を終える。
か弱い妹を階段から突き落とすような酷い姉に相応しい結末だと、誰もが思うのでしょう。
私は妹を虐めたことなんて、一度も無いのにね。
修道院では、誰の邪魔にならないように息を殺して暮らそう。
どれだけ頑張っても、どうせ誰も私を見てくれない、信じてくれない、好きになってくれないんだから――――
そう思っていたのに。
「俺の婚約者になって下さい、リネット」
学生時代のクラスメイトだった《アレン=フォン=バレット》からの突然の告白。アレンはこの国の第三皇子であり、帝国騎士団の魔法使いだった。
私はこれから、私を信じて好きになってくれた人達と幸せになります。
手放したことを後悔しても遅いから。
不定期更新。
誤字脱字報告いつも感謝しています。ありがとうございます。
この作品は私の考えた世界の話です。魔法あり。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。
アルファポリス様でも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 00:01:10
124497文字
会話率:52%
前世の私は昭和生まれのアラフォー突入の冴えないOL。
ぶ厚い眼鏡にビシッと決めたパンツスーツに身を包み、まだ男社会の厳しい時代から、会社の中で必死で戦ってきた、いわゆる社畜人間と呼ばれる人間なのだが、ある日信号無視のトラックにひかれて、
あっけなく命を落とした。
そして気付けば私は、異世界に転生してしまった。
今世の私の名前は、《フィオナ=カルディアリアム》。前カルディアリアム伯爵の一人娘であり、今は夫である《ローレイ》が、カルディアリアム伯爵の座を継いでいて、いわゆる、伯爵夫人だ。
なのに、そんな私は夫に冷遇されていて、浮気相手を家に連れ込み、この家の女夫人である私に対してふざけた真似ばっかりしている。
領主としても滅茶苦茶に好き勝手している旦那様。
うん、こんな旦那、いらないな。
言っておくけど、以前までの私とは違って、今の私は、やられっぱなしのか弱いお嬢様じゃないの。
私に舐めた真似をしてきたこと、死ぬほど後悔させてやるから、覚悟してね。
男社会を必死で生き抜いてきた独身アラフォーのバリキャリ女を舐めんなよ。
不定期更新。
誤字脱字報告いつも感謝しています。ありがとうございます。
この作品は私の考えた世界の話です。魔法あります。設定ゆるゆるです。よろしくお願いします。
アルファポリス様でも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-30 17:28:02
93804文字
会話率:58%
か弱い女の子、夏風 天(なつかぜ あま)とその幼なじみの遠藤 凪(えんどう なぎ)。
2人は探索者として、ダンジョンに潜っている。
天に対して過保護気味な凪、天はそれに満更でも無い様子…
2人の中心の甘々なダンジョン探索物語!
最終更新:2025-07-13 18:21:22
40760文字
会話率:58%
シエル・ラングリッターという少女は万年Bランクの冒険者である。強いのか弱いのかパッとせず、ステータスを見込まれてスカウトされたことがなければ、パーティー追放なんて残酷なイベントに遭遇したこともない。そんな彼女の夢はAランクに上がる事。
ある時、シエルはどうすればAランクに上がれるのか気が付いた。
「強い人を仲間にすればいいんだ!」
これは幼気な少女がAランクを目指して奮闘する物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-09 23:50:00
146625文字
会話率:55%
ある日、少女は思い出した。
自分が生まれる前のこと。
今なお瞼の裏に鮮明な、死闘の記憶。
そして、少女は目を覚ます。
「えっ……めっちゃ可愛い。天使じゃん。遺伝子大勝利」
これは「王子様に守られるか弱いお姫様」に憧れた、少女の奮闘期
。
※女性向けの恋愛ものを目指してます。そこに申し訳程度のファンタジーとバトルをふりかけていきます。
追記
※書き始めたら恋愛要素がなかなか出てこなかったです。暫くお待ち下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-06 21:54:36
515112文字
会話率:36%
もう、いつもそれだ。お前は俺の母親か? もう聞き飽きたぞ。口を閉じろ! それにか弱いガーベラを睨むなと、何度言ったら覚えるんだ! お前の顔は怖いんだよ!」
「ですが、殿下」
「ええい、うるさい。もう去れ」
「………はい、失礼します」
私は第一王子の婚約者、ベロニカ・コールデンと申します。先程怒っていたのがその第一王子、ウィルデンガー・ゲインスト様です。
何やら私の言い方が良くないのか、最近すぐに怒られてしまいます。その上必要以上に距離の近い女生徒がいて、それは良くないことだとお諌めしていたのですが、4日程前に2人の仲睦まじい様子を見て、考えを改めました。
彼女の微笑みに目を細められる姿は、私には向けられないものです。彼女もまた目を輝かせて殿下を見つめていました。そして私を目に入れた彼女はニヤリと微笑み、殿下の胸に顔を埋めました。その後に殿下は私を睨み付けたのです。
私の雇う隠密の話によると、殿下は彼女の言うままに贈り物をし、彼女も殿下を喜ばせようと菓子を焼き贈っているそうです。
これぞ相思相愛。相互の意見を受け入れ尊重し、幸せに戯れて語る。
ああこれは、邪魔なのは私ですわ。
彼女が殿下をお諌めすれば、きっと殿下は良い方向に動けるのではないかしら?
そう思えるようになったのは、私の好きな小説『微笑むリトルフラワーは、僕の最愛』を読んだからですわ。内容は弱小貴族である、男爵令嬢と王太子との身分を越えた愛。国王や婚約者の妨害を乗り越えて、懸命な努力をし立派に成長した2人は、周囲を説得して結婚するのですわ。もう涙が止まりませんわ。愛ですわ。
そんな訳で私は傍観者に徹しようと思いますの。小説によると、私が女生徒の持ち物や本人に危害を加えるのですが、そんなことは出来ませんわ。だって未来の国母ですもの。
私はそっと身を潜め、彼らの目に入らないように致しましょう。幸い王太子妃教育は終了しておりますので、登城することもありません。出来る限りエンカウントするのは避けて、隠密からの報告を楽しみに待ちましょう。
楽しくなって来ましたわ!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-02 14:58:21
57415文字
会話率:26%
「君には失望したよ。ミレイ傷つけるなんて酷いことを! 婚約解消の通知は君の両親にさせて貰うから、もう会うこともないだろうな!」
言い捨てるような突然の婚約解消に、困惑しかないアマリリス・クライド公爵令嬢。
「ミレイ様とは、どなたのことで
しょうか? 私(わたくし)には分かりかねますわ」
「とぼけるのも程ほどにしろっ。まったくこれだから気位の高い女は好かんのだ」
先程から散々不満を並べ立てるのが、アマリリスの婚約者のデバン・クラッチ侯爵令息だ。煌めく碧眼と艶々の長い金髪を腰まで伸ばした長身の全身筋肉。
彼の家門は武に長けた者が多く輩出され、彼もそれに漏れないのだが脳筋過ぎた。
だけど顔は普通。
10人に1人くらいは見かける顔である。
そして自分とは真逆の、大人しくか弱い女性が好みなのだ。
前述のアマリリス・クライド公爵令嬢は猫目で菫色、銀糸のサラサラ髪を持つ美しい令嬢だ。祖母似の容姿の為、特に父方の祖父母に溺愛されている。
そんな彼女は言葉が通じない婚約者に、些かの疲労感を覚えた。
「ミレイ様のことは覚えがないのですが、お話は両親に伝えますわ。それでは」
彼女(アマリリス)が淑女の礼の最中に、それを見終えることなく歩き出したデバンの足取りは軽やかだった。
(漸くだ。あいつの有責で、やっと婚約解消が出来る。こちらに非がなければ、父上も同意するだろう)
この婚約はデバン・クラッチの父親、グラナス・クラッチ侯爵からの申し込みであった。クライド公爵家はアマリリスの兄が継ぐので、侯爵家を継ぐデバンは嫁入り先として丁度良いと整ったものだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-23 20:49:09
25518文字
会話率:32%
ひとりの天才がいた。
世界の真理を数式で解き明かし、物質の理(ことわり)を自在に組み替えることを至上の喜びとする、探究心の怪物。
人間関係の複雑さより、美しい数式の整合性を愛し、権力闘争の駆け引きより、工房に籠って真理を追究する時間をなによ
りも尊ぶ、根っからの引きこもり気質。
そんな彼女が、事故の果てに目覚めたのは、道理も論理も通じない、血と野望の戦国時代。
しかも、滅びゆく名家の、か弱い赤子として。
天下統一? 興味ない。
歴史の修正? 知ったことか。
だが、私の研究室(平穏な暮らし)を脅かすというなら、話は別だ。
これは、面倒くさがり屋で非社交的な天才錬金術師が、己の知的好奇心と安寧のためだけに、仕方なく立ち上がる物語。
「神の子」の仮面を被り、未来知識ゼロで神託を告げ、
生涯の相棒となる「黒田官兵衛」の才能に目を輝かせ、
ついには「播磨の怪物」と恐れられ、歴史の魔王「織田信長」と対峙する。
――すべては、静かな工房で、心ゆくまで研究に没頭するために。
その「ついで」に、滅びるはずだった家を再興し、乱世のパワーバランスを根底から覆していく。
史上最も迷惑で、最もマイペースな英雄譚が、ここに幕を開ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 20:56:48
25119文字
会話率:24%
「エレンはね、スレイがたくさん褒めてくれるから、ここに居ていいんだって思えたの」
***
魔法はないが、神から授かる特殊な力――スキルが存在する世界。
王城にはスキルのあらゆる可能性を模索し、スキル関係のトラブルを解消するための専
門家・スキル研究家という職が存在していた。
しかしちょうど一年前、即位したばかりの国王の「そのようなもの、金がかかるばかりで意味がない」という鶴の一声で、職が消滅。
解雇されたスキル研究家のスレイ(26歳)は、ひょんな事から縁も所縁もない田舎の伯爵領に移住し、忙しく働いた王城時代の給金貯蓄でそれなりに広い庭付きの家を買い、元来からの拾い癖と大雑把な性格が相まって、拾ってきた動物たちを放し飼いにしての共同生活を送っている。
ひっそりと「スキルに関する相談を受け付けるための『スキル相談室』」を開業する傍ら、空いた時間は冒険者ギルドで、住民からの戦闘伴わない依頼――通称:非戦闘系依頼(畑仕事や牧場仕事の手伝い)を受け、スローな日々を謳歌していたスレイ。
しかしそんな穏やかな生活も、ある日拾い癖が高じてついに羊を連れた人間(小さな女の子)を拾った事で、少しずつ様変わりし始める。
スキル階級・底辺<ボトム>のありふれたスキル『召喚士』持ちの女の子・エレンと、彼女に召喚されたただの羊(か弱い非戦闘毛動物)メェ君。
何の変哲もない子たちだけど、実は「動物と会話ができる」という、スキル研究家のスレイでも初めて見る特殊な副効果持ちの少女と、『特性:沼』という、ヘンテコなステータス持ちの羊で……?
「今日は野菜の苗植えをします」
「おー!」
「めぇー!!」
友達を一千万人作る事が目標のエレンと、エレンの事が好きすぎるあまり、人前でもお構いなくつい『沼』の力を使ってしまうメェ君。
そんな一人と一匹を、スキル研究家としても保護者としても、スローライフを通して褒めて伸ばして導いていく。
子育て成長、お仕事ストーリー。
ここに爆誕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 19:40:00
118948文字
会話率:28%
生まれ付き病弱な少女が唯一持っていた夢である(外を歩いてみたい)を実現することなく命を落とす
それを見ていた神と名乗る者からもう一度新しい人生をプレゼントされる
こうしてか弱い少女の新しい人生が始まる
最終更新:2025-06-22 22:23:22
74406文字
会話率:74%
小柄でか弱い男爵令嬢・ティーナは、実は誰よりも強かった。だが彼女の願いはただ一つ──誰も傷つけたくないということ。
学園に渦巻く貴族の身分差、陰謀、そして恋心。次々と巻き起こる騒動を、優しさと無自覚な最強で無傷に終わらせていくティーナ。
そ
の姿に、人々の心は静かに惹かれていく──折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-13 21:43:17
141123文字
会話率:25%
S級パーティの剣士であるアニエスは、ずっと同じパーティのリーダーに片想いしていた。
ダンジョンボスを倒した次の日、リーダーに話があると言われたアニエスは、ついに恋人になれると信じていた。
が、リーダーが待ち合わせに連れてきたのはギルドの受付
嬢。
リーダーに受付嬢と結婚を前提に付き合うことを打ち明けられたアニエスは、心がポッキリ折れた。
幼い頃から辛い修行に明け暮れ、ここまでの強さを手に入れたのに選ばれるのは綺麗でか弱い女の子。
それなら冒険者なんて辞めてやる。
私だって誰かに守られるかわいい女の子になりたい。
誰かと幸せになりたい。
アニエスは傷心のまま他国に渡り、見知らぬ街を彷徨う。
疲れ切った所を荷馬車に乗った男性に拾われ、ついて行くと、そこは街の食堂だった。
かわいい制服を着てにこやかに客に料理を運ぶ給仕係。
みんなが彼女を優しい目で見ている。
女子力の塊だ…。
そう思ったアニエスはアニーと名乗り、メイクや髪の手入れ、服装を研究した。
さあ、これで私もどこから見てもかわいい女の子。
誰も元S級なんて思わないはず。
新しい恋ができるに違いない。
普通の女の子になりたい、普通じゃない身体能力の給仕係。
アニーは幸せな恋愛ができるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-16 12:00:29
83515文字
会話率:47%