ささめきの名を持つ少女ウィスパー・マーキュリーは、街の外れで細々と喫茶店を営んでいる。
容姿端麗、花も恥じらうほどの美少女である彼女は、その服のリボンの下に誰にも言えない痛みを抱えていた。
人の道を外れて魔法の力を得た者を、人々は魔女と呼ぶ
。ウィスパーは、痛みと生きづらさの果てに辿り着いた『継接』の魔女だったのだ。
彼女はその金属臭でむせ返りそうになる手で、今日も愛する人にコーヒーを淹れていた。報われないと分かっていながら、棘のような幸せを呑み込んで。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-07 06:51:42
132391文字
会話率:42%
これは、ある孤悲の話――
ジェラルディーンはたった1日の結婚生活から未亡人となって約10年。母や妹達は再婚しろとうるさい。30歳の誕生日を目前にした最近は特にうるさい。
適当に交際相手をでっち上げてお茶を濁そうかと考えていた矢先、同じく結
婚を勧められてうんざりしていたギデオンを紹介される。
斯くして2人はお互いの利害の為に婚約者を装うことにしたのだった。
ワケありツンツンヒロインとちょっと情けない弱腰ヒーローが
悲しみの中から立ち上がり、新しい愛を見つけるまでの物語。
※毎日21時に更新予定!
※1話あたり約1万字前後と長めですので、お時間に余裕のあるときにどうぞ。
※アルファポリスさんにも同じものが公開されています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-28 21:00:00
110545文字
会話率:38%
『とおくまばゆいその時代 女王の統べた彼の地には 今は眠れる亡神に、花と言祝がれたひとがいた』
――旧女王領最古の祭司、花祝ぎ。
祭司たる祖母の訃報をうけ領外から帰郷した少女は、新たに花祝ぎの名を継いだばかりの若き祭司と、ある事情から生活を
共にする事になる。
同じ大切な人を亡くした少年と少女は、同じものを守ろうとして、同じ家で暮らし始めた。
――亡び残った、古き祭司の名を巡りて。互いへ向ける感情に、刃と棘を隠しながら。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-10 22:33:06
27830文字
会話率:27%
国語辞典というあだ名の男の子、夜風(よかぜ)君に「君は偽善者だね」と言われたことがずっと棘になって残っていた灯(あかり)、それからできる限り避けてきたのだけど、中学卒業間近、くじびきで揃って卒業文集の係になってしまう。このまま卒業まで逃げ切
れると思ったのに、ついに苦手だった夜風くんと灯は対峙することになってしまって---折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-23 21:53:10
4920文字
会話率:65%
棘のような男『ターク』 無表情、無愛想で無関心の三無しの無頼漢。 しかし剣技は三位一体を極めたアルウェンシス王国の英雄。 ある時、自身が仕えるファイルヘンブラフ公爵家にて魔獣狩りを行っていたタークであったが謎の石碑を発見する。 古びた条文を
読み上げると凄まじい魔力の奔流が溢れ出し次元の狭間に引き摺り込まれてしまう。 目を醒すとそこは砂漠の神殿レグエルグであった…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-21 14:34:15
69302文字
会話率:34%
現実とは別の次元
神の国「キノウノメシノナマエガワカラン」
では一千年に一度、人間が重ねた罪を1人の死んだ人間に背負わせるための会議が行われていた
その最高議長「タシカ=ニクジャガ」は日本の女子高生
大刹那文字 棘姫に背負わせることを決定
した
罪の内容は永遠の輪廻転生、毎回悲惨な死を遂げる呪いと共に…
悲惨な死を遂げた女子高生が送る日常ヒューマンドラマである…
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-18 01:15:04
386文字
会話率:50%
社交界で囁かれるオリヴィア・パチル嬢の噂は良くないものばかりだ。実際、彼女はいつも怒ったように眉を吊り上げ、きつい声で、棘のある台詞を吐く。彼女が暮らすお屋敷からは毎日毎日、使用人を叱り飛ばす大声が聞こえてくるのだ。
このままでは嫁ぎ先が見
つからないと焦るのは、本人ではなく父親だった。気が強いゆえに、トラブルばかり引き寄せる困った子だが、娘は可愛いもの。とにかく縁談を組んでやらねばと、父親は手当たり次第やけくそに婚約を申し込む。玉砕が続いていたオリヴィアの婚約者探しであるが、ついに色良い返事がかえってくる。だがしかし、その相手はなんと社交界を時めく"稀代の美青年"であった───!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-29 14:19:48
167742文字
会話率:56%
棘の大事さを書きました。
最終更新:2021-03-12 01:00:00
373文字
会話率:0%
「コンスタンツァ!私はお前との婚約破棄を宣言する!」
王太子タッジオの18歳の誕生日の祝宴の席、突然公爵令嬢コンスタンツァを襲った悲喜劇。
最終更新:2020-11-27 18:59:54
2703文字
会話率:32%
僕の体は、棘棘でいっぱい。
僕が産まれてきた頃から、僕の体にはとげとげが
あったんだって。
最終更新:2020-11-07 03:00:00
1591文字
会話率:14%
胡蝶症。
一億人に一人の確率で発症する奇病。
発症一日目。左右の肩甲骨と腸骨が急激に伸長し、皮膚を突き破って体外に露出する。
発症二日目~四日目。棘のように伸びた肩甲骨と腸骨それぞれの周囲に、まるで蝶の翅をかたどるように薄い膜が
生成される。症状の名前である『胡蝶』は、この膜にちなんで名づけられる。
発症五日目~七日目。形成された『翅』が鱗粉のような粉末で覆われる。この粉末は蝶のそれと同じく、色鮮やかなものである場合が多い。
少女はある日、蝶になった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-23 03:10:55
6603文字
会話率:46%
魔法の広く浸透した世界。その世界には魔素と呼ばれる物質がある。
魔法の行使に必要なその物質を生み出せる、異形のものたちの話。
第一部『紅い棘と蒼い花』
蒼い人魚、深月はある日の夜、赤い少女と出会う。
彼女は人間にまつわる重い過去を抱える少
女だった。
少女の心を開かせるべく努力する深月は、同時に、自身の過去にも立ち向かっていく――
第二部『Black March』
かつてこの世界に存在した、魔族。
彼らは統率者である魔王が討ち倒された事により、全滅したはずだった。
しかし、彼らは生きていた。ヒルトという名の、巨体の怪物の手によって。
500年の静寂を破り、彼らの故郷を取り戻す戦いが始まる――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-19 18:00:00
230308文字
会話率:33%
爽やかな気候になり、明日に向かうことも、ゆっくりと考えられそうで、この晴れ間の香りをしみこませれば、長きにわたって、明日を包むように、優しくなれるんじゃないでしょうか。見渡せば、寂しく眠る人々には、ささくれた棘が刺さったままで、秋の夢で、ひ
とつひとつ、抜き取れたらいいのに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-27 19:20:50
218文字
会話率:0%
——この物語は『白』で終わり『白』で始まる。
魔法の存在する世界に約百年前に『白き母龍』によって突如として生まれた数々の竜。それらを討伐する「竜狩り」を仕事とする者達は「狩人」と呼ばれていた。
その一人である少女、アイナ・エルヴィアは狩人
の中でもなかなかの実力者であった。しかし、彼女の性格はとても棘があり、誰ともパーティを組もうとはしなかった。
そしてある日、希少種と呼ばれる竜の討伐へと向かった際、素人狩人の少年と出会ったことでアイナの竜狩り生活は一変するのだった。
天邪鬼な少女と素直だがはかれない少年。そして――。
決められた白き結末に向けて、若者たちの物語が今始まる。
※進行は遅いですが完結させるつもりなので、ブックマークや評価の方をしてくれたら幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-25 01:49:39
48280文字
会話率:43%
酷い雨の日だった。青年は、びしょ濡れの女と出会った。
雨の中、傘もささずに立ち尽くす美しい女。訳ありなことは誰が見ても明らかだった。
そんな女に、青年見惚れた。話しかけてしまった。そして、女の不思議な魅力に、あっさりと恋に落ちた。
そこから
、青年の運命は狂いだした。
綺麗で可愛く美しい。そんな女の棘は鋭すぎた。
嫉妬、束縛、軟禁、監視、独占欲……
過去からくる女の愛情がエスカレートし、そして青年をどこまでも追い詰めていく。
果たして、青年は女の愛をどこまで受け入れることができるのか……
**血、殺し、残酷な描写があります。ご注意ください**
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-08 20:38:15
44942文字
会話率:28%
〝汝に贖罪を与えん
愛にて世界を平らげよ
触、見、感も叶わぬ苦悶の道ゆけば
そのさき、愛の光さす〟
愛と探求の神ハウデンファールは、愛する人を剣へと変え、触ることも、感じることも、見ることもできない苦しみの贖罪をスバニアに与え
た。
愛する人であるカンサルタ——すなわち聖剣を携えるスバニアの道はただ一つ。世界の争いを平らげること。それが神ハウデンファールから授かったスバニアの贖罪。
その贖罪の道を進み続けたスバニアの道は騎士道となり、聖剣カンサルタの歌は強力な神秘となり、二人の力はやがて世界の劔と謳われるスバニア騎士国の礎となった。
しかし、どんな劔も鈍くなる。
二千年近くが過ぎたスバニア騎士国はその名に影を落とす。それと同時に動き始めるアルヴェ大陸の国々。中でも、中東を支配するゲピュラ皇国が世界を巻き込む侵攻を始めたのだった。
争いを平らげる世界の劔と謳われるスバニア騎士国は、この戦争を終わらせるために騎士団を戦地に向かわせる。その戦争も、誰もがすぐに終わると思っていた……。
一方、スバニア騎士国の田舎町タロエに住む農商の息子ウィリアムは、冒険小説を読み耽りながらも、農商であることが誇りだと自分に言い聞かせる日々を送っていた。身の振り方に悩む十六歳の夏、ひょんなことから王都へといくことに。
身分の差と、慣れない暮らしに不満をもつのウィリアムは、〈真紅の予言〉と云われる世界の問題に巻き込まれていく。
そしてもう一人。不遇な境遇に生まれた少女マーシャル。
聖剣歌の歌姫になることを夢見て王都に辿り着くも、戦争を左右する運命に巻き込まれていく。
恋、背中を預けられる仲間達との友情、剣を握る道を選んだウィリアムと、平和を願うマーシャルの運命が交差するとき、新たな時代が訪れる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-28 22:16:46
187254文字
会話率:42%
——この世の虚しさを知ってもなお、もがき、戦い、生きろ。
ここ、<言ノ葉ノ国>では、皆、生まれながらに<詩>という不思議な光る字を読むことができた。
<詩>を紡ぎ、火や水、木や土の力を少しだけ分けてもらうことで、民たちは概して普通の暮らし
を営んでいる。
しかし、<言ノ葉ノ国>ではウェンという、獰猛で残酷な化物が、人の血肉を求め度々現れた。
そんなウェンを狩る<狼>に身を置くアトイは森の中、1人の少女と出会う。
真っ白な髪と紅の瞳をもった少女は、腰に太刀を携えていた。
しかし、その少女、自分には一切の記憶がないと言う。
そんな少女を訝しむも、アトイは少女と共に、歩きだした——。
なぜ世界はこうであるのか。
なぜ自分はこうであるのか。
未曾有の厄災に立ち向かい、出会った様々な人の思いを知りながら、その謎を追う2人の旅が、今、始まる——。
伏線をたくさん張って、後に一気に回収していく、ゆっくりめの構成になっているので、伏線かな?と思ったところは覚えておくと、後々いいかもしれません。
登場人物や<言ノ葉ノ国>の作法・獣のまとめがありますので、参考にしてください↓
https://ncode.syosetu.com/n0790gi/
第二章に関しての伏線は26話以降から回収が始まっていきます
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-27 20:00:00
163662文字
会話率:19%
「やぁ、こんばんは」
どこからか、声がした。しかし、その声の主は見えない。
静かに木霊する夜更けの会話。姿も名も知らぬ不思議な声はいったい?———。
最終更新:2020-08-18 19:00:00
3206文字
会話率:54%
「灰の旅人」を読んでくださっている方々、本当にありがとうございます ^^)
また、こちらの設定を見て、面白そうだな、と思っていただければ幸いです。
「灰の旅人」の登場人物と、<言ノ葉ノ国>の言葉をまとめてみました。
今後もたくさんの言葉と
、登場人物が出てくる予定です。随時、更新していきます。
分からなくなってしまった時に参考にしてください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-24 20:00:00
2313文字
会話率:0%
特に幸福でも不幸でもない偏屈なおっさんが生まれ変わり、ファンタジーの世界で生きる話。できれば波風立たせず平和に、教わった狩りで生きたい。なのに。
生まれ変わった種族がフェンリル、とかいう獣人。いや、違うよね?そこは狼でしょ?ドでかい狼。
犬っぽい獣人じゃないよね?
……口減らし、マジですか。我儘言えないけど、捨てるんですか。
人狼?いえ、獣人です、って!矢を撃ってきてる!
冒険者?いえ、興味ないです。狩りさえできれば…………え、やらなきゃダメ?エエエ…………
ドラゴン?いやだこわい。火も吐くしデカいし棘もあるし顔も怖いし近づきたく……ちょい待ち、その肉おいしい?美味いんだな?ヒャッハア!
ちょっとダークな雰囲気が漂うこともあるどこかおかしい世界で、彼はふざけている様で真面目に狩りをして生きていく…………かもしれない話。
作者小説など書いたことないのでいろいろ出来悪いと思います。グロエロは控えめの表現ですが、一部ありますのでご注意ください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-26 00:00:00
2350229文字
会話率:40%
彼女はなぜ×されるのか、誰に×されるのか。
あなたはいくらで彼女を×せますか?
* * *
任侠一家をご存知だろうか。
いわゆる"ヤクザ"という存在であるが、現代のヤクザのイメージとは違い、本
来持つ"任侠"という言葉の意味に習い、弱気ものを助け強気ものを挫く集団である。
その津和吹の組長の娘である
"千華"
ある日をさかいに彼女は国民から命を狙われる事になる。
きっかけは津和吹の組長を務めていた津和吹万櫻が生前最後に残した一つの動画。
『孫を殺した人間に、私の全財産を与えよう』
* * *
祖父はなぜそのような動画を残し死んでいったのか、千華は自身の身を守りながら、亡き万櫻の真意を探るため行動に出る。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-17 13:37:39
17907文字
会話率:24%
王都には、決して触れてはならない裏の組織が存在する。
その名は、"紅の棘"。
侯爵令嬢シャルロッテ・フリューゲルはそんな組織を従える家に生まれた少女であり
親兄弟のすべてを踏みにじってその首領の座を奪い取った、こ
の王都の巨悪であった。
────────────────────────
小説家になろう様、カクヨム様、ノベルアップ+様、アルファポリス様にて同時投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-17 18:26:45
3150文字
会話率:30%