――むかしむかし、と言うには、少しだけ新しい時代の話。
“ヨイノ”という国があった。
江戸にも似た街並みに、妖怪と人間が肩を並べて暮らす、不思議な場所。
笑い声と泣き声と、時々ちょっとした悲鳴が混じる、雑多でにぎやかな町だ。
その街のは
ずれ、目立たぬ長屋の一角に、ひとつの暖簾がかかっている。
「ことのは堂」
看板も貼り紙もない。ただ暖簾に筆文字がひとつ。
何の店なのか、初めての者にはよく分からない。
けれど、口コミは広がっている。
「悩みごとがあるなら、ことのは堂に行ってみな」
「声にできない話でも、聞いてくれるらしい」
「人でも、妖でも、ちゃんと向き合ってくれるってさ」
そんな噂を頼りに、人も妖もやってくる。
何を買うでもない。何を売るでもない。ただ、誰かに“言葉を届けたい”者たちが。
ことのは堂を営んでいるのは、一人の男だ。
名を、高道(たかみち)という。
歳は三十代の半ば。物腰は柔らかく、言葉は穏やか。
人と話すときは冷静だが、その目の奥には火種のような熱がある。
「お悩みなら、お聞かせください。……言葉は、口から出たときが始まりですから」
そう言って、相談者を迎えるその姿は、僧侶でも教師でもなく──ただのひとりの聞き手だ。
けれど、その言葉は、不思議と胸に残る。
彼は、話を押しつけない。助言もしないことがある。
けれど、いつのまにか相談者の心に、小さな光を灯していく。
高道はもともと、ヨイノの人間ではない。
──ある日突然、ここにいた。
転生だったのか、流れ着いたのか。彼自身もその理由は語らない。
けれど、“ことのは堂”という場所が、彼にとっての新しい生きる場であることは確かだった。
高道には未練がない。過去に戻りたいと思わない。
この不思議な国の喧騒も、妖怪たちの奇行も、どこか面白がって受け止めている。
「せっかく異世界に来たんだ。なら、楽しく暮らしてやろう」
その心持ちが、妖も人も、彼の元に惹きつけるのだろう。
今日もまた、誰かが暖簾をくぐる。
言葉にできない気持ちを抱えて。
声にならない声を、届けたくて。
そして高道は、静かに湯を沸かしながら、その人(あるいは妖)の話に耳を傾ける。
「焦らなくていいですよ。……言葉が整うのを、ここで一緒に待ちましょう」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-23 17:30:00
44505文字
会話率:48%
小さな農村であるボンノ村でその少女は誕生した。
かつての偉大な魔法士の名を与えられた少女は、両親の愛情を受けてすくすくと育つ。
弟も生まれて姉としての意識が芽生えはじめた少女だったが、彼女にはひとつだけ悩みがあった。
それは魔法の制御がうま
くできないこと。
同い年の少年少女がどんどんと上達していく中、なぜか簡単な生活魔法すら使えずにひとり落ちこぼれてしまう。
見かねた両親はあまり深く考えず、少女のためを思って色々教えてしまう。
このことが後世にいう規格外の魔法士を誕生させることにつながっていくのだった。
これは、無自覚のまま魔法士の天辺に立ってしまう少女の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 17:11:01
326130文字
会話率:38%
謎の白い空間で、神から異世界に送られることになった主人公。
二重取りの神授スキルを与えられ、その効果により追加でカード召喚術の神授スキルを手に入れる。
更にキャラクターメイキングのポイントも、二重取りによって他の人よりも倍手に入れるこ
とができた。
それにより主人公は、本来ポイント不足で選択できないデミゴッドの種族を選び、ジンという名前で異世界へと降り立つ。
異世界でジンは倒したモンスターをカード化して、最強の軍団を作ることを目標に、世界を放浪し始めた。
しかし次第に世界のルールを知り、争いへと巻き込まれていく。
国境門が数カ月に一度ランダムに他国と繋がる世界で、ジンは様々な選択を迫られるのであった。
果たしてジンの行きつく先は魔王か神か、それとも別の何かであろうか。
カクヨムにてフォロワー数10,000超えの人気作!
ストック120万文字以上!
基本的に最新話に追いつくまで毎日10話投稿します!
※この作品は『カクヨム』『アルファポリス』『ノベルアップ+』にも投稿されています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 17:10:00
1491390文字
会話率:15%
何をやってもダメ続きで18年間生きてきた少年ーーウィル。
これまで人の役に立てたという事が皆無で、何でも良いから誰かの役に立ちたいと願っていた。
ある日『ジスト鉱山』と呼ばれる謎の地下洞窟へ魔石採掘の荷物持ちとして同行することに。
得体の
知れない洞窟に同行するウィルだったが、突如謎の崩落とモンスターに遭遇。
何とか仲間を逃すも、自身は結局何も成せぬまま無様に死ぬという現実を突きつけられ、発狂しながらモンスターと共に崩落に巻き込まれる。
しかしどういう訳か、目を覚ますと自分(?)は無事だった。
状況を理解できないのも束の間。
『ソレ』は己の体を見て驚愕する事になる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 17:07:37
49311文字
会話率:15%
~~準備中~~
二話だけ先行投稿します!
学校で知り合った娘に勧められたVRMMORPGを軽い気持ちで始めたつもりがログアウトできない!?
「まぁ言うてそのうち何とかなるやろ」とあまり気にしてない弟、零(れい)。
溺愛する弟を「ゲーム
か異世界かわかんないものに奪われた!」と、必死な姉達。
想いと世界のすれ違いと両者の温度差…。
再会はできるのか?はたまた姉たちは弟を助け出し、その禁断の想いは弟に届くのか…。
現代とゲームと異世界をまたぐ壮大…かどうかはわかんない、そんなお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 17:00:00
682562文字
会話率:52%
リネンサービスで働く赤根月人21歳はある夜、夢の中に響き渡る少女の声に目を覚ます。
ある休日の昼下がり、緑道公園のベンチでくつろぐ月人の目に盲目の少女が映る。
走る自転車と接触しそうになった時、少女の開いた両目は青白く燃えていた。
固まり目
を逸らすができない月人。
少女はすれ違いざまに「ありがとう」とつぶやいた。
それは..聞き覚えのある声だった。
その日を境に月人の行く先々で、盲目の少女を見かけることとなった。
不気味に感じ始めた月人は、少女に目的を尋ねるのだが..
作者より:こんぎつねの『野に咲くコスモスは色あせない』は、さらなる進化を遂げ、新たに生まれ変わりました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 17:00:00
90635文字
会話率:38%
死者はナイフを突き立てる。
この世界で生きていた証を刻むように。
2024年、現代日本。
時の流れとともに文明が発達し、その都度人々の生活は移り変わってきた。しかし古来より現在まで、世界中のありとあらゆる場所において、何百年経ようとも決
して変わらないものがある。
死だ。
死は生きとし生けるもの、全てに平等に訪れる。
決して逃れることができない、それが死。
ゆえに人々は考える。
人は死後どうなるのだろうか。
未知なるものへの恐怖から、あるいは救いを求める期待から、さまざまな幻想を抱くが、多くの場合、このようになるはずだ。
もしも今生に何の未練もなく、怨みや後悔もないならば、天に上がって輪廻転生の輪に入るだろう。その逆ならば、地底に堕ちるだろう。
では、そのどちらにも行けない者は?
怨霊と化して、地上をさまようしかないだろう。
「冗談じゃねえ。怨霊なんて、どいつもこいつももれなくクソだ」
安倍隼人、17歳。
夢は、目立たず平穏に生きること。身長がもう10センチ伸びること。
霊を視、その声を聞き、ぶん殴れる彼は、今日も牛乳パックをすすりながら望まざる怨霊事件に巻き込まれていく――。
※この作品は、ネオページで連載中の作品の転載になります。
ネオページでは現在第6話を連載中です。
https://www.neopage.com/book/30048156910023500折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 17:00:00
96378文字
会話率:33%
――これはキミにしかできないことなんだ、里珠。
――朱煌国の皇帝を籠絡して、国を混乱させてほしい。
親に売られたわたしに、知識と教養(と性技)を授けて、一流の女に育ててくださった慈恩さま。
――事を成し終えたら、里珠、私の妻にな
ってくれないか。
そんなふうにね、言われたらね。わたし、頑張っちゃうじゃない。
ってことで、敵国の少年皇帝のもとに、贈られたわたし、陽里珠。
容姿だけじゃない。その声の美しさに、鳥もさえずりをやめてしまう「噤鳥美人」が二つ名のわたし。年下皇帝なんて、アッサリノックアウトよ! ――って思ってたんだけど。
ぜんっぜんお渡りがない。皇帝来ない。来なきゃ、どれだけきれいな声持ってても意味ないじゃん!
(もしかして、皇帝ってBL?)
男にしか興味持てないってやつ――って。〝びぃえる〟ってナニ? わたし、なんでそんな言葉を知ってるの?
そこで思い出す、自分が転生者であることを。
そして。何があったのか。突然の皇帝お渡り。だけど。
「臭いな」
(ちょっと)焚きしめすぎたお香のせいで、皇帝にはそっぽ向かれ、また放置。
いいわよ。いいわよ。別にいいわよ、コンチクショウ!
前世の人生短かったぶん、ここで人生謳歌するわよ!
って思ってたんだけど。なんだかんだでよくわからない政争に巻き込まれちゃって。命も狙われちゃって。
「俺の子を孕め」
――は? ナニイッチャッテンノ、このクソガキ皇帝。
ものには順序ってもんがあるでしょうが!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 17:00:00
72099文字
会話率:31%
交通事故で命を落とした元中学生・カミナは、異世界に赤ん坊として転生する。
だが彼の脳内には、かつてスマホにインストールしていたAI——ボルトがなぜか一緒に転生していた!
「よし、この知識と頭脳で異世界無双だ!!」
「いやいや、相棒、
赤ちゃんだぞ!?無理だって!」
魔法?貴族?宗教?奴隷?
理不尽と不平等が支配する異世界に、現代知識とAIのチートを武器に挑むカミナ。
厨二病をこじらせた彼は、AIボルトの引き気味なツッコミを浴びながら、世界をより良くしようと奮闘する!
しかし、そんな彼の目の前に次々と立ちはだかるのは——理不尽すぎる暴力、権力、そして魔族による世界滅亡の危機!
どんな知恵と知識を駆使しても、どうしても解決できない“詰み”に追い詰められた時——
「やってられるかーーー!!!」
爆発する雷魔法!
吹き飛ぶ敵!
チリチリの髪!パンツ一丁の味方たち!
シリアス×コメディ×AI知識チート!
革命は、ここから始まる——!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 16:27:57
94335文字
会話率:34%
交通事故で命を落とした元中学生・カミナは、異世界に赤ん坊として転生する。
だが彼の脳内には、かつてスマホにインストールしていたAI——ボルトがなぜか一緒に転生していた!
「よし、この知識と頭脳で異世界無双だ!!」
「いやいや、相棒、
赤ちゃんだぞ!?無理だって!」
魔法?貴族?宗教?奴隷?
理不尽と不平等が支配する異世界に、現代知識とAIのチートを武器に挑むカミナ。
厨二病をこじらせた彼は、AIボルトの引き気味なツッコミを浴びながら、世界をより良くしようと奮闘する!
しかし、そんな彼の目の前に次々と立ちはだかるのは——理不尽すぎる暴力、権力、そして魔族による世界滅亡の危機!
どんな知恵と知識を駆使しても、どうしても解決できない“詰み”に追い詰められた時——
「やってられるかーーー!!!」
爆発する雷魔法!
吹き飛ぶ敵!
チリチリの髪!パンツ一丁の味方たち!
シリアス×コメディ×AI知識チート!
革命は、ここから始まる——!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-11 11:38:01
698文字
会話率:24%
駅でユーレイに驚いて階段から落ちて死んだ。
気づいたら、知らない場所で知らない少女に憑依していた。
傍には、私を殺したユーレイ。
とりあえず、新しい人生を頑張って生きなければ。
あれ? ユーレイは見えるだけだったのに触れる。
もしかして霊
力レベルが上がった?
2025年4月21日より新作始めました、よろしくお願いいたします。
更新予定日:月曜日、水曜日、金曜日
用事で更新できない日があります。ごめんなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 16:23:42
125326文字
会話率:56%
【ライトノベル】
2019年11月10日~ 1巻発売中! 重版決定!ありがとうございます。
2020年04月10日~ 2巻発売中! 重版決定!ありがとうございます。
2020年10月10日~ 3巻発売中! 重版決定!ありがとうございます。
【コミカライズ】
2020年07月15日~ 1巻発売中 重版決定!
神様からもらったスキルが最弱のテイマー。
命の危機から村を捨てて、旅をすることにしました!
旅をしていたらテイムできる魔物を発見!
それは突いたら死んでしまうほど弱いスライム、弱小スライムだけ。
旅の途中にはいろいろなモノが落ちている。
全て拾って行くと何だかすごいことになってしまった。
人生の逆転を目指して安住の地を探します!
更新予定日:日曜日、火曜日、木曜日
更新できない日もあると思います。ごめんなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 15:08:21
3315116文字
会話率:40%
【ライトノベル】
2020年01月10日~ 1巻発売中 重版決定!
2020年07月10日~ 2巻発売中!
2020年11月10日~ 3巻発売中!
【コミカライズ】
2020年09月15日~ 1巻発売中 重版2回目決定!
勇者召喚に巻き込
まれた主人公は召喚失敗で何処かの異世界へ。
異世界?魔法?よくわからないが。
色々な仲間が増えているけど喋れる相手がいないって‥小さい仲間も作ったけど、あれ?最強?
主人公は戦いません、森でほのぼのと生活しています。
たまに起こる問題には全力で仲間を守ります!
2020年10月より第3章スタートしました。
更新予定日:月曜日、水曜日、金曜日
更新できない日もあると思います。ごめんなさい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-08 16:54:39
1733243文字
会話率:27%
精霊語。それは人間には理解できない言語だ。
西の国の王子様、リア・クローバーはその言葉以外話せない。
リア様に命を助けてもらった私は、何とかコミュニケーションを取っていくと次第にそれが旦那様に認められることに。
「君にはリアを支えて欲しいと
思っている」
喜んだ束の間、「ただし条件がある」と言われた。
「喋れないリアの代わりに結婚相手を見つけてほしい」
本来リア様と結婚を認めてもらえるような身分ではない私は、喜びつつもどこか心に引っかかりを感じていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 16:00:00
334935文字
会話率:51%
英雄都市アースリア――――《始まりの英雄王》が造ったとされる巨大都市。
名誉や金、女といった多くの欲が満ちている夢の場所。時には少年がピュアな恋を求めるなんてことも。
剣と魔法が跋扈する世界で、少年は夢を見る。彼は《英雄》や【勇者】に憧れた
、どこにでもいる平凡な男の子。
あらゆる武才に嫌われた少年は、一人の吟遊詩人と出会う。
《英雄》になることはできないと言われた英雄志望の少年と、同族から迫害された妖精詩人のキセキ。
これは、最も長く詠われた少年と、詠い続ける妖精の物語。
――――――――――――遥か遠き未来へと届く、【無名英雄歌】。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 15:52:28
3825文字
会話率:44%
とある客船の航海士だった主人公は海難で命を落とした。
しかし目を覚ますとそこは1540年代の瀬戸内海?!
兄は村上水軍最盛期を築くこととなる村上武吉。
本来は存在しなかったはずの次男として生きる主人公。
風雲急を告げる戦乱の世で彼はいっ
たい何を見る。
※過去投稿していたアカウントが利用できないため、リライトしつつ投稿していきます。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-23 15:47:21
22070文字
会話率:28%
一地方都市である双竜町の女子校に通う佐藤姫子は、銀髪に菫色の瞳の超絶美少女である。だが、ファンタジーの美麗挿絵風なのは容姿だけで、中身はいたって平凡なカラオケ好きの女子高生に他ならなかった。
しかし誰が知るだろう。姫子の本当の名はフェ
トナで、十数年前、動乱の起きた故国から乳母に抱かれて銀色飛竜の背に乗り、許嫁のカーディル王子と共にこの異界に逃れてきたということを。
幼い頃に別れたきりの父母の顔も、故国の言葉も文字もすっかり忘れ果てた姫子は顔だけファンタジーと呼ばれ、今日も場末のカラオケの個室でひっそりマイクを握るのだった。
そんな爛れきった(?)平和を享受していた姫子の元に、故国の急使が先に戻っていた許嫁からの手紙を運んできた。
戦が終わったので、故国に戻って来いというのだ。
それは、異界の慣れ親しんだ日常を捨て、故国に戻って妃になれ、ということだった。いまさら!? 姫子は困惑した。迎えに来るあてもない十数年の長きにわたる異界での日々を、次期王妃としての矜持を持って過ごせというのは無茶な話である。彼女は当時五歳だった。
しかも手紙には、隣家の村山智志を連れてこいとも書いてあった。
敵の多いカーディル王子は、異界での幼馴染である智志を側近のひとりに加えたいらしい。
故国において、王者の命令には絶対服従である。
いかに次期王妃のフェトナとて、断ることはできない。
しかし、幼い頃はよく三人で遊んだとはいえ、別々の高校に入ってからはとんと疎遠になっている智志を、故国へヘッドハンティングなどできるだろうか。
ましてや、家人や教師以外の男性と殆ど喋ったこともないというのに!?
※作風が古いです。長タイトルから連想される昨今の流行りとは異なる展開であることを先にお詫び申し上げます。m(_ _)m
※本作品は習作で完結しています。一見すると長編の序章か前日譚のようですが、続きはありませんのでご注意下さい。
※R15指定に従い、ほんの僅かですが残酷な表現や性的な表現がある話には*を付けてありますのでご注意下さい。
*******
旧題『双竜町の寒空に飛龍の長鳴きが聞こえる~金の飛龍には王子様、銀の飛龍にはお姫様~』40枚(16000字)2006/2 PNイマダ名義
*******
本作品はアルファポリスにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 15:43:19
26602文字
会話率:33%
★“道具”になりたい薄幸少女とお嬢様とメイド達で送る、ダンジョン経営ライフ!★
「ファイさん! わたくしのエナリアで、働いていただけませんかっ?」
「うん、いいよ、ニナ」
「即答っ!? よ、よろしいのですか? わたくしのエナリアは今も
絶賛、経営難。いわば沈みかけの船……。いえ、泥船なのですがっ!」
「うん、大丈夫」
「迷い無しですわっ!?」
そんな、何とも締まらないやり取りで始まる、異世界人2人によるダンジョンの経営。
ファイとしては、自分を“道具”で居させてくれるのなら誰でも良く、ニナに至っては、
(ファイさん! 顔が……いいえっ! 存在が、天才すぎますわぁ~~~! はい、採用っ!)
ただの思いつきだった。
しかし、そうして始まったそれぞれの“幸せ”を探すその日々は、2人にとってかけがえのない思い出になる――。
●あらすじ
白髪金眼の剣士『ファイ』。幼いころに誘拐されて戦闘の道具として育てられた彼女は、幸せだった。必要としてもらえる。生きていて良いのだと言ってもらえる。それだけで、ファイは心の底から幸せを噛みしめることができた。自身を誘拐した人々でさえ、ファイにとってはかけがえのない“恩人”だった。
しかし、ある時。『エナリア』と呼ばれるダンジョンの中で、彼女はそんな恩人たちと離れ離れになってしまう。
戦闘しか能のない自分は、これからどうなってしまうのか。このままでは、何もできない“人間”に戻ってしまう。そんな彼女の前に現れたのは、エナリアを管理していると名乗る異世界の少女――『ニナ』だった。
彼女は、自身のエナリアを「ウルン人とガルン人の両方が幸せになれる場所にしたい」と夢を語り、その夢にファイを巻き込もうとしてくる。
本来、両者は狩る・狩られるの関係であり、共存など不可能だ。
しかし、ウルンで最強の証である白髪のファイと、能力を持たない最弱種――人族でありながら最難関のエナリアの経営を任されているニナ。そして、2人を支える個性豊かな使用人(メイド)たち。
彼女たちの力が良い感じにまとまりさえすれば、夢物語も現実になる……かもしれなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 15:32:26
699298文字
会話率:41%
人を食べる魔獣が蔓延る世界で、魔法を使い、魔獣討伐を専門に行なう『特派員』を目指す主人公は元神様の少女と出会った。
これは人々を守り、誰かに誇ってもらえる存在――ヒーローに憧れた”普通”の少年が、元神の少女と出会い、”主人公”になった物語
。
次々に降りかかる幾多の試練。
“普通”の身には余る出来事を前に、それでも“主人公”の彼は諦めない。
※毎週、月曜日〜木曜日の朝7:00頃に更新予定です。
※この小説は でも同時に連載中です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 16:03:13
1095350文字
会話率:37%
「じゃあメイドさん。私について来てくれないかしら? こう見えて何もできないし、何も知らないの」
「かしこまりました。まずは人に物を頼むときの言葉遣いと態度からお教えします♪」
「(ポトトに)あなたも。私達の頼れる足になってくれないかしら?」
『クルッ!』
「『嫌よ!』だそうです♪」
「……やっぱり、不安しかないわ」
※真面目なあらすじ
森で目覚めた記憶喪失のホムンクルスの少女。自身の名前も、どうしてここにいるかもわからない彼女。それでもなぜか、この世界の知識だけはあった。そんな彼女が出会ったのは『ポトト』と、美しくも血生臭い『メイドさん』だった。そんな3人(2体と1匹)の前に現れたのは、侮蔑を込めて“外来者”と呼ばれる男。彼はチキュウのニホンから召喚される強力なスキルを持った「召喚者」の1人だった。彼の強力なスキル〈支配〉の前に無力化された3人。抵抗できないまま男にひん剝かれ、好き勝手される主人公。そんな中、彼女は世界の意思を聞く――。
そんなこんなで危機を脱した3人は、己の役割を果たすための旅に出る。その時の会話が、上のそれ。果たして3人は仲良く旅を続けられるのか。繰り返す出会いと別れの中、死神と呼ばれるようになる少女は“命”を知っていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-22 20:25:38
1455028文字
会話率:51%
目が覚めたら、真っ白な空間。頭の中には、唐突に響く機械音声。
「あなたは“極度の社会不適合”により、バーチャル監獄へ収容されました」
──はいぃ? いやいや、ただの引きこもりに懲役ってどういう理屈よ?
与えられたのは、青髪ツインテのアイ
ドルアバター『スイセイ』。
この世界では、配信で「いいね」を稼ぎ、社会的更生度を上げなければ出所できないらしい。
だけど私は、競争なんてクソくらえ。人に媚びて評価されるくらいなら、一人で歌ってたい。
……そう思ってたのに、私の歌がなぜかバグを起こし始めて──
「これ、ただの監獄じゃない。なにか、隠されてる」
歌うごとにシステムが崩壊し、"誰か"の声が聞こえてくる。
この監獄の奥にあるのは、ただの社会矯正じゃない。
──これは、“歌”が開く、真実の扉の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 15:19:53
6044文字
会話率:40%
「回復魔法しか使えない? はいはい、“お荷物”でごめんなさいね」
聖女リセリアは、王国の聖騎士団から“役立たず”と断じられ、あっさり追放される。
しかしそれは、彼女の“魔力の全属性適性”と“高位魔術への耐性”を隠すための陰謀だった。
癒
ししかできないはずの魔法で、彼女は病を焼き尽くし、毒を無効化し、死を跳ね返す。
だが本人はといえば、「お人好し? それ、私のどこ見て言ってるの?」と毒を吐く、塩対応系の毒舌聖女だった。
追放後、辺境の村で静かに過ごしていた彼女のもとに、
なぜか神官長、王子、竜、精霊王までもが土下座にやってくる。
「どうか、世界を救っていただきたい……!」
「その前に、私を捨てたこと、土下座して謝っていただける?」
無自覚に最強、でも口は最凶。
これは、毒舌聖女リセリアが“癒し”だけで世界をぶん殴る、ざまぁと覚醒の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 08:18:37
23970文字
会話率:38%
前世はブラック企業で過労死寸前だったハルナは、転生して心機一転「誰とも関わらず、静かにひっそり暮らしたい」と願う。得たスキルは「植物と会話できる能力」。彼女は森の奥に引きこもり、薬草を育て始める。しかし、不器用な水やりと植物との“独り言”が
原因で、育てた薬草はいつのまにか常識を超えた「大賢者級」の力を持ってしまう。
そんな薬草の奇跡が噂となり、人々が彼女の元を訪れ始めるが、ハルナは人見知りのためまともに応対できない。薬草は世界の病を癒し、争いを鎮め、「森の賢者」「神の使い」として崇められてしまうが、本人はただ静かに暮らしたいだけ。
望まぬ注目と大賢者薬草に振り回される、不器用で天然な薬師の引きこもりスローライフが始まる──。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 08:15:56
12703文字
会話率:27%
ゼノン王国の辺境に位置するギルデン領は、痩せた土地と荒れた民を抱え、常に強大な隣国リヨン王国の脅威に晒されていた。一族は先の戦で全滅し、24歳の若き領主アルヴィン・ギルデンだけがこの地を守る立場となる。王都ゼノンから見捨てられ、民からは税を
取ることすらできない状況で、アルヴィンは己の無力を噛みしめる。それでも彼は諦めなかった。民を救い、この辺境を豊かに変え、やがて王都すら動かす力を手に入れる――その野望の火を静かに胸に宿すのだった。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-23 14:55:26
43486文字
会話率:41%
ミレーネ・ドトレスト侯爵令嬢は、愛するロシュア・シャルマン伯爵と結婚し、幸せな毎日を送っていた。はずだった。
ロシュアと二人でシャンパンを開けた夜、いつの間にか眠ってしまっていたミレーネが目覚めたのは、十ヶ月後のこと。その間、ミレーネは死ん
でおり、生家は没落していたのだ。
死に戻ったことが理解できないミレーネを、ロシュアは拒絶する。ロシュアは既にジェニファーという新しい妻と暮らしていた。
絶望し、途方に暮れるミレーネを救ったのは、幼馴染のカルロス・スノウレスト伯爵。「僕と結婚しないか?」想い人がいるはずのカルロスからの唐突な提案に戸惑いながら「死に戻りの自分が役に立つならば」ミレーネは、匿ってくれるお礼として契約結婚を交わす。
ある時、ミレーネはひょんなことから自分の容姿を見てしまう。それは死ぬ前とは大きく異なっていて…。カルロスが、屋敷中の鏡を外していたことに気がついたミレーネは彼の本当の優しさに触れていく。
「カルロスが想いを寄せていたのは…あの方だったのね。だから私と契約結婚したのだわ」
ミレーネは、自分の本当の気持ちに気がついたと同時に恋心を終わらせようとする。なのに、カルロスはなぜか離れることを許してくれそうになくて…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 14:12:01
125605文字
会話率:55%
【夏休み集中企画】
夏休み中の出来事の話をし、夏休み中(8/31)までには確実に完結か途中終了をお約束する企画です。
完結はめざしますが気力や不慮の事態で完結の確実なお約束はできません、ご了承ください
ここはVRMMORPG「アルシュメ
タリエル・ヒーローズ・オンライン」。
5周年企画ということで、最近初心者優遇の巨大キャンペーンで新規を呼び込んでいるゲームである。
そこにふらりと、友人の勧誘で始めた【朝霞 夢】の希望に満ちたMMO人生は甘くなかった。
追放、リアル知人からのアイテム強奪、何も知らないことからくる周囲の視線…数限りなく続く苦難たち
彼女は、成り上がったりざまあしたり、世界を目指して勢力を築いたりできる器なのだろうか?
無駄な期待も含め、リアルとゲームで追い立てられる、祭り上げられる彼女の明日はどっちだ。
皆勤を逃したくないから学校は休まない!
夏休みだけしか廃生活はできないぞ!
そんな夏休みのひととき、リアルタイムで追いかけるように皆様も眺めてみませんか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 14:10:11
21829文字
会話率:29%
誰もが憧れてヒーローになるわけじゃない。
人はなぜ英雄になるのか。
何かを守るためか、成り行きに流されてか、それとも正義感に突き動かされてか。
だが、どんな理由であろうとも、一度なってしまえば降りることはできないのだ。
最終更新:2025-07-23 13:30:00
166380文字
会話率:51%