主人公、葛(かずら)は妖狐の家族に生まれ、両親の愛情を一身に受け育った少女だった。
しかし妖狐の家族は、固有妖術である『憑依』を持つが故に他の妖怪に恐れられ、迫害されていた。『憑依』という妖術は生物を意のままに操ることが出来るという恐る
べき力であったからだ。
葛の家族は隠れ住んでいたが他の妖怪たちは、ついに憑依への対抗策を見出し大天狗、白峰が妖狐の粛清に現れる。
葛の両親は力を合わせるも白峰に殺されてしまう。葛は両親の尽力のおかげで生き延びることができて白峰への復讐を心に誓う。
忍という退治屋の青年と交流をして、白峰が共通の仇であることを知り意気投合する。
しかし町で人と関わり世界を知り見聞を広げた葛は、次第に白峰を殺すだけでは妖狐の迫害を解消することができないと悟る。
葛が見出した復讐の先にあるものとは……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-22 18:00:00
89681文字
会話率:38%
人類対妖怪の大戦乱『人妖大戦』から半世紀が過ぎ火倶楽国はすっかり蒸気機関による近代大国となっていた。大陸を支配する火倶楽幕府による妖怪への厳しい弾圧も少しずつであるが緩和されようやく人と妖怪の融和の時代が訪れようとしていたその時、火倶楽周辺
で立て続けに妖怪による凶悪犯罪が起き世論が再び妖怪弾圧へと傾いてしまう。
事件の裏で糸を引くものは何者なのか?
更には大戦で倒された『妖怪王』ゼクウが復活したという噂まで流れ始め……。
またも思い切り巻き込まれた作家にして冒険家ウィリアム・バーンズと仲間たち。
そして今火倶楽にはウィリアムの因縁の相手、『死の力』を使う魔人柳生キリコも何らかの思惑を持って滞在しているのだった。
ウィリアム・バーンズ冒険旅行記の1エピソードです。
前作「炎の時代の軍神勇者 ~異文化交流に来たら大戦乱が始まってしまったので1人の少女を英雄に育てる話~」の続編となります。
こちらを先にお読みください。
「遅れてきた復讐者 ~二十数年で復讐がどうでもよくなっちゃってた話~」
と
「南の海の侵略者 ~バカンスに来たはずなのにキュウリまみれでキメラと戦う羽目になるお話~」
の登場人物も出ておりますのでこちらも先にお読みいただければ幸いでございます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-22 08:10:22
115993文字
会話率:32%
ちょっぴりビビりだけど家族想いの小学5年生、東雲孝太。
寝たきりの祖母を毎日見舞っていたある日、孝太の前に姿を現したのは存在するはずのない従兄のイオリくんだった――…。
題名の通り、俺様ギツネと小5男子がわちゃコラと喧嘩しながら妖怪退治をす
る現代あやかしファンタジー。微ホラー、微グロ。嘔吐、流血表現有り。
がっつりなBLではありませんが登場人物の比率が男子高めなので、男の子同士の友愛が多発するかと。苦手な人はご注意ください。
オオヌマ編は前サイトから転載&大幅改稿、ヤツユビ編よりなろうで新連載。(前サイトでの旧題『相棒はおキツネさま!』)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-20 12:40:08
359408文字
会話率:31%
彩歌市社会福祉協議会が運営するデイサービスで働く介護士の有栖川香恋は、訳あり物件で一人暮らしを始めた。
なかなかのボロアパートにも前向きに喜ぶ楽天家の香恋。
しかしその訳あり物件にいざ足を踏み入れてみれば、和室のど真ん中で、電気も点
けずにこちらへ向いて土下座して待っていた和服姿の男性。
非常に腹ペコらしいその男性は、香恋好みのイケメン貧乏神だった。
貧乏神の得意技は節約、家事、そしてマッサージ!
住めば貧乏になってしまうというデメリットはあるものの、家賃も格安のこの物件を気に入っていた香恋は、貧乏神との同居に踏み切る事に。
「あれ? あれ? 無い。財布が無い!」
「あぁ、早速出てしまいましたか。私のご利益です」
悲しそうな貧乏神の早速のご利益? にも楽天的な香恋は、この同居生活で何を失って何を得るのか。
二人の恋の結末、その後に出会う彩歌市民との個性的なエピソードは、疲れたあなたを癒してくれる……かも知れません。
※『アルファポリス』様掲載中
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-17 18:30:00
53051文字
会話率:39%
幼いころから妖怪が見えてしまう僕、犬山洋輔は先生を自称する加賀美耀司と出会った。
どういうわけか、妖怪を集めているという先生。
万年金欠、家すらなくなってしまった僕は、衣食住を保障するからと、先生に付き合うことになる。
様々な妖怪に出会っ
て、叫びながら過ごす日々は波乱万丈。
妖怪が見える僕の目について調べてくれるって言ったけど、本当に調べてます?先生。
※カクヨムにも公開中
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-26 21:21:04
81818文字
会話率:39%
8月8日…それは「妖怪の日」
今宵、現代に語り継がれる妖怪達の恐ろしい(?)物語を、ここに記す
逢魔が時に出会いしは、人ならざる化生の者…
故に我は言う…「汝(いまし)、妖(あやかし)」と
【!注意!】
本作品には、拙作「妖しい、
僕のまち」の登場人物によく似た名前のキャラクターが多数登場しますが、全くの別人ですので、その辺よく分かれ
【2020年】
https://ncode.syosetu.com/n3220fr/
【2021年】
https://ncode.syosetu.com/n0242hd/
【2022年】
https://ncode.syosetu.com/n8507ht/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-29 22:00:00
12638文字
会話率:41%
8月8日…それは「妖怪の日」
今宵、現代に語り継がれる妖怪達の恐ろしい(?)物語を、ここに記す
逢魔が時に出会いしは、人ならざる化生の者…
故に我は言う…「汝(いまし)、妖(あやかし)」と
【!注意!】
本作品には、拙作「妖しい、
僕のまち」の登場人物によく似た名前のキャラクターが多数登場しますが、全くの別人ですので、その辺よく分かれ
【2020年】
https://ncode.syosetu.com/n3220fr/
【2021年】
https://ncode.syosetu.com/n0242hd/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-08 19:00:00
14276文字
会話率:37%
8月8日…それは「妖怪の日」
今宵、現代に語り継がれる妖怪達の恐ろしい(?)物語を、ここに記す
逢魔が時に出会いしは、人ならざる化生の者…
故に我は言う…「汝(いまし)、妖(あやかし)」と
【!注意!】
本作品には、拙作「妖しい、
僕のまち」の登場人物によく似た名前のキャラクターが多数登場しますが、全くの別人ですので、その辺よく分かれ
【前年分】
https://ncode.syosetu.com/n3220fr/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-09 00:00:00
9172文字
会話率:48%
妖怪が出るとされる山、息吹山。
その中腹に佇む如月神社の巫女にして息吹山唯一の人間・如月紅音は、周囲から”あやかし巫女”と呼ばれている。
今の所続きはありません。思いついたら書きます。
最終更新:2023-08-28 23:33:15
2964文字
会話率:30%
福松友直はブラック企業に勤めているうちに精神を削られ、「どう生きても辛いなら好きなことをして辛い方がいい」という一つの結論を導きだす。
そんな福松にはドラマや映画で活躍する役者になりたいという燻っていた願望があったのだ。
とりわけ
時代劇に心惹かれていた彼は、時代劇撮影のメッカである京都は太秦に赴き役者として研鑽を積もうと考えた。幸いなことに将来の時代劇俳優を育成するという名目で「梅富士撮影所」なる会社がスクールを開講していた。ところがいざ撮影所に入所した福松は衝撃の真実を知らされる。
「梅富士撮影所」は古から存在する妖怪変化の類いを、なんと役者として起用していたのである。
しかも、福松には普通の人間とは比較にならないほどの妖怪を操る力があることが判明して…。
※ 本作品は「アルファポリス」様でも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-20 12:00:00
101105文字
会話率:59%
他者との関係が希薄な留花は悩んでいた。仕事が決まらないこと、いつの間にか奇々怪々なモノたちが視えるようになってしまったことに。
あることがきっかけで出会った青年・司樹に、留花はそれらが妖怪だと教えられる。
司樹の誘いで『よろずや』で働
くことになった留花は、様々なモノたちと関わりを持っていくようになって――。
売っているモノは普通だけど、やって来るのは普通じゃないモノたちばかり!?そんなよろずやの周囲で起こる、奇々怪々なモノたちとの交流のお話。
*
この作品は、カクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-10 20:00:00
90937文字
会話率:40%
大都会よりも田舎、ど田舎よりも都会。そんな町の片隅にひっそりと佇む小さな店『喫茶ひととせ』。
店主の志貴と従業員の祈理は普通の人には言えない秘密を抱えている。
奇妙な客たちもまた、それぞれ悩みを抱えていて――。
少し変わっているけ
れど、それでも普通に暮らしている。そんなヒトたちの幽意義なひとときのお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-30 18:00:00
2662文字
会話率:31%
十四歳の夏休み。久しぶりに祖母の家へと訪れた少年・にきは、突然奇怪なモノ――所謂妖怪が視えるようになってしまった。
彼らの存在を受け入れつつ、彼らの言動に突っ込みつつ、それでも毎日振り回されてばかり。
小鬼や動き出す欄間、河童に喋る吐
水龍、更には狐憑きの女の子も現れて……。
普通の少年と奇怪なモノたちによるひと夏の日常妖怪話。
*
この作品は、カクヨム、エブリスタ、アルファポリスにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-26 11:00:00
90004文字
会話率:38%
その組織は人を殺す。
正確には、人が人でいられなくなったものを。
人であることの当然を受け容れられず、衝動に身を委ねたものを。
「ある時」を境に、猟奇的な事件が急増し、絶えることがなくなった。
衝撃的な内容と犯行の規則性から、都市伝説のよ
うに犯人像が語られた。
それらの事件は、心が喪失し、変質した者たちによって。
そうなったものたちが持つ規範によって行われていた。
そうして、その緊急事案に対し組織された機関。
そこに属する人類の頂点である少女たちの命を懸けた闘いは、過酷な運命の胤を宿した兄妹を軸に発展していく。
この本編においては、「ある時」のきっかけであり、鍵である主人公兄妹を軸に物語が進みます。
人であったものと人々との争い、あやかし、人外との戦いや交流、それは神々に至るまで……
という予定です。文章はほぼ書けていますが……挿絵も描く予定なので大変です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-06 20:00:00
34999文字
会話率:9%
累人‐心を喪ったものたちについて
その組織は人を殺す。
正確には、人が人でいられなくなったものを。
人であることの当然を受け容れられず、衝動に身を委ねたものを。
ある時を境に、猟奇的な事件が急増し、絶えることがなくなった。
衝撃的な事件と犯
行の規則性から、都市伝説のように犯人像が語られた。
それらの事件は、心が喪失し、変質した者たちによって。
そうなったものたちが持つ規範によって行われていた。
そうして、その緊急事案に対し組織された機関。
この累人編では、そこに属する人類の頂点である少女たちそれぞれの命を懸けた闘いについて載せていきます。
別に投稿している本編では、世界の鍵となる力を持つ主人公兄妹を軸に物語が進みます。
人であったものと人々との争い、あやかし、人外との戦いや交流、それは神々に至るまで……
という予定です。ほぼ書けていますが……挿絵も自分で描く予定なので大変です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-09 22:00:00
8058文字
会話率:7%
吾輩は化け猫である。今世の名前はまだな……
「モジャ!」
……にたった今決まった。断固再考を要求する。
***
飼い主を失って人を呪い、化け猫と化した長尾は、江戸の街に夜な夜な祟りを為し、数十年の時を経て、旧知の浪人に退治された。
今世に転生した化け猫を拾ったのは、かの仇敵――。
(隙を見せるとは愚かな――その喉笛、噛み切ってくれる……っ)
「あ、こらチビ、よじ登んな。ズボンに穴が開くだろ」
「!?」
(と、届かぬ! しかもチビ呼ばわり!?)
ちょっとおバカな化け猫モジャが、妖たちの密かな助けを受けて織り成す復讐(?)今世ライフ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-06 11:13:29
73328文字
会話率:40%
龍神の清浄な気によってあやかしの跋扈する外界とは隔てられた霧ノ国。
桔花(きっか)はそこで花楽師を生業とする齢十七の少女であった。しかし結年祭(としゆいのまつり)の日、内裏で行われる大祓の儀で花楽を奉納していたところ、ふとした拍子に面が外れ
、千年前の鬼女であり悪女と恐れられる紅の君のように真っ赤な相貌が露わになってしまったのである。
桔花はすぐに捕らえられて牢に入れられたが、そこへ謎の青年が現れ、桔花をあやかしの跋扈する外界へと連れ出す。青年の名はシヅキ。あやかしの住む黒尾の地にて社を構える祭神であった。
――これはちょっとやさぐれた花楽師の少女と一見冷たそうだが実はぽやんとしている神様の話。
※この話は以前、なろうとカクヨムに途中まで掲載していた「かくりよの笛吹き娘」を大幅に改稿したものですが、構成や設定をだいぶいじったのでほぼ別物となっております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-01 01:54:15
54823文字
会話率:29%
海の中から引き揚げられた棺桶から姿を現した吸血鬼ドラガ。彼は「妖怪」なのか「人間の味方」なのか。海坊主、磯撫、塗壁、鎌鼬らが蔓延るヤマト国で様々な妖怪や妖怪を討伐する人間らと出会い、吸血鬼ドラガは何を成そうとしているのか。
※この作品は
カクヨムにも掲載しております。
https://kakuyomu.jp/works/16817139556801113298
小説家になろうでは分割しての後追いの形になります。最新話はカクヨムに先ず更新されるのでお気を付けください折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-31 18:00:00
33947文字
会話率:26%
昔から彼女の身の回りではおかしなことがよく起こる。
ある日、死の淵にたった女主人公月出こはくは他の人には見えない”なにか”が見えるようになった。そんな彼女は祓い屋を育てる学校に入学することになる。
この作品は、アルファポリス・カクヨム・ノ
ベルバにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-26 19:32:16
2930文字
会話率:50%
「早苗さん、これだけは信じていて。
俺達は“何があっても貴女を護る”。」
ーーー
「犬居家」は先祖代々続く風習として
守り神である「狗神様」に
十年に一度、生贄を献げてきました。
犬居家の血を引きながら
女中として冷遇されていた娘
・早苗は、
本家の娘の身代わりとして
狗神様への生贄に選ばれます。
早苗の前に現れた山犬の神使・仁雷と義嵐は、
生贄の試練として、
三つの聖地を巡礼するよう命じます。
早苗は神使達に導かれるまま、
狗神様の守る広い山々を巡る
旅に出ることとなりました。
●この作品は、ノベルアップ+、ノベマ!、Berry's Cafe、野いちご、pixivでも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-23 23:09:07
118881文字
会話率:27%
今年最初の雪が薄らと降り積もった、
寒い寒い冬の日のこと。
奇妙な縁から青年・治と、
大きな白鼬の物の怪が出会う。
ふたりは互いを友と呼び、
誰も訪ねることのない小屋で
冬を越すのだが……
●この作品は、ノベルアップ+、ノベマ!、Be
rry's Cafe、野いちご、pixivでも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-20 07:43:00
7337文字
会話率:31%
元気溌剌・勧善懲悪を絵に描いたような大学二年生・カガリは、新年度早々入ったゼミから戦力外通告される。
しかしそれは妖を憎み、人間を嫌う院生・アシヤからの『洗礼』であった。
ドタバタな大学生活の中に巻き起こる、妖との出会い、人との出会い、そし
て別れ。
凸凹な二人の運命は、奇しくも交わり、複雑に絡み合う。そしてそれは二人の壮絶な過去にまで及び……。
これは、人と妖が「共存」する世界で生きる者たちの日常と事件を描いた物語である。
※過去に投稿していた作品のリメイク版です。
※カクヨム、ノベルアッププラス、アルファポリス、ノベリズムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-12 18:00:00
47158文字
会話率:47%
何の取り柄もない普通の高校生、たくや。
彼がこれから入学する陽園(ようえん)学校には
秘密があった。
それは、昼は人間の学校、
そして夜は妖怪たちが学ぶ学校であった。
唯一の人間であるたくやは、色んな妖怪たちと触れ合い、
親交を深めていく。
これは人間と妖怪が織りなすドタバタストーリーです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-07 06:11:20
21398文字
会話率:62%
主人公=あなた
です。
最終更新:2023-07-03 00:01:35
2906文字
会話率:4%
本来は十才で死ぬはずだった白﨑楼香(しろさきろうか)は、怪異に魅入られた瞳を持つ。
両親が自らの寿命をつぎ込んだ行為で、楼香は生きながらえ、一人きりの寂しさを味わう。
目で怪異を無意識に引き寄せる為に、楼香は家にルールを縛り宿を怪異に営み、
身を守ろうとする。
徐々に食卓を囲む楽しさに慣れていき、寂しさが薄れていった。
鬼や死に神、猫又などが遊びに来る白﨑家は、今日もお客様でいっぱい。
白﨑さん家で、妖怪達が泊まっていくほんのりあったかしんみりするライト文芸。
*「探偵は安堵した~小咄集~」(https://ncode.syosetu.com/n3191gq/)の番外編(スピンオフ)ですが、この話はこの話で単体で読める形になっていると思います。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-01 20:35:46
153474文字
会話率:50%
「僕、誰かにとっての『お稲荷さん』でいたいんだよね」
卒論の題材を求めて岐阜の炎天下をさ迷っていた女子大生・小橋夢子(こばし・ゆめこ)
あわや熱中症で行き倒れかという夢子を助けてくれたのは、伊奈波神社界隈で和カフェ(?)を営む美青年・
稲波楓太(いなば・ふうた)だった。
しかしこの楓太、どうやらただのイケメンというわけではないようで……
「何ですか!! この草がボサボサの坪庭!」
「いやぁ、手入れの仕方が分からなくて」
「足元はトイレにありそうな下駄だし!」
「これ、楽でいいんだよ」
「店のコップもロゴが剥げたような古物だし!」
「元手があんまりなくて、知り合いの居酒屋さんのお下がりなんだ」
「てかあの坪庭の燈籠の上にいる小さなおじいちゃんは何なんですかっ!?」
「あぁ、あの御方は、この店の常連さんだよ」
「!?」
このイケメン、ただのズボラさんなのか、それとも『ヒトならざるモノ』と関わる者なのか、それとも『ヒトならざるモノ』そのものなのか……
「僕、誰かにとっての『お稲荷さん』でいたいんだよね。ほら、一番身近な頼れる存在、みたいな?」
岐阜は岐阜市、伊奈波神社界隈で繰り広げられるほっこり不思議な日常系ファンタジー。
和カフェ『ふなば』、開店です。
※この作品は『カクヨム』『魔法のiランド』にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-25 22:00:00
126390文字
会話率:40%