資料室の奥深く、羊皮紙に書かれた日記を見つけた。
先祖のある少女に関する記述と、乳母による追記だった。
生まれて間もなく婚約者を用意され、
齢4つで父と年の変わらぬ男と結婚した
政略結婚であるが、それでも幸せだった少女の物語。
命を捧げる
ほど
焦がれ、憧れ、
その雫を飲み干した。
これはのちに柘榴の変と呼ばれる事件である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-04-19 03:03:52
4315文字
会話率:30%
絶対設定。
絶対設定と書いてフィクサーと呼ばれるこの世。
そんな言葉が出現したのは、この世の人達が先祖の者による擬態種確定による擬態化能力により争いが起こらぬように王たちの話し合いにより世界各国へ広められた。
しかし、絶対設定はあまり
にも人々を縛りすぎた。
例を挙げるならば·····
・擬態することは良しとする。だが、擬態による暴力は敵とみなし処罰する。
・上位種の言う事聞かぬものは死罰とする。
・擬態対抗コロシアムでの戦闘は許可とする。
・擬態戦闘を行う場合、別空間 フィールドにて行うことも良しとする。
・戦闘により負けた場合、大切なものを差し出さなければならない
これらのルールにより、弱肉強食の世界となった。弱い擬態を持つものは強い擬態を持つものに抗うことは出来ず、民達は不満をつのらせるばかりだった。
そんな世界で"神"の擬態を許された一族の末っ子お嬢様が活躍するかもしれないしほのぼのと裏から攻めていく話かもしれない。
※不定期更新折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-29 16:20:48
5839文字
会話率:54%
川越近隣の廻船問屋の末裔として生まれた、塚田守は、先祖のお陰で
戦後の物資不足の事態でも、食べるものに苦労することなく育ち、戦後、
神武、岩戸景気で父、塚田一郎は財を増やした。息子の塚田守には、
小さい頃から、算数、英語などをたたき込み。
特に、ソロバンが得意。
中学でも主席で、都立国立高校から東京大学工学部に合格した。
しかし、大学1年の時に頭に激痛が走り、医者の診断で小さな脳腫瘍が
見つかり、日本で,始まったばかりの強度変調放射線治療を開始する事
になった。もちろん多額の医療費がかかるが、父のお陰で、治療を受け
られた。治療後、何か意味不明の映像のようなものが、頭に浮かび、
気になったので、それを帳面に書き写して残した。2回、3回目の
放射線治療で頭のモヤモヤ感が消え、勘が鋭くなり、集中力が蘇った。
その書き写したものを見て、父が驚き、株投資に利用し、大成功した。
その後、定職に就かず、家庭教師のバイトで生活していたある日、
行きつけの喫茶店で、そこのマスターが交通事故で亡くなった時に
遭遇して、気が動転した奥さんの手伝いをして、葬式の手配をした。
そうしてるうちに仲良くなって、喫茶店を手伝い、結婚した。
その後、株投資で財をなし、子供達を早稲田大学理工学部へ入れ、
米国を旅行し、しばらくしてポルトガルへ行き、好きになり、
ゴールデン・ビザを取り、長期滞在できるようになり当地でクルーザ
ーヨットを買い、現地のアメリカンスクールに子供を入れた。
その後、再び、妙な映像が頭に残り、日本の実家に電話を入れた。
・・・その後の奇妙な出来度と、子供達の将来と展開していく物語。
その奇妙な出来事と、子供達の将来については、小説を読んでの
お楽しみです。是非、ご覧下さい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-15 22:55:11
43775文字
会話率:1%
縁切りをする役目を持って生まれた菊野乃菊。そして、縁結びを役割とする大野国也。運命の糸で結ばれた二人が、先祖の想いも受け継いで出会う。
国也の店で働きながら、アイドルの仕事もする乃菊は、ストーカーによる傷害事件や、悪縁鬼にとり憑かれた同じア
イドルグループメンバーとの争いでの頭部裂傷を負う。さらに、新たな悪縁鬼に誘導された女による交通事故で危篤になるなど、生身の身体には、数々の傷が残っていく。
そして悪縁鬼との最後の戦い。病院を出た乃菊は、悪縁鬼に拉致され、処刑間近の状況で、友人夕衣を助けるが、ビルの屋上へ連れ出される。
仲間が助けに来るが、そこで、乃菊にとり憑いている大蛇と悪暗鬼の死闘が始まり、乃菊の大蛇が勝つが、乃菊は、屋上から落下してしまう。
しかし、その乃菊を、国也の持つ、勾玉と石のペンダントの力と国也の手で救う。
やがて結ばれた二人は、新婚旅行に出る。しかし、次の朝、国也の前には、乃菊の遺体が・・・。
乃菊の死は、国也の夢であったが、不吉な夢であることにかわりはない。
二人は、山城へ行きデートを楽しむが、乃菊が不思議な男と出会う。
やがてその男は、乃菊が所属するアイドルグループ、大人少女23のメンバーの前にも現れることになり、乃菊が怪我をしながらメンバーを助ける。
そんな中、新たに縁切りと縁結びの機会がやって来る。しかし、霧の中から現れる謎の男や、恨みを持つ者にとり憑く恨み霊との戦いも激しくなり、メンバーの危機を救うため、乃菊と国也がタッグを組んで挑む。
新しい恋もあり、結婚もあり、いつものようにハードな事件も起こる、ファンタジー・ラブストーリーの始まりです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-05 01:58:23
143379文字
会話率:50%
何の為に生きているのか?
解らない?
希望がない?
それは取り込まれているからです。
魑魅魍魎の類いに。
何故取り込まれているか?
親の因果応報か、先祖の因果応報。
もしくはー。
あなたが神様から嫌われたからか。
最終更新:2018-11-11 15:33:23
1290文字
会話率:0%
誰のせいだ!
あなたの先人達のせいです。
え?
少しは自分もって?
いいえ。
それが迷う原因です。
モヤモヤ悶々の原因です。
あなたには全く、残酷な程に、びっくりするくらいに、責任はありません。
絶対にありません。
だから
、許しましょう?周りも。
周りの人達もいっぱいいっぱいです。
過去も、今もいっぱいいっぱいです。
仕方なかったんですよ。
きっと・・誰のせいでもないんですよ。
ね?
だからー・・。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-20 22:43:44
1764文字
会話率:6%
先祖に当たる二代目マナ一族と出会った、三代目のマナ一族五人。
先祖の彼らに導かれ新たに目にした世界は、この世のモノとは思えぬ美しさだった。
※この作品は「ふぁーやー」にも掲載しています。
最終更新:2018-09-15 01:46:52
6720文字
会話率:55%
お盆の迎え火は、先祖に帰る場所を教えるために炊くと言うことだ。
しかしいつもの幽霊は、そんなもの無くてもさっさとやってくる。
天文マニアの子孫のところに毎年押しかけてくるご先祖のいる、普通の夏の光景を描くショートショート。
最終更新:2018-08-14 19:00:55
1634文字
会話率:50%
恋した相手は仇敵(先祖の)子孫だった。
ごく普通の高校生鬼島(おにしま)緋一(ひいち)は、桃太郎に登場する大鬼の子孫。
緋一はある日、自分のクラスに転入してきた美少女、桃郷(ももさと)刀香(とうか)に一目惚れ。しかし彼女は自分の先祖の仇敵で
ある桃太郎の子孫であった。
が、そんな事はお構い無し。
緋一は生まれて初めての恋に、一途に走り時折暴走する。
先祖が仇敵同士の二人は果たして上手くいくのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-04 21:26:41
4688文字
会話率:39%
――もしも、文学作品の登場人物の孫たちが集う学園があったら。
これは、先祖の特異性を受け継いだ者たちがおくる、六幕の小さな会話掌編。
最終更新:2018-02-25 13:00:00
2481文字
会話率:84%
一人の少年の神戸での不思議な体験のお話です!彼は先祖の夢を見る……
注意
この小説には間違った歴史(時系列や人物)を含む可能性があります。が、そこら辺はご愛嬌ということで……
最終更新:2018-01-28 21:59:06
2938文字
会話率:60%
主人公波多幾雄は亡父から波多家のお宝探しを託される。
心強いパートナー古川安男、良き伴侶斉田志保を得る。波多幾雄はご先祖のお宝は渡来人秦氏の秘宝ではないかと考える。秦氏は殖産から土木事業、神社、寺院建立など、幅広く活躍した支族である、
秦氏は遠くさかのぼればユダヤ人ではないかという説が濃厚になってくる。ユダヤ人であっても、彼らは原始キリスト教徒ではなっったかというものだ。とすればキリストに関するお宝と考えられるが、秦氏が持ち込んだ神社、寺院建築にはキリスト教に関係するものは一切ない。
その理由はただ1つ、彼らは自分達をキリスト教徒と考えてはいなかったのだ。ユダヤ教の一派、エルサレム教団と考えていたのだ。
それともう1つ、彼らよりも先に日本にやってきたユダヤ人たちがいた。ユダヤ人は十二の支族がいた。古代にそのうちの二支族がユダヤに残った。後の十支族は忽然と歴史の舞台から姿を消している。この失われた十支族が日本にやってきたのではないかと波多達は考えた。
後にエルサレム教団とユダヤの十支族は日本で融合する。とすれば秦氏のお宝とはユダヤに三種の神器の内の”神との契約の聖櫃アーク”しかない。これが日本に持ち込まれたと推理した。
波多幾雄、斉田志保、古川安男達のお宝さがしが軌道に乗り始めたとき、彼らの周辺に不穏な影が蠢き始める。
応神天皇陵で古川安男と斉田志保が拉致される。黒い影の男が波多幾雄に言う。
「2人を返してほしければ、今後はお前1人でお宝探しに専念しろ」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-12 08:32:12
43291文字
会話率:7%
平成21年2月上旬、内田と澄子は京都市内の自宅を売り払うため、京都の今枝不動産に行く。その車中
鳴島守の光秀非犯人説を読む。鳴島は川角太閤記の矛盾点をついている。
同年3月中旬、三重県四日市市の日下部修一を訪問。彼から昨年の11月に京都
歴史研究会に発表する予定だった織田信長の人物像を聴く。
日下部は3回ばかり間瀬耕一と会っている。間瀬は信長殺しは細川忠興、黒幕が徳川家康と断定している。彼は家康を解く鍵は3つ葉葵と世良田姓にあるとして賀茂神社に行っていることを、日下部に話している。
そして、歴史研究会の合評会に発表する原稿は合評会の約1ヵ月前に富島に送ることになっている。
間瀬の合評会への発表は昨年の10月下旬の土曜日だから遅くとも9月の下旬までには富岡潤一に送られているはず。会員の手に届くのは10月の初旬であるのに、会員の誰一人として間瀬の原稿のコピーを貰った者はいない。
平成21年中旬、澄子と兄の内田は京都の下鴨神社と上賀茂神社に行く。賀茂神社の双葉葵を見るためだが、そこで矢口春雄という上賀茂神社に勤める男に会う。
彼から3回ばかり間瀬耕一と会っていると聞く。矢口は、間瀬は信長殺しにとんでもない秘密を見つけたのではないか。その事によって殺されたのではないかと語る。
常滑に帰った後、澄子はインターネットで徳川家の先祖について調べる。
その結果、各地を放浪していた先祖の徳阿弥親氏が松平郷に入り、入り婿となった事実を知る。その子孫が勢力を伸ばして三河を支配下に治めていく。
しかしその事に澄子は疑問を持つ。
どこの馬の骨とも判らぬ乞食坊主が松平郷にやってきてその地方の豪族の松平氏の婿になれるだろうか。
澄子はこの事について矢口にメールを送る。
矢口からは岡崎の六所神社を知らべると良いとの返事が送られてくる。ここに徳川家発祥の秘密が隠されていると言うのだった。信長殺しの犯人も間瀬殺しの犯人もここに繋がったいるのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-04-15 15:55:41
45242文字
会話率:5%
ミルカ・ロッソは、ロッソ家の長女である。聖女と勇者である両親の間に生まれた聖勇者であるミルカは、過去のトラウマから、生来の名前であるミルルをミルカに改名して暮らしている。
とある事情から、結婚相手を焦って探しているミルカは、美貌の女店主フラ
ンシーヌ・ラグニスの護衛をしている。全くモテない自分の目の前で、フランシーヌはモテまくっている。そんな状況にイライラと日々を過ごしていた所、フランシーヌの屋敷で泥棒が出る為、同居をして欲しいと提案される事になった。
断る予定だったものの、ミルカはフランシーヌにいきなり耳に付けられたイヤリングが外せなくなってしまい屋敷を訪れると、見た事も無い男が屋敷に中に居た。それは泥棒ではなくて、フランシーヌの本来の姿、フランだった。何と、フランシーヌは男だったのだ。
フランシーヌ改めフランは、聖勇者の前に、世界を守っていた旧聖者の末裔で、体内に微量だが天使の魂を内包しており、先祖の記憶を持っている。その為、先祖を救わなかった神を憎んでおり、ミルカに秘密を開示して護衛を頼むように天啓が下った事に腹を立てていた。その為、旧聖者の持つ法術と呼ばれる不思議な力で作った法術装身具(イヤリング)で短い命令をする事が出来る様にしたのだった。
ミルカを神の道具だと言い切り、綺麗にして、権力のある男を宛がうと言うフランと、傷つきつつも、孤独なフランを理解しようとする聖勇者ミルカの話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-02 07:00:00
107188文字
会話率:44%
不動産屋にとって、幽霊が出るという噂により不動産価値が下がることは頭の痛い問題である。賃貸物件なら一時的に家賃が下がるのは勿論、下手をすれば借主が見つからず、不良物件として経営の根幹を揺るがしかねない。
近衛不動産超常現象検証機関は、超常現
象的な観点から不動産の安全性を保障・提供することにより、不動産関係者からコンサルテーション・フィー等を得ている組織であった。
外資系金融機関をリストラになった森田健介は、昨年夏に面倒見のよい不動産屋からこの会社を紹介されて、データ分析専門家として採用された。分析の専門家なのだから、直接霊と対峙する必要はないはずだったが、もって生まれた才能か先祖の因果か、森田は本人の望みに反して心霊事件に巻き込まれていく。
今回の依頼は廃園となった遊園地、裏野ドリームランドに纏わる連続幼児失踪事件の『噂』の調査。事件ではなく『噂』であるから始末が悪い。調査は『噂』の根拠を辿ることから始まった。
妖狐のエージェントである三人の美女が参入。爆笑しながらも恐怖を感じ、更に人としての在り方を見直せるとか目指していますが。人としての在り方を見失った部分もちょっとあります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-02 19:56:26
66584文字
会話率:24%
かつて1つの国があった。
しかしある出来事からそれは2つの国に分かれてしまった。
片方の国の王であるナイルは、古くから受け継がれてきた先祖の教えを胸に、ある誓いを立てる。
最終更新:2017-07-05 02:53:04
1370文字
会話率:18%
とっくに廃業した元暗殺者の村に住んでいたシャノンは「三ヶ月後に死に至る」という先祖の残した迷惑な呪いを身に宿し旅をしていた。
目指すは魔術師が集まる港町サイアーズ。
さっそく魔術師協会で呪いを解く相談をする彼女だが、高額すぎる相談料が
払えずに万策尽きる。
「こうなったら呪いの発動まで有り金すべて使い果たしてやる!」と後ろ向きに開き直っていたところに現れたのは国で一番の魔術師ウィルフレッド・レイ。
「貴様だな? この街に怪しい魔術を持ち込んだのは!」
眉間にシワを寄せた不機嫌そうな青年に危険人物として保護(強制)された彼女は、ウィルフレッドの協力を得て呪いから逃れる事が出来るのか?
潔癖で神経質だけど心優しい魔術師ウィルフレッドと、呪いを身に宿したシャノンが一つ屋根の下で暮らし、互いの過去を知り、一緒に歩む未来を考え、解呪に挑むお話しです。
※2017年6月9日、別バージョンのエンディングを追加しました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-06-09 21:23:39
131450文字
会話率:42%
アビス=ローは墓守の一族に生まれた。
幼い頃より、人には見えないものが視えていたアビスが墓守として頭角を表すのは半ば当然のことであった。
ある日、息抜きに出かけた森で不思議な鳥たちと出会う。
その鳥たちは言葉を解し、操ることができた。
鳥の啓示と霊に導かれるまま家を飛び出したアビスは先祖の謎を辿る旅に出る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-17 17:53:54
4464文字
会話率:30%
―――たとえ、神を敵に回したとしても、俺は、大切なモノを守りたいんだ。
約2500年前、二つの西洋の神族が日本を舞台に、神々を信仰する有力な人間の『武器』となり、争った。
勝利した神族は、空、海、山、森などのありとあらゆる自然の安寧を守り
抜いてきたとされる。
語り継がれる、神話。
これはしかし、架空の話などではない。
実際に、「現実」に起こった出来事。
そして、時代は現代に移る。
神々と共に戦い、仕えた先祖の一族は、現代も名家として絶対的な力を持っていた。
神の存在が、絶対とされる時代。
そんな中、物語は身分の無い、捨て子であった一人の少年を軸に、動き出す。
再び起こる争いの中で、人間の絶望と欲望の中で、少年は何を見るのか―――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-12-11 18:49:06
8937文字
会話率:37%
幕末から明治にかけて生きた先祖のエピソードです。実家にあった資料が処分されたので、覚え書きです。
最終更新:2016-10-07 01:00:00
814文字
会話率:0%
毎年、やってくるお盆の時期。
先祖の霊が故郷に帰ってくるとされていて、
昔から先祖代々受け継がれてきた日本の大切な行事。
しかし、近年段々と疎かになり、廃れていくなかで
今一度、先祖の魂たちの思いを知り、故郷に帰りたいとの
想いを詩にしてみ
ました。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-09-27 20:31:56
736文字
会話率:0%
かつて全世界を巻き込んだ戦争をたった7人で収めた魔術師がいた。彼らはその功績から時の主導者として世界を正しい方向へと導くように各国の要人から要請を受けたがそれを拒否。自分たちは本来、表舞台に出るべき人間ではないというのが彼らの言い分であっ
た。
面目を潰された要人たちは激怒。彼らを俗世から追い出すだけでなく、歴史的事実から存在そのものを抹消した。
しかし、事実を完全に人の記憶から完全に消し去ることは出来なかった。要人たちの対応を知った7賢人の末裔の一人は自分たちこそが、世界を統べるものとして相応しいと激怒。人々に己の力を見せつけようと、悪魔を呼び出し襲わせた。これを見かねた5人の賢人の末裔たちは彼の暴走を全力で止めに掛かった。悪魔との契約により力をましたその魔術師との戦いは熾烈を極めたが、無事彼を抑え込むことに成功した。
とはいえ、この戦いは賢人たちの立場をさらに不利なものにした。彼らの異次元ともいえる戦闘能力を目の当たりにした人々は彼らの力を恐れた。初代の賢人たちは英雄と崇め称えるものも多かったが、今回は身内同士の争いだったことからその印象は到底褒められたものとは言えなかった。
やがて時は流れ、魔術が一般の人にも知れ渡る時代がやってきた。かつて恐れられていた7賢人の逸話は、世に知れ渡ってはいるものの場所により内容はまちまちなで、一種のおとぎ話、伝承の類に括られている。学者たちの研究対象に上げられることもあるが、発表の最終的な行先は子供たちや、空想好きな大人たちの娯楽へとつながっている。
嵐の前の静けさを楽しむ人々を他所に、再びある一門は争いの準備を進めていた。今宵の一門の目的は、人々に己の力を見せつけるためのものではない。先祖の野望を打ち砕いた他の賢人たちの末裔を葬ることが今回の目的となっている。今一度結ばれた悪魔の契約により、かつての世界を救った英雄たちの末裔の日常は崩れる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-08 17:12:03
20280文字
会話率:32%