信者や周囲の人にも好かれる人のよさそうな青年が仕える教会。
その告解室に一人の少女が現れる。黒い髪にも服を思わせる黒のワンピースに黒いタイツ、黒い靴。黒いヴェールのような髪飾り。
少女の顔を知らない人間はそれこと今、この国にはいないだろう。
最近ようやく救出された誘拐事件の被害者だ。犯人が射殺されたことでも有名なその事件の当事者は小さな骨壺を抱え、己の話を聞いてほしいと青年に告げる。
告解とは呼べない、許しなど乞いはしないただの話。青年は少女の話に耳を傾ける。
幼い恋の始まりと終わり。幻想的な二人の生活。どうしようもない必然の別れ。幸せの終わり。
少女は告げる。理解はしてもらえなくてもいいのだと。ただ、これを託すことができるのはあなただけだと。
聖職者である青年はその骨壺を受け取り、祈りをささげることを誓う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-11-14 00:57:09
9325文字
会話率:13%
時は二〇十六年。
日本国財政の悪化から国公立大学の統廃合が繰り返され、
有数の天才達が集まる国立「旧帝国大学」が誕生した。
大人達による若者卑下の方策に、未来への懸念を抱いた旧帝国大学生は「革命部」を発足。
革命部部長、法学部長、文学部長、
経済学部長、外国語学部長、医学部長、薬学部長、社会学部長、工学部長、獣医学部長、情報学部長の、旧帝の技術を結集した『最強装備』の十一の学部長が中心となる事により、革命部部員数は二〇〇〇名を超えていく。
彼等は日本が終焉に向かっている事を世に知らしめる為、「内閣総理大臣を誘拐し、学内に監禁する」事を決意。
内閣総理大臣誘拐に激怒した日本警察は、旧帝国大学に数万の機動隊を投入し、総理大臣救出と学内封鎖の解除を試みるが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-02-11 17:13:02
2249文字
会話率:28%
傭兵として日々を戦う青年レイは、大国クローベルの王の依頼を受けて誘拐された姫、エメリアの救出に向かった。だが暗闇に包まれた古城の中で出会った彼女には、王の知らないある変化が起きていた……。
最終更新:2010-09-21 19:26:59
70834文字
会話率:25%
ある日、平凡だったはずの少年の日常は崩壊した。異常者に監禁された揚句、手足と、触覚を除くすべてを失ったのだ。かろうじて救出された彼は、たった一人の家族である母親と共に、平和な生活を取り戻そうとする。しかし、他人の心ない“言葉”によって、否
応なく傷つけられていく。やがて少年はすべてから逃れるように“蛹”に閉じこもるようになる。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2010-09-11 22:31:49
21792文字
会話率:17%
日々平凡に過ごす自衛官、田中渓斗士長の部隊にある日出動命令が下った。内容はとある寒村を占拠した東欧系テロリストの殲滅と、誘拐された世界的大企業の社長の娘、暁鈴音の救出。しかし、敵はテロリストのみではなく異形の者まで現れ、田中士長は孤独で壮絶
な戦いを強いられる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-12-01 22:15:58
11661文字
会話率:22%