商人であった父が、お金で貴族の身分を手に入れた。
私というコマを、貴族と結婚させることによって。
でもそれは酷い結婚生活の始まりでしかなかった。
悪態をつく姑。
私を妻と扱わない夫。
夫には離れに囲った愛人がおり、その愛人を
溺愛していたため、私たちは白い結婚だった。
結婚して三年。
私は流行り病である『バラ病』にかかってしまう。
治療費は金貨たった一枚。
しかし夫も父も私のためにお金を出すことはなかった。
その価値すら、もう私にはないというように。
分かっていたはずの現実が、雨と共に冷たく突き刺さる。
すべてを悲観した私は橋から身を投げたが、気づくと結婚する前に戻っていた。
健康な体。そして同じ病で死んでしまった仲間もいる。
一度死んだ私は、すべてを彼らから取り戻すために動き出すことを決めた。
もう二度と、私の人生を他の人間になど奪われないために。
父の元を離れ計画を実行するために再び仮初の結婚を行うと、なぜか彼の愛人に接近されたり、前の人生で関わってこなかった人たちが私の周りに集まり出す。
白い結婚も毒でしかない父も、全て切り捨てた先にあるものは――
「離婚ってこちらからも出来るって知ってました?」
こちらのリメイク長編版です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 23:32:58
81494文字
会話率:34%
闇バイトに手を染めた男が警察へ自首してきた。
就職に失敗し、職を転々としていたこの男は初め、ただ興味と簡単な気持ちでそれに応募したのだという。
猫探しから始まり、自宅訪問。簡単で、あくまで実行犯にならない程度で金を稼いできていた。
しかしある日、自分を故意に雇ってくれていた奴らが消えてしまう。男は実行犯たちが逮捕されたのだと思い恐怖しながらも、次の仕事先を探していた。
別口の紹介で得たのは、ある閑静で高級な別荘街にある最奥の別荘を一週間見張っているというもの。
集まったのは三人の男。自分と同じような身の男たちに嫌さを感じたものの、一台の車で交代で見張りを始めた。
しかししばらくすると、その別荘の違和感に気づく。
見張れと言われたわりに、人の出入りもなければ気配もない。厚いカーテンからは、中の様子も伺えない。
失敗なのではないか。そう思いつつも、三人は期日が過ぎるのをただ待った。
そして最後の日。それまで連絡が取れていた依頼者との連絡が途絶えてしまう。
ここまで来てそれはない。時間もお金も無駄になったと怒りが沸き起こったのと同時に、あの別荘の中はどうなっているのか。三人はそのことが気になり始め中へ侵入してしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-08 22:35:25
10066文字
会話率:28%
これは時空の狭間で営む喫茶店でのお話。
人々の心の拠り所になるようにと、店主が願い営んでいる。この店には、日々多種多様の願いを持った客が訪れるという。
そして店を訪れるのは人間だけではない。
広く、妖と呼ばれる人ならざる存在も店を訪れ
る。人であろうと妖であろうと願いを持つことに変わりはない。
願いを持つものと店の間に縁が生まれた時、その店は夢に現れるだろう。
夢に喫茶店が現れ己の願いと向き合うことになった夢月は、紆余曲折ありそんな店に訪れる客の願いを叶える手助けをするようになる。
自分の願いが何なのか気づくその時まで。
夢に喫茶店が現れたのなら、それは貴方にも縁があるということ。
夢幻喫茶は願いを対価に憩いの時間を与えます。
願いを叶えるのは願った貴方様自身。われ和はその願いが叶うよう、お手伝いさせていただきます。
貴方様の願いが叶うその時まで、夢幻喫茶はいつでもお客様のご来店をお待ちしております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 23:19:43
27765文字
会話率:38%
苦労人のヒーラー、リアムは現在十歳。
赤ん坊の時から冒険者の両親に振り回され続けて様々な死線をくぐりり抜けてきた猛者である。
水の精霊、レレノアと契約した。六歳の時に両親と共にダンジョンに入ったところ、転移魔法のトラップにかかって離れ
離れに。
そこでらダンジョンを攻略しにきていたC級冒険者チーム『レッドタイガー』に拾われるような形でダンジョンを脱出する。
両親を探すためにレッドタイガーに身を寄せるようにして一緒にクエストをこなすように。
いつの間にかリアムの活躍によりレッドタイガーはS級冒険者に上りつめていた。
しかし「お前はもう用済みだ」と言われてノアはレッドタイガーのリーダー、ベルナルドに追放されてしまう。
途方に暮れていたリアムはB級冒険者チーム『ブルードラゴン』にヒーラーとして雇われることに。
そこで不思議なことに気づく。
あれれ、なんだかレッドタイガーにいる時よりも居心地も待遇もいいような。
みんな優しいチームメンバーがリアムは大好きになり、リアムの力でブルードラゴンはどんどんと難しい任務をクリアしていく。
一方、レッドタイガーは異変に気づき……?
ちびっこヒーラー、大活躍!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 22:57:18
17381文字
会話率:37%
生まれ持ったチート級の力を現代では持て余し、世界が退屈でしかなかった1人の少年〝稗月倖真〟──
ある日、孤児院の自室で起きると、突如現れた〝光の渦〟に吸い込まれてしまう!
気づくと辺りは白く光る見た事の無い部屋に!?
するとそ
こに女神アルテナが現れて「取り敢えず異世界で魔王を倒してきてもらえませんか♪」と頼まれる。
そして何はともあれ、女神様に異世界召喚されることになり、生まれた世界では持て余したチート級の力を使い、異世界へと魔王を倒しに行く主人公の、異世界ファンタジー物語!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 22:07:56
1290515文字
会話率:46%
ソコにあるがソコにあることに何時気づくかな?って話。
最終更新:2025-05-12 21:55:53
588文字
会話率:0%
炎に包まれた世界で、主人公アレストは「焰の王」と呼ばれる力を継ぐ者として生まれ育った。焰の王の力は、世界を焼き尽くすほどの絶大な力を持っており、その力を持つ者は「焰の中で一度だけ、世界を蘇らせる力を使う」という約束を果たさなければならない。
アレストの使命は、かつて世界を支配し、今は死んだはずの焰の王の力を解放し、その約束を果たすこと。しかし、炎の力を使うことで世界がどんな運命を迎えるのかを知る者は少ない。
アレストは仲間と共に試練を乗り越え、焰の王の力を解放する方法を探しながら旅を続ける。しかし、炎を制御することは思った以上に難しく、次第にその力の恐ろしさに気づく。果たしてアレストは焰の王の約束を守り、世界を救うことができるのか、それとも自らの力に飲み込まれてしまうのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 19:56:13
3752文字
会話率:27%
玉衣 祐悟(たまい ゆうご)は気づくと赤子になっていた。
前世の記憶はあるものの、どういう最期を遂げたのかまでは覚えていない。
そして、その転生は神様の御業ではなく、とあるマッドな研究者が行った実験の結果だった。
幼い体に宿った魂は、魔法
科学が発展した世界の中で、宇宙を旅する事となった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 13:00:00
475849文字
会話率:33%
僕は高校三年生にしてALSになった。全身の筋肉が動かなくなる病気だ。絶望の中で僕は叫ぶ。「助けてください!」と。
気づくと僕は異世界転移していた。僕は最強の戦士として王宮の姫君に仕えていた。体も自由に動く。僕は中華風の異世界でALSとの向き
合い方を知る。さらに異世界での戦いの中で病魔との戦いを行っていく。そして現実世界での僕の病は治っていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 10:06:07
36550文字
会話率:32%
ダニエルという若い学生は、過去にいじめや孤立を経験し、その痛みによって困難な日々を送っていた。しかし、彼の人生は、魔法やモンスター、戦争状態にある王国が存在する世界へと謎めいた形で転送されたことで一変する。今や神秘的な力によって選ばれた英雄
として、ダニエルは火、風、土、光といった自然の元素を操る能力を持っていることに気づく。
この新しい現実に順応しようとする中で、ダニエルは最も暗い罪を具現化した強力な将軍たちに率いられた悪魔の軍勢との絶望的な戦いに巻き込まれていく。彼は、俊敏な戦士イザベル、王女で優れた弓使いのエリアナ、そして魔法の癒し手ライラといった予期せぬ仲間たちと共に、彼の新しい力を習得しながら、王国を迫りくる滅亡から救うという重い責任を背負う。
壮大な戦い、強烈な魔法、そして戦争の中で芽生える絆が交差する『エレメンタルヒーローの物語』は、ダニエルが外敵だけでなく、自身の過去の亡霊とも向き合いながら成長し、乗り越えていく旅です。その中心にあるのは、「彼は果たして、この新しい世界が必要としている英雄になることができるのか?」という問いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 07:58:48
68360文字
会話率:26%
いつものように同居人の動画撮影に付き合っていた猫は、ある日、窓から外に出て街を歩いているときに事故にあってしまう。
ふと気づくと見知らぬ森の中。見たことのない生物の攻撃を受けつつも、なんとか人間の街にたどり着く。知っている街と様子が大きく異
なることに驚きつつも、何とか住処を見つける。
住処となったのは、新人冒険者が多く住む安宿。猫の目に異世界の冒険者はどう映るのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 23:51:13
648473文字
会話率:48%
この話は、"事象の地平線で踊る円舞曲"と平行して進むもうひとつの物語。失踪した妹を助けようとして、自らも異世界へと飛び込んだ姉”小枝”の物語である。
異世界へと転移した小枝がやって来たのは、深い森と接する大きな町ブ
レスベルゲン。彼女はそこで、行方不明になった妹を探す一環として、冒険者になることを決意する。
そんな小枝の正体は現代世界の超兵器。機械仕掛けの化け物だった。
ゆえに彼女は、人々に自身の正体がバレないよう『普通』の人間を装いながら、『普通』の冒険者として、失踪した妹の情報を集めようとするのだが……。作られてからの18年間、人里離れた山奥に住んでいたために、人間というものをよく知らなかった小枝にとっては、そもそも『普通』の人間というものが分からず、気づくと『非常識』の権化と化していたのである。
そんな『非常識』は伝搬するのか、いつしか小枝の周りには気心の知れた『非常識』な仲間たちが集まり……。彼女たちは、毎日のように厄介ごとを引き起こしながら、世界を混沌の渦へと巻き込んでいくのである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 23:00:00
2695370文字
会話率:48%
それほど遠くない未来。今よりも少しだけ科学技術が発達した日本から、一人の少女”ワルツ”が実験に失敗して、異次元の彼方に飛ばされた。
次に彼女が気づいた瞬間、その目に入ってきたのは、地平の彼方まで広がる大地と、2つの太陽、そして半天を覆
い尽くすほどに巨大な月の姿だった。その光景を見たワルツは、程なくして、ここが元いた世界とは異なる惑星、あるいは異世界であると気づくことになる。
そんな彼女は人ではなく、彼女が生きる時代の超兵器――通称ガーディアン。彼女はその力を遺憾なく発揮して森を抜けると、人の集落らしき場所を発見する。
そこでワルツが出会ったのは、頭から三角形の獣耳を、そして腰からは太い尻尾を生やした年下の少女”ルシア”だった。2人はある事情から行動を共にすることになり、静かな田舎の村で、ほのぼのとした生活を送ろうとする。
しかし、ワルツは超兵器。ルシアも異様な力を持っていたことも相まって……。2人は思ったように静かな生活を送れないのである。
この物語は、そんな2人の日常(?)を描いた取り留めのないお話。彼女たちを中心に繰り広げられる混沌の物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-22 23:00:00
8510463文字
会話率:45%
大学生の真白は事故でケガを負い、イヤイヤながら入院するはめになってしまった。
「早く退院したい」鬱屈した思いで日々を過ごす中、病院に貼られたポスターに暗号が隠されていることに気づく。
気晴らしに暗号が示す場所へと向かうと、そこには謎の変
死体があった…
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 22:22:57
1592文字
会話率:48%
社交界で名高い名家の令嬢アリシアは、王太子との婚約者として誰もが羨む存在――のはずだった。だが、ある日突然、王太子から婚約破棄を言い渡される。
しかもその理由は「平民出身の聖女をいじめたから」。
心当たりのない罪、向けられる冷たい視線、そ
して断罪の舞踏会で全てを奪われた――。
…その瞬間、前世の記憶が蘇る。
「え、私、元は日本人のOLだった!? そしてこの世界って、乙女ゲームの中!?」
しかも、自分はゲームに登場する“悪役令嬢”で、破滅ルートまっしぐらの運命キャラだったと気づく。
――だが、ここからが本番。
「断罪? 婚約破棄? 結構、じゃあ好きに生きさせてもらうわ!」
魔導の才能に目覚め、祖国を離れて自由気ままな旅に出たアリシア。
彼女が訪れる先々で巻き起こる事件、現れるイケメン騎士や謎多き賢者。
やがて彼女の存在は、国の運命さえ揺るがす“真の公女”として語られるようになる――!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 21:58:41
8625文字
会話率:26%
少し想像力が強くて、考えすぎが癖の高校生
籠夏草(こもり なつくさ)は、人と人を隔てる見えない壁、
自分を自分に縛り付けるものが何なのかを問い続けるが、
答えのない問いに呑まれ、自分を見失ってしまう。
そんな二年生の夏休み明け、夏草は同じク
ラスの少女
涙川となり(なみかわ となり)の雰囲気が
全く異なっていることに気づく。
錆びてしまった夏草の心は、となりと新しい友人たちそして夏草自身によってとがれてゆく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 21:45:29
23841文字
会話率:28%
49歳、独身、共感ゼロ。
現実世界で孤立し、推し活に全人生を捧げた男──志無野 睦夫は、
ある日ついに“孤独死”を迎える。
だが目覚めた先は、感情と共鳴によってすべてが決まるファンタジー異世界「カレルディア」だった!
チート魔法?
勇者召
喚?
仲間との絆?
──全部ムリです。共感できないんで。
初期スキルは「言い訳」「責任回避」「共感遮断」。
共感スキャンで【0.0】を叩き出した彼は、
婚活ギルドで出禁、冒険者パーティ即クビ、果ては国家に感情汚染認定されて隔離生活スタート!
「……なあ、俺、転生してまで邪魔者扱いされてんの、なんで?」
やがて彼は気づく──
“感情がない”というだけで、世界はこんなにも冷たいことを。
これは、“孤独な自我”を抱えたまま、
誰の感情にも触れられない男が辿る、
異世界情緒デストロイヤーとしての壮絶な記録である。
共感できないあなたに、
“共感されなかった”物語を。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 20:00:00
12798文字
会話率:28%
最愛の恋人を目の前で事故で失い、生きる意味を失った青年。彼の心は深い喪失感に沈んでいた。ある夜、夢の中で未来の自分から「彼女を救え」という声を聞く。目覚めると、彼女が生きているはずのない世界で、当たり前のように彼女が朝食を作っていた。
戸
惑いながらも、青年は少しずつこの世界が自分のいた世界とは「何かが違う」ことに気づく。彼女が生きている代わりに、今度は自分の家族が存在しない――そう、ここは“別の世界”。彼は自分が“パラレルワールド”に迷い込んだことを悟る。
さらに、次に目覚めた世界では、自分自身の“別の姿”と出会う。しかしその彼は、かつての恋人を「親の仇」だと断言し、殺意をむき出しにしていた。裏組織のスパイだった彼女に裏切られ、家族を失ったというその男の絶叫は、信じたい気持ちと現実との間で揺れる青年の心を深く抉る。
幾つもの世界が交錯する中で、青年は問い続ける――
「信じるとは何か?」
「本当の彼女はどの世界にいたのか?」
「救うとは、何を意味するのか?」
すべての真実が交差するその先に、彼が選ぶ“答え”とは。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 17:02:59
1996文字
会話率:25%
気づいたら、20回目の転校生を迎えていた。
転勤族として産まれた羽切成(はぎり・なる)は転校という恒例行事に飽きたので、1転校1キャラ作りを目標に学生生活を送ってきた。中学生時代、バンドマンキャラ・不良キャラ・がり勉キャラと様々なキャラを演
じてきたのだが、ある日奇妙なことに気づく。
どこの学校に転校しても、似た容姿の少女がいることが発覚したのだ。
似ているだけで別人だとずっと思っていたが、高校生になり彼女が同一人物だと知る。
「ちょっと、二人で話せないかな……?」
お互いの過去を知る少年と少女の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 13:56:45
615526文字
会話率:39%
——助けたくれて“ありがとう”…じゃあ、“殺すね”?——
旅商人である【カイル】は樹海窟で1人の少女—否、狡猾かつ残虐非道で恐ろしい生き物『魔族』と遭遇した。魔族とは人類の敵——最高峰の化け物である。たかが商人がどうすることもできない…刹
那で殺されるのなんか目に見えている。だが…『ゴフッ——』突然少女は血を吐き出した。彼女(魔族)はどうも瀕死にあるようだ。カイルの存在はまだ気取られていない——ならこの隙に…この時カイルはただ逃げればよかった…よかったのだが……
『どうしてこんなことしちゃったんだァア僕はぁああ!!??』
気付けば少女を助けてしまっていた。
自身の荷馬車に少女を乗せ——オマケに商品である貴重な薬草まで使ってしまって——
人類の宿敵である魔族を助けてしまう程の【トチ狂った“お人好し”】——コレが旅商人カイルだった。例え魔族だったとしても、傷を負った少女を森に置き去りになんてできなかった。
そして、彼女は今…宿屋の一室に設えたベットに寝かせて安静にさせている。『これからどうしよう』カイルは思案しつつ、その寝息を立てる少女を捉えたが…すぐさま現実を逃避するように視線を外した。次の瞬間——突然の浮遊感——
『ねぇ…人間、ここはどこ? 納得いく答えをくれれば楽に“殺して”あげる』
気づくと、カイルは首を掴めれ小さな少女に壁に押し付けの状態にさせられていた。幼気な少女は狂気に満ちた言葉を当然のように吐き捨て——その表情は冷たく無表情——まさに残虐非道——彼女は『魔族』だった。
『そう……助けたくれて“ありがとう”……じゃあ、“殺すね”?』
後に、カイルに突きつけられた言葉がコレであり——この時、カイルは死を覚悟した。
だけど……
まさか——この子と旅路を共にすると……誰が思うのだろうか……?
これは……
1人の なんの変哲もない ただの旅商人の若い青年が……
己の どこまでも善人気質で 飛んだお人よしな性格が 偶然的に——
残虐非道で狡猾 どこまでも快楽殺戮主義の『魔族』である“筈”の娘と出会い……そんな彼女と 何故か旅をするお噺。
そこには 数多の偶然が重なり合う。
互いの『打算』がありきな行く末に——
やがてそれは……
2人にとって大きな奇跡を紡ぐのだった……
◇基本情報◇
・この作品は完全オリジナルです。
・カクヨムにも掲載有りです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 12:21:30
174141文字
会話率:58%
元勇者は、無職になっていた。
主人公の弔木(とむらぎ)は、大学三年の春に異世界に召還され、魔王討伐の冒険をしていた。
そして魔王を倒して戻って来ると、就活の時期は終わっていた。内定なしのまま卒業した弔木は、バイトで生活費を稼ぐことに
する。
ちょうどその頃、世界は「大ダンジョン時代」に突入しつつあった。現実世界にダンジョンが出現し、ダンジョンに触れた人間は魔力に目覚め、誰もが魔法を使えるようになっていた。
ダンジョンで取れた魔石やアイテムは高額で取引され、大儲けする者も出ていた。
弔木は生活のためにダンジョンに潜ろうとする。
が、なぜか弔木は魔力を発動することができなかった。
大抵の人間が魔力に目覚める中、元勇者の弔木だけが「魔力ゼロ」の扱いをされてしまう。
魔力ゼロの弔木はダンジョンに入ることすらできず、失望の日々を送っていた。
ある時弔木は自分の中に巨大な力が溢れていることに気づく。
だがそれは、かつての敵である魔王の力――闇の魔力だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 12:19:41
202198文字
会話率:33%
命を削ってパチンコを打つ終わりのパチンカス、蛙谷まひろ。今日も今日とて元気にタコ負けし、生活費を全て失ったことに気づく。もう生活できないじゃん…泣泣泣と衝動的に縄を買いに来たところ、独特なオーラを持つヒロイン、蛇走ヨミと出会う。初対面なはず
の彼女がいきなりまひろをご飯に誘って———???
※パチンコについての要素が多分に含まれます。苦手な方は、これを機に克服してみてはいかがでしょうか?一緒に経済とリールを回しましょう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 07:50:41
10797文字
会話率:36%