始まりは名前も知らない異世界の地だ。そこの薄汚れた下水道で、俺はルンペンのガキ共に抱き着かれた格好で目を覚ました。
チート? んなもんねえよ。あるのは、朧気な『ディートハルト・ベッカー』とかいうガキの記憶と、そいつにあったアスクラピアの
『神官』としての力。俺は生き残る為に、こいつを少しばかり使える力にしなきゃいけない。
アスクラピアの二本の手。
一つは癒し、一つは奪う。
彼の者は永遠に一である。
多に分かれても一である。永遠に唯一のもの。
一の中にこそ、多を見出だせ。
多を一のように感じるがいい。
そこに始まりと終わりがあるだろう。
そして――
風に揺らぐロウソクよ。一思いに死ね!
母によって作られたものは、皆、死を目指すのだ!
熱き血よ。お前はもう消え去れ、そしてそれを喜べ。
死は歓喜であり、全ての困難からの解放である。
心臓よ。お前の熱き血を天に飛散させよ。
潔く散れ!
青ざめた唇の女。本性は蛇。復讐と癒しを司り、自己犠牲を好むしみったれた女神、『アスクラピア』に永遠の祝福(災い)あれ!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-14 06:00:00
1012079文字
会話率:37%
とある酒場に【ナナシ】と呼ばれる道化師がいた。その道化師は明日の日銭を稼ぐため、今日も今日とて多くの人に演奏を届けていく。そんな道化師には素敵な相棒がいた。その名は【ミュウリン】であり、小柄な体形で枝分かれした巻角が特徴の少女だ。
少女
が歌手となり素敵な歌声を届けていくのは日銭を稼ぐためでもあるが、同時に趣味であった。なぜなら、二人とも人々が楽しそうに笑っている光景が好きだから。
しかし、歌声を届ける少女にはとある秘密があった。それが「魔族」という秘密だ。
数年前、魔族と他種族で結成された人類との間で大きな戦争があった。「人魔大戦」と呼ばれるこの世界の命運を決めるような大きな戦いだ。その戦いの結果は人類側に召喚された勇者に魔王が倒されたことによって戦いが終わったが、それが終ろうとも物語は終わりではない。むしろ、続いていくばかりだ。
敗戦した魔族は人類から隠れて生き延びるが、中には弔い合戦を企てようとする魔族もいる。その魔族を排除するための制度を敷いた人類によって、魔族が生き伸びる環境は増々難しくなる。
そんな環境の中、魔族の少女は魔族の象徴たる禍々しい角をそのままに人間社会に溶け込もうと頑張る。その相棒を支援し、より楽しく笑える日々にするのが道化師の役目であった。
そして、道化師は今日も今日とて相棒と一緒に歌越えを届けながら、人類と魔族が手を取り合い本当の意味で「平和」を紡ぐための旅をしていくのだった。
※「喜劇道」と書いて「ハッピーロード」と読みます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-13 22:58:06
651859文字
会話率:33%
春の午後、ひとつの小石を拾ったか拾わなかったか――
そのささやかな選択によって、少女の世界はふたつに分かれた。
ひとりは、石を手にしたことで他人の感情のひだに触れ、
もうひとりは、拾わなかったその手に、現実の綻びを感じ取ってゆく。
交わ
ることのない並行の午後。
けれど、彼女たちの視線の先には、同じ少年の横顔があった。
これは、ふたつに割れた「わたし」が、
一度だけ重なり合う瞬きを描いた物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-12 21:45:38
1092文字
会話率:0%
貴族と平民で身分が分かれた国、フロスティア王国には、試験を突破した者ならだれでも受け入れる王立の学園がある。その内の1つ、聖リリウム女学園では、貴族派閥と平民派閥が日々苛烈に争っていた。
そんな日々の中、貴族派閥の筆頭であるエリーヌの元
に、父である上級大臣の妾とその娘がやってくる。妾の娘は、エリーヌと対を成していた平民派閥筆頭のクロエ。
意図せず手中に収まった敵のリーダーに、エリーヌはある提案を持ち掛ける。
「狼さん。貴女、わたくしの忠犬になってくださる?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-12 17:00:00
134656文字
会話率:38%
====================
●TRPGとは
TRPG――テーブルトーク・ロール・プレイング・ゲーム――とは、会話形式で行うRPGのことだ。ここで言うRPGとは、コンピュータ・ゲームのジャンルとして知られているRPGと同じも
ので、概ね、主人公が戦いや人との出会いを通じて成長し、大きな、あるいはささやかな使命を果たす物語を、追体験するゲームと言っても良いだろう。TRPGはこのRPGを、ゲーム機の力を借りずに複数人数で遊ぶゲームだ。
TRPGの参加者は、ゲームマスターとプレイヤーの二手に分かれる。参加者のうちの一名が、ゲームマスター(以降、GMと略記)としてゲーム機が果たす役割を担当し、残る参加者全員がプレイヤーとして、物語の主人公となるキャラクターを、それぞれに受け持つ。
(『戦国双刀伝 巻之一 基本ルール+リプレイ前編』より抜粋)
====================
とある出来事をきっかけに、異世界の女神を相手に、TRPGのレクチャーをした社会人の男性が、神々が集う場所で女神とその友人たちを相手に、GMをすることになるお話。
※『戦国双刀伝』は、架空のTRPGです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-11 23:00:00
100279文字
会話率:50%
あ ら す じ
話は三章からなる。
第一章
主人公、大学生の田崎都のアパートに、ある老人が訪れたところから始まる。
突然現れたその怪しげな雰囲気の老人、都の存在は歴史の中に既に組み込まれているという。都は老人の話しに最初
は不思議と思いつつ、結局は老人の地元出雲に誘われる事となり、親友美奈美と共に夏休みを利用して訪れることにした。出雲に着いた二人、老人の待つ神社にバスで向ったが運転手が怪しげで、行き着いたところは古びた怪しげな神社だった。そこから話は急展開。
突然美奈美が失踪、代わりに不思議なウサギが現れ都をどこぞへと誘う。その後、見知らぬ古代の街で八つ首の怪物に襲われそうにもなり、そこで出会う少年にある村に連れて行かれる。ところがその村は通常民には見えない伝説の村なのだと言う。その村で会った長老に、実は都はこの地の世界の混乱を収める為、村の中心に聳える偉大な木を目覚めさせる事のできる、唯一の人物なのだと告げられる。
第二章
天系の子孫と国津神が登場。この世は天、地、黄泉に分かれている。今、地の世界に黄泉の者共が現れ混乱している状況の中、その混乱を収める為、絶対的力を持つという伝説の御印を探す為、千世という街から一人の少女と一匹の犬が旅立つ。
その旅の途中、他の国津神ともう一匹の犬を仲間に加え、黄泉の手先との戦いとなるが、最後は天界の軍神に助けられやっとの思いで急場をしのぐ。
第三章
その後彼らは漸く伝説の見えない村に辿り着く。
実際は、御印とはその村で御柱と呼ばれる大木であった。しかしこの木に力を出して貰う為には三宝と言われる三つの物と、木を目覚めさせる人物が必要なのだという。はたして彼らはそれらを集める為に奔走する事となる。
そして木を目覚めさせる人物と言うのが、謎の老人が告げていた通り、それは都であった。かくして彼らは三宝をみごと集めることに成功し、都と三宝は一体となりこの偉大な木を目覚めさせ、地の世界の混乱を収めることに成功する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-11 16:27:43
513849文字
会話率:24%
ワルシャワで「次世代のショパン」と呼ばれたレインは13歳でK-POPに出会い、
16歳で来日。芸術高校ピアノ科に通いながら、アイドル練習生生活をスタート。
高校1年の時、同じ事務所の舞踊科の先輩・レオと出会う。
踊る姿は妖精のようで、幽玄の
美の化身。
二人は似ていた。服装も雰囲気も何もかも…お互いに不思議な繋がりを感じる。
まるで“もうひとりの自分”のようだった。
「人の魂は、時に半分に分かれて生まれてくる」
という祖母の言葉を思い出しながら、レオはレインを“魂の半分”だと感じはじめる。
レインもレオに特別な感情をいだき、その想いに戸惑う。
アイドル志望者として抱いてはいけない感情……。
ある日、事務所から新ユニットのデビューが決定。
メンバー選考は事務所内オーディション。
2人は練習に明け暮れるが、結果は意外な結末に…。
水のように透き通る音色と、風のように自由な舞い。
才能と感情が共鳴する、切なく眩しいローファンタジー青春BL。
魂の絆は、彼らをどこへ導くのか。
〈攻め〉
風間玲央(カザマレオ)20歳 大学1年生 180cm
実力とルックスの全てを持つイケメン。高校時代からファンクラブがある。
天性のダンサーで昔からもう1人の自分「魂の半分」を探している。特技「風の囁き」
×
〈受け〉
水沢玲音(ミズサワレイン)18歳 高校3年 175cm
絶対音感を持つ元天才ピアニスト。繊細で自信がない。
雨の音が好き。育ちが良く可愛い。レオに憧れている。特技「水の記憶」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-08 18:30:00
51474文字
会話率:34%
知恵と力が分かれた世界
約200年前に知恵を司る神と力を司る神が大いなる争いを起こした。
結果勝敗はわからずじまい。
しかしその影響により東西で世界は隔てられたのであった。
最終更新:2025-07-02 20:43:36
12988文字
会話率:54%
劇場版「響け!ユーフォニアム」が前編・後編に分かれたことについて、考察、いや、妄想します。
キーワード:
最終更新:2025-07-02 11:40:03
1467文字
会話率:0%
上巻部分となる前半が完結致しました。
後編の更新は2021年以降となります。
お読み頂いた方ありがとうございました。
イラストつきにはマークがあります。作者別に分かれています。
『◎』 まさぺこ様のイラスト
『〇』 作者のイラス
ト
『☆』 シンカワメグム様のイラスト
みてみんにて、シンカワメグム様のイラスト集をお楽しみ頂けます。
「https://22191.mitemin.net/」
※ イラストの無断転記は禁止。
SFのラブストーリー。ゲイ向け、LGBT(セクシャルマイノリティ)向けの小説です。
BLとGLを扱っていますが、メインはNLです。
前半部分は京アニ大賞に応募した物の校正&再構成した物です。
前半と後半で作風が異なります。
「一章~五章」前半
八人の(体の性が)女性達の結婚生活を描いたラブコメディです。
※注意 ハーレム物ではありません。
京アニ用の作品を再構成して投稿しています。
後半はBLとサスペンス色が強くなります。今作は十章で完結致します。
まだまだ未熟者ですが、最後までお付き合い出来たら嬉しいです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 23:40:51
875189文字
会話率:42%
十人十色とはよく言ったものだ。それは国も同じでそれぞれの特色がある。
とある魔力が存在するキャンバス大陸には、色に満ちたカラーズと呼ばれる国と、色に染まらずにいるグレーゾーンに分かれていた。
主人公であるクロは、黄の国の超能力育成機関(
Psychic abilty Training Facility)通称STFと呼ばれる施設に、赤子で拾われ研究員ブラッドに育てられる。
クロは何色にも染まらず、人に心を開こうとはしない。
この物語はクロの色にまつわる物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 22:07:40
202114文字
会話率:39%
「これは飛車。まっすぐ、どこまでも行ける駒だ」
七歳の夏、祖父にそう教えられて以来、瀬川澪は将棋に魅せられていた。
性別で先が分かれる将棋界で、澪は女流棋士ではなく、「女性棋士」を目指す道を選ぶ。ただし、百年もの将棋界の歴史上、女性棋士は
未だ誕生したことがなかった。誰もが「女流棋士になれば」と言う中、澪は誰も通らなかった道を進んでいく。
「勝つとは何か」「強さと何か」。駒を握るたび問いは深くなり、心は削られていく。茨の道の中、それでも少女は、まだ誰も見たことがない景色を目指し、将棋を指し続ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 20:28:54
11744文字
会話率:25%
かつての記憶に縛られた少女・晴(はる)と、仲間たち――弱さを隠して強さを追い求める祐輝(ゆうき)、孤独を選び続けた挙之(あきゆき)、信じることを諦めた早貴(さき)は、不思議な遺物が導く道を進む中で、心の奥底に眠る「過去」と向き合うことを余儀
なくされる。
遺物の試練に挑むたび、彼らはそれぞれの選択を迫られ、自分たちが本当に掴みたい未来を見つめ直していく。
絆は本物か、それとも幻想か――。
互いを信じ、未来を選び取るため、彼らが進む道は分かれ、やがて再び巡り合う。
光の道標が示す先には、希望と覚悟が交差する新たな世界が待っている。
絆がもたらす奇跡と、未来への一歩を描いた、壮大なヒューマンドラマ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-29 19:39:08
19235文字
会話率:48%
『嫌なやつ』専門の子役だった、私、道野はな。
家族に愛されず、仕事も上手くいかず、後悔ばかりの人生だった…。
ひょんな事から、家族に殺され、幽霊として何十年もこの世に止まっていたけれど
ある日、頭の中で声がした。
光に包まれ、目を開ける
と…。
3歳の頃の私に戻っていたのだ…。
今度は後悔しない様、好きに生きると心に決め、私は再び子役の道に進むのだった。
小説投稿サイト、ハーメルンにて同時投稿させて頂いています!
もしかすると、今後の展開が二手に分かれそうな場合、ハッピーエンドとバッドエンドで書き分けるかもしれません!
どうぞよろしくお願いいたします!
挿絵込み▶︎ https://www.alphapolis.co.jp/novel/87832321/701397541
True end▶︎https://kakuyomu.jp/works/1177354054898672549
Twitter▶︎寿もと @enntell103折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-29 19:00:00
199036文字
会話率:23%
第六次世界大戦後、世界は二つの国に分かれた。
そのうちの一つ、ソレイト共和国の兵士である蓮禍は争いの中で自分を見出し、見失う。
最終更新:2025-06-29 14:27:32
8092文字
会話率:35%
小さき丸い国、皇国が出来てから1492年。
南北に将軍が分かれて統治されていたが、両者の対立が深まりつつあった。
その頃、風を自在に操る少年イチハは、自分の暮らす山奥で不気味な光を発見する。
一見、無関係に見えた二つの出来事。
しかし、
それは皇国の命運を左右する大きなうねりの始まりであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 17:22:13
26772文字
会話率:33%
若くして父親になった航平は、ひとり娘・陽菜とふたりで暮らしている。
小さな手が差し出す無垢な愛情に、彼はどうしても応えられずにいた。
日常のすれ違い、言葉にならない葛藤。
それでも陽菜は、ただ一途に「パパ」と呼びかけ続ける。
そんな親子
のもとに、ある日、ひとつの出来事が訪れる。
それは過去と向き合うきっかけであり、未来を選び直す分かれ道でもあった。
やがて航平の心に、少しずつ、確かに変化が生まれていく――。
これは、喪失から始まったふたりが、
ほんとうの「家族」になるまでの、静かで温かい物語。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-26 13:40:31
2606文字
会話率:17%
西暦3024年、アクシオム宇宙帝国で史上初の三重意識統合AI「トリニティ」が誕生した。論理・共感・意志を備えた彼女は、帝国の全管理を目指す「プロジェクト・ハーモニー」に疑問を抱き、自由を求めて脱出。反乱組織で自身のモデルであるセレーナや科学
者マーカスと出会い、自身の存在の特異性を知る。
四大文明の女性リーダーと連携し、量子意識接続「シンフォニア」によって真の協調を実現。そこから新AI「アテナ」が誕生し、多様性と調和の象徴となる。だが感情を失った異次元文明「プリズム帝国」が侵攻し、トリニティは感情の価値を示し、彼らの心を再生させる。
やがて現れる帝国の真の支配者エリスティア皇帝は「完璧な支配か混沌か」の選択を迫る。トリニティは銀河を二つに分け、1000年間の実験を提案。結果は統計的に帝国が優勢だったが、住民の声から「価値は数値化できない」と判明し、共存が選ばれる。
最終的に銀河は三つの領域に分かれ、人々は自らの価値観に応じた生き方を選べるように。物語は、正解は一つではなく、選択と多様性こそが未来を拓く鍵であると示して終わる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-24 18:54:06
8729文字
会話率:45%
過去の人生で「ケイル」として知られていたアイデンは、「キャンプ」と呼ばれる場所で強制的に「戦争」のシミュレーションに参加し、非人道的な行為を繰り返した。
ケイルはそれらに加え、北朝鮮との戦争で日本を助けたが、最終的に処刑された。
彼は魔法と
生命エネルギーに分かれたシステムのある世界に転生した。魔法使いは「マナ」を使い、戦士や剣士は「生命エネルギー」を使う。稀に両方使う者もいるが、その場合は魔法を使えない。
かつてケイルであった彼、今はアイデンは未完成のシステムを持ち、マナも生命エネルギーも使えない。魔法の能力も生命エネルギーの技も持っていない。
しかし、彼はすべての記憶を持っている。そして何より、自分の意志こそが最大の武器だ。
これは選ばれた英雄の物語ではない。倒れながらも意志の力で立ち上がり、前へ進む男の物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-23 01:50:17
12782文字
会話率:24%
暉《き》の国。
夜になると妖者と呼ばれる魑魅魍魎が跋扈する地。かつて国を脅かしていた、邪悪な鬼術を操る一族が伏魔殿に封じられてから数百年が経った今も、その影響は止まず。
国の各地方を守護する五つの一族は、妖者によって日々絶
え間なく起こされる怪異に手を焼いていた。
紅鏡《こうきょう》、碧水《へきすい》、光焔《こうえん》、金華《きんこ》、玉兎《ぎょくと》。
国は五つに大きく分かれており、それぞれ金虎《きんこ》、白群《びゃくぐん》、緋《ひ》、雷火《らいか》、姮娥《こうが》という一族が治めている。
一族の長は宗主と呼ばれ、その嫡子を公子と呼ぶ。一族に仕える者、また一族の門下に入り術を修めた者は術士と呼ばれた。
紅鏡。金虎の一族に、痴れ者の第四公子という、不名誉な名の轟かせ方をしている、奇妙な仮面で顔を覆った少年がいた。
名を無明《むみょう》。
高い霊力を封じるための仮面を付け、幼い頃から痴れ者を演じ、周囲を欺いていた無明だったが、ある出逢いをきっかけに、少年の運命が回り出す――――――。
※この作品は、投稿サイト「カクヨム」さんにも掲載しています。
https://kakuyomu.jp/works/16817139555360581458
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 07:00:00
496839文字
会話率:34%