侵略戦争に敗け、帝国の一部となったニンスター王国の姫、アネリナ。彼女は災害の咎を引き受ける生贄として、牢の中で軟禁生活を送っていた。食事、衣服、行動、すべてに制限が積み重なっていく理不尽に耐えるしかなかったアネリナに、転機が訪れる。
転移魔
法によって招かれたその先で、一人の青年がアネリナに提案を持ちかけた。
「聖女になる気はないか? その手で、大切なものを守るために」――と。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-11 18:00:00
134763文字
会話率:45%
初夏の風が木立ちを吹き抜け、美しく小さな神殿にたどり着くころ。
朝から神官たちは、畑で汗を流していた。これは本来、彼らの仕事ではない。
本来の彼らの仕事は、大まかに分けて次の3つである。
1つ、神へ祈りを捧げること。
2つ、人々のケガや病気
の治療すること。
3つ、魔物が出現した際に出る瘴気を消すこと。
しかしながら、どんな生き物も食べなくては生きていくことはできない。
かつては、この神殿にも近くの村からたくさんの新鮮な供え物が捧げられたが今はない。
戦時下にあるからである。
原因は、20年前にさかのぼる。
この大陸には少し前まで、4つの国があった。
大国「フリティラリア」・公国「クインス」・小国「ウィステリア」
そして、滅ぼされた湖の国「ハイドランジア」
フリティラリア大国は、ジグルド大陸全土へ侵略戦争を仕掛けた。
戦争は凄惨を極め、結果ハイドランジアをフリティラリア大国が征服した。
その後、侵略戦争は停戦となったものの。
未だに、クインス公国やテュール人にフリティラリア大国は小競り合いを仕掛けている。
そして、この神殿のあるウィステリア小国は、現在フリティラリア大国の実質属国になっている。
この作品は、pixivでも掲載しています。ご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-04 23:32:52
16481文字
会話率:34%
その予言者は当初、ただの狂人扱いされていました。しかし、予言通りに複数の大型未確認飛行物体が大都市の上空に現れてから、各国首脳は手のひらを返して彼に接触し、助言を乞いはじめました。
最終更新:2021-08-20 21:27:07
1098文字
会話率:50%
「人類史上最悪の殺人鬼」として世間の話題を集めていた女がいた。名を宇喜多富皇(うきたふこう)と言う。
巨大コンツェルンの令嬢でありながら生涯のすべてを殺人にかけてきた彼女は、ついに逮捕され判決のときを迎えようとしていた。
だが、そんな
彼女を運んでいた護送車が突如事故にあい、彼女は異世界へと飛ばされてしまう。
そこで彼女は、異世界で彼女を召喚した魔族から「魔王になってほしい」と頼まれる。その言葉に興味を持った彼女は、一緒に飛ばされた二人の極悪犯、松永淀美(まつながよどみ)と斎藤奉政(さいとうまつせ)と共に魔王となり、異世界の人間社会に侵略戦争をしかけることを決める。
おぞましい悪意が今、異世界の人類を脅かそうとしていた……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-16 23:00:00
131133文字
会話率:44%
これは鉄拳乙女の龍へと至る物語。
かつては小国ながらも亜人達との交易で潤い、決して豊かではない土壌ながらも人々が命を謳歌し平和と幸福を感受していたルードレット辺境領。
しかしドワーフ種の住まう山岳地より貴重な石が発掘される
ことがゴルダリオン帝国の知るところとなり、その武力を以って制圧され、今や実効支配の名の元に旧領民や亜人達が明日をも判らぬ圧政の元に搾取されていた。
領主ルードレット辺境伯には3人の娘があったが、開戦時に少数の家臣に連れられてその戦火からの脱出を図り、散り散りに逃亡。
その後の消息は生死を含め知る者おらず。
領主一族は滅びたものと誰もが思い、その記憶から消されていった。
……時は流れ、侵略戦争より10年。
帝国支配領域の片隅で、ふらりと現れた少女リリィ。
彼女の行く先には帝国の悪逆非道な支配と、虐げられた人々の嘆きが木霊する。
少女はその手に何も持たず。
握りしめられた拳のみを掲げて帝国への反旗を翻す。
……これは弱き者たちの嘆きを受けて立ち上がる、鉄拳乙女の龍へと至る物語。
◇◇◇
稚拙な文章でお目汚し失礼します。
筆者の気の向くままだらだらと書いて行きたいと思っております(汗
誤字脱字は誤字報告から一報頂けると幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-06 10:38:55
161821文字
会話率:24%
義妹リリベルは次期聖女の美少女。対するわたしライラは、容姿も魔力も平凡ないらない子。両親には疎ましがられ、婚約者の王太子には冷たくされ、王立学術院でもひとりぼっち。そんなダメなわたしの、誰にもお祝いされない誕生日に出会ったのは、金髪金眼の煌
びやかな青年だったが――
「ナメクジとカタツムリだったらどっちが好きだ?」
……なんだかこの人、変だ。
そして、なんだか分からないけれど、この変な人にとても気に入られてしまったみたい。
王立学術院に留学してきた彼は、やることなすこと常識外れの規格外!おまけに彼に出会ってから変な人がぞくぞく現れて、わたしのひとりぼっちの時間はどんどん減っていく!
本当にただの小国の王子様なの?……え、それはウソ?本当は侵略戦争大好きな軍事大国バベルの王様!?他の変な人たちは、バベルの誇る至上最強の魔導軍団将軍!!??
「そして、君こそ長年探していた最後の怪物『憤怒』の魔女なんだ!ぜひ我がバベル魔導軍団に加わり、世界征服の手助けをしてもらいたい!」
怪物!?世界征服!?いえいえ人違いです!そのかわりになんでもくれるって?お誕生日プレゼントの代わりですか?じゃあ……もしなんでもお願いできるなら、わたしがほしいのは――。
苦労性な「憤怒」の魔女と、ななめ上に「傲慢」な王様、忠実なる最強の魔導軍団より、滅びの運命をたどる愚かな国へ捧ぐロマンティック・ブラックコメディ!
※アルファポリスでも配信中です!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-02 00:00:00
143281文字
会話率:43%
何故彼の所へ来たのかというと、それはとても切ない理由だった。
大人なんて案外そんなものなのかもしれない、という彼の感想をさておき、グレイは本題を切り出した──
最終更新:2021-06-12 20:52:14
2311文字
会話率:48%
この世は「弱肉強食」。
化学は文明の域を凌駕し、同時に魔力は人智の域を超越した――。
しかしそれは、争いが絶えないことを意味するものでもある。
異なる情勢が地方に犇めき合い、独自の軍事統一をする将軍たちが『魔化錬成術』を求めな
がらも己の権力で君臨し、侵略戦争を繰り広げる。
戦禍の運命へと不条理に巻き込まれた無力で気弱な「将軍の盾」と呼ばれる『魔化錬成師』の主人公の物語が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-28 21:05:11
181175文字
会話率:69%
『戦場の夜叉』
侵略戦争が泥沼化した時代、そう呼ばれる銀髪の青年がいた。人間離れした強さで、戦場を夜叉の如く駆け回る姿から、そう呼ばれるようになったのだ。
銀髪の青年は、愛する母国を守るために、平和を取り戻すために、戦い続けていた。
それなのにいま、青年の目の前には王に見捨てられ、戦場となった村が広がっている。
「俺は何のために――。」
銀髪から覗くエメラルドグリーンの瞳には絶望の色が滲んでいた。なぜ、見捨てられているのだろう。平和のために、見捨てても良い命などあるのだろうか。
銀髪の青年は剣を握りしめると、村へと駆け出した。自分の中で、見捨てても良い命は存在しない。だから、助けに行かねば。命令違反であろうと関係はない。罰せられる覚悟はできている。
でも、もう、疲れてしまった。
(もしも、無事にこの戦いを生き延びたら、国を出よう)
青年は百人を超える敵に一人で立ち向かいながら呟く。
数年後――…
国王を許せない。国を愛せない。
心に傷を負ってる青年はある女性と出会う。
「好きになりました!」
「…」
「私と結婚しましょう!!!」
「……」
世間知らずなお嬢様に振り回される銀髪の青年。
果たしてこれから二人はどうなっていくのか。
そしてお嬢様の正体とは?
※この小説は『カクヨム』でも掲載されています※折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-13 21:00:00
110419文字
会話率:38%
僕が生きるこの世界には、2つの勇者の物語があった。
物語と言っても、どちらも実際に起きた出来事で史実なんだって。
まず1つ目は、勇者アルストの物語。
今から約320年前くらいのお話で、女神イヴァより召喚された勇者アルストが魔族の王バス
チェナを倒し、人族を救って立派な王様になったっていうお話で、みんな大好きな物語だ。
もう1つは僕が生まれる少し前の物語。今から15年前に復活した魔族の王が、旧アルスト王国に侵略戦争を起こしたけど、再び女神 イヴァにより召喚された3人の勇者によって倒されたっていう物語だ。
ただ、この物語は勇者たちの活躍を書き記したものでありながら、僕たちへの教訓の物語でもあった。
その理由に、召喚された勇者の1人であるマサトが、自分の力に己惚れて、傲慢になった挙句、魔族に寝返るんだけど、もう1人の勇者 ユウタによって「ざまぁ」されちゃうって内容があるからだった。
この物語を子供に読み聞かせ終えた親たちが「マサトのように我儘ばかり言ってると、勇者に『ざまぁ』されちゃうよ。」と締めくくるのは『お決まり』のようなものになっていた。
そりゃ、そうだ!僕もマサトのように傲慢にならず、勇者 アルストやユウタのような立派な男になりたい!と思った。
だって憧れるじゃないか!!女神様から力を授かり、たくさんの魔族を打ち破った彼らの姿に心が躍らないはずがない。
だけど、12歳になった僕は、教会で法律化されている洗礼の儀式を受けると
目の前に『グエナ』って名乗る女神様が現れ
「ああ!あなたは勇者マサトの子ですね!この日を待っておりました。」
って言ったんだ。
は???
え??ってか誰??女神ってイヴァ様じゃないの??
それに僕ってあの『堕落の勇者マサト』の子供って事なの!?!?
どうゆうこと??????
は???母さんって魔族だったの!?!?!?
ま・・・いっか。
※思い付きで書き始めてみましたm(_ _"m)
※この作品はカクヨムさんにも載せています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-12 07:00:00
43873文字
会話率:57%
【本編】
大国の脅威にさらされるこの国は、人と狐の千年先の安寧を願い、国家千年の計を練る陰陽寮を創設するため、姫は狐族の長と日々の対話を通じて、策士として成長する。
【予定】
姫の姿が口伝の中の存在になるほど時代が進んでも、国家千年の
計は水面下で進み、この国を二分する策が漁村に受け継がれる中、自らの肩に国の存亡がかかっていることを知った娘は動揺するが、漁村の長である父との対話を通じ、娘もまた策士として、次の長として成長する。
姫の姿が古文書の中の存在になるほど時代が進んでも、国家千年の計は水面下で進み、列強諸国の脅威に晒されるこの国は、世界を流浪した先生の手により、文化の美しさを世界に発信されることになるが、家に訪れる者達との対話を通じ、世界の埋蔵借金が、侵略戦争を駆り立てている可能性を知り、先生はこの国の未来を憂い、憲法改正を草案するのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-28 21:32:34
24801文字
会話率:19%
革命によりマドリード女王となったアリア。
革命から一年後。
アリアは16歳となった。
そして、彼女が統治するマドリードを含めた南の大陸、クリト・エ大陸は激動の時代に突入していた。
西の大軍事帝国ザムスジルが、本格的に諸国に対し侵略戦争を開
始……次々に諸国を攻め落としていく。
そんな中で、アリアのマドリードだけが唯一交戦を免れていた。そしてマドリードはアリアの施政によって急速に国力を回復させ、東地方で最大の経済力と軍事力を持つに至る。
だがザムスジル帝国の魔の手は、ついにマドリードにも迫る。
平和とマドリードの安寧を考えていたアリアは、各国の救援を受け、ついに立ち上がる。
そして彼女の中で目覚める<覇王>の才覚。
そう、後に<史上最高の女帝>と呼ばれ、巨大なマドリード帝国を気付き上げるに至る第一歩を、彼女は歩み始める。
……自らの意図とは別に……時代が彼女を覇者の道に進ませる……。
史上もっとも偉大な栄光の天才は、同時に悲劇の女王でもある……。
アリアは、栄光と悲劇の道に、ついにその足をかけた……!
***
前作、王女編が「マドリード戦記・王女革命編」です。
長編です。こちらを読まれると、世界観がより楽しめます。
「マドリード戦記・王女革命編」
https://ncode.syosetu.com/n8070eh/ 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-26 16:45:43
36539文字
会話率:24%
魔王の侵略戦争が終わってから十二年。
雨の止まない国に移り住んだ俺は、人を避け、ひたすら森の絵を描いて暮らしていた。
ある日、俺は森で魔物に襲われる子供と遭遇する。
これで人生終了か、とぼんやりとしていると、一人の少女が現れ、一瞬
で魔物を倒した。
彼女は賢者の塔の探求者で、人探しの旅をしているらしいが……。
再び現れる魔物たち。
雨の国で続く、殺人。
魔王の影がちらつく。
たたかうのをやめた、堕ちた勇者の蘇生の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-09 21:12:53
32760文字
会話率:29%
300年前以上前に起こった邪神龍の侵略戦争で劣勢に立たされる人類に女神が手をさしのべ、各種族の六人の戦姫とその姫達を支援魔法で支える大魔導士に力を与えた。人類はその7人の活躍で邪神龍をうち滅ぼすが、代償に大魔導師が帰らぬ人となってしまった。
それ以来人類は、前衛の戦士と魔導師がパートナーとする事に憧れる様になった。
時はは経て300年後、その亡くなった大魔導師が神の計らいで、転生するところから物語は始まる。
ただ、体は子供として転生し、しかも死にかけという最悪な状態だった。そんな時に奇跡的に二人の女性と出会う事ができた。
二人に助けられた少年は、魔導師として目覚めるが、初めは最弱魔導師としてスタート、そこから前世の記憶と神の加護で最強へと成長していくお話しです。
注(カクヨム様にも同時掲載)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-28 22:24:43
171324文字
会話率:56%
救世主(メシア)。それは、滅亡の時に突如として現れる時代の変革者、そして神からの救い。
物語の舞台であるここ異界レイトピアでは、創世の時より様々な種族が魔法を駆使して、文化を形成し生活を発展させていった。しかし、この地に住まう人族は自分
たちより力の勝る他種族を恐れ、それらを魔族と称して侵略戦争を始める。
それから数年、人族と他種族は休戦協定を結ぶも、以前として緊張状態であり、最早この星の滅亡は免れないと思われた。
しかし日本に住む平凡な高校生、嗣恩(シオン)が救世主(メシア)として異界レイトピアに召喚されることにより、物語は動きだす。
ーさあ、嗣恩はこの星の滅亡を救うことはできるのであろうか?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-28 02:22:32
8627文字
会話率:33%
それは二ヶ月前のこと。
白く丸くあたかもSFの宇宙船『POD』が地球圏外から北極に落ちてきた。
世界中は騒然とするものの、人間ではない異種との対話、共存を人々は望んだ。
だが、PODの扉が開いた瞬間から宇宙人との対話や共存などというものはな
くなった。
中から出てきたのはこの世のあらゆるものをコピーし、破壊の限りを尽くす対話不可能の敵性地球外生命体だったのだ。
そして人類と敵性地球外生命体との戦いが始まり、自衛隊は敵性地球外生命体の侵攻地域で逃げ遅れた民間人の救助作戦を開始した。
侵略戦争が始まってから二ヶ月後のロシア、サハリン州。
日本に近い土地にも敵性地球外生命体の侵攻は始まっており、日本はサハリンにも自衛隊を派遣。
全ては失敗に終わり、一人の自衛官がホルムスクの地に取り残される。
最強とも言える敵性地球外生命体との熾烈な戦い。
絶対劣勢の状況下に自衛隊員一人、美少女に見える成人済み二人、メイド(ただのコスプレイヤー)一人という取り残された四人の抵抗が始まった。
敵は己の中にもいる……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-06 02:31:08
304567文字
会話率:41%
勇者と共に魔王を討伐した賢者ドワイト。
世界に平和をもたらしたはずの彼らは、次代の魔王になるつもりだという疑いをかけられ、死者の谷へと突き落とされて命を落とす。
それから十年後。
肉の身体を失ったドワイトはスケルトンとなり、谷底でひっそり
と生き永らえていた。
深い後悔に苛まれる彼は、勇者の亡骸を抱いて自問自答する。
そして、一つの結論に達した。
「間違っているのは世界だ。私が否定しなければ」
決心したドワイトは、死者の谷の瘴気を喰らい尽くした。
彼はかつての魔王を凌駕する存在となり、無数のアンデッドを率いて地上を目指す。
すべては真の世界平和のため。
――最強の力を得た不死の王は、人類を相手に戦争を始めるのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-20 07:13:32
702016文字
会話率:16%
ヴライド=テーペス=ドラキリアはかつて夜を支配していた吸血鬼の王。
そんな彼の居城と、なんと異世界が繋がってしまった。
地球だけでなく、異世界すら支配しようとヴライドは声高らかに異世界へ侵略戦争を仕掛けに行く!!
「うおー!やっぱり異世界フ
ァンタジー最高なのである!」
日本のサブカルチャーに染まり切った吸血鬼による、現代日本⇔異世界旅行記!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-09 06:32:47
1943文字
会話率:48%
スライムに支配された世界から世界を取り戻すドラゴンの話。
この話では、過去に強すぎるが故に世界の半分をドラゴンから貰い受けた者が現れますが、そのネタを5000字に書き込むことが出来なかったのが無念です。
最終更新:2019-10-31 12:54:36
5000文字
会話率:40%
かつて、現世の人間は思考の世界、人間の脳の中の世界である言の葉の海を見下ろすことで、見渡すことができた(メタ的視点)。
しかし不況に対する政策として娯楽が奪われ、文学、物語と接する機会を失った現代の子供たちはメタ的視点を奪われ、物語の世界と
現実世界を平行に捉えてしまうようになった。
結果として、言の葉の海が現世に流出。現つ世は平行になった。言の葉が現つ世に流入すると同時に、現つ世は人間の多数(が「これは実際に起きていることだ」と錯覚していることはすべて現実になってしまった。
そのとき、同時に言の葉の海ではその住人である紙魚が次々に消滅した。人間の認知の集合体である彼らは、人間がそれぞれのキャラクター(登場人物の性格)をメタ的にそれとして認知しなくなれば存在することができない。忘れ去られていった瞬間に消滅してしまう。
このままでは自らの存在が危ういことを察した紙魚たちは、自分達の存在を知らしめるために現つ世を攻撃するだけでは飽き足らず、現つ世の人間を駆逐し、現つ世の人間に成り代わるための侵略戦争までも企てた。彼らは空想世界の武器でしか攻撃できない存在。
本来ならば一方的な戦争が可能であるにもかかわらず、彼らはなぜか人間に反撃手段を与える。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-30 12:54:58
14487文字
会話率:42%