この学校(コミュ二ティ)には決して関わっちゃならない女がいる。校内で密かに囁かれているその噂を、日野若葉が初めて耳にしたのは中学1年の春。やがて一年が経ち、若葉は2年生に進級した。今日から新学期。新しい上履きに履き替え、新しい教室に足を踏み
入れ、新しい席に腰かけ――そして、その隣に女はいた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-15 00:40:41
74068文字
会話率:36%
暇潰しで通っていた図書館に自分以外の常連を見つけたのは、十月になって、二週間ほど過ぎた頃だった。
ある日、彼女は顔に大きな青あざをこしらえて、いつもの窓際の椅子に腰かけていた。
人為的につけられた傷なのは間違いないだろう。整った顔立
ちをしているのに勿体無いな、と思ったのを覚えている。
だけど、次の日の青あざは無くなっていた。
少女は時間を戻せると言う。
戻した時間でなにがしたいかと訊ねたら、彼女は人を殺したいと言った。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-07 00:01:45
31559文字
会話率:34%
仕事が終わってアパートに戻ったら知らない男が入ってきた。
匿ってくれというから、私は匿った。
窓の近くにあるソファーに腰かけると訳を話し始めた。
その男の話。
最終更新:2018-01-09 00:41:07
1673文字
会話率:0%
『春の夜の夢』と題した絵画が発表されると、無名の老画家は一躍脚光を浴びることになった。羽のように降る雪の中、棺に腰かけた女性が、男性の生首を抱えている。猟奇的ではなく、むしろ神聖を描いたような絵画だった。画家は多くを語らないまま、役目を終え
たように死した。やがて、画家の残した手記から、モデルは画家の故郷であった亡国で「聖女」と呼ばれた王女と、欲望のままに王女をさらった独裁国家の指導者の一人であると判明する。かつて、革命により独裁国家は崩壊し、王女は、首をみやげに祖国へ帰る途中で消息を絶った。今もまだ、二人は発見されていない。果たして、二人の物語は悲劇だったのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-12-03 18:36:45
2552文字
会話率:46%
森の上空には、三日月が浮かんでいた。三日月の端には、黒髪の少女が腰かけていた。石を投げると三日月は砕け散り、少女は、三日月のかけらたちとおなじように森のなかへと落下した。――しまった。後悔しても遅く、落下した少女を探すべく、森のなかへ入っ
てゆくのだけど――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-11-11 03:06:34
2078文字
会話率:27%
男は便座に腰かけながら必死に頭を悩ませていた。自身が置かれている状況について。
最終更新:2017-07-27 15:55:47
3441文字
会話率:29%
20年前、花の良さに気付き今では花屋を営んでいる元、魔王ミッド。
ミッドは噂で新しい魔王が誕生したと聞き会いに行くことに。
行ってみると魔王の玉座に腰かけていたのは勇者だった。
最終更新:2017-07-20 20:50:17
8820文字
会話率:37%
学校の最寄り駅の前には柳が立っている。ここのところ夕暮れのころに、しばしば女の人が柳の下のベンチに腰かけているらしい。
最終更新:2017-04-25 19:32:51
2810文字
会話率:15%
祖父から生前贈与で屋敷を譲り受け、一人書庫の掃除を行っていると物音が聞こえた。
訝しみながら奥へと進むと本棚から抜けかけている一冊の本が目に入る。
何ともなしにその本を引き出して手に取ろうとしたが本はするっと手から滑り落ちていった。
本が床に落ちた瞬間、突風が吹き俺は思わず目をつぶる。
眼を再び開くと、目の前には小高い丘、青い空、そして白いテーブルと椅子に腰かける幼女が俺を見て微笑んでいた。
幼女は言う。
「責任、取ってくれるよね?」
俺は答える。
「お断りします」
平穏な生活を手に入れるため、魔導書に憑かれた俺の闘い(?)の日々が今始まる。
*2016年11月27日作品タイトルを変更しました。
「100LDK幼女憑き」→「その胸、魔法では膨らみません」
*2016年10月15日作品タイトルを変更しました。
「脳筋解決!魔導書の底力?」→「100LDK幼女憑き」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-25 22:00:00
255651文字
会話率:44%
老衰で死んだ祖父から、黒地に白い数字が浮き出た体裁の卓上カレンダーを譲り受ける。 不吉なものを感じて、会社に持っていくことにしたが…… 仕事は腰掛、結婚に焦る女の、数奇な運命。
最終更新:2017-03-04 14:21:16
13762文字
会話率:41%
今日も今日とて、君を想う。
最終更新:2017-01-27 19:54:15
289文字
会話率:0%
朝の風が吹く公園のベンチに少年が腰かける。彼はいつも学校へは行かず、この公園で読書に明け暮れる。そんなある日のことだった、彼が「先生」に出会ったのは。
先生の家で繰り広げられる種々の物語。そこで遭遇する人々。少年はそこで何を発見し、どう変わ
っていくのか。
自分とは何なのか、「生きる」とはどういう意味なのかを問い直す一作。
なるべく更新頻度は上げようと思いますが、こちらの勝手な都合により、更新するのが難しい時期がございます。申し訳ありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-23 18:00:50
47291文字
会話率:55%
村の子供を大量に誘拐することに成功した魔王は、お気に入りの安楽椅子に腰かけて勇者の来訪を待ち構えていた。勇者を出迎えるためにセリフも覚え、演出装置のメンテナンスも完璧だった。ただ、人質の子供たちがはやり病で衰弱していることが気がかりだ。三日
目、子供たちの病状が回復してきた。元気にご飯が食べられるようになった。せっかくの人質が死ななくて胸をなでおろす。一週間目、子供はストレスに弱いと聞くので、放し飼いにした。笑顔で庭を駆け回っている。二週間目、子供たちに絵本を読んでとせがまれる。面倒なので、文字の読み書きを教えることにした。一か月後、リアという少年は天才だった。読み書きをほとんどマスターした。今では考古学と魔法書を読み漁っている。なんか怖い。2か月目、子供たちに教養がついてきた。魔王先生と呼ばれるようになる。三か月目、魔王は叫んだ。「どうなっている! なぜ勇者がこない!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-08-28 00:14:56
10769文字
会話率:54%
校外の路地裏にひっそりと佇む一軒のバー。今日もアギトはカウンター席の丸椅子に腰かけている。後ろで縛られた肩までの赤い髪に悪い目つきがトレードマーク。
悪友のマスター直樹に手渡された荷物でその眼光は一層鋭いものに変わった。
『高校生の娘の行
方を捜しております。同封しました日記帳は、彼女が唯一残したものです。ぜひとも、暗証番号を読み解き、娘の無事をお知らせください』
小学生探偵気取りのマスターの妹(小学生3年生)も加わって、事件は思わぬ事態に。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-04-17 20:14:08
9954文字
会話率:56%
あらすじ
スキージャンプのオリンピック候補強化選手だった私は、スランプに苦しみ選手生活を断念した。
大事な試合になると、あがって力んでしまう私は、この競技に不向きだった。
大学三年の学年末試験を最後に退学し、故郷の北海道に帰る。
その日、
合宿所にファンレターが届いていた。その人は、「私は松葉杖で歩けるようになりました」とあって気になった。
残雪の高校のグラウンドを訪れた。毎日、ランニングに励んでいたコースを辿った時、その手紙の人の住所を見つけた。
私は、恩師の世話で地元の建設会社に就職した。そして、総務課の一員としてスキージャンプ部の手伝いをすることになった。
その家を訪れてみると、小児麻痺の少女だった。その人は、私たちがランニングする姿を、二階の窓から眺め、応援してくれたのだ。
その人は萎えた左足の手術を受けた。ひたむきに努力する姿に心打たれた私は、リハビリを手伝った。彼女は一歩ずつ歩数を伸ばした。ゆーら、ゆーら、体を揺らしながら歩いて、手を伸ばした私の胸に飛び込んでくる。
私も、その人に負けずにトレーニングに励んだ。
シーズンになった。私は、皆よりも遠くまで飛べた。
ゲートバーに腰かけて、スタートの合図を待つ間、私は空中に少女の姿を思い浮かべる。歯を食いしばって必死に歩こうとする美しい顔。「さあ、おいで」と、私は両手を差し伸べる。彼女の、ゆーら、ゆーら、ゆーら、体を揺らして足を踏み出すリズムに合わせて、私は鋼鉄製のバーを、タァーン、タァーン、タァーン、と叩いている。
そうやって、私はジャンプ台と一体になり、恐怖心と気負いの心を抑える、静のリズムを得た。そして、風が収まりスタートの合図が出ると、タン、タン、タン、と駆け足の動のリズムになって、無心でアプローチ斜面に挑む。
猪突猛進の私が復活した。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-23 21:10:21
45250文字
会話率:16%
私は職場でみんなに何故か愛されていると感じていた。
その理由が退職の日に分かって、洋式トイレに腰かけたまま途方にくれてしまった。
最終更新:2014-12-18 21:05:52
854文字
会話率:37%
街灯だけが視界をもたらす、そんな夜。田舎の公園の中央にぽつんと置かれた木製ベンチに一人、古びた色のクラシックギターを弾く若い男が腰かけていた。
最終更新:2014-06-30 00:09:39
2400文字
会話率:40%
3月25日──……
この日、僕は君に出会った。
しだれ桜に囲まれた公園で、
君はブランコに腰かけ、星空を見上げていた。
その姿はまるで、散りゆくしだれ桜のようだった…。
僕はその時、君を守りたいと思った。
それが───僕の最初で最後の恋だ…
…。
*〖いつか…またあなたに会える日を、私はずっと信じてる〗の翼編です*折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2013-08-23 04:29:49
11139文字
会話率:19%
デキる女・秘書課勤務の蓮池李花と、腰かけお気楽女・庶務課勤務の伊東璃奈。まったく正反対な二人はなぜか仲良しコンビ☆☆☆☆璃奈は理想の男前ゲットを日々の目標にしているが成果はナシ。李花はそんな璃奈を心配しつつ、愚痴につき合わされてウンザリして
いる(?)果たして李花と璃奈は理想の男前をゲット出来るのか??追ったり追われたりのOLラブコメディ☆☆☆折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2008-10-23 12:33:30
4035文字
会話率:29%